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岩SHOWの「デイリー・デッキ」

2017.01.09

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:御霊の復讐(a.k.a Grishoalbrand)(モダン)

by 岩SHOW

 ダイスを振って、スタートハンド7枚を引いて......気に入らなければマリガン、問題なければキープ。ジャッジからの合図で「お願いします」とゲーム開始。さあ、この第1ターンでゲームを終わらせよう。マジックには、それを可能とするデッキが幾つかある。

 もちろん、1ターンキルはアタリマエという環境がゲームとして面白いかというと答えは限りなくNoに近いものとなるので、そこは調整が施されている。いざ1キルと臨んで、決められるものではない。が、「素晴らしい手札」に恵まれればそれを起こすことは不可能じゃない。対戦相手に1ターンの猶予もあげずに勝利する。せっかくマジックをやっているなら、一度くらいは達成してみたいじゃないか。今日オススメするデッキ「御霊の復讐」も、理論上それが可能なデッキのひとつだ。

MTGExperiment - 「御霊の復讐」
Magic Online Modern Constructed League 5勝0敗 / モダン (2016年12月6日)
5 《沼》
2 《山》
2 《血の墓所》
4 《血染めのぬかるみ》
4 《悪意の神殿》
2 《黒割れの崖》

-土地(19)-

4 《猿人の指導霊》
4 《グリセルブランド》
2 《怒れる腹音鳴らし》
4 《世界棘のワーム》

-クリーチャー(14)-
4 《信仰無き物あさり》
4 《御霊の復讐》
4 《夜の囁き》
3 《捨て身の儀式》
2 《魔力変》
2 《苦しめる声》
4 《滋養の群れ》
4 《裂け目の突破》

-呪文(27)-
2 《否定の契約》
2 《思考囲い》
2 《突然のショック》
1 《紅蓮地獄》
3 《神々の憤怒》
1 《粉砕の嵐》
3 《虚空の力線》
1 《神聖の力線》

-サイドボード(15)-
MTGO Standings Competitive Modern Constructed League より)

 このデッキは、墓地に落とした《グリセルブランド》を《御霊の復讐》で釣り上げて、その打撃力と驚異のドロー能力を駆使して対戦相手を死に至らしめようとする禍々しいリアニメイト系デッキのひとつだ。四の五の言わずに、まずは1ターンキルがどのように行われるのかを見てみよう。デッキの動きを伝えるにはそれが一番だとも思うし。

1.黒マナと赤マナ1つずつを含む合計3マナを用意する(土地+《猿人の指導霊》×2や、土地+《猿人の指導霊》+《捨て身の儀式》+《魔力変》など)
2.《信仰無き物あさり》で2枚引いて《グリセルブランド》を含む2枚を捨てる
3.《御霊の復讐》を《グリセルブランド》を対象とし唱える
4.速攻を持った《グリセルブランド》で攻撃、7点ダメージを与え7点回復。たんまりあるライフを7点支払って、カードを7枚引く
5.もう一度、さらにもう一度。合計で21枚ドロー
6.手札に来た《滋養の群れ》を唱える、その代替コストは《世界棘のワーム》。11マナのカードをコストに充てたので11点ライフが回復。これをコストにさらに7枚ドロー、11点回復、7枚ドローと繰り返す
7.手札にコンボパーツ({B}{R}を含む3マナを生み出す方法と《信仰無き物あさり》《御霊の復讐》《怒れる腹音鳴らし》)が揃ったらストップ。《猿人の指導霊》2枚に《捨て身の儀式》《魔力変》で{B}{R}{R}、《信仰無き物あさり》で《怒れる腹音鳴らし》を捨てて《御霊の復讐》で釣り上げる
8.あふれる手札の土地カードを捨てて、《怒れる腹音鳴らし》の能力を起動しまくる。3点ダメージを対戦相手に撃ち込みまくって勝利

 以上が1ターンキルの手順だ。どうです、この絶妙さ。できなさそうで少し考えたらできそうで、やっぱりちょっとやそっとじゃ狙えない条件だったりする......コンボを始動しても途中で止まるかもしれないというリスキーな点が、実に良いね。普通はこれを無理して狙いには行かないが、その気になればこういうことも可能、ということが大事なんだろう。

 例のようにはじけなくても、もっと落ち着いて2~3ターンキルを狙いに行くことはよくある。どちらかというと奇襲デッキで、ゲームが長引くと対戦相手のカードに触れない分どんどん不利になっていく。ある程度思い切った仕掛けが大事なのだ。

 《世界棘のワーム》は《滋養の群れ》のコストとなるだけではない。これ自身がゲームを終わらせる能力を持ったフィニッシャーだ。15/15トランプルを《裂け目の突破》から投げつける! モダンはフェッチランドやショックランドといった、多色化を可能にする代償としてライフを要求してくる土地、《思考囲い》や《ギタクシア派の調査》といったライフを支払わせる呪文に満ちており、それらを連打するデッキも少なくない。15点で十分に致死ダメージというケースも多々あるだろうし、もしライフを削りきれなくてもご安心を。ターン終了時に生け贄に捧げられた巨大なワームは、分裂して5/5ランプルのトークン3体となる。これで最後の一押しをして終了だ。

 この二の矢のおかげで、墓地対策をされてもライフを削ることができ、コンボデッキとしての底力は高くなっている。《裂け目の突破》は《グリセルブランド》《怒れる腹音鳴らし》を戦場に出す手段でもある。こうやって見ると、デッキに無駄なカードが少なくて美しいね。

 最近ではレガシーの「リアニメイト」も赤黒の2色で組まれることが多くなっており、黒の墓地からクリーチャーを釣り上げるプランを赤の手札入れ替え呪文がガッチリサポートする、という組み合わせは今後の定番となりそうだ。赤はすっかり墓地を肥やす色になったなぁ。

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