READING
店舗の皆さまへ
第42回:ネット時代のジャッジ試験
読み物
ウィザーズプレイネットワーク通信
ご注意:本記事は掲載当時の情報をもとに制作されたものです。現在の制度・プログラムと異なる場合がありますので、最新の情報は ウィザーズプレイネットワーク 公式サイト を必ずご確認ください。
2011.03.22
WPN通信 #42:ネット時代のジャッジ試験
こんにちは。ウィザーズプレイネットワーク日本担当の宮坂です。
計画停電による稼働時間の変更、停電にともなう公共交通機関の間引き運転や、運行休止、夜間照明の削減など、震災前の生活に比べると「便利さ」こそ欠けますが、さしあたって大きな問題も無く過ごせたことに感謝しています。以前はよく利用していた「コンビニ飯」での生活も、おとなしく外食に舵を切ることで、むしろ温かいごはんが食べられる生活に。内需拡大と大義名分を掲げて、飲食店を渡り歩いておりました。できる範囲で、少しずつ日常を取り戻している昨今でございます。
さて、先週末に開催を予定していたグランプリ神戸ですが、日程の延期が発表されました。あらためて一ヶ月後の 4/23~24 に神戸で開催を予定しています。
グランプリ・神戸は4月23・24日に開催決定(延期されました)
フォーマットは変わらずエクステンデッドで、成績上位者へは 6 月に開催されるプロツアー・名古屋の招待権が与えられます。当日開催される併催イベントなどにつきましてはイベント案内をご一読ください。
また、Action のプレリリースについては、イベント申請申し込みの締切が一週間延長され、3/28 までとなっております。まだ申請が済んでいない店舗の担当者は、この機会に急ぎご対応いただきますようお願いいたします。
WPN電話対応休業のお知らせ
担当者がアメリカ本社へ出張しているため、電話対応につきましてはしばらく休業いたします。メールでのお問い合わせにつきましては、通常通り対応しておりますので、気軽にご相談ください。
"FMQ" 問題・アイデアを募集します
本コラム Formal Magic Quiz でご好評いただいておりますマジック・クイズの問題およびアイデアを、読者の皆さまから募集いたします。
投稿はメール magicquiz@mtg-jp.com へお寄せください。問題の参考にさせていただきます。
掲載の際、いただいたお名前をご紹介することもありますので、ご了承ください。
マジック・クイズが大好きな皆さま、ぜひご協力ください。
2011年第4回:ネット時代のジャッジ試験
ジャッジになりたい、でも周りにジャッジがいない!
今までは、どのようにすれば認定ジャッジになれるのかという事についていろいろと解説してきました。
レベル1のジャッジ試験の試験官になれるのはレベル2以上の認定ジャッジのみですので、あなたが認定ジャッジになりたいと思った時に、もしあなたがよく遊んでいるお店やトーナメントでレベル2以上の認定ジャッジがいれば、その人に「私も認定ジャッジになりたいんですが」と聞くのが一番の近道なわけです。
しかし考えてみれば、「どうやってレベル2ジャッジを探せば良いのか?」という問題がまずありますね。
普通にゲームをプレイしている中では、どのジャッジがレベル1でどのジャッジがレベル2で、なんていう事を普段意識はしないはずですから、いざジャッジになろうというときに自分でレベル2以上のジャッジを探すのはとても大変です。
そんな時には、日本におけるジャッジ組織の地域コーディネーター(私です!)に問い合わせをしていただければ、あなたの住んでいる場所の近くにいるレベル2以上のジャッジを紹介することが出来ます(連絡先はこの項の末尾に記載しております)。
そうやって、例えば「近くで行われている○○というトーナメントに△△さんというレベル2ジャッジがいるので、その人にジャッジ試験を受けたいと相談してみてください」というようなアドバイスをもらえれば、そのレベル2ジャッジと連絡を取ることができます。
ただ、こうやってレベル2以上のジャッジと直接会って話ができればいいわけですけれども、日本は広いわけで、なかなかそうもいかない事もあるかもしれません(ちなみにレベル2以上の日本人ジャッジは現在17人います)。そんな時にあなたの強い味方になるのが、最近公式でも認められている「遠隔認定」というシステムです。
会えなくたってメールでも電話でも
まず遠隔認定について説明する前に、ひとつだけ注意していただきたい事があります。
この遠隔認定のシステムは、あくまで近くにジャッジがいない方にもジャッジ試験を受ける機会を提供するという意味で特別に設けられているものなので、やはり基本的にはジャッジ試験はレベル2以上のジャッジが直接会って行う事が基本ということです。
直接会って話をすれば試験官もあなたのことをよりよく理解できますし、あなたにとっても先輩ジャッジのアドバイスをより詳しく聞くことが出来るので、やはり直接会うのが一番なわけです。
ただどうしても地理的や時間的な問題でそのように出来ない方に対しては、この遠隔認定というシステムが用意されているわけです。
さて、遠隔認定を希望される場合であっても、途中までは通常のジャッジ試験と同じステップを踏んでいく必要があります。それは、
ステップ1:ルール・アドバイザー資格を取得する
ステップ2:イベントでジャッジ業務を行う
この2つ。ステップ1のルール・アドバイザー資格の取得については前回に詳しく説明しましたので、2つめのステップである「イベントでジャッジ業務を行う」についてここで少し説明しましょう。
あなたがイベントでジャッジ業務を行うにあたってありがちな誤解は、あなたがイベントでジャッジをするためには認定ジャッジでなければならないということですが、これは正しくありません。 自分で「もうルールの質問にすらすらと回答できる」と思った時点で、ぜひ近くのお店の人や草の根イベントの主催者などに対して、「あなたのイベントでジャッジとして手伝いがしたいんですが」と申し出てみてください。そしてもし実際にジャッジをすることになったら、スムーズな運営とルールの質問に答えられる人材になるべく頑張ってみてください。
これらのイベントをあなたが実際に運営するに当たって、最も大きい成果は、ルールなどに関する裁定を出す自信がつくことです。あなたが自信を持って答えれば、プレーヤーも、あなたの答えに信頼を寄せてくれます。また、あなたはいろいろと質問を受ける中で、「マジック総合ルール」をちょくちょく見ていくことになるでしょう。このような経験から得られる知識は、ジャッジ試験のためだけではなく、これらか起こるであろうあなたのイベントの場面において多大な意味を持ちます。
さてルール・アドバイザー資格を得て、実際に何度かジャッジをして自信もついたら、いよいよ最終的なジャッジ試験のステップです。普通であればここでレベル2以上のジャッジと直接会って話をしながら、面接や試験を受けることになるのですが、遠隔認定の場合にはここからの手順が少し違います。
まず、地域コーディネーターに、「近くにジャッジがいないので、遠隔認定をしてほしい」ということと、あなたの経歴やマジックに関する略歴(ルールアドバイザー資格を取った日や、ジャッジをしたイベントの場所や日付について)をメールで送ってください。
あなたの経験などがジャッジ試験を受けるのに十分であると判断された場合には、ルールに関する筆記試験に進むことになります。多くの場合、その前にメールやチャット、電話などでいくつかの質問に答えることになるかもしれません。認定ジャッジの試験では、ルールの知識だけではなく、マジックやジャッジに対する考え方など、もっと広範囲にわたる観点からその判断が行われるからです(と言っても、ジャッジになりたい!という強い心意気があれば、ほとんどの人は大丈夫です)。
そして筆記試験。これはネット上で行われます。これは自宅のパソコンで受けることになりますが、絶対に絶対にカンニングはしないように! ルールの知識が伴わないままで認定ジャッジになっても、何も良いことはありません。
そしてめでたくあなたが試験と面接に合格した場合、あなたは認定ジャッジとして世界のジャッジ組織に推薦されることになります。これであなたも立派な認定ジャッジです!
このような認定のプロセスは、手間がかかるように見えるかもしれませんが、あなたのイベント運営成功のためには非常に大きな役割を果たします。あなたがイベントでジャッジ業務を行う中で得る経験はかけがえのないものですし、また試験を受ける過程で地域コーディネーターなどから様々な事を学ぶこともできます。
しかし認定ジャッジになることはゴールではなく、これからの皆さんのジャッジとしての活躍のスタート地点です。ぜひ認定ジャッジになったら、自分の周りのトーナメントがもっと盛り上がって、もっと楽しいものになるように頑張ってみてください。そのためには他のジャッジも喜んでお手伝いしますし、ジャッジコミュニティはそのためにあるんですから。
協力:橘 真一郎(レベル2認定ジャッジ)
参考文書:「遠隔認定」
ライター:鈴木健二東京在住のレベル 2 ジャッジ。通称すずけん。
英語の堪能さにおいては日本でも指折りで、英文記事の紹介コラムを執筆していたこともあった。その英語力を活かして海外ジャッジとの交流も精力的に行っている。
本業が多忙な合間を縫って、国内のプレミアイベントでジャッジをしているほか、MTG Today Cup というレガシーのトーナメントを主催したり、同会場で開催されている LMC 代々木でジャッジ姿を見かけることができる。地域コーディネーター(日本・韓国担当)としての連絡先は、 suzuken.mail@gmail.com です。
WPN からのお知らせ
3/22 現在、以下の WPN プログラムならびにイベントが申請できます。
ゲートウェイ店舗
- Launch Party - Action(発売記念パーティ)
コア店舗
- Japan - Friday Night Magic - May 2011
- Magic Game Day - Action(ゲームデー)
- Prerelease - Action - Japan(プレリリース)
- SIDE EVENT Action(プレリリース主催者専用)
アドバンス店舗
- Japan - Friday Night Magic - May 2011(毎週 2 回まで申請できます)
- Magic Game Day - Action(2 回まで申請できます)
- Prerelease - Action - Japan(2 回まで申請できます)
全主催者
- Magic (認定イベント/個人戦・双頭巨人戦・チーム戦)
- Block Constructed
- Booster Draft
- Extended
- Legacy
- Standard
- Vintage
- 2HG(双頭巨人戦は 2HG で始まる Game Format をご利用ください)
- Trios(3人チーム戦は Trios で始まる Game Format をご利用ください)
- Magic Casual Non-Rated (入門イベント/8人未満で開催したイベントやフリープレイ会の報告に)
- Casual Non-Rated Constructed
- Casual Non-Rated Limited
- Magic Casual Non-Rated Multi-Player(入門イベント・多人数戦)
- Casual Multi-Player - Archenemy
- Casual Multi-Player - Commander
- Casual Multi-Player - Emperor
- Casual Multi-Player - Free-for-all
- Casual Multi-Player - Grand Melee
- Casual Multi-Player - Other
- Casual Multi-Player - Planechase
- Magic League(リーグ戦/戦争リーグなどの参加者報告に)
- Casual Non-Rated Constructed
- Casual Non-Rated Limited
WPN Material
- Gateway Kit - Mirrodin Besieged - NAJP(店舗関係者用)
- Event Support Kit - For non-retail locations(店舗を利用していない主催者用)
- Membership Card Request(新規メンバーカードの請求)
WPN プログラムの申請方法については、WPN 通信 第15回に詳しく記載がありますので、ご一読ください。それでもわからないことがありましたら wpnjapan@wizards.com へ気軽にご相談ください。
各 WPN プログラムの申請スケジュールおよび大会日程、ならびに国内プレミアイベントの大会日程は Google カレンダーにまとめてありますので、よろしかったらご利用ください。
公開されている Google カレンダーは、各自が利用しているスケジューラにインポートすることができます。
Google アカウントを利用して自身のカレンダーに表示させたり、スマートフォンのスケジューラへインポートすることで、自分の予定表とリンクさせることができるようになります。「今週の大会はどうだったっけ?」と悩んでいるような方にお勧めです。
それでは、また来週。
RANKING ランキング
NEWEST 最新の読み物
-
2024.11.26戦略記事
ズアー・エニグマ:取り入れろ、スタンダードのパッケージ(パイオニア)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
-
2024.11.25戦略記事
ゴルガリ・アグロ:最上のマナクリ、ラノエルと共に(スタンダード)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
-
2024.11.25開発秘話
「2in1」の歴史 その2|Making Magic -マジック開発秘話-
-
2024.11.22戦略記事
今週のCool Deck:コーマをコーナと秘宝で……スゥルタイ・レジェンズ(スタンダード)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
-
2024.11.21戦略記事
とことん!スタンダー道!難解パズルなカワウソ・コンボ(スタンダード)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
-
2024.11.20広報室
2024年11月22日号|週刊マジックニュース
CATEGORY 読み物カテゴリー
戦略記事
コラム
読み物
BACK NUMBER 連載終了
- Beyond the Basics -上級者への道-
- Latest Developments -デベロップ最先端-
- ReConstructed -デッキ再構築-
- Daily Deck -今日のデッキ-
- Savor the Flavor
- 射場本正巳の「ブロールのススメ」
- 津村健志の「先取り!」スタンダード・アナライズ
- 浅原晃の「プレミアイベント三大チェックポイント!」
- ガフ提督の「ためになる」今日の1枚
- 射場本正巳の「統率者(2017年版)のススメ」
- かねこの!プロツアー食べ歩き!
- ロン・フォスターの統率者日記
- 射場本正巳の「統率者(2016年版)のススメ」
- マアヤのマジックほのぼの日記
- 金子と塚本の「勝てる!マジック」
- 射場本正巳の「統率者(2015年版)のススメ」
- 週刊連載インタビュー「あなたにとってマジックとは?」
- なかしゅー世界一周
- 中村修平の「デイリー・デッキ」
- 射場本正巳の「統率者(2014年版)のススメ」
- 中村修平の「ドラフトの定石!」
- 浅原晃の「プロツアー観戦ガイド」
- 鍛冶友浩の「プロツアー観戦ガイド」
- ウィザーズプレイネットワーク通信
- Formal Magic Quiz
- 週刊デッキ構築劇場
- 木曜マジック・バラエティ
- 鍛冶友浩の「デジタル・マジック通信」
- 鍛冶友浩の「今週のリプレイ!」
- 渡辺雄也の「リミテッドのススメ」
- 「明日から使える!」渡辺リミテッド・コンボ術
- 高橋優太の「このフォーマットを極めろ!」
- 高橋優太の「このデッキを使え!」
- 黒田正城の「エターナルへの招待」
- 三田村リミテッド研究室
- 新セットめった切り!
- シングルカードストラテジー
- プレインズウォーカーレビュー
- メカニズムレビュー
- その他記事