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店舗の皆さまへ
第40回:種類別の見分け方
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ウィザーズプレイネットワーク通信
ご注意:本記事は掲載当時の情報をもとに制作されたものです。現在の制度・プログラムと異なる場合がありますので、最新の情報は ウィザーズプレイネットワーク 公式サイト を必ずご確認ください。
2011.03.08
WPN通信 #40:種類別の見分け方
こんにちは。ウィザーズプレイネットワーク日本担当の宮坂です。
暖かくなっていよいよ春到来か、と思いきやものすごい勢いで降雪していて冬に逆戻り。まだまだ防寒装備が手放せなさそうな関東地方です。もう暦の上では春ですけどねえ。
先週末に開催されたミラディン包囲戦ゲームデーには参加されましたか? 限定品のプロモカードを手にしたみなさんはおめでとうございます。惜しくも手に入らなかったみなさんは、また次の機会を虎視眈々と狙ってください。"Action"でもゲームデーはありますしね。
さて、ミラディン包囲戦ゲームデーを終えまして、イベントカレンダー的に次の大きなプログラムは、再来週、3月19-20日に迫ったグランプリ・神戸となります(※編注:地震の影響で4月23・24日に変更となりました)。
グランプリ・神戸は、誰でも参加できるオープンイベント。メインイベントに参加して賞金と6月に開催されるプロツアー・名古屋の権利を目指してもよし、記念参加した後はサイン目当てで列に並ぶもよし、地元ではなかなか手に入らないカードを目当てにカードディーラーへ突撃するもよし、8 人イベントに参加しまくって、ドラフトの鬼になるもよし。マジックが大好きなみなさんが朝から晩まで遊び倒せる二日間になることまちがい無しの祭典がグランプリです。グランプリが終わった翌日は祝日なので、元町観光をしてから帰郷するのもありですね。
デッキ登録用紙は WPN 公式サイトからダウンロードできます
「公式にデッキ登録用紙は公開されていますか?」
何度かいただいたご質問の中に「デッキ登録用紙」「チェックリスト」の入手方法がありました。認定ジャッジであればジャッジセンターからダウンロードできるということを知っているのですけど、そうではない方にとってはこうしたリソースに触れることがなかなかないのでご存じなくてもしかたがないことです。
先日リニューアルされたウィザーズプレイネットワーク公式サイトからは、イベント運営に必要なツール類が一通りダウンロードできるようになっています。ウィザーズイベントレポーター(WER)はもちろん、構築戦デッキ登録用紙、リミテッド用チェックリストを pdf 形式で入手できます。
WER やデッキリスト・チェックリストのダウンロードは、「イベント」から「ツール」を選んでください。ダウンロードできる pdf 形式のファイル一覧が表示されます。ここに表示されない「チェックリスト」は「ルール文書」にまとめられています。同じく「イベント」から「ルール文書」を選ぶと、ダウンロードできるマジックのルール文書とチェックリストの一覧が表示されます。
チェックリストは、アラーラの断片以降、ミラディン包囲戦までの各ブロックのリストが掲載されています。もちろん基本セットのチェックリストもありますので、チェックリストを使ったイベント運営を考えている主催者のみなさまはぜひご活用ください。
"FMQ" 問題・アイデアを募集します!
本コラム Formal Magic Quiz でご好評いただいておりますマジック・クイズの問題およびアイデアを、読者の皆さまから募集いたします。
投稿はメール magicquiz@mtg-jp.com へお寄せください。問題の参考にさせていただきます。
掲載の際、いただいたお名前をご紹介することもありますので、ご了承ください。
マジック・クイズが大好きな皆さま、ぜひご協力ください!
種類別の見分け方
さっそくですが、問題です。
例題
《ルーン爪の熊》に《巨大化》を唱えて解決後、同じ《ルーン爪の熊》に《縮退》を唱えた。
この《ルーン爪の熊》のパワー/タフネスは、最終的に 1/1 になる。
◯か×か?
答: × (4/4)
総合ルールを読むべき問題
以前にも紹介したとおり、総合ルールの中を詳しく読むことはあまりありません。
普通のゲームで起こりうる大抵の問題は、基本ルールブックやよくある質問(FAQ)で解決できるからです。
ところが現実の試合でよく目にする問題で、総合ルールを読んで参照するべき項目の一つがあり、それがCR613「継続的効果の相互作用」です。今回はこれについて説明を行います。
継続的効果の相互作用
継続的効果のいくつかは、オブジェクトの特性を変化させます。
例えば、《巨大化》はターン終了時まで効果が続くので、継続的効果です。そしてこの継続的効果は、対象になったクリーチャーのパワー/タフネスという特性を変化させます。例題にあった《縮退》も同じような継続的効果を生み出します。
さて、これらが2つとも同じクリーチャーに働く場合、そのクリーチャーの特性はどうなるでしょうか? これを決めるのが「継続的効果の相互作用」です。
種類別
特性を変化させる継続的効果は、どの特性を変化させるかによって、以下の7つの種類別に分類されます。
種類別 | 名称 | 説明 | カード例 |
第1種 | コピー効果 | オブジェクトが何かのコピーになるという効果。一部のみコピーする場合もある。 | 《クローン》 |
第2種 | コントロール変更効果 | オブジェクトのコントローラーを変更する効果。 | 《精神の制御》 |
第3種 | 文章変更効果 | オブジェクトの文章そのものを書き換える効果。ほとんどはサブタイプや色を示す単語一つを書き換える。 | 《幻覚》 |
第4種 | タイプ変更効果 | オブジェクトのカード・タイプもしくはサブタイプを変更する効果。他の種類別をあわせ持つことが多い。 | 《液鋼の塗膜》 |
第5種 | 色変更効果 | オブジェクトの色を変更する効果。単に追加する場合や失われる場合もある。 | 《大建築家》 |
第6種 | 能力追加/変更効果 | オブジェクトに能力を追加したり、能力を失わせたりする効果。 | 《ガーゴイルの歩哨》 |
第7種 | パワー/タフネス変更効果 | オブジェクトのパワー/タフネスを変更する効果。 | (後述) |
第7種はさらに5つの種類に分類されます。
種類別 | 説明 | カード例 |
第7a種 | 特性定義能力からの効果が適用される。 | 《ダークスティールの巨大戦車》 |
第7b種 | パワー/タフネスを特定の値にする効果が適用される。 | 《縮退》 |
第7c種 | パワー/タフネスを特性の値でなく、修整をする効果が適用される。 | 《巨大化》 |
第7d種 | カウンターによるパワー/タフネスを変更する効果が適用される。 | 《トリスケリオン》 |
第7e種 | パワー/タフネスの値を交換する効果が適用される。 | 《方解石のカミツキガメ》 |
あるオブジェクトの特性を考える場合、初期値として印刷されている値を使用し、それにオブジェクトに適用できる継続的効果を全て適用します。その際、適用する順番は上で示した種類別の順になります。
例題を考えてみましょう。
《ルーン爪の熊》に適用できる継続的効果は、《巨大化》と《縮退》です。《巨大化》の効果は、パワー/タフネスを特定の値でなく、修整する効果ですから、第7c種に分類されます。一方、《縮退》の効果は、パワー/タフネスを特定の値にする効果なので、第7b種に分類されます。従って、適用順番は
となり、この《ルーン爪の熊》は4/4になります。
重要なのは、《巨大化》と《縮退》のどちらが先に解決されたかどうかに関わらず、種類別のルールだけでパワー/タフネスの値が決定されていることです。
実際には、解決された順番もタイムスタンプという概念で処理されますが、この記事では触れません。タイムスタンプについては次回の記事で説明いたします。
一つの効果に複数の種類別
単一の効果であったとしても、種類別で見れば複数の種類別に分類できる場合があります。この場合、その種類別において別々に適用されます。つまり、単一の効果であっても、適用順番が前後したり、他の効果との入れ子になる場合があります。《力強い跳躍》はそのような効果の一つです。《力強い跳躍》は、「+2/+2の修整を受ける」(第7c種)と、「飛行を得る」(第6種)の2つに分類されます。
例を挙げましょう。《ルーン爪の熊》に《力強い跳躍》を唱えて解決した後で、これに《縮退》を唱えて解決します。さて、この《ルーン爪の熊》はどのようになるでしょうか?
同じように種類別を書きだして、適用順に並べてみましょう。
順番に適用すると、《ルーン爪の熊》は飛行を持つ3/3になります。
少しややこしい場合
いくつかの継続的効果が多数あったとしても、どの種類別に分類されるかを考え、それを順番に並べることによって、最終的な状態がどうなるかを知ることができます。
少しややこしい例を出しましょう。《前兆の壁》のコピーとなって戦場に出た《クローン》を対象にして《力強い跳躍》を唱えて解決します。その後、《よじれた映像》を唱えて解決します。最後にこれに対し《縮退》を唱えます。さて、このクリーチャーはどうなっているでしょうか?
同じように種類別を書きだして、適用順に並べてみましょう。
- (初期値)《クローン》の印刷されたテキスト
- (第1種)《前兆の壁》のコピーになる。 *《クローン》による
- (第6種)「飛行を得る」 *《力強い跳躍》による
- (第7b種)「1/1になる。」 *《縮退》による
- (第7c種)「+2/+2の修整を受ける」 *《力強い跳躍》による
- (第7e種)「パワー/タフネスを入れ替える」 *《よじれた映像》による
順番に適用すると、このクリーチャーは3/3で飛行と防衛を持ちます。
次回は同じ種類別に分類される効果が複数ある場合にどうするかをお話しします。
それでは、今回の出題。
問 1
以下のカードまたは能力による継続的効果は、種類別の第何種に該当するか? 複数あてはまる場合は全て挙げよ。
問 2
A と B が対戦している。
A は《天界の列柱》の能力を起動してこれをクリーチャーにして、B へ攻撃した。
これに対し、B は《蟲惑的な吸血鬼》の能力を起動して《天界の列柱》のコントロールを奪った。
2-1)この《天界の列柱》のタイプとサブタイプを答えよ。
2-2)この《天界の列柱》のパワー/タフネスの値を答えよ。
問 3
店舗でのフライデー・ナイト・マジックでのこと。
あるテーブルで、横に《大建築家》があったのにも関わらず、《忍び寄るタール坑》のパワーを4ではなく3だと勘違いして、ライフを減らしていたという報告を受けた。話を聞いたところ、お互いにパワーが4であることには気づいていなく、ライフを減らしたのは数ターン前だった。
さて、どう修正するべきか?
問 4
CR実験室:究極(?)のゼンディコン
現実ではまずありえない、ルール上の思考実験的な状況を想定する。
P と Q が対戦している。
P のターン、P が《蔵の開放》を唱え、解決時に以下のオーラ・カードを全て、同じ Q の《平地》につけた。
《護衛のゼンディコン》
《風のゼンディコン》
《腐敗したゼンディコン》
《破壊者のゼンディコン》
《巨森のゼンディコン》
さて、この《平地》の特性はどうなるか? 以下の設問に答えよ。
4-1)この《平地》のカード・タイプとサブタイプを答えよ。
4-2)この《平地》のもつ能力を答えよ。ただし、《平地》がもともと持つ能力は省く。
4-3)この《平地》のパワー/タフネスの値には、複数の選択肢がある。では、それを決めるのは誰か?
ライター:testing愛知在住のレベル 2 ジャッジ。ルールに造詣が深い氏のブログ closet belief 2 では、おもにルールにまつわる役立つコラムが掲載されることが多く、毎週金曜日に掲載される Friday Magic Quiz を毎週楽しみにしているファンも多い。
本コラム Formal Magic Quiz は、氏のブログで連載されている Friday Magic Quiz への氏によるオマージュであることは疑いようがない。どちらも略称 FMQ としてお楽しみいただければ。
WPN からのお知らせ
3/8 現在、以下の WPN プログラムならびにイベントが申請できます。
ゲートウェイ店舗
- Japan Finals 2011 Gateway Tournament Round 1
- Launch Party - Action(発売記念パーティ)
コア店舗
- Japan - Friday Night Magic - Apr 2011
- Magic Game Day - Action(ゲームデー)
- Prerelease - Action - Japan(プレリリース)
- SIDE EVENT Action(プレリリース主催者専用)
アドバンス店舗
- Japan - Friday Night Magic - Apr 2011(毎週 2 回まで申請できます)
- Magic Game Day - Action(2 回まで申請できます)
- Prerelease - Action - Japan(2 回まで申請できます)
全主催者
- Magic (認定イベント/個人戦・双頭巨人戦・チーム戦)
- Block Constructed
- Booster Draft
- Extended
- Legacy
- Standard
- Vintage
- 2HG(双頭巨人戦は 2HG で始まる Game Format をご利用ください)
- Trios(3人チーム戦は Trios で始まる Game Format をご利用ください)
- Magic Casual Non-Rated (入門イベント/8人未満で開催したイベントやフリープレイ会の報告に)
- Casual Non-Rated Constructed
- Casual Non-Rated Limited
- Magic Casual Non-Rated Multi-Player(入門イベント・多人数戦)
- Casual Multi-Player - Archenemy
- Casual Multi-Player - Commander
- Casual Multi-Player - Emperor
- Casual Multi-Player - Free-for-all
- Casual Multi-Player - Grand Melee
- Casual Multi-Player - Other
- Casual Multi-Player - Planechase
- Magic League(リーグ戦/戦争リーグなどの参加者報告に)
- Casual Non-Rated Constructed
- Casual Non-Rated Limited
WPN Material
- Gateway Kit - Mirrodin Besieged - NAJP(店舗関係者用)
- Event Support Kit - For non-retail locations(店舗を利用していない主催者用)
- Membership Card Request(新規メンバーカードの請求)
WPN プログラムの申請方法については、WPN 通信 第15回に詳しく記載がありますので、ご一読ください。それでもわからないことがありましたら wpnjapan@wizards.com へ気軽にご相談ください。
各 WPN プログラムの申請スケジュールおよび大会日程、ならびに国内プレミアイベントの大会日程は Google カレンダーにまとめてありますので、よろしかったらご利用ください。
公開されている Google カレンダーは、各自が利用しているスケジューラにインポートすることができます。
Google アカウントを利用して自身のカレンダーに表示させたり、スマートフォンのスケジューラへインポートすることで、自分の予定表とリンクさせることができるようになります。「今週の大会はどうだったっけ?」と悩んでいるような方にお勧めです。
それでは、また来週。
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