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なかしゅー世界一周
なかしゅー世界一周2011・第7回:グランプリ・バルセロナ
読み物
木曜マジック・バラエティ
2011.04.07
なかしゅー世界一周2011・第7回:グランプリ・バルセロナ
By 中村 修平
グランプリ・神戸があった筈の日から数えて3日後の水曜日、今週の方は予定通り関西空港からバルセロナへと飛び立つこととなりました。
と言っても問題はそれなりにあります。今回は少々高くつくことからどうせならとマイレージでビジネスクラスを利用したのですが、マイレージ利用先の航空会社がアメリカのデルタ航空、運行は行きがエールフランスに帰りがオランダのKLMとそれぞればらばらで、運行状況の問い合わせが出来ない状況。行きの関空は地震のダメージが無いにしても、帰りは成田着、実は東京で最も影響を受けている交通機関は電車や車道ではなくて空の便なのかもしれないというのは割と冗談ではない事態なのです。
例えば次のグランプリ・ダラスに向けて予約していた羽田発のアメリカ行きの便は、今回の地震を受けて羽田発着の便自体が無期限で運休となってしまいました。
成田にしても影響をそれなりに受けているようで、発着便を関空、中部に振り分けている航空会社もあったりします。しかも飛行機のチケットは大抵旅行代理店が間に挟まるので問題が更にややこしくなります。責任の所在が曖昧だったり、あまりに急な問い合わせ件数の増加で電話回線がパンク状態になっていたり。
今回の旅も似たようなもので、何処に問い合わせても要領を掴めなくて、結局、本当に成田に着くのかどうか解らないまま出発となりました。
その他にも色々と大小様々な問題が山積していましたが、機上なのでどうしようもない、と忘れるとして、さすがはビジネスクラス。快適過ぎる空の旅です。
久々に一睡もせずに乗り継ぎ先のフランスに到着しました。パリ時間で同じ日の午後5時。出発が正午ですから実質はともかく4時間経過で地球のだいたい反対側まで来たことになります。
機内で寝ている場合ならなんとなく納得は出来るのですが、今回のように無駄に贅沢な旅をしていると豪華な機内食や目移りする映画スケジュール、座り心地というか水平になってしまう座席に、最近やり始めた15年前のリメイクゲームなんかで寝ずに過ごしてしまった場合はやはり違和感を覚えます。
おまけに夕方だというのに気温が高いこと。着陸時のアナウンスで18度と聞いてはいたのですが、まだ雪が降っている日本と比べて差が有り過ぎることこの上ありません。
そしてそこより緯度が低いバルセロナは・・・と身構えていましたがパリ程ではないですね。コートだと暑いですがコートなど問題外と風情だったパリに比べればかなり過ごしやすい気温です。これも不思議といえば不思議です。
まあ、パリにしてもバルセロナにしても緯度で言えば北海道より北なので・・・となると今度はそれはそれでということで余計に混乱してしまいます。
もちろん海流や地形、気候に影響されるというのは理解していますが、知識はあくまで知識。少なくとも我が身の知恵には直結しないのが悲しいところです。
ガイドブックと前回バルセロナに来た2年前の記憶を辿って、バルセロナ市街行きの電車に乗れた、までは良かったのですが表記が全てスペイン語でさっぱり解らず、乗り過ごすこと2回、途中どこを通っているか解らないまま地下鉄の色と方向を信じて乗ること2回でようやく滞在先のホテルに到着となりました。
翌日は一日かけてバルセロナ散策、今回はガウディの建築物を見てまわることにしました。代表作で未だ未完成のサクラダファミリアは2年前に見ているので、ガウディのパトロンであったグエル向けに仕事をした建物を中心に、バルセロナ港のコロンブス像からスタートして地下鉄と足で市内を行ったり来たりです。
これまでのガウディという芸術家の印象は、同郷で至るところにその足跡が残っているピカソもそうなんですが、見物するには良いにしても、実際に手元に置きたいか、住みたいかと言われるとちょっと突飛過ぎて食傷を起こしそう、というものです。
街中のピカソ的なもの |
もちろん独創性は素晴らしいとは思うのですが、どちらかというともっと落ち着いたものの方が個人的には好み、宅地として造成されながら1戸しか売れなくてその後公共の公園となったグエル公園なんかはそうなっても仕方がないかなと思ってしまいます。
グエル公園 |
カサ・ミラ |
まあ、屋上を見るとやっぱりついて行けない気もしましたが・・・
金曜日からはそれまでの宿を引き払ってチェコ勢と一緒に5人で会場近くのアパートメントへと移動です。
鍵とチェックインという問題こそありますが、スペース、金額ともにホテルとは比べ物にならないコストパフォーマンス。会場まで歩いて5分という立地なのは大きすぎるメリットです。ついでに会場前のスペイン広場からは10分おきに空港行きのバスが出ているのもありがたいです。
会場のバルセロナ見本市会場 |
この日はトライアルに参加してみたり、丘の上にあるカタルーニャ美術館を覗いてみたりと概ねまったり進行ですね。
それとランチメニューらしきものに書かれていたパエリアに惹かれて適当に入ってみたカフェで、片言の英語対スペイン語というやり取りの末になんとか意思疎通に成功。
定食1品目 |
ところで、冷静に考えてみるとパエリアは前菜扱いですから、主菜は別にあるだろうしパンも添える必要があるくらい少し塩辛い味付けというのも、後から考えれば確かに納得できることではあるのですが、ご飯は主食という日本人的な感覚で1品目のパエリアとパンに満足しているところに予想以上に大きい2品目の肉が出てきて完全に撃沈、というのがありました。
定食2品目 |
これで10ユーロなのだからフランス人が「スペインは物価が安い」というのも頷けます。
今回使用したデッキは赤緑ヴァラクート。
11 《山》 5 《森》 4 《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》 2 《怒り狂う山峡》 4 《進化する未開地》 2 《新緑の地下墓地》 -土地(28)- 4 《草茂る胸壁》 2 《ムル・ダヤの巫女》 4 《原始のタイタン》 -クリーチャー(10)- |
3 《稲妻》 4 《カルニの心臓の探検》 3 《探検》 3 《耕作》 3 《砕土》 2 《金屑の嵐》 4 《緑の太陽の頂点》 -呪文(22)- |
3 《絡み線の壁》 3 《先駆のゴーレム》 2 《自然の要求》 3 《紅蓮地獄》 2 《転倒の磁石》 2 《跳ね返りの罠》 -サイドボード(15)- |
金曜日の直前トライアルも合わせて今週中は色々なデッキを試していたのですが、どれも上手くはいかず、むしろストレスだけが募る負け方を繰り返していたので、一人廻しで一番無駄なく廻る《緑の太陽の頂点》4枚構成にしての参加。
この構成だと、環境に一番多いと思われる青白鷹石鍛冶デッキバリエーションにサイド後が弱いというかなり致命的な欠陥を抱えているのは解りきっていたのですが、青白に強い《召喚の罠》型にすると重いクリーチャーを入れすぎて動きがぎこちなくなるか、罠を外すばかりだったのでそれならば1勝3敗でドロップアウトするにしてもまだちゃんと廻る方が良いかという選択でした。
結果は望外というか、それでも予測通りというか青白黒鷹石鍛冶に負けた以外は勝っての6勝1敗からフィーチャーマッチの赤単に負け、そして初日抜けがかかった最終戦は問題の青白鷹石鍛冶。
1本目を取って、2本目を《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》3枚に山が5枚で、あと1枚山があれば・・・というところからずっと辿り付けずに落としてしまったところまでが全てでした。3本目は打ち消し呪文から《刃砦の英雄》で更に打ち消し呪文を重ねられてあっという間に負けてしまい、6勝3敗で初日落ちという結果。
悔しいというのは当然ありましたが、それ以上に、負けてしまったことでかえって自分自身のやる気が上昇していることに驚かされました。ここのところ、色々な事情からモチベーションが下がり気味だったのに対してカンフル剤となったというところでしょうか。
とにかく翌日からマジックがしたくてたまらない状況になっていたことに自分でも驚かされました。もっとも、帰りの飛行機の中で久々に一人廻しをしてしまって、客室乗務員からなんとも生暖かい視線を貰ってしまったりしてしまいましたが・・・
カタルーニャ音楽堂 |
さて、次回は1週空いて再度開催されるスタンダードのグランプリ、ダラスについて話すことになると思います。それではまた次回。
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