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戦略記事

渡辺雄也の「リミテッドのススメ」

第21回:Meisters; Pick

読み物

渡辺雄也の「リミテッドのススメ」

2011.06.14

第21回:Meisters; Pick


 皆さんこんにちは。渡辺です。

 まずはこの記事が通常の月曜ではなく火曜日に掲載されたことに対してのお詫びをさせてください。
 今回の内容がかなりタイムリーなものなので時間的に月曜中の掲載が難しく、火曜日での掲載となりました。
 月曜の更新を楽しみにして頂いた方々には申し訳ありません。今後はこういった事態にも対応できるよう善処していきたいと思います。


 さて今回の内容ですが、まぁ大方の察しはついているでしょう。
 先週末に行われた大型イベント・プロツアー・名古屋についてです。

マジック ウィークエンド・名古屋

 世界各国から364人もの精鋭達が集まり、真剣勝負の熱い戦いを繰り広げました。
 英語・日本語共にカバレージが掲載されているので、熱戦の様子を詳しく知りたい方は是非ご覧ください。

 僕も本戦に参加したのですが、残念ながら今回は初日で負けてしまい二日目に行くことは叶わず。
 自分で言うのもあれですが、最近はちょっと不調が続いています。
 このままではプロポイント的にかなりまずいので、何とかこれから先のイベントで巻き返しを図りたいところですね。

top8 draft

 さて今回プロツアー・名古屋から取り上げるのは、やはり決勝ラウンドです。
 今回のプロツアーのTOP8のフォーマットはブースタードラフトでした。
 リミテッドの連載をしているからにはこれを見逃す手はないですね。

 プロツアー決勝という大舞台でのこのドラフト。364人の中から選ばれた8人の巧者が、どんな思考をしてドラフトをしたのかを、何人かのピックを数週に分けて追う形で考察していきたいと思います。

top8 draft

 今回ピックを追うのは、新たなプロツアーチャンピオンとして名を刻んだDavid Sharfman(アメリカ)。
 参加2000人オーバーのリミテッドグランプリである、今年のグランプリ・パリ(リンク先は英語)も制した筋金入りのリミテッドジャンキーです。
 今年シーズンで二度も王者に輝いたプレイヤーのピックを僕の意見も交えつつ見ていきましょう。
 皆さんも自分ならどうするかを考えながら読んでください。

 ピックの詳細は、ドラフトビュアーを併用しながら読んでいただければと思います。
 各ピックの「nピック目」の文字は、その場面のドラフトビュアーのページへのリンクになっています。
 ドラフトビュアーの見方は、この連載の第8回なども参考にしてください。


1stパック・新たなるファイレクシア

1ピック目

 Sharfmanの開封パックは《呪文滑り》《忠実な軍勢の祭殿》《囁く死霊》といった中々に高カロリーなパック。

 この中から選んだSharfmanのファーストピックは《忠実な軍勢の祭殿》。
 適正ターンに場に出せれば、起動する頃には相当数のマイアトークンを出せる強力アンコモンを選びました。

 他の候補である《呪文滑り》《囁く死霊》辺りもカードの強さとしては《忠実な軍勢の祭殿》と遜色ない強さを持っていますが、

 《呪文滑り》は基本的にコントロールデッキの使う受けのカード。1stピックとして問題ない強さですが、将来的なデッキのヴィジョンやアーキタイプを考えるなら《忠実な軍勢の祭殿》の方が基本的に優秀です。

 《囁く死霊》も感染という分かりやすいアーキタイプに向かえるカードですが、感染デッキが失敗したときのリスクを考えるなら初手で取るのは少しリスキーです。

 恐らくこのような理由から《忠実な軍勢の祭殿》をピックしたのでしょう。
 ちなみに僕もこの選択肢なら同じピックをするでしょう。ドラフト初手はできるだけ受けの広いものから始めたいですからね。
 《忠実な軍勢の祭殿》は色が合ってなくてもデッキに入れて十二分に働いてくれるカードなので、受けの広いカードですし、これ1枚で金属術を達成してくれる貴重なカードでもあります。
 これから先のピックの選択肢を広げるカードとしても文句無しのカードですね。


2ピック目

 好調なスタートを切ったSharfmanの2手目は《ファイレクシアの摂取者》。

 過去のミラディンにあった《映し身人形》を強くしたような強力カードです。
 他の候補として《まばゆい魂喰い》《生命の接合者》《磁器の軍団兵》なんかがありますが、さすがにカードパワーが違います。
 本来流れてくるようなカードではないのですが、アンコモンがパックから消えているので、恐らく上家はこれと同等かそれ以上に受けの広いカードをピックしたのでしょう。
 とはいえ本来流れてこないような強力カードを取れるのが嬉しくないわけありません。
上家にお礼を言いつつの文句なしのピックです。


3ピック目

 さすがにそんな強力カードが何枚も取れるわけがなく、ここら辺からは普通にコモンスペックのカードを漁る作業です。

 ピック候補は《不気味な苦悩》《磁器の軍団兵》の二択。

 ここからSharfmanが選んだのは《磁器の軍団兵》。
 カードとしては《不気味な苦悩》の方が除去呪文として重宝しますが、Sharfmanはまだドラフト序盤に青に加え黒のカードに手を出すのを嫌ったのでしょう。
磁器の軍団兵》なら色を決めるのを先延ばしにできますからね。初手と同じく受けの広いドラフトを一貫しています。


4ピック目

 《ファイレクシアの摂取者》に続いて2枚目の青いカードとなる《尖塔の監視者》。
 いくら受けの広いドラフトと言っても《切りつける豹》を取ってまでするものではないので、とりあえずパックの中で一番強い青いカードを取って青の路線へ。


5ピック目

 《蒸気の絡みつき》は、下手に色を広げず下家に対して青を主張する一貫したピック。
 前に取れている《磁器の軍団兵》《尖塔の監視者》と合わせてビート系のデッキを意識してのピックとも言えます。
 《送還》に1点のおまけがあるのはビート戦術的には嬉しいですしね。


6ピック目

 ここで初めて2色目のカード《急送》に手を伸ばすSharfman。
 他の色でも使えるとはいえ《忠実な軍勢の祭殿》も《磁器の軍団兵》もできれば白で使いたいカードなので、2色目に手を伸ばすなら希望としては白。
 ここで白のカードをピックしておくことで白に渡りを付けておく目的でしょう。
 《急送》は使えたときの効果が強力なのでここら辺で抑えておくのが無難ですね。
 《忠実な軍勢の祭殿》も合わせてこの先金属術狙いのピックができるかどうか・・・。


7ピック目

 優秀なアドバンテージカード《倒れし者の記憶》がこの順目で取れるのは僥倖と言えるでしょう。
 これでとりあえずは青白路線となりそうです。


8ピック目

 《大霊堂のスカージ》と《変異原性の成長》との2択ですが、金属術を意識するならばアーティファクトの枚数はいくらあっても足りないなのでここはアーティファクトを優先。
 金属術デッキで使う《大霊堂のスカージ》は基本的に強いのでこれは素直に嬉しいですね。


9ピック目

 一周して帰ってきた自分の開封パックには《蒸気の絡みつき》の姿が。
 正直2枚デッキに入るかは怪しいですが、他に大して取るものもないのでピック。

 例え使う可能性が低いと言っても、最終的にデッキの枚数が足りなくなるということを避けられるよう、自分の色のカードはしっかりと集めておきましょう。


10ピック目

 残り6枚にしてはかなり強いパック。
 《血吸いの噛み付き》や《鞭打ち炎》は本来この順目まで流れるようなカードでは無い気がするのですが・・・。
 ここでSharfmaが選んだのは《変異原性の成長》。

 3枚目の《蒸気の絡みつき》より、用途の違う《変異原性の成長》を優先しています。
 色を絞るよりもデッキ内での汎用性を取ったということですね。


11ピック目

 自分が使えるようなカードも無いので、感染クリーチャー《毒の屍賊》をカットで。

12ピック目

 自分の色の、一応除去として使える《無感覚の投薬》をピック。
 デッキが足りなかったとき用のパーツとして。


 ここから先のピックは特にたいしたカードは無く、ただの消化試合でした。

 1パック目終了時点では1色目が青、2色目が白といった感じのピック。
 ただこのパックでアーティファクトが3枚しか取れていないので、《急送》は使うのが少々厳しめ。
 そうなると白いカードは実質《倒れし者の記憶》だけになるので、まだまだ他の色に向かうことも検討できる内容です。
 2パック目の流れ次第で色変えもありえる、受けの広い良いピックと言えるでしょう。

 ここから先どうなるか。では2パック目の包囲戦に移りましょう。


2ndパック・ミラディン包囲戦

1ピック目

 ここはSharfmanのドラフトのターニングポイントです。
 《骨溜め》という環境でも屈指の生体武器を流してSharfmanがピックしたのは青でも白でもない、このドラフトで初めての赤いカードとなる《カルドーサの炎魔》。

 個人的な見解を言わせてもらえば、カードパワー的にもドラフトの方向性的にも《骨溜め》を取って問題ないと思ったのですが、おそらくSharfmanは1パック目でほとんど除去カードを取れてないことを危惧し、安定の《骨溜め》を流して一か八かの《カルドーサの炎魔》をピックしたのだと思われます。
 タフネスの低いクリーチャーが比較的増えた今の環境では《カルドーサの炎魔》も1枚でゲームに勝てるほどの力を秘めていますし、悪い選択ではないのですが、果たしてこの判断が伸るか反るか。
 今後の赤のカードの流れに期待です。


2ピック目

 白・青・赤でロクなカードが無く、緑に《ファイレクシアのハイドラ》という強力な感染クリーチャーが居ますが今から緑に手を出すのはさすがに辛いのでハイドラはスルー。
 他の黒と緑のカードも豊富なパックなのでSharfmanとしては厳しいところ。

 ピックした《錆びた斬鬼》は金属術で使う場合はそこそこの仕事をしてくれるので、1パック目と同じくデッキの方向性を重視という感じでしょう。


3ピック目

 ここで「実質赤いアーティファクト」である《回転エンジン》を確保。
 《宝物の魔道士》は現状で6マナ以上のアーティファクトが取れていない状況なので見逃し。
 先程の《錆びた斬鬼》と合わせて、前のめりな金属ビートのような構成を意識しているのでしょう。


4ピック目

 ここで赤の強力カードである《核への投入》が!!
 2パック目から始めた赤がここで遂に実りましたね。

 ここまでのピックで白のカードはほとんど流れてきていないので、2パック目からの赤への色変えは完全に成功したと言ってよいでしょう。
 《核への投入》は初手でも問題のないクラスのカードなのでこの順目で取れるなら文句無しです。喜んでピック。


5ピック目

 ここでも《火膨れ杖のシャーマン》と、先ほどから赤の流れが止まりません。
 同じパックに《病気の拡散》はあるものの、そんなのとは関係なく自分の色のカードを。
 《火膨れ杖のシャーマン》は赤のカードの中ではエース級の働きをしてくれますし、この巡目で取れたのは嬉しいですね。


6ピック目

 2パック目初めての青いカード《鋼の妨害》。1マナでテンポの取れるカウンター呪文をここで確保です。
 同パックにある《圧壊》よりは使いやすいですし、この環境はアーティファクトに触れるカードは何枚あっても良いですからね。


7ピック目

 パック内の中で唯一の赤いカードである《コスの急使》を。
 相手が緑なら永続的なアタッカーになるので、サイドボード要員として。


8ピック目

 《眼魔》可愛いよ《眼魔》。
 序盤のナイスブロッカーとして。


9ピック目

 まだ生け贄にして美味しいクリーチャーが少ないのでデッキに入るかは微妙なラインの《生体解剖》ですが、とりあえず確保しておいて使えれば御の字くらいで。


10ピック目

 《刃の歩哨》、ただの数合わせ要員。


11ピック目

 ここで2枚目の《コスの急使》を。
 またこの巡目にしてはパック内に優良な赤いカードが多く、卓に赤が少ないという情報も得ることのできた収穫のあるパックでした。


 ここから先のピックはただの消化ピックなので割愛。

 1パック目とは一転して、除去カードと言えるようなものを集められています。
 リミテッドにおいて除去カードほど重要なものはありません。
 それもこれも、2パック目の初手で赤いカードに手を出したあの判断から始まったのです。
 プロツアーの決勝ドラフトという大舞台であのような博打を打てる判断はさすがとしか言いようがありませんね。

 ただそれも最後まで順調にドラフティングできればの話。
 まだ3パック目が残っています。果たしてこのパックでどうなるか。
 では注目の3パック目を見てみましょうか。


3rdパック・ミラディンの傷跡

1ピック目

 2パック目で赤に参入した恩恵がここでも表れた、《オキシダの屑鉄溶かし》。

 候補として《地層の鎌》《ゴーレムの職工》《燃えさし鍛冶》などもある強力なパックですが、その中でも出たときにアドバンテージを取れる3/3は偉大。

 2パック目で《骨溜め》を流していることもあり、アーティファクト破壊は積極的に取りにいきたいというものありますね。
 とにかく3パック目は上々のスタートとなりました。


2ピック目

 ここで赤の優良除去である《金屑化》を確保。
 赤で大抵の大型クリーチャーに触れるのと、流している《骨溜め》《地層の鎌》に効果的に対処できる、是非欲しかった1枚。
 他の候補として《転倒の磁石》や《パラジウムのマイア》が挙げられますが、さすがに除去を優先で。


3ピック目

 この《拘引》は、パックの中にこれといって欲しいものが無いため、カットをしつつ最悪カードが足らない時に3色目としての採用も考えてのピックでしょう。

 さすがにこの巡目で《分散》や《恐慌の呪文爆弾》を取るのは早すぎますし、今後の流れ次第では2色目を青ではなく白に切り替えるための準備の意味もありますね。


4ピック目

 この環境の「ティム」の役割である《燃えさし鍛冶》をここで確保。
 他の候補として《憤怒の三角護符》《粉砕》とありますが、デッキの中の役割的にティムである《燃えさし鍛冶》の方が重要ですね。
 《燃えさし鍛冶》は新たなるファイレクシアでタフネス1のカードが比較的増えたこともあり、当初よりも評価の上がった1枚です。


5ピック目

 この環境の基本除去ともいえる《粉砕》をここで。
 同じパックに《精神隷属器》がありますが、デッキの想定しているゲームプラン的に必要ないのと、《ファイレクシアの摂取者》《カルドーサの炎魔》と重くて強力なカードは既に確保できているので、ここは軽くて小回りのきくカードを優先しています。
 まぁ除去カードは何枚あっても困りませんからね。


6ピック目

 パックに盤面を制圧しうる《苦行主義》がありますが、ここはぐっとこらえて自分の色の《飛行の呪文爆弾》を。
 《燃えさし鍛冶》の運用のために軽いアーティファクトは必要ですしね。


7ピック目

 自分の色のカードが《オーガの装具奪い》くらいしかなく、別に必要でもないのでここは感染のカード《胆液爪のマイア》をカット。


8ピック目

 《刃族の狂戦士》と《冷静な反論》との二択で前者を。
 カードの強さだけ見るなら《冷静な反論》を選択しそうなものですが、現在で既に赤タッチ青というデッキの完成系が見えているので、ここで青のダブルシンボルのカードは必要ないという判断でしょう。
 今まで取った青のカードの大半はシングルシンボルなので、ここで《冷静な反論》をピックしてしまうと、それを使うためにマナベースの調整が必要となります。それならば確実に使える赤いカードを優先したということですね。

 ただ《冷静な反論》は構えておけば相手のどんなカードにも対処することができるので、ここでひとまず確保しておいて、相手に強力なカードをプレイされたときのためにサイドボードに置いておいた方がよいのではないかというのが僕の見解です。
 ここは人によって意見が分かれそうなところですね。

 確実に使える1枚か、それともサイドボード用のカードを確保しておくか。
 皆さんはどちらを選択しますか?


9ピック目

 貴重な3マナ以下のアーティファクトクリーチャー《オーリオックの模造品》。
 その能力を起動するのは概ね不可能ですが、金属術を達成させる意味でも、《燃えさし鍛冶》や《カルドーサの炎魔》を運用する意味でも重宝します。
 軽いアーティファクトが不足していたのでこれは嬉しい1枚。


10ピック目

 《液鋼の塗膜》までは恐らくデッキには入らないでしょうが、もし相手のデッキに茶色が少なかったときに《粉砕》や《オキシダの屑鉄溶かし》を有効活用するためのサイドボード要員として。


 その後は特に有用なカードはとれずドラフト終了となりました。
 そしてできたデッキがこちら

David Sharfman
プロツアー・名古屋2011 優勝 / ミラディンの傷跡ブロック・ブースタードラフト[MO] [ARENA]
7 《
10 《

-土地(17)-

1 《大霊堂のスカージ
1 《燃えさし鍛冶
1 《眼魔
1 《磁器の軍団兵
1 《回転エンジン
1 《オーリオックの模造品
1 《火膨れ杖のシャーマン
1 《コスの急使
1 《錆びた斬鬼
1 《刃の歩哨
1 《オキシダの屑鉄溶かし
1 《刃族の狂戦士
1 《尖塔の監視者
1 《カルドーサの炎魔
1 《ファイレクシアの摂取者

-クリーチャー(15)-
1 《変異原性の成長
1 《飛行の呪文爆弾
1 《鋼の妨害
1 《蒸気の絡みつき
1 《忠実な軍勢の祭殿
1 《粉砕
1 《核への投入
1 《金屑化

-呪文(8)-
1 《拘引
1 《急送
1 《邪悪の気配
1 《炉の式典
1 《恐ろしき天啓
1 《胆液爪のマイア
1 《コスの急使
1 《液鋼の塗膜
1 《ミラディン人のスパイ
1 《無感覚の投薬
1 《ファイレクシアの非生
1 《倒れし者の記憶
1 《金切り声のシルカウ
1 《叫び角笛
1 《着実な進歩
1 《かき鳴らし鳥
1 《毒の屍賊
1 《蒸気の絡みつき
1 《生体解剖

-サイドボード(19)-


 完成したデッキは赤青の中速デッキ。
 《ファイレクシアの摂取者》《カルドーサの炎魔》《オキシダの屑鉄溶かし》のような除去を兼ねた強力なクリーチャーカードがあり、呪文も《金屑化》《核への投入》と揃っていて強い部分は本当に強いデッキ。

 ただ《刃の歩哨》や《刃族の狂戦士》のような微妙なパーツもちはほらとあり、そういった部分でいかにして耐えるかがゲームのキーとなりそうです。

 私的にデッキに点数を付けるとしたら100点満点で80点。
 普通に強いデッキだとは思いますが、本当に強いデッキというのはもっとシナジーに特化しているものです。

 ピックの内容としてはやはり2パック目の初手の《カルドーサの炎魔》がキーでしたね。
 あそこで赤に行く決断ができなければこのような結果にはならず、もっと厳しいデッキになっていたのでないかと。
 さすがは2000人級のリミテッドグランプリの覇者。ドラフト中の危険察知の嗅覚はピカ一ですね。


 結果は前述の通り優勝。
 しかも決勝ラウンドは1ゲームも落とさずに3タテ×3の9-0という圧倒的なパフォーマンスでの優勝です。これはさすがと言わざるを得ません。

 Sharfmanの試合の観戦記事(準々決勝準決勝決勝)を追ってみても、相手の事故で勝ったゲームはそれほど多くなく、むしろどんな状況でも適切なプレイを心がけてプレイしているように感じられました。

 「プロツアーの決勝ラウンドには魔物が住む」という言葉をよく耳にしますが。その大舞台で自分を信じいつものプレイができることが王者になるための条件なのでしょうね。


 では今回はここまで。
 来週もこのプロツアーの決勝ドラフトについて取り上げたいと思います。
 今度は別のプレイヤーのピックについてですかね。

 ではまた来週。

2011年日本選手権予選

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