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渡辺雄也の「リミテッドのススメ」

第7回:これはコンボですか?

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渡辺雄也の「リミテッドのススメ」

2011.03.07

第7回:これはコンボですか?

 どうもこんにちは、渡辺です。

 今回は包囲戦が入ってからのリミテッドコンボを紹介したいと思います。

 去年の連載のメインテーマであったコンボ紹介ですが、最近は別のことを紹介していてあまり触れていませんでした。

 戦術や環境理解も重要ですが、コンボもリミテッドにおいて重要なファクターであることは間違いなく、カードごとのコンボを知っているか知らないかでカードの評価が大きく変わってきます。

 なので今回は、去年お伝えしていたようなコンボ専科のような感じで、包囲戦が入ってからのリミテッドコンボをいくつか紹介していきたいと思います。

 また傷跡のカードのみのコンボは去年の連載で紹介しているので興味のある方はぜひそちらもご覧ください。


燃えさし鍛冶》+《入れ子のグール

 《入れ子のグール》はダメージを受けるたびに2/2トークンを生み出す能力を持っています。

 基本的に戦闘で相手のクリーチャーと相打ちしたときに置き土産を残す程度の能力ですが、《燃えさし鍛冶》のティム能力を活用すれば、アーティファクトを唱えるたびにトークンを生成できる極悪能力に早代わり。

 アーティファクトを唱えないといけないという点と、《入れ子のグール》のタフネスが2である関係上1ターンに1体しか生み出せないという制約を見ても、それに十分に見合った働きをしてくれるでしょう。
 2/2トークンを生成できるというのはリミテッドはかなりの脅威になりますからね。

 《燃えさし鍛冶》はともかく《入れ子のグール》は比較的安く取れるカードなので、是非お試しあれ。


真鍮の従者》+《大石弓

 以前の連載で紹介した「ソリトン弓」の変化版。

 《大石弓》の相方が《ソリトン》から《真鍮の従者》に変わっただけですが、この組み合わせも「ソリトン弓」と同じく《大石弓》の装備コストの重さを無視して使おうというもの。

 「ソリトン弓」ほど決まったときの破壊力があるわけではないですが、《真鍮の従者》は《大石弓》以外にも色んな装備品と組み合わせて使うことが出来るので、デッキ単位で見たときの使いやすさは《ソリトン》よりも格段に上です。

 《真鍮の従者》はどんな装備品と一緒に使っても攻守共に活躍し戦闘を有利にすることが出来るのでオススメの一枚です。
 装備コストの重い各種生体武器と使ってもいいですし、《アージェンタムの鎧》と一緒に使えた時なんかは脳汁が出そうになりますね。


消失の命令》+《恐ろしき天啓

 これはガンスリンガーでパックウォーズをやっていたときに実際にプレイしたコンボ。

 相手のクリーチャーを《消失の命令》で相手の山札に戻し、それを引かれる前に《恐ろしき天啓》で墓地に落としてしまおうというもの。

 一応カードの枚数的には損をしないのですが、如何せん《恐ろしき天啓》が単体として見た時にかなり弱いカードなので、実戦での運用は難しいです。
 デッキの中に《消失の命令》が複数入っているときに投入を考えるくらいの気持ちでいいかもしれません。

 ただ、こういった弱いカードを使ったコンボは実際に知っているか知っていないかで違ってきます。
 ちなみに僕はパックウォーズの時に相手の《ヘルカイトの点火者》をこのコンボで対処しました。相手の強力レアをこんな微妙なコモン2枚で処理できた時の快感といったらもう・・・。これこそがコンボの醍醐味ですね。


錆びた斬鬼》+《胆液の水源

 最近マジック・オンライン(以下MO)上で包囲戦3つを使ったドラフトが行われているのですが、その包囲戦3つのドラフトでよく使われているコンボ。

 《錆びた斬鬼》の再生用の餌として《胆液の水源》を使うことで、アドバンテージを稼ぎながら盤面を有利に運ぶことが出来ます。
 《胆液の水源》が2枚分の引き増しにもなるので、中々使い勝手の良いコンボですね。

 《錆びた斬鬼》の他の相方としては、《イシュ・サーの背骨》。7マナと重いですが、毎ターン《錆びた斬鬼》の再生に加えパーマネント破壊という意味の分からないことになったり。
 一度対戦相手に決められたことがあるのですが、その時は完膚なきまでにぼこぼこにされましたね。

 他には《金属の熟達》と組み合わせてリミテッドの定番コンボとも言える「ハスクシュート」のような動きもできます。
炉の式典》を使う際にも良い働きをしそうですね。

 《錆びた斬鬼》は単体で使う分には微妙なカードですが、色んなカードとのシナジーがあるカードなので使う頻度は多いです。相方になりそうなカードは覚えておくといいでしょう。


マイアの種父》+《生体解剖

 包囲戦3つでよく使われているコンボその2。

 《生体解剖》のコストである「クリーチャー1体を生け贄に捧げる」というのはリミテッドの視点で見たときはかなり重いコストで、単純に相手に押されている盤面では打つことが出来なかったり、押している盤面ではクリーチャーを失いたくないのでこれも打ちたくなかったりで、なかなか使いどころが難しいところです。

 そのコストを《マイアの種父》によって緩和するというもの。
 コストに《マイアの種父》を使えば、墓地に落ちるときに1/1トークンを場に残せるので、盤面をほぼ変えずに《生体解剖》をキャストでき、これは非常に相性が良いですね。

 《生体解剖》は他の「墓地に落ちたときに何かする」カードとも相性が良いです。

 《危険なマイア》《屍百足》《眼魔》《クローンの殻》などがそれにあたります。
 リミテッドの3ドローはかなり強力な効果なので、相方を見つけて出来るだけ上手く使いたいところです。


ヴィダルケンの注入者》+《タイタンの炉

 これも包囲戦3つのドラフトで実際に見たコンボ。

 《タイタンの炉》の蓄積カウンターを《ヴィダルケンの注入者》の能力で貯めるというもの。《タイタンの炉》自身の貯める能力も使えば2ターンに一体9/9ゴーレムを出すことが出来ます。

 また増殖能力で増やすのとは違い、最初に《タイタンの炉》の上にカウンターを貯める必要がないので、かかるマナが非常に少なくなるのがこの組み合わせの利点です。

 レアを使ったコンボなので実際に出来ることは少ないかもしれませんが、《ヴィダルケンの注入者》も《タイタンの炉》も基本的に評価の低いカードなのでドラフトでは遅めに確保できることが多いと思います。
 実際に《タイタンの炉》を見たら意識しておくといいと思いますよ。



 久しぶりのコンボ専科いかがだったでしょうか。

 しばらくはリミテッドのイベントがないのでこの環境を必死に練習する意味はないですが、構築で行き詰ったときの気分転換や仲間内でわいわい遊ぶときにはリミテッドが一番良いと思うので、たまには触れてみるのもいいと思います。

 毎回違うゲームが味わえるリミテッドの楽しさは無限大ですからね。

 では今回はこの辺で。

 また来週お会いしましょう。

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