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渡辺雄也の「リミテッドのススメ」
第3回:包囲戦クライシス!
読み物
渡辺雄也の「リミテッドのススメ」
2011.02.07
第3回:包囲戦クライシス!
どもどもこんにちは、渡辺です。
先週末に発売されたミラディン包囲戦、みなさんはもう購入されましたか?
ここを見ている大半の方は購入していると思うので聞くだけ野暮ってものかもしれませんね。
プレリリースで配られた陣営ブースターとは違い、ファイレクシア軍もミラディン軍も入り乱れての通常パックなので、通常パックのリミテッドはプレリリースの時とはまったく違う戦いが繰り広げられることでしょう。
一体どんな戦いになるのか今から楽しみですね。
さて今回の内容ですが、今回はミラディン包囲戦からの新能力「喊声」と「生体武器」について、リミテッド視点で紹介します。
この二つの新能力のリミテッドでの使い方や注意点などを書いていこうと思います。また、それぞれの能力を持ったカードの中で僕がオススメしたいカードも紹介していきます。
ではじっくりとご賞味くださいな。
喊声
喊声を持っているクリーチャーが攻撃するときに他の攻撃しているクリーチャーのパワーを上げる能力。感覚としてはクリーチャーに《栄光の頌歌》が付いている感じです。
これだけ聞くとかなり強そうですが《栄光の頌歌》と違い修正は常時ではなく攻撃時のみ、またタフネスは上がらないので戦闘での相打ちなどは取られやすいです。
能力発動条件が自身の攻撃時なので《ロクソドンの非正規兵》や《カルドーサの首謀者》のようなタフネスの高い喊声は使いやすそうですが、《調和者隊の聖騎士》や《ゴブリンの戦煽り》のようなタフネスの低いものは攻撃して相手の適当なクリーチャーと相打ちになるケースが多いので若干使いづらいかもしれません。
能力の方向性としては、クリーチャーの頭数を用意して一気に大勢のクリーチャーで殴るのが一番効果を発揮できる使い方ですが、包囲戦・傷跡リミテッドでは1枚で複数のクリーチャーを出せるカードは少ないので、頭数を揃えて殴る戦略は難しそうですね。
喊声のカードが取れたときはコモンにある《主の呼び声》を何枚か確保できると嬉しくなります。
喊声の基本的な使い方は、感染や金属術のクリーチャーをサポートする使い方が一般的かと思われます。
喊声を持っているカードで個人的にオススメのカードは《信号の邪魔者》。
自身の戦闘能力は期待できませんが、擬似飛行のような能力を持っているので攻撃に参加して相手のクリーチャーに討ち取られる心配が少なく、複数回の攻撃が期待できます。
アーティファクトなので金属術の種にもなり、感染で使うなら感染クリーチャー達のパワーを上げてゲームスピードを大幅に上げられるので、どちらのアーキタイプでも使える有用カードだと思います。
コストが1マナと軽いのも評価点ですね。
構築でも、《信号の邪魔者》は使われそうなカードですね。
スタンダードの赤単ゴブナイトや白単アーマーはこのカードによってデッキパワーが大幅に上がりそうな予感がします。
詳しくは当サイトのスタンダード部門担当である津村がそのうち挙げてくれるんじゃないかなーと思うので、それを期待で。本人には何の了解も得てないのにこんなこと書いてますが、きっと皆の津村ならこんな無茶振りくらいなら余裕で応えてくれると思うので、ワクワクしながら水曜の更新を待つことにしましょう。水曜はPCの前でF5連打!
なんだか話が脱線しましたね。軌道修正して本題に戻りたいと思います。
次はもう一つの新能力「生体武器」についてです。
生体武器
場に出したときにトークンを生成し、それに装備された状態で出てくるという至れり尽くせりな能力を持った装備品、それが生体武器です。
以前も書きましたが、装備品はリミテッドでは非常に強力です。
ただそれも装備先のクリーチャーが居る前提の話。消耗しきった後にクリーチャーの居ない場で装備品を出しても、その場では役に立たないので未来のクリーチャー達に期待するしかありません。
しかし生体武器ならばその場でクリーチャーも付いてくるので、そんなジレンマに陥ることもないのです。
基本的に、リミテッドではデッキにクリーチャーを14枚くらいは必要とします。一方、これまでは装備品は呪文枠で数えるしかありませんでした。多すぎてもデッキを圧迫してしまいます。
ですが、生体武器はクリーチャーを生み出すのでクリーチャーの枠で数えることができます。生み出したトークンが破壊されても装備品として場に残るので、リミテッドでの実用性は非常に高いのです。1枚で2枚分の働きをする能力が、リミテッドにおいて弱いわけがありません。
《粉砕》などで破壊されるときは一緒に出たトークンも破壊されてしまいますが、元々タダで出てきたトークンなのでそんなに損した気分にもなりませんしね。
褒めてばかりの生体武器ですが、一つだけ欠点があります。それは全体的に装備コストが重いこと。
《皮羽根》や《縒り糸歩き》のような効果の強い生体武器は装備コストがかなり重く設定されているので、装備を付け替えるにはかなりの労力を要します。
場に出す際には既にクリーチャーに装備されているのでそれほど気にはなりませんが、どうしても装備を他のクリーチャーに付け替えないといけない場面もあると思うので、そのような場面でこの装備コストの重さがネックになってしまうかもしれません。
私的には非常に良いバランスでデザインされている能力だと思います。
生体武器のカードでオススメなのは《迫撃鞘》。
装備しているクリーチャーに、若干のタフネス修正と《モグの狂信者》の能力を与える装備品ですが、強さとしては傷跡の《伝染病の留め金》と同じくらいのものがあるんじゃないかと思います。
《伝染病の留め金》と違って増殖できるわけではありませんが、《迫撃鞘》も出した瞬間にトークンを生け贄にして1点飛ばすことが出来ますし、その後も装備品としての活躍が見込めます。
もし装備しているクリーチャーが感染クリーチャーならば、通常のダメージではなくプレイヤーへは毒カウンター、クリーチャーなら-1/-1カウンターを与えることができるので、覚えておきましょう。
今回はここまで。
実はこの原稿を書いているのはミラディン包囲戦の発売日当日なのですが、早く包囲戦の環境をプレイしたくてウズウズしてます!
そして今週の水曜日には今年一発目のプロツアーであるプロツアー・パリもあるので、この発売してからの少ない時間の中でどれだけ練習できるかが、今回の勝負の分かれ目になりそうです。発売してからの時間は皆一緒ですからね。
といっても流石に発売してからの開催までの感覚が短すぎる気もしますが・・・。
まぁ愚痴を言っても仕方ないので必死に練習に取り組むとしましょう。
では今回はこの辺で。また来週お会いしましょう。
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