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木曜マジック・バラエティ
行弘賢の「MOを遊びつくせ!」第5回:イニストラード・ブロック構築 実戦編
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木曜マジック・バラエティ
2012.05.24
行弘賢の「MOを遊びつくせ!」第5回:イニストラード・ブロック構築 実戦編
著者紹介:行弘 賢(ゆくひろ・けん)
「deathsnow」の二つ名を持つ、気鋭のプレイヤー・デッキデザイナー。
マジック歴は時のらせんブロックからと短いながら、プロツアー・京都09での《ミストメドウの魔女》デッキ、プロツアー・アムステルダム10での「オリスチャント」など、特異なデッキデザイン能力は海外からも注目を集める。
高いレベルで安定した成績を残し続け、主な戦績にプロツアー・アヴァシンの帰還 4位、グランプリ・神戸2012 準優勝、The Finals 2011 トップ8などがある。
また、「ニコニコ生放送」で配信を行うなど、ネットを使った積極的な活動でも知られている。
皆さんHola!(こんにちは!)
何語?と思われた皆さん、これはスペイン語です。5月の第一週目にスペインのバルセロナで行われたプロツアー・アヴァシンの帰還に参加してきました!
結果から言いますと、参加する前では信じられない4位という、頬をつねって確認してしまう出来すぎた順位でフィニッシュすることができました。これもいつも記事を読んでくださっている皆さん、生放送を視聴していただいてる皆さん、今回共に練習したチームマナソースの皆、公式関係者の皆さん等々、たくさんの人の応援が無かったら決して有り得なかったことです。
改めて応援していただいた皆さん、ありがとうございました!
というわけで、今回はイニストラード(ISD)ブロック構築の実戦編として、ISDブロック構築のプロツアーの参加者の視点から、環境のおさらいから実際に持ち込んだデッキにいたるまでの調整過程、今後のブロック構築の展望を書かせていただきたいと思います。
行弘賢の「MOを遊びつくせ!」第4回:イニストラード・ブロック構築
この前回の記事の情報が、僕がアヴァシンの帰還(AVR)加入前に持っているほぼ全てでした。なので、最初はこれらのデッキをアップデートさせたデッキか、それに勝てるデッキ、というところから僕らのメタゲームが始まりました。
AVR加入により環境に大きな影響を与えたと思うカードが何種類かあります。まずはその環境に影響を与えたカードを紹介させていただきます。
アヴァシンより帰還した環境を変えそうなカード
《火柱》
いわゆるソーサリー《ショック》ですが、環境に与えた影響は計り知れません。
そもそも《ショック》のような軽く打点がそこそこある火力が環境に存在しないため、序盤に出た《教区の勇者》が止まらなくて負け、というのはこの環境の課題でした。ついでに墓地に落ちずに除外するという能力も、地味に『ゾンビ』や《絡み根の霊》にも強く、あらゆるビートダウンに効果的です。
したがって、ぶんまわりに対して1枚で回答となるこの《火柱》は、色々なデッキに採用されうるスタンダード除去になると思われました。
《修復の天使》
プレビュー記事でも紹介させていただきましたが、このカードは基本スペックがとにかくおかしいです。
瞬速で3/4飛行というサイズが出てくるのは、ビートダウン、コントロールともに嫌に決まっています。特に《地獄乗り》との噛み合いが良く、フルタップで対戦相手が出してアタックしてきた《地獄乗り》をキッチリ3/4というサイズでキャッチすることができます。
そういう理由もあり、《修復の天使》が使われるのならば、《地獄乗り》の数は少しは減少するだろうと思われました。
《グリセルブランド》+《黄金夜の刃、ギセラ》
これらはリアニメイトデッキが大幅に強化される、という予想が簡単につきました。
両者とも釣り上げてしまえば場を簡単に制圧してくれますし、何より《堀葬の儀式》という釣竿は《根囲い》なんかの山札を掘るカードとも相性が良いため、簡単にアーキタイプとして成り立ってしまうと思われました。
《ウルフィーの銀心》
このカードは『カードパワー』という言葉が非常に似合うカードで、「『強いカード』を入れたいけど、どれにしようかなー?」と悩んだときに、「まぁ《ウルフィーの銀心》でいいか、強いしね。」といった感じで、気軽に使われるカードだと思います。
ISDブロック構築ではバウンスや《喉首狙い》のような確定除去があまり存在しないため、8/8というサイズは対処することが非常に困難である、というのがその「カードとしての強さ」を後押ししています。
《魂の洞窟》
あらゆるクリーチャーデッキのマナベースの大幅強化ということで、ある程度の多色のビートダウンが生まれると思いました。具体的には緑、白、赤の3色の組み合わせのデッキが増えると予想されました。
《国境地帯のレインジャー》
マナベース繋がりでこちらも。多色デッキのお供であり、《修復の天使》と3・4マナ域のテンポ的にも相性が良いため、本戦でもかなり採用されそうだと思われました。
この他にもAVRの様々なカードが実際のプロツアーで活躍しましたが、環境初期に僕が目を付けていたのがこれらのカードですね。
この評価を加味して、調整初期、本戦のメタゲームは以下のようになると予想しました。
Tier1
- 赤白ビートダウン
- 赤緑中速ビートダウン
- 多色ドレッジ(青緑赤)
Tier2
- リアニメイト
- ジャンドコントロール
《火柱》の影響でゾンビというアーキタイプが死滅し、更に赤白ビートダウンに強い多色ドレッジ、赤緑系の中速ビートダウンが増えるだろう、という予想です。
リアニメイトはいるとは思いますが、マニアックなアーキタイプなので、そこまで数は多くはない、という予想でした。赤白は普通に強いアーキタイプなのでメタられてもある程度の数はプロツアーにはいると思いました。
実際に僕らは何をしたのか?
さて、ある程度調整の下準備はできました。次はそれを見越しての練習開始です。
僕が現在住んでいる和歌山県にプロツアーに参加する友人が3人もいました。なので、彼らと全カードリストが出て2日後から、毎日大会形式で調整を始めました。
6 《森》 4 《山》 2 《平地》 1 《沼》 4 《断崖の避難所》 3 《処刑者の要塞》 4 《進化する未開地》 -土地(24)- 4 《大聖堂の聖別者》 3 《高原の狩りの達人》 3 《黄金夜の刃、ギセラ》 4 《グリセルブランド》 -クリーチャー(14)- |
4 《信仰無き物あさり》 4 《火柱》 4 《根囲い》 3 《降霊術》 4 《堀葬の儀式》 2 《冒涜の行動》 1 不明 -呪文(22)- |
4人+更に友人が1~2人の参加と、小さな大会ではありますが、毎日サイドボード込みでの試合をすることであらゆることが分かってきました。
僕が最初に目を付けたのは『リアニメイトデッキ』で、《グリセルブランド》と《黄金夜の刃、ギセラ》を《堀葬の儀式》と《降霊術》の2本の釣竿で釣る、というデッキでした。
《降霊術》は《処刑者の要塞》により格段に使いやすくなり、《墓掘りの檻》も効かないという優れた釣竿ということで試してみたら、『赤緑白ビートダウン』『赤白ビートダウン』『青緑赤ドレッジ』『青白赤奇跡コントロール』というメタゲームの中で高い勝率をあげることができました。
しかし、それはリアニメイトというアーキタイプが非常に優れていただけで、実際に大会の回数をこなしていくにつれ、段々と勝率が下がってきました。
というのも、『赤緑白ビートダウン』や『赤白ビートダウン』に《士気溢れる徴集兵》が採用され始めたからです。
そもそもビートダウン相手には《黄金夜の刃、ギセラ》や《グリセルブランド》を釣り上げたターン、《悪鬼の狩人》等で除去されるだけで辛い盤面になることが多かったのですが、更に《士気溢れる徴集兵》まで採用され始めたら、相性差が完全に覆ってしまいました。
それでもリアニメイトというアーキタイプに高いポテンシャルを感じていた僕は、そのまましばらくリアニメイトを調整し続けました。
その間にも周りの友人は赤緑白のビートダウンを作り上げ、赤白に対して高い勝率を誇ったりと、プロツアーにも『赤緑白ビートダウン』のアーキタイプは結構な数がいそう、という発見をしたりしていたのですが、最終的には皆「リアニメイトを突き詰める」という方向性で調整を進めることにしました。
リアニメイトの調整
メインデッキはそのリアニメイトというシステムの強さから高い勝率を誇っていたのですが、問題はサイド後です。
《士気溢れる徴集兵》や《墓場の浄化》がサイド後非常に辛いため、サイド後はリアニメイトのシステムを全抜きし、《修復の天使》と《霊誉の僧兵》で勝つようにしました。
これは結構良いアイディアで、サイド後は《ケッシグの狼の地》を投入することで、チャンプブロックを許してくれない『青緑赤ドレッジ』以外のデッキに対して上手く機能し、サイドボード後もかなり戦えるようになりました。
ただし、今度は周りのデッキが洗練されてきて強くなってきたためか、メインデッキの勝率がかなり落ちてしまいました。
元々赤緑白ながら、マナベースの強化が《根囲い》しかない、というのが色事故を多発させていたことで、いまいち安定しないんじゃないか?という不安を抱えつつ、バルセロナ出発前日を迎えることになりました。
出発前日に起きた奇跡
僕らは出発前日の昼から集合し、調整の最終段階を迎えていました。そこに少しだけ遅れて今回一緒に調整をし、ともにバルセロナへ行く和歌山県の誇るトッププロ・山本明聖(あきまさ)が来て、ひとこと言いました。
「この環境、無限ライフあるの知ってる?」
前日には無かったその情報をどこから仕入れてきたのかというと、これです。
第60回:浅原晃のデッキ構築劇場・PW人材派遣会社5-イニストラード総選挙
大会前日は必ずインターネットで「良い情報が無いか?」と確認する習慣があるという明聖ですが、仕入れてきたその情報には最初は皆半信半疑、「前日にそんなの試す時間無いよ!」と若干否定気味でしたが、「まぁものは試し」と明聖がデッキを組んでみました。それがこちら。
3 《森》 2 《山》 4 《平地》 1 《沼》 4 《断崖の避難所》 4 《森林の墓地》 1 《魂の洞窟》 4 《進化する未開地》 -土地(23)- 4 《大聖堂の聖別者》 4 《国境地帯のレインジャー》 4 《悪鬼の狩人》 3 《高原の狩りの達人》 3 《ファルケンラスの貴種》 3 《栄光の目覚めの天使》 4 《グリセルブランド》 -クリーチャー(25)- |
4 《信仰無き物あさり》 4 《根囲い》 4 《堀葬の儀式》 -呪文(12)- |
3 《修復の天使》 1 《ファルケンラスの貴種》 3 《霊誉の僧兵》 3 《墓場の浄化》 2 《魔女封じの宝珠》 3 《冒涜の行動》 -サイドボード(15)- |
細かい枚数は調整の結果、このようになりましたが、おおむね初期のリストのままです。
このデッキは序盤は《根囲い》や《信仰無き物あさり》で手札や墓地を調整しつつ、《グリセルブランド》や《栄光の目覚めの天使》を《堀葬の儀式》で釣り上げるのが勝ち筋になります。
《ファルケンラスの貴種》と《栄光の目覚めの天使》と《悪鬼の狩人》の3種が揃うと、ループを発生させることができます。
つまり、《栄光の目覚めの天使》を《悪鬼の狩人》で追放し、その後《ファルケンラスの貴種》で《悪鬼の狩人》を生け贄に捧げると、追放から戻ってきた《栄光の目覚めの天使》の効果で《悪鬼の狩人》が墓地から戻ってきて、それが《栄光の目覚めの天使》を追放し~というものです。
《栄光の目覚めの天使》で墓地の全ての人間が戻ってくるので、《大聖堂の聖別者》か《高原の狩りの達人》がいたら「無限ライフ」です。
調整していた『赤緑白ビートダウン』『リアニメイト』両方の要素を備えており、《国境地帯のレインジャー》によりマナベースが大幅に改善され、かなりの安定感を誇るようになりました。
さらに同系では《ファルケンラスの貴種》が非常に強く、単に相手が《黄金夜の刃、ギセラ》や《グリセルブランド》を釣り上げるだけでは攻撃が通らず、なおかつ除去するのも難しく、「同系には相性が良い」という結論にいたりました。
もちろん、ビートダウンには《栄光の目覚めの天使》を釣り上げるだけで簡単に勝てるようになり、さらに安定した勝率になっています。
サイドボード後はリアニメイトのプランと一緒で、《ファルケンラスの貴種》が追加されていることでよりビートダウンしやすくなり、「多色ドレッジ」にも圧倒的に有利が付く、という非常に素晴らしいデッキとなりました。
最終的に僕らが想定したメタゲームは以下のようになりました。
Tier1
- 赤白ビートダウン
- 赤緑(白)中速ビートダウン
- リアニメイト
Tier2
- 多色ドレッジ(青緑赤)
- 青白系の奇跡コントロール
- ジャンドコントロール
結果発表
実際にこのデッキでプロツアー・アヴァシンの帰還に参加しての結果は、どうだったかと言われたら4位でした!と言えるのですが、それでは、メタゲームとして見た結果はどうだったのでしょうか?
プロツアーアヴァシンの帰還デッキ分布(「Feature: Day One Constructed Metagame Breakdown」より抜粋)
アーキタイプ | 人数 | 割合 |
赤緑白ビートダウン | 102 | 26.91% |
赤白ビートダウン | 40 | 10.55% |
リアニメイト | 30 | 7.92% |
白緑ビートダウン | 26 | 6.86% |
赤緑ビートダウン | 18 | 4.75% |
青白赤奇跡コントロール | 12 | 3.17% |
青白奇跡コントロール | 11 | 2.90% |
多色ドレッジが実際には会場にほとんどいなかったため、そこだけ大幅に間違えてしまいましたが、それ以外は結構良い線をいっていたと思います。
ただし、それはあくまで「デッキ分布」の話です。さて、それは一体どういうことなのか、TOP8に入ったデッキを解説しながら説明させていただきます。
赤緑白ビートダウン
8 《森》 2 《平地》 1 《山》 3 《断崖の避難所》 4 《魂の洞窟》 3 《ガヴォニーの居住区》 4 《進化する未開地》 -土地(25)- 4 《アヴァシンの巡礼者》 1 《ウルヴェンワルドの足跡追い》 4 《軽蔑された村人》 3 《国境地帯のレインジャー》 3 《悪鬼の狩人》 4 《高原の狩りの達人》 4 《修復の天使》 4 《ウルフィーの銀心》 1 《月皇ミケウス》 -クリーチャー(28)- |
3 《忌むべき者のかがり火》 4 《情け知らずのガラク》 -呪文(7)- |
1 《ウルヴェンワルドの足跡追い》 1 《忌まわしきものの処刑者》 2 《解放の樹》 2 《士気溢れる徴集兵》 3 《鷺群れのシガルダ》 1 《墓掘りの檻》 2 《硫黄の流弾》 3 《金輪際》 -サイドボード(15)- |
これが、環境最多のアーキタイプです。赤緑白のグッドスタッフを並べて殴りきる、単純明快なデッキですね。
パッと見では想定内のデッキなのですが、僕らはこのデッキの中の《鷺群れのシガルダ》を最後まで調整段階で一回も試しませんでした。
このデッキはサイドボードに《鷺群れのシガルダ》を採用していますが、実際にはメインデッキから多く採用されており、当日になって実際に練習していないアーキタイプとの対戦となってしまい、手探りの状態で本戦が始まってしまいました。
さらに言えば《忌むべき者のかがり火》も、試すのは試したのですが、《忌むべき者のかがり火》が赤緑白同型にだけ強く、他ではいまいちなマッチアップが環境初期に多かったために試用期間が短く、その強さに気が付きませんでした。採用した枚数が2枚であまり引かなかった、というのも理由の一つかもしれません。
とにかく『肉』で守るこのデッキにおいて、《忌むべき者のかがり火》はかなり厳しい、というのがプロツアーが始まって気が付いたことでした。
しかし、当初《死の支配の呪い》対策にと採用した《魔女封じの宝珠》が《忌むべき者のかがり火》にも効く、というのが本戦中に発見され、それにより、なんとか《忌むべき者のかがり火》ゲーをなんとか回避することが可能になりました。
それでも《魔女封じの宝珠》を張れずに《忌むべき者のかがり火》だけで負け、というチームメイトが何人も出てしまいました。
というのも、1本目は《グリセルブランド》で取れるのですが、サイド後は《霊誉の僧兵》に切り替わるため、より《忌むべき者のかがり火》が厳しい、という状況になってしまうためでした。
今後も《忌むべき者のかがり火》が使われるようなら、《霊誉の僧兵》ではなく、《鷺群れのシガルダ》や《修復の天使》の追加などが有効だと思われます。
青緑白呪禁ビートダウン
9 《森》 2 《島》 1 《平地》 4 《内陸の湾港》 4 《魂の洞窟》 4 《進化する未開地》 -土地(24)- 4 《アヴァシンの巡礼者》 4 《不可視の忍び寄り》 3 《絡み根の霊》 4 《聖トラフトの霊》 3 《地下牢の霊》 4 《ウルフィーの銀心》 -クリーチャー(22)- |
3 《豊かな成長》 3 《静かな旅立ち》 4 《幽体の飛行》 4 《高まる残虐性》 -呪文(14)- |
3 《ウルフィーの報復者》 4 《解放の樹》 2 《アンデッドの錬金術師》 3 《雲散霧消》 1 《魔女封じの宝珠》 2 《情け知らずのガラク》 -サイドボード(15)- |
このデッキの存在は、TOP8に僕が残り、実際にレシピを見るまでは気が付きませんでした。高い次元でぶんまわりを可能にしているこのレシピは、完成度の高さは会場の中でもかなり上位に入ると思います。
《豊かな成長》と《アヴァシンの巡礼者》によりマナベースを強化しつつ、《不可視の忍び寄り》《聖トラフトの霊》の呪禁持ちで対処されにくいクリーチャーを着地させ、それを《幽体の飛行》《高まる残虐性》により強化して殴りきる。これもまた単純明快な分かりやすいアーキタイプです。
《聖トラフトの霊》に《幽体の飛行》を付けて殴るコンボは、環境にほとんどど回答がなく、それだけで簡単にゲームに勝ててしまいます。単純ながらも誰も気が付かなかったこのデッキをこのレベルまで仕上げたスターシティゲームスのチームは本当に凄いと思います。
緑白ビートダウン
11 《平地》 7 《森》 4 《魂の洞窟》 3 《ガヴォニーの居住区》 -土地(25)- 4 《教区の勇者》 3 《アヴァシンの巡礼者》 3 《アヴァブルックの町長》 3 《スレイベンの守護者、サリア》 4 《銀刃の聖騎士》 3 《悪鬼の狩人》 2 《ドルイドの使い魔》 2 《修復の天使》 3 《鷺群れのシガルダ》 -クリーチャー(27)- |
1 《信仰の盾》 4 《町民の結集》 3 《神聖なる反撃》 -呪文(8)- |
1 《スレイベンの守護者、サリア》 1 《解放の樹》 1 《暁の熾天使》 1 《ガヴォニーの騎手》 2 《ウルフィーの銀心》 1 《信仰の盾》 1 《墓場の浄化》 1 《墓掘りの檻》 2 《天啓の光》 2 《押し潰す蔦》 1 《魔女封じの宝珠》 1 《情け知らずのガラク》 -サイドボード(15)- |
そもそもこの環境は友好色2色のビートダウンは難しいと言われていました。
というのも、唯一のマルチカラーを生み出せる土地が、イニストラードの《断崖の避難所》などの対抗色ランドシリーズしかないからです。
しかし、このデッキは友好色2色で組み上げています。それを可能にしているのが《魂の洞窟》です。
『人間』という種族に寄せることで《魂の洞窟》からの色マナで事故を防止、さらに《アヴァシンの巡礼者》も最大限活かせるようになっています。
実際にTOP8で対戦してみて感じたのは、《銀刃の聖騎士》が本当に強い、ということです。
《アヴァシンの巡礼者》から2ターン目に登場してもかなり強いですし、《スレイベンの守護者、サリア》から《銀刃の聖騎士》と繋げられてもかなりのプレッシャーがあります。
《神聖なる反撃》は《忌むべき者のかがり火》に対して非常に有効に機能するため、かなり良いカードの選択だと思います。
本体火力がない緑白というアーキタイプにおいて、後半は《猛火》のような働きも期待できるのも良いですね。
青白奇跡コントロール
13 《島》 10 《平地》 4 《進化する未開地》 -土地(27)- -クリーチャー(0)- |
4 《思考掃き》 4 《戦慄の感覚》 4 《熟慮》 1 《雲散霧消》 4 《壊滅的大潮》 4 《終末》 4 《時間の熟達》 4 《天使への願い》 4 《月の賢者タミヨウ》 -呪文(33)- |
4 《大聖堂の聖別者》 2 《瞬唱の魔道士》 3 《聖トラフトの霊》 2 《深夜の出没》 3 《雲散霧消》 1 《天使の慈悲》 -サイドボード(15)- |
最後は今回のプロツアーアヴァシンの帰還を見事優勝した、『青白奇跡コントロール』です。
《戦慄の感覚》《壊滅的大潮》で盤面を誤魔化しつつ、《終末》でリセット。盤面を「ぐだらせる」ことに成功したならば、《月の賢者タミヨウ》や《天使への願い》でフィニッシュ。というのがこのデッキのコンセプトになります。
《時間の熟達》はクロックが実際には存在しないこのデッキにおいて、そこまでの価値があるのか?と思われるかもしれませんが、『奇跡』でプレイしたならば単純に損することは絶対になく、逆に《月の賢者タミヨウ》を設置するターンを稼げたり、序盤にめくれたならば追加の土地を置くことができるなど様々なメリットがあります。
手札に来た時も、27枚入っている土地のおかげでほぼプレイ可能マナ域まで生き残ることができますので、そこまで悪くはないと思います。
インスタントのドローである《熟慮》や《思考掃き》を相手のターンにプレイすることにより、奇跡を起こす可能性を2倍に増やし、もはや『奇跡』が奇跡ではなく『必然』となっています。
毎ターンドローするたびに期待が持てるため、ドローするのが楽しいデッキとなっていますね。
今週よりマジック・オンラインでアヴァシンの帰還が加入!
さて、今週のメンテナンス明けより正式にマジック・オンラインでアヴァシンの帰還が加入しました。
新環境となるイニストラード・ブロック構築、是非一度遊んでみて下さいね!
それでは最後まで記事を読んでくださった皆さん、ありがとうございました。また来月お会いしましょう!
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