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解鎖のデベロップ
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解鎖のデベロップ
Billy Moreno / Tr. Takuya Masuyama / TSV YONEMURA "Pao" Kaoru
2012年12月14日
そう、これはDailyMTG.comのラクドス特集で、そして君はこれがLatest Developmentsにとって何を意味するか知っているはずだ。解鎖のメカニズムと我々がそれをゲームプレイで最大限にするために使ったトリックについて話す時だってことだ。表面的には、解鎖は最も単純な難問に最も単純な答えをする。大きいことはいいことで、攻撃が支配する、ブロックなどするのは弱者だというギルドだ。カード自身、そしてより広い環境におけるラクドス・ギルドの攻撃的な役割に基づいて、解鎖はしばしば、どんな成功したメカニズムにも不可欠の特性である満足とやりがいを持っている。一般論として、我々がマジックのセットにメカニズムを仕込むのはそれらで君に楽しんでもらいたいからだ。そしてつまるところ、皆がクリーチャーを全部毎回解鎖したとしても、それはラクドスの際立ったプレイ経験を届けてくれる。
しかしデベロップ・チームはメカニズムとしての解鎖にそれ以上の目標を持っている。基本的に、我々は全ての解鎖がドラマの起こる絶好の機会である世界を想定している。それはまさに君が解鎖を常にするか、または全くしないかだけのときでは不可能なレベルの思い入れを求めている。君が常に同じ行動をしようと思っていても、それはその行動をしようとする君の本当の欠点にはなりえない。そして、本当の間違いを学ぶこともできない。同時に、君は真にその行動の手柄を得ることはできず、そしてそれを理解していい気分になるチャンスもない(それは解鎖されたバケモノをマナ・カーブに沿って並べ、誰かをぶちのめして気持ちよくなることもないということではない)。
それを踏まえて、我々は警戒しながら解鎖のデベロップをし(警戒を持った解鎖クリーチャーを考えて笑ってしまった)、プレイヤーの現実の選択を確かめることに注目した。例に入る前に、ウィリアム・シェイクスピアがハムレットのタフな選択の真実からどれだけのドラマを搾り出したかを考えて欲しい。
解鎖するべきか解鎖せざるべきか、それが問題だ。
解鎖する?しない?
OK、簡単なやつから始めよう。もし君が《ラクドスの哄笑者》をデッキに入れているなら、君はどれぐらいこれを1ターン目に解鎖で唱えるのがいいことか間違いなくきっぱりはっきりさっぱり思い浮かべるだろう。ゲームのこの時点で、君はこの《ラクドスの哄笑者》が対戦相手が防御を固める前に大量のダメージを与えることを想像できるだろう。その上、こいつの「でっかい奴」で殴っていれば、《ラクドスの哄笑者》はこいつを妨害しようとする3マナや4マナの様々なクリーチャーと相打ちにできるサイズだ。
では次に行ってみよう。
解鎖する?しない?
これもかなり直球だ。《ラクドスの哄笑者》を解鎖しても、短期的に多大な意味があるとは言えない。私は簡単すぎる問題で君の時間を無駄にしようとしているわけではない。最も基本的な解鎖しない理由を話せる分かりやすい例が欲しかったんだ。基本的にクリーチャーを解鎖してもより大きな防御クリーチャーに防がれるサイズにしかならない場合、君の《ラクドスの哄笑者》でブロックできないと言う欠点はとても大きくなってしまう。
では、次の例へ。
解鎖する?しない?
今からやるのは少し複雑だ。単純なカードとカードの比較ではこの状況を解決することはできない。解鎖しようとしまいと、我等の勇気ある少し不調な《流血の家の鎖歩き》はこれらのクリーチャーのどちらかと正々堂々の戦いで相打ちになるだろう(これは正々堂々の戦いか通りのお祭りだ、他の種類の正々堂々の戦いはギルド憲章にはない)。なぜならこいつの基本サイズは脆弱な2/1なので、《流血の家の鎖歩き》は+1/+1カウンターから提供されるレッドゾーンの支配を達成できない。その上、たとえその+1/+1カウンターが相手の盤面に影響を与えなくても、解鎖した場合のブロックできないというツケを払わなきゃならない。
逆に、解鎖しなければその代わりにブロックする能力を得る。そして、これがブロックする時、鎖で縛られた《流血の家の鎖歩き》を、すぐに活用される《蠢く甲虫》か、あのうるさく常にアンタップしている、ライフを食い潰す《刷毛履き》のどちらと相打ちするかを決めることができる。ラクドス特集を書いている同僚を裏切りはしないが、私はすごくテーマに沿わないことを話そうとしているところだ。
時として、自制は報われる。
解鎖する?しない?
前の例のように、これは不均等なパワーとタフネスがどれぐらいゲームに影響を及ぼすのかを示している。解鎖した《死の歓楽者》は3/4で、単体の2/2のブロッカーをあざ笑う恐るべきアタッカーだ。だがパワーが4には達していないので、そいつらのダブルブロックを両方仕留めることはできない。そしてそれが起こるのは対戦相手が望んだときだけだ。そうしなければ、対戦相手は望むたびに2/2のペアで4点の攻撃を素通しできる。計算してみると、それはこっちの《死の歓楽者》が与えられる3点のダメージよりも1点多い。
逆に、ブロックできる2/3の鎖で縛られた《死の歓楽者》は沢山の攻撃しようとする2/2を怯まず睨み付けておとなしくさせるのに十分なパワーとタフネスがある。
解鎖する?しない?
え、見たことあるって? 前の例の中で、パワー、タフネス、そしてキャスティング・コストについての単純な選択のうちいくつかが意思決定に与える影響を君に示した。しかしそれらだけがデベロップが自由にできる道具というわけじゃない。《跳ね散らす凶漢》やいくつかの解鎖クリーチャーの能力は、攻撃と防御で機能に大きな違いを見せる。
この例では現に、先制攻撃は《跳ね散らす凶漢》をこれより少し大きな《死の歓楽者》よりもはるかに効果的なアタッカーにする。解鎖された3/3先制攻撃は、反撃された場合により多くのダメージを受けるとは言え2体の2/2を恐れず攻撃することができる。しかしながら、この先制攻撃持ちは2/2先制攻撃としてもこれらの《蠢く甲虫》に対して同じぐらい有効だ。
うん、これはそんな分かりやすい選択じゃない。上手くやりとげるにはゲームの状態をより深く考えて、それがどこに向かうかを予測しなくちゃいけない。見当違いなことをすると、勝つために必要なパワーと柔軟さに欠けた、競争に負けた間違った側に取り残されることになる。残念ながら私の今日の目標はデベロップが微調整したものと異なる全ての方法の解鎖クリーチャーの目的が、時々君をこの不確実性の崖を歩かせるということを示すだけだ。解鎖するべきかせざるべきか? このようなドラマチックな問題にだ。
解鎖する?しない?
再生はちょっとした存在意義の危機を備えた能力だ。なぜならクリーチャーは大量のダメージから再生することができて、際限なく大きなクリーチャーをブロックしても生き残ることができる。その一方で、巨大なクリーチャーに対して攻撃する場合、再生のためのマナを必要とする上にその反撃に対して無防備になってしまう。この角度からは、再生は本来防御的な能力に見える。
しかし上の戦場に目を戻すと、《蠢く甲虫》に対して1/1の《不気味な人足》は驚くほどブロッカーとして効率が悪い。なぜなら我々のマナは恐らくより強力で重い呪文に払われ、予想できる未来のために解鎖していない《不気味な人足》はチャンプブロックしかできない場合がある。しかし、解鎖されて2/2になった《不気味な人足》は《蠢く甲虫》や騎士トークン、《都市内の急使》が何体いようが第二の死を恐れることなく攻撃することができる。対戦相手はこの状況でブロックはしたくないだろうし、これは我々の「再生マナ」を他のクリーチャーのために費やすようになることを意味している。
ラクドスデッキは大抵アグロ寄りであり、そしてその無慈悲な攻撃者という称号は、対戦相手に我々の初期のクリーチャーと相打ちにせざるを得ないという大問題を引き起こすことができる。
解鎖する?しない?
ゲームのこの時点までに、交互に殴り合いが起こり、クリーチャーは勇敢に突撃したか壊滅的な呪文によって倒され、今戦場は新しく唱えられた《乱打角》以外には何もいない。こちらの《ヘルホールのフレイル使い》は解鎖してもしなくても、相手の4/3との相打ちになることだろう。しかし《ヘルホールのフレイル使い》はなかなか珍しい起動型能力が特徴で、それは均衡にいくつかの傷を投げている。その能力が多くのライフを奪うので、《ヘルホールのフレイル使い》は頻繁に解鎖されるクリーチャーだ。また、もしこれが《乱打角》にブロックされても、《ヘルホールのフレイル使い》はそのまま相打ちになるか、自分自身を対戦相手に投げつけるか選ぶことができる。
もし《ヘルホールのフレイル使い》を解鎖していなければ、ブロックして自分自身を投げることができる時に、我々はそれらの選択の両方を自分のターンに余分なマナを要求されることなく維持できる。解鎖しないことで最多の選択肢を保てるだけでなく、攻勢を維持したままで相手の攻撃をブロックできるのだ。
解鎖する?しない?
最後の一つは別のものを与えてくれるように見える。結局のところ、視界は良好で、そしてこのモンスターは地面を打ちつけて走る準備は万端だ。一体なぜ我々に解鎖しろと地獄のような金切り声を上げる《謝肉祭の地獄馬》を解鎖しないという選択ができようか? ああ、その理由は1つ。6/5でも5/4でも、この謝肉祭の乗り物は手付かずの相手を倒すのに4ターンのダメージクロックを刻む。じゃあ何で我々は未来に備えてブロックする能力をあきらめないと駄目なのか? 自慢したいだけ?
OK、我々は解鎖をしない。どう見たって十分だ、違うかい? 違うとすれば...我々の対戦相手もまたラクドス・デッキをプレイしてると気付いたときか? 《穴開け三昧》はギルドの最も強力な除去の一つだ。これは1枚だけで解鎖していない《謝肉祭の地獄馬》を倒してしまう。
今度の場合も、我々は些細な計算の実行の後に、きれいに決まらない解鎖の決定に直面する。
用途別の様々な手段とプレイテストに絶えず注意を払い、デベロップは君達自身に挑戦し測定するためにに多種多様のゲーム・テストで全てを供給しようと試みた。
個別のゲームはもっと入り組んでいて、君の考える範囲は君のゲームの上達と同じペースで膨らんでいき、解鎖の引き起こす血塗れの謎掛けに上手く答えるには思慮深い評価と精密な予想が要求される。しかしそれは一瞬だ。結局これはどこまでもラクドスのメカニズムなのだ。
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