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玉石混交 その2
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玉石混交 その2
Zac Hill / Tr. Tetsuya Yabuki / TSV Yonemura "Pao" Kaoru
2012年5月18日
やあ、また会ったね!
今日はアヴァシンの帰還のカードひとつひとつに対する私のレビュー、その2をお届けする。その1はこちらだ。優れたやり方、すなわち研究されつくした「ずうずうしくもマーク・ローズウォーターをパクった方法」を使って、AVRのファイルに目を通し、私がクールに感じたものや背景に面白い物語をもつカードについてロマンチックに語ることにしよう。
さあ行くぞ!
《大翼のドラゴン》
ちょうど私が初めて本格的に競技マジックを始めたころ、ジョン・オーメロッド/John Ormerodがレッド・デック・ウィン2000あるいは「RDW2k」と呼ばれる良デッキを組み上げ、それはヨーロッパのトーナメント・シーンを総嘗めにした。このデッキのキー・カードのひとつが{2}{R}{R}の5/3速攻で毎ターン手札に戻る《ヴィーアシーノの殺し屋》だった。これは、多大な成功を収めた{1}{R}{R}の4/2で同じ能力の《ヴィーアシーノの砂漠の狩人》を元にしたものだ。
アグレッシブな戦略に適したコストに加え、その「欠点」もまた《神の怒り》のようなソーサリー除去をかわすのに役立つので、これらのクリーチャーは非常に強力だった。何度か攻撃すれば、それだけで火力圏内に持っていけるのだ。
フューチャー・フューチャー・リーグでの最高のデッキのいくつかは、タイタンを唱えるか《堀葬の儀式》する前に盤面を安定させるソーサリー除去に依存していた。《大翼のドラゴン》はファッテイが投下されたターンに続くことができ、《霜のタイタン》や《墓所のタイタン》が攻撃してもそれらの誘発型能力を回避できるので、私たちはそういったデッキにプレッシャーをかけることを期待していた。
デイブ・ハンフリー/Dave Humpherysやビリー・モレノ/Billy Morenoがこのカードで何回私を吹き飛ばしたことか、数え切れない。私も最初のうちは笑っていたよ、負け続けるまでは。{X}{X}{R}というマナコストを得るのは骨かもしれないが――こういった類のものが大会に必須なことはそうなかった――、先行投資として扱う(大抵は2ダメージ分の《炎の波》として{4}{R})のは、それが欲しいマッチアップでは決して悪いことじゃない。例えば、しかるべきターンに《高原の狩りの達人》を相手取るのに、良い追撃となる。また、7マナを使用可能な状態でドローステップに引いたとしたら、《忌むべき者のかがり火》は世界を焼き、太陽よりも明るく燃え上がるのだ。
《火炙り》
これもコストを上げ続けざるを得なかったものだ。始めは{1}{R}{R}だったが、引けば必ず4ターン目に人が死ぬ、ということが続いた。{1}{R}{R}{R}にしても、問題は本質的に改善しなかった。私は、例えば《イニストラードの君主、ソリン》や《地下牢の霊》を唱えるなどクールで楽しいことをしようと努力し続けたものの、タップ・アウトをするやいなや死んでしまう。タップ・アウトは、死に至る3点を受ける時に何もしない、という最高に愉快な戦略をもたらすのだ。《未練ある魂》、《町民の結集》、そして《深夜の出没》はみな非常に簡単に大量のクリーチャーを戦場に確保し、《踏み荒らし》型のカードに対する昔ながらの強力な単体除去の威力を弱めた(たとえば、《未練ある魂》の4体のうち1体を《四肢切断》したいとは思わない、という話だ)。
多くの人がこのカードをけなしているのを見てきたけれど、たとえそうでも、私はそれにふさわしいデッキに入れれば十分使用に堪え得るものだと考えている。確かに私が間違っているかもしれないが、次のように考えたいと思う。そう、君たちが叩き出すダメージの総量は《踏み荒らし》が出すものよりも少ないが、(a)赤にはこの呪文以外にも多くのものがあり、(b)戦闘フェイズを経てから相互作用を得ることと即座に対戦相手を倒し得ることの間には、大きな、本当に大きな違いがある。このカードは、対戦相手がカウンターを持っていなければ、たとえ除去を持っていてもアンタップされてしまえばおしまいだ。《踏み荒らし》では、対戦相手が手札を見せなければならなくなる前に、こちらが攻撃を宣言する必要があるのだ。
アヴァシンの帰還のリミテッドを繰り返すうちに、より多くのこれらのカードが私のメイン・デッキを形作るようになった。この環境では強力なタフネス1のクリーチャーが沢山いて、強力な飛行持ちが沢山いる。私たちは全体的に印刷方針を変え、限定的な除去をコモンに多く入れた。以前よりも今の方がリミテッドをする人が増えて、「たぶん《風のドレイク》より《破滅の刃》を取るべきなんだろうな」という20?50種類のバリエーションは、その後すぐに面白くなくなってしまうからだ。《火の装い》と《いかづち》はしっかりと機能するだろう、と言っているのではない――まったくない――が、私たちは、コモン枠に入っている、どこにでもあって、タッチで入れられて、一般的に使える除去を「マウスで選択する」だけというゲーム環境から少し離れたいのだ。
これら全ての肝の部分は、この2枚がどちらも、意図されているところにおいてほとんどの場合本当に有効であり、場合によっては普段見られない良い点を見せてくれることもあるよ、と伝えることだった。私が初めてそれらを見たときは、間違いなく反射的に取るようなものには見えなかったし、控えに置きっぱなしにするときもあった。だが、当初予想していたよりもはるかに多くそれらを使うことになったのだ。
私の中では、これらのカードはいつも「マーク・ローズウォーターの構築済みデッキ」を思い起こさせる。それは彼がアヴァシンの帰還デザイン中にドラフトをするたびに見かけた小さく素敵なシナジーの塊だ。みんながイニストラード・ドラフトでの《燃え立つ復讐》や《骨までの齧りつき》のようなデッキを見定めていると確信しつつも、同時に私たちはアーキタイプや戦略、そしてある主軸的な軸(つまり「何か非常に限定的で強いことをする」というような嗜好)に沿った力、という点から見て少し「構築のような」リミテッドの側面を作ろうと努力している。こいつらはまさにその現れなのだ。
もしこのセットでのお気に入りをひとつ選べと言われたら、これを選ぶしかない。私はこいつを何にでも詰め込もうとしている。結魂(こいつ、《銀刃の聖騎士》、《ウルフィーの銀心》、各種すばらしいもの)から赤緑アグロ(《ファイレクシアの変形者》も入れて楽しもう!)、黒赤ゾンビでも(《ゲラルフの伝書使》、これはコンボではないが)。私はこの古き良きやっかいものに、「より恐ろしい」住みかをもって欲しいのだ。
実際にそれを成すかどうかは、時間が教えてくれるだろう。
《火柱》
セット全体で最も強力なカードのひとつは、最も単純明快なカードのひとつでもある。私たちは不死を発表し、前述の《ゲラルフの伝書使》や《絡み根の霊》のようなカードにそのメカニズムを推した後になって、対応手段が必要だとわかった。《忠実な聖戦士》や《ヴィリジアンの密使》のようなタチの悪い「レンガの壁」という要素(これらはどちらも必須ではないが、もしアグロが環境のくさびとなったならば、必要になり得る)に加えて、愚直なアグロ・デッキには、マナ・カーブを曲げることなく攻撃を通すための手段はそれほど存在しないのだ。
私たちはそういうデッキに柔軟性を持たせ、この環境随一の脅威をいくつか弱めるために《火柱》を加えた。
《魂の再鍛》
奇跡メカニズムをデベロップしている時、私たちはセット内のアンコモン・サイクルに見受けられるような強力で基本的な効果が、ゲームの比重の多くを占めてしまうかもしれないということに気がついた。しかし、同時に、私たちは君たちがそれを初めて見たとき「すげぇ」と口に出して立ち上がってしまうようなカードを、少なくともひとつかふたつは作りたかった。
こうして私たちは《Time Walk》と《Wheel of Fortune》を見出した。これらのカードが持つ膨大で潜在的な利点を理解するのに、マジックをたくさん経験する必要はない。それらは初めて見た時点で本能に訴えかける――少なくとも私には、これらの効果がファイルのつまらなさをすっかり鎮めるのを見たときに訴えかけてきた。私は特に《魂の再鍛》を高く評価している。それは私がこちらで書いた《悪鬼の血脈、ティボルト》とのシナジーを生むからだ。君たちがティボルトの第二の能力を起動できるようになるまでに、対戦相手は手札を空にしてしまうこともある。その問題をどうやって解決する? 手札の補給と同時に、相手を7枚に膨れ上がらせればいい!
《轟く怒り》
対照的に、ここが奇跡に可能な範囲のもうひとつの極限だ。5点というのは疑問の余地なく大きなダメージだが、その効果自体は既成のものを超えるものではない。多くのコモン・カードに見つけられるはずだ。1マナでこの効果を得るなら「すげぇ!」となるものでも、効果そのものだけでは「すげぇ!」となるものではないのだ。
はじめは、奇跡のコストをどうするか考え出すのは難しかった。私たちは「仮にそれを初手にまったく引かず、かつ毎ゲームマリガンしなければならない場合、君たちはどれだけの価値をつけるだろうか」ということに取りかかり、それから次の制約を基に発展させた。(a)実際のところ、時には初手に来る。(b)奇跡を起こしたときに「それに見合う」コストを支払える、価値ある選択肢を与えること。これが実にうまくいったので、どのように作られ、どれくらい大きなものになったか、ということについて私たちは満足している。
どうやら、これが5点ダメージというものらしい!
《苛立たしい小悪魔》
この小さなやつはおそらく、《時間の熟達》と並んで、私が今回のセットに関して受け取る「一体何を考えてこんなの印刷したんだ!!1111」というメールの大部分を引き起こすだろう。実際、社内プレリリースでは私の対戦相手のうち2人が1ターン目にこいつを唱え、3ゲーム中2つで引けた幸運を私に謝ってきた。
見てくれ! 私たちの中には謝るという素敵なことができる人もいる! 私たち全員が、OTCにWを付けたこの場所における邪悪な大会狩り師、徹底的に人殺しをするスパイク的な人間である訳ではないのだ。
うん、とにかく全員がそうではないよ:)
デイブ・ハンフリー/Dave Humpherysは私に、アヴァシンの帰還にはこれ以外にシャッフルは存在しないんだ、と何度も誇らしげに言っていた。
シャッフルという行為は、マジックに存在する多くの効果で強制される、目立たないが大きな労力だ。合計すると何時間もの時間を無駄にするにもかかわらず、あまりに多くの基本的な効果に付随して起こるので気付きすらしないこともある。
そのうえ、多くの人が――特に長い間遊び続けてはいない人が――物理的にカードを選んでシャッフルするという行為を取り何度も繰り返せば面倒もおこるし、それよりさらに多くの人が十分にデッキをシャッフルすることによる面倒を起こしている。私は、大会ではデッキを手に取り、2回か3回リフル・シャッフルをし、対戦相手にカットをお願いすることが多い――だが、もし私が、ルールが求める通りに本当のランダムを作ろうとするのであれば、それでも理論上は不十分なのだ。
シャッフルをすることは多くの点で、「現実の」マジックにおけるテレビゲームのロード画面のようなものだ。それを免れることはできず、たとえできても、それに見合わない高い代償を支払わなくてはならないだろう。しかし、私たちはそれを最低限にする道を見出そうと努力し、配備する際には慎重にやる。今回の場合、ブロック構築には必ずしもマナ加速にならないマナ安定役の追加が必要で、リミテッドには色をタッチできるようにしてくれて、サブ・テーマである「明滅」でアドバンテージを取れるカードが必要だった。《国境地帯のレインジャー》はうまくハマってくれて、目的を達した。
私は緑の大型デッキが好きな人間だ。私がキューブ・ドラフトをやったうちの少なくとも半分は、《森滅ぼしの最長老》と《隔離するタイタン》に《ラノワールの使者ロフェロス》と《ガイアの揺籃の地》を入れたものだったと思う。だからたぶん、私がフューチャー・フューチャー・リーグの間中何百回も《原初のうねり》を使ったことや、何度もそこから出てきた《孔蹄のビヒモス》で立ち直ったことは驚くに値しないだろう。
そのデッキはTier1になるかって? わかんない、なるかもね。でも、それはすごく楽しいよ――緑の大型クリーチャー軍団ができる状況ならね。
《末裔の道》
前回私は、《血の芸術家》が私の選んだ「アヴァシンの帰還で最もクールな絵」だと言ったけれど、いつも度肝を抜いてくれるテレーズ・ニールセン/Terese Nielsenによるこの作品も、間違いなく1位を争うものだ。これがどれだけ私の心を奪ったか、その深く張る根を通して私の中でどのように自分の過去をねじ曲げたのか、ということについてカッコ悪く自白することはできるが、単にこの作品の起源についてのテレーズ自身の記事(リンク先は英語)にリンクするだけにしよう。
《ドルイドの使い魔》
まさにこのリミテッド環境において、こいつは見た目に対するパワー比がセット全体でも最も高いと言えるだろう。実質4マナ4/4で、さらに速攻を持ったパワー2を持つということで――しかもタッチで入れやすいマナ・コストだ――「それを可能にする小さな熊」は組になるクリーチャーをデッキに入れさえすれば、ゲーム全体を持っていきかねない。それでも、こいつの使用率と使用数を見た限りでは、まったく害がないように見える。
一般に、結魂のパワー・レベルの評価は難しい。そのカードを初めて見たとき、それらはみな月並みでコストが重すぎるように見える。しかし、それを初めて使ったまさにそのとき、このメカニズムがいかに強力か、ということがわかったのだ。全体の力は個々の力の合計に勝り、組になれるもの全てが生み出す強い相互作用は、本当に狂ったゲームの状態を引き起こし得るのだ。事実、最も大きなハードルは、このメカニズムが最初に何をしでかすのか、ということを把握することなのだ!
《蜘蛛による摂食》
アヴァシンの帰還のリミテッドではいくつかの強力な装備品が重要な役割をもっていて、このカードはもともと限定的ながらそれらによく効く対策カードとして構想された。何か長槍や剣といったものを振るう、とある飛行持ちによってスタンダードの輪郭が定まるにつれて、私はこのカードが少量でもサイドボードに見られるようになることを期待した。
プレイテストでは愛情をこめて「睡蓮のドルイド」と呼ばれていた《ソンバーワルドの賢者》は、いつも私たちが何かを成せそうに感じながらも決してその通りにはならなかったカードのひとつだ。タイタンが最初に浮かんだアイデアであることは間違いないが、クリーチャー除去におびえることなくタイタンを駆り出す方法は多くある。他の使い方としては、単純に賢者をタップして、《高原の狩りの達人》、《ウルフィーの銀心》、《地獄乗り》や、とにかくその時手札にあるものを叩きつけることだった。さらに、《孔蹄のビヒモス》や唱えるのが難しい《グリセルブランド》のようなものを使って、タイタンの上を行く道もある。
賢者が期待に添うほどに良いものであるかどうかは全くわからないけれど、それは確かに手に取って試したくなるものなのだ。
プレイテストで「闘技場の達人」という本当に感動的な名前で呼ばれ続けていたこれは、緑に盤面を完全に支配する可能性を与えてくれる。私たちは「格闘」能力を君たちが実感できるほど大いに進歩させてきた。長い間、緑は手札を戦場に繰り出し悪いことが起きないように願うだけだった。それは明らかに、より優秀な相互作用を持つ他の色に対して緑を完全に不利な立場に置いている。
私たちが今まさに構想している方針は、クリーチャーを倒す能力によって緑が黒や赤といった色との大きな遅れを縮める、というものだ。とにかく、私たちは緑のクリーチャーが相手側のものと格闘することを推奨する手段を緑に与えようと――サイズの有利を何か意味のあるものへと高めようと、努力しているのだ。
《野生の抵抗》
これはその目的がすぐにわかるようなものでない、ジョニー的な一風変わったもののひとつだ。とはいえ、ビリー・モレノ/Billy Morenoと私は緑単感染デッキにそれを押し込んで、運良く成功を収めた。このデッキに対する強力な武器は《悲劇的な過ち》、《はらわた撃ち》、そして《感電破》だ――これらは全て《野生の抵抗》が場にあれば無効化される。出してありさえすれば、《巨大化》のような効果が全て、強大な一撃を喰らわせることができるようになる。
《ウルフィーの銀心》
私はよく、発売されたセットの中で「意外にも」ヒットしそうなものはどれ、と尋ねられる。銀心は間違いなくアヴァシンの帰還で取り上げるべきものだろう。こいつは......そう......デカイ! 《幽体の魔力》は当時非常に強力なものだった――特に、それが良き相棒である《スクリブのレインジャー》を必ずしも必要としない、と気づかれてからは。そして《ウルフィーの銀心》はそれ以上の可能性を見せている。確かに、トランプルは備わっていないが、スタンダードでは《ケッシグの狼の地》が最も凶悪なカードのひとつで、パワー12は《幽体の魔力》のパワー8を完全に上回り、特にそのうちの4点は速攻を持っているのだ。
銀心は《情け知らずのガラク》や《未練ある魂》と一緒に使うことで、いつでも結魂で組にするクリーチャーを確保でき、極めて優秀となる。幸運なことに、それらはすでにこの環境での良カードとなっているので、これらをデッキに入れるのに多大な犠牲を払う必要があるようには見えない。とはいっても、おそらく銀心との最高の組み合わせはすでにこいつを出すのに力を貸している《アヴァシンの巡礼者》や《ラノワールのエルフ》、《極楽鳥》だろう。銀心を含めたコストが比較的低いので、それに対する見返りは凄まじいものとなる。
こいつは《幻影の像》と《ファイレクシアの変形者》を比較的うまくかわし――こいつが大きくなるには何か「助け」が必要だからだ――、そしてまた少なくとも2体のタイタンをブロックし得る、ということを特筆しておく。
《天使の武装》
これは《蜘蛛による摂食》に最も叩き落とされやすい装備品のひとつだけれど、このカードの好きなところは、それを装備したカードの姿をすべて思い浮かばせるような見た目に他ならない。小振りな盾! 可愛らしく、小さな羽! アヴァシンの帰還のリミテッドで私の頭上を飛んでいった素敵なものは次の通りだ。
- 《花咲くもつれ樹》
- 《イラクサ豚》(ぶーぶー!)
- 《道壊しワーム》
- 《グリセルブランドの猟犬》(わん!)
- 《墓所を歩くもの》(きゃー!)
- などなど
マローはこの絞首台について長々と語ったけれど、私はこのカードがトップ・ダウンでのデザインの顕著な成功例である、と思っていることを繰り返すだけに留めたい。マジックにはこういったカードの多くのために余地があり、私はこういうカードがもたらす「よっしゃ! やったぞ!」という瞬間こそが、マジックの提供する最高の「見返り」なのだと思う。
《処刑者の要塞》
赤白アグロはすでにイニストラード・ブロック構築において良デッキのひとつだった。このようなカードは興味深い。アグロ・デッキにはマナを出す足を止める余裕はない(基本土地に加えてこのカードを入れることのデメリットが相対的に大きい)のだが、その見返りもまた天井知らずだからだ。私たちはこのカードを1枚入れたもの、2枚、3枚、そして4枚入れた赤白アグロ・デッキを組んだ。反論は受け入れよう。
さて、これが――アヴァシンの帰還のデベロップ的視点での概要だ。君たちが製造過程に現れたこのおぼろげな考えを、気に入ってくれることを願っているよ。また、これはおそらく定期的な「作品」になるのではないかと私は思っている。なにか他に聞きたかった物語があったら、ぜひ知らせてくれ。それじゃあみんな、また来週!
Zac (@zdch)
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