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『タルキール:龍嵐録』プレリリース・ガイド

2025年3月28日
『タルキール:龍嵐録』でタルキール次元を再訪し、5つの氏族に加わりましょう! このドラゴンサイズのセットのプレビューが先日完了しましたが、マジックの人気次元への再訪にふさわしい内容でしたね。強大な龍や勇敢な戦士の軍勢をいち早く召喚したいなら、お近くのゲーム店で開催される『タルキール:龍嵐録』プレリリースが一番です。

プレリリースは、カジュアルでフレンドリーな雰囲気の中でマジックの最新セットを味見できるのです。プレリリースは主にシールドで行われ、プレリリース・パックの中身と基本土地を使ってデッキを作ります。『タルキール:龍嵐録』では、プレリリース・パックも普段と少しだけ異なります。まずはそれについてお話ししましょう。

プレリリース・パック(アブザン)

プレリリース・パック(ジェスカイ)

プレリリース・パック(スゥルタイ)

プレリリース・パック(マルドゥ)

プレリリース・パック(ティムール)
『タルキール:龍嵐録』プレリリースの受付時に、あなたは5種類のプレリリース・パックから1つ受け取ります。各『タルキール:龍嵐録』プレリリース・パックの内容は、以下の通りです:
- 『タルキール:龍嵐録』プレイ・ブースター5パック
- その氏族の『タルキール:龍嵐録』プレリリース・ブースター 1パック
- マジック:ザ・ギャザリングのカード14枚入り
- 日付が箔押しされたフォイル仕様のレアや神話レアのカード 1枚
- デッキボックス 1つ
- スピンダウン・ライフカウンター 1個(その氏族をテーマにしたもの)
プレリリースでは、誰もが新しいカードに初めて触れます。プレイ歴の長さに関わらず全員が初めて『タルキール:龍嵐録』を体験するのです。だから気軽に質問をして、新しいことに飛び込みましょう!プレリリースは、マジック・ファンがみんなで楽しめるイベントです。ぜひお近くのゲーム店でお楽しみください。
プレリリースでデッキを作る
『タルキール:龍嵐録』では5種類のプレリリース・パックが用意され、それぞれがタルキールの氏族をテーマにしています。氏族はランダムに決められる場合もあれば、選べる場合もあるでしょう。各プレリリース・パックの内容の違いは、スピンダウン・ライフカウンターとプレリリース・ブースターのみです。





各プレリリース・ブースターには、レアや神話レア1枚を含むその氏族をテーマにした14枚のカードが封入されています。もちろんプレリリース・パックの氏族を中心にデッキを組まなければならないということはありませんが、プレリリース・ブースターにはその氏族のデッキを組むのに役立つカードが詰まっています。プレイ・ブースターを開封したら、プレリリース・パックのテーマに合うカードを考えてみましょう。
どのデッキにも勝ち手段が必要です。まずはゲームの決め手となる脅威を探しましょう。脅威となるカードとはすなわち、対戦相手に対応を迫るカードです。回避能力を持つ巨大なクリーチャーや強力な強化効果、カードを継続的に引く手段などが挙げられるでしょう。それらはレアや神話レアであることが多いです。
『タルキール:龍嵐録』には、2色や3色の脅威がたくさんあります。つまり最上級のものを必ず使えるとは限りません。デッキは3色を基本とし、プレリリース・パックの氏族の3色で組めれば理想的です。《久遠の歌の咆吼》のような強力な3色のカードが手に入ったら、緑青赤のデッキにするのが良いかもしれません。一方で《ヤサンの墓番》を複数枚引き当てるなど単色で脅威となる手立てを見つけた場合は、多色カードよりも派手さには欠けますが黒軸のデッキを検討するのも良いでしょう。
『タルキール:龍嵐録』の除去
デッキの核となる脅威を決めたら、もう1つの重要な部分に着手しましょう――除去や干渉の手段です。対戦相手もまた選りすぐりの脅威を繰り出してくるため、その計画を阻止する除去手段は欠かせません。
除去手段にはさまざまな形があります。白と黒はクリーチャーを直接的に除去する手段を持ち、強大で恐るべき龍に対処することに長けています。
赤と青には条件付きの除去があり、特定の状況下で脅威に対処できます。赤は直接ダメージを与えてクリーチャーを除去するため、タフネスの高いクリーチャーには苦戦します。青はクリーチャーを手札に戻したりアンタップを阻害したり、パワーを下げたりできますが、脅威に対する恒久的な解決手段を見出すには苦労します。
緑はアーティファクトやエンチャントを直接破壊できますが、対戦相手のクリーチャーを除去するにはこちらもクリーチャーに頼ることになります。強大なクリーチャーを揃えれば、タルキールの龍をも圧倒するでしょう。
以下に『タルキール:龍嵐録』のコモンとアンコモンの除去を一覧で掲載しますので、参考にしてください。プレリリースのデッキ構築中やMTGアリーナのプレイ中にも見返して、リミテッドのゲームで優位に立ちましょう。
『タルキール:龍嵐録』のコモンとアンコモンの除去
『タルキール:龍嵐録』のマナ・カーブ
タルキールで生き残るためには、持てるものを最大限に活用しなければなりません。リミテッドにおいては、「マナ・カーブ」の考え方が必須となるでしょう。マナ・カーブは、あなたが呪文を効率的に唱えるために役立つ考え方です。呪文の平均マナ・コストを2~3にすれば、ゲームの序盤も終盤もしっかり呪文を唱えられます。シールドにおける平均的なマナ・カーブは、以下のようになります。

- 1マナ:1~2枚
- 2マナ:7~8枚
- 3マナ:5~6枚
- 4マナ:3~4枚
- 5マナ:2~3枚
- 6マナ:0~1枚
- そして土地17枚!
呪文のマナ総量は通常、そのカードのマナ・コストにあるマナ・シンボルの数を合計して求めます。例えばマナ・コストの呪文のマナ総量は3です。しかし『タルキール:龍嵐録』には、マナ総量の求め方が異なる要素が2つあります――「前兆」と「混成マナ」です。
「前兆」を持つカードは、実質的に2つのコストを持ちます。ドラゴン・クリーチャー・呪文としての大きなコストと、前兆・呪文としての小さなコストです。では《マラング川の執政》はマナ・カーブ上で4マナのカードとして扱うべきでしょうか? それとも6マナのカードとして扱うべきでしょうか?
またこのセットには、混成マナ・コストを持つコモンのクリーチャーのサイクルがあります。よく「ツーブリッド・マナ」と呼ばれるこのシンボルは、不特定マナ2点か示された色のマナ1点で支払うことができます。つまり支払うマナが土地の状況によって3~6点になるのです。ではこれらはマナ・カーブ上のどこに入れるべきでしょうか?
答えは……状況によります! 納得の答えではないかもしれませんが、本当にあなたのデッキ次第ということになります。これらのカードをマナ・カーブに置く際は、それを一番唱えそうなタイミングをよく考えてください。あなたのデッキが白や黒に特化しており緑マナ源に乏しいなら、《好評判の商人》を3マナで唱える機会は少ないでしょう。そのため4マナのカードとして扱うべきです。
「前兆」カードも同じように考えます。あなたのデッキが《侵食するドラゴンの嵐》のようなカードを用いてマナ加速に力を入れているなら、《マラング川の執政》は6マナのクリーチャーとして扱うべきでしょう。ですがそのカードを最高に素敵なドロー手段として使いたいなら、4マナの呪文として扱うのも良いでしょう。
『タルキール:龍嵐録』のドラフト・アーキタイプ
『タルキール:龍嵐録』のリミテッド・デッキは、それぞれ3色の5つの氏族をテーマにしたものになります。3色の組み合わせはそれぞれ独自の戦略を持ち、それらがドラフト・アーキタイプとなっています。それに加えて、氏族同士で共有される2色の組み合わせも独自のドラフト・アーキタイプを持ちます。
ここでは、このセットの目玉である3色の組み合わせについて簡単なアーキタイプ・ガイドをお届けします。それぞれの氏族が持つ戦略やキーカード、デッキを組むコツをご紹介しますので、ぜひご覧ください。



闘魂アブザン
アブザンは、自らや味方を強化することで強大な敵に立ち向かいます。「闘魂」メカニズムや《武装ドラゴン》のようなカードで+1/+1カウンターを重ねましょう。《忠誠なる継承者》などの+1/+1カウンターが絡む効果を駆使して戦場を固め、勝利への道を加速しましょう。カウンターを置くクリーチャーがいない場合は「闘魂」能力でスピリット・トークンを生成できることをお忘れなく!


疾風ジェスカイ
ジェスカイのデッキは1ターン中に呪文を2つ唱えることを狙うため、低コストの呪文やマナを増やす効果が大切です。《ナーセットの叱責》は、道を開きながら2つ目の呪文のためのマナを供給してくれます。その動きで《ジェスカイの神筆》を強化しましょう。


相続スゥルタイ
「相続」や「調和」を持つカードは、飛び立つ龍のように墓地を離れていきます。スゥルタイはこれを活かし、多くのバリューを獲得するのです。まずは《残酷な真実》で墓地を肥やし、《キシュラの掠め飛び》や《コーティスの工作員》などでカードを繰り返し引きましょう。カード・アドバンテージで対戦相手を圧倒したら、《獰猛なる死喰らい》で勝利を掴むのです!


応召マルドゥ
「応召」は、あなたが攻撃するたびにクリーチャー・トークンの群れを呼び出します。普通ならトークンは次の終了ステップに生け贄に捧げられて終わりですが、《鍛えられた戦術家》のようなカードを用いることでさらなるバリューを引き出せます。剣を持つ偉大なトークンたちを栄光の死へ向かわせ、《捨身に値せり》で生け贄に捧げ、《敬慕される嵐歌い》で対戦相手のライフを吸い取りましょう。


調和ティムール
強大なクリーチャーのパワーを活かし墓地から呪文を唱えるティムールで、余すところなく力を使いましょう。「調和」は、ジェスカイの「疾風」やスゥルタイの墓地から離れたときの効果との相性が優れています。コストが軽くパワーの高い《残光の拳聖》のようなクリーチャーが、《マンモスの咆吼》のような強力な呪文の燃料となり、強烈なパンチを持つデッキを作り上げるでしょう。
『タルキール:龍嵐録』リミテッドならではの挑戦がしたいという方は、ドラゴンのタイプ的デッキの構築に挑んでみてください。今回のセットには、ドラゴン1体があなたのコントロール下で戦場に出たらまたプレイできる「ドラゴンの嵐」サイクルがあり、タルキールで最も強力な存在からさらなるバリューを引き出せます。
『タルキール:龍嵐録』の土地とマナ
『タルキール:龍嵐録』では、それぞれの氏族の3色を駆使する味わい深いリミテッド・フォーマットを楽しめます。皆さんがさまざまな色を扱えるよう、今回は2色土地や3色土地、マナを生み出すアーティファクトをいくつもご用意しています。『タルキール:龍嵐録』のリミテッドでは、それらを活用してクールなカードを余すところなく使うことが肝要です!
プレリリースは4月4~10日開催
『タルキール:龍嵐録』リミテッドの秘密を学んだ今こそ、お近くのゲーム店で4月4~10日に開催されるプレリリースに備えましょう! プレリリースで皆さんがユニークなデッキを組み上げるのを楽しみにしています。龍の背(や公共交通機関)に乗り、お近くのゲーム店のプレリリースへ向かいましょう!
そして2025年4月11日の『タルキール:龍嵐録』公式発売日を迎えたら、氏族に加わり嵐に立ち向かいましょう!『タルキール:龍嵐録』は現在、お近くのゲーム店やAmazon、その他マジック製品を取り扱う場所にて予約受付中です。
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