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翻訳記事その他
カラー、コスト、テンポ:より良い城の構築
2019年9月17日
今回はマジックのあらゆるゲームにおいて外すことができず、そして単純でありながら非常に重要なこと、つまり土地について話したいと思います。
これよりも基本的なことはない、そうでしょう?
私たちは呪文を唱えたりクリーチャーを召喚するために土地を使いますが、そうするための土地そのもの、さらにほかのことにも使える土地については、さらに議論を重ねるだけの価値があるでしょう。
デッキに入れる土地の枚数(参考記事:英語)について言及するわけではありません。私がここで焦点を当てるのは、フォーマットに関係なく、どのように土地を評価するべきか、そして特定の土地をデッキに入れるかどうかを判断する方法についてです。
土地の法則
マジックのデッキは、例外を前提としてデザインされるのが面白いところでしょう。このゲームには制約と原則が多く、そしてデッキビルダーはその制約と原則を破るために、それを可能とするカードを選び抜きます。そういったカードには、ほぼ確実に独自のコストや制約がついて回るものです。
そして、土地もそうです。マジックにおける土地の原則とは何でしょうか?
- マジックでは、基本土地からであれば、リスク、投資、あるいは余分な費用を要求されることなく単色のマナを1つ得られる。
- 1ターンにプレイできる土地は1つだけ。
これらが現在のマジックで見られる土地の基本的な制約であり原則です。そして、マジックプレイヤーが何らかの形で工夫したり、利用したり、打ち破るために多くの時間を費やすことになる原則でもあります。カード・デザインの例外的要素を図る原則はほかにもさまざまなものがあります――土地は攻撃できませんし、1種類のマナしか出せませんし、一度に生み出すのは1マナだけです――しかし今回は評価の要素をこれら2つに絞りましょう。
カラー
適切なタイミングで適切な色を得ることが、マジックをうまくプレイする秘訣です。単色ではないデッキを使いたい場合、基本土地だけでは不十分なことに気づくでしょう。複数の色マナを生み出せる土地が必要になります。
ええ、まあ、呼び戻すには強すぎると思われるカード以外では、ということですよ。
2色以上を出せる土地を採用すること自体は可能ですが、そうするとさらなるコストの支払いを求められたり、別の制約がかかってくることになります。
いずれにしても、デッキでマナを効かせるには、何色が必要なのか、そしてその色がどんな時に必要になるのかを踏まえて土地を選ぶ必要があります。時と言えば……
テンポ
マジックはテンポのゲームです。相手に対して自分のデッキがどの程度のスピードで動作するのか、いつ呪文を唱えられるのか、早い段階で影響力のある呪文を唱えられるか――これらはすべてテンポが取れるかどうかに関わります。
1ターンに出せる土地は1枚だけというルールは、マジックというゲームの通常の「拍子」を定めます。1ターン目には1マナの呪文を唱えることができ、2ターン目には2マナの呪文を唱えることができる、という感じのものです。クリーチャーや呪文はその制限を前提にバランスを取って作られていて、先ほどの「拍子」からのペースに合わせて徐々に強力な呪文を唱えていくのが通常の流れです。
あるいは、そのペースから逸脱するのもまた、昔からのお約束ではないでしょうか。私たちはこのペースをゆがめるために多くの時間を費やすものです。
クリーチャーやアーティファクトでマナを出したり、土地を持ってくる呪文で、でかいのを叩きつけたりもします。
別のコストを支払って、巨大なクリーチャーを普通にプレイするより早く蘇らせたりもするでしょう。
この原則に従ってプレイする場合であっても、ペースについては意識しておく必要があります。
アグレッシブ・デッキはほとんどの場合1ターン目から呪文を唱えたいので、そのタイミングをサポートできる土地が必要となります。そういったデッキは長期戦での土地をそれほど重視せず、序盤にある程度の土地があれば十分です。
コントロール寄りのデッキは、テンポをある程度捨てて土地を確実に出していくことのほうを重視し、そうすることでゲーム終盤の確実性と選択肢を得られるようにしています。
カラー 対 コスト 対 テンポ
デッキに入れる土地を選ぶときは、必要な要素を満たしているか確認しておきましょう。
- 必要としている色を出せるか
- その色が必要になるタイミングで出せるか
- ついて回るコストや制約についてカバーできるか
土地がタップ状態で出るものであったり、土地を残すためにマナが必要な場合は、テンポが遅くなります。そのターンにマナを最大限に用いることはできません。
テンポをコストの一種とみなすこともできます。しかし2色土地の典型的なデザインは、(ライフ2点を支払えばアンタップ状態で戦場に出る、などといった)何らかのコストを支払うか、(特定の土地タイプを出しておく等の)何らかの制約に従うことでテンポを失わずに済む、というものです。それらがテンポに与える影響について、考慮しておくにこしたことはないでしょう。
では『エルドレインの王権』で登場する土地を紹介しますので、以上を踏まえて、デッキへ採用する上でどのように評価できるかを見ていきましょう。
城へ!
興味深いですね! 先に進む前に、コレクター・ブースターから手に入れることが可能な拡張アート枠版もちょっと見てみましょうか。
素晴らしい。
では能力のほうを見ていきましょう。
この土地は《森》ではありませんが、緑マナを得ることができます。城でありながら巨大なストーンヘンジでもあるのです。
テンポを求める際にこれが要求するコストは、先に森を出しておくことです。その条件を満たすのは簡単ですが、一方で多少の制約もあります。どんなデッキで使うとしても、緑中心にしなければならないでしょう。そうしないなら、いつもタップで出てくることになります。
これは緑マナを提供するだけでなく、ちょっとしたマナ加速もついてきます。《ギャレンブリグ城》をタップして{2}{G}{G}を支払えば、{G}{G}{G}{G}{G}{G}を得られるのです――ただし条件があります。
{2}{G}{G}, {T}:{G}を6点加える。このマナは、クリーチャー・呪文を唱えるためか、クリーチャーの能力を起動するためにのみ使用できる。
クリーチャーとクリーチャーの能力にだけ使用可能な緑マナをどう扱いましょうか? その制限だけ聞くといまいちに思えますが、緑らしく考えれば、それほど厳しい制約ではないでしょう。
このカードは採用するにあたって多くのマナ・クリーチャーといくつかの大型クリーチャーを要求してきます。5ターン目に6マナのクリーチャーを唱えられることにはそれほどのすごさを感じられませんが、マナ・クリーチャーを利用すれば、4ターン目や3ターン目に6マナの怪物を安定して出せるでしょう。
この力をクリーチャーの能力に用いれば通常よりも早く利用できますし、あるいはより多くのマナを用いて能力を起動する役にも立つでしょうね。
《ギャレンブリグ城》は構築やリミテッドで、緑単色、あるいはほかの色をタッチで採用して、クリーチャーを中心としたランプ戦略を行うプレイヤーを強力にサポートする準備が整っています。
この新しいセットで登場する《ギャレンブリグ城》と、ほかの城を見るのが楽しみです!
(Tr. Yuusuke "kuin" Miwa / TSV testing)
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