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『ドミナリア』ドラフト入門
2018年4月23日
皆さんも見たことがあるに違いない。
地元のゲーム店で、マジック・プレイヤーの一団が輪になって座り、パックを開けてはカードを順繰りに回していくのを。
私たちはドラフト・プレイヤーだ。
皆さんもその仲間に加わろう。
真面目な話、ドラフトはマジックをプレイする中で最高で、最も楽しく、興味深い方法なのだ。試してみた皆が皆、大好きになる。おそらく皆さんもそうなるだろう。
『ドミナリア』 ドラフト・ウィークエンドは4月28~29日開催!
お近くのゲーム店を検索して、『ドミナリア』ドラフトに飛び込み、マジックの伝説の始まりの地にして最新のセットを探検しましょう!
ドミナリアが戻ってくることを知った古くからのプレイヤーで、マジックに起こっていることを眺めに戻ろうと思った方もいるだろう。マジックのデッキを長年持っていながらも、ドラフトに飛び込んだことがない方もいるだろう。新しいプレイヤーで、ドラフトをしたことはないけれども仕組みややり方について興味がある方もいるだろう。
実は、ドラフトは皆さんが思っているよりずっと簡単なのだ!
ドラフトの無限の奥深さや複雑さを扱うのが好きな人もいるかもしれないが、本当のところ、ドラフトは簡単で、比較的初心者にも楽しめるものなのだ。
誤解しないでほしい。ドラフトは間違いなく、マジックで最も深く、最も複雑で、最も興味深いフォーマットだ。だからこそ、私が9年にもわたり続けている「Limited Resources」というポッドキャスト(英語)の中で、現在扱っているのは基本的にドラフトばかりなのだ! 確かに、要素はたくさんある。
しかし、ドラフトの超達人になろうと思えば探究すべきことは無限にあるが、始めるのはまったく難しくないというのが本当のところなのだ。
本日お伝えしたいのはこのことだ。この史上最高のフォーマットを楽しむための、最初の一歩を踏み出そう。
最初の一歩を踏み出す
ここは、誰もが混乱するところだ。
ショップにいる誰かに説明してもらえば、マジックのパックを3個、1回に1パックずつ開封していくと教えてくれるだろう。そのパックから、1回につき1枚ずつカードを選び取り、その残りを左に座る人に渡す。これを最初のパックのカードが無くなるまで繰り返す。2パック目でも同じようにするが、カードを渡すのは右だ。3パック目では、最初と同じく左に渡していく。そして取ったカードに基本土地を好きなだけ加えて40枚のデッキを構築すると教えてくれるだろう。最初に何を取るべき・取るべきでないという議論が始まるかもしれない。
さすが読者諸賢。これで理解すべきことはすべてだ。よく把握できていない細かい物事はあるかもしれないが、そのうちわかってくるもので、すぐに慣れていくことだろう。
しかしここで、恐ろしいことに気づく。
あなたは自分ひとりで座り、見つめ返してくる14枚のカードから1枚を選ばなければならないのだ。
《祝福の光》 アート:Anthony Palumbo |
間違ってピックしたらどうしよう? めちゃくちゃにして皆を怒らせたらどうしよう? どうやって選び方を覚えたらいいのだろう? この苦しみを何回も、何回も、何回も味わわなければならないのか?
忘れよう。複雑すぎて、知るべきことが多すぎる。信じるべきはこの古き良きスタンダードの緑単デッキだ。
正直なところ、その気持ちはわかる。これらの決定を何度もし続けなければならないなんて恐ろしい、そう見える。
ああ、そんな考え方をすれば、スポットライトを浴びせられて疲れ果ててしまうと思うかもしれない。
ここで良い知らせを。これは皆さんが思うよりずっと簡単だ!
大事なことをお伝えしよう。
そのとおり、通常は理論上「正しい」ピックと「正しくない」ピックが存在する。しかし真実は、これらのピックというものは皆さんが思うほど白黒つけられるものではないのだ。完全に道を外れていない限り、たとえ「悪い」ピックだとしても、「正解の」ピックの8割くらいはあるだろう。
どちらが「より良い」カードだろうか? どうやって知るのだろうか?
私が言いたいのは、最悪にはなりようがないということだ。そして、ドラフトの楽しさのひとつは、とにかく新しいことを探検して試すことなのだ。大きな失敗をしようがなく、新しいものを試してもかまわないのだから、何を失うことがあるだろうか。
ドラフトの最初の数ピックについて、アドバイスをお伝えしたい。楽しそう、あるいは強力そうに見えるカードを取るのだ。派手な神話レアであるかもしれないし、興味深いと考えるクールなコモンかもしれない。あるいは、対戦相手のクリーチャーを除去する呪文、素敵な飛行クリーチャー、などもありだ。
素敵だと思ったカードをピックしよう。その後、2色にカードを絞り込んでいこう。
さて、次に皆さんが考えていることはお見通しだ。
「うん、1枚か2枚ピックするのは問題ない、でもドラフトでは何回もピックを繰り返さなければいけないじゃないか! そんな大量のピックの指針をどうやって決めたらいい?」
ここがクールな部分だ。ドラフトをしていけばするほど、各ピックは簡単になっていくのだ!
そう、1パック目の中盤、皆さんは2色にカードを絞り始める。その時点から、あなたの色はその2色になり、マジックの他の色は関係なくなる。
つまり、パックにある9枚のカードを見るのではなく、そのうち(選んだ2色の)2枚から選ぶだけでよくなるのだ。
1パック目が終わったら、2パック目の開封だ。また14枚のカードがあるが、今回は選んだ色の3~4枚から選ぶだけだ。他は無視していい。簡単だね!
もう一度、皆さんの考えを予見しよう。「でも、誰かが『シグナル』について言っていたよ?どこかで聞いた、この『BREAD』って一体何? 色をカットするっていうのは何?」
いや、私は嘘をついるわけではない。素晴らしいドラフト・プレイヤーになるための、数知れない戦略や考察が確かにある。しかし、要点を押さえて理解しようとするだけに留める方が、ドラフトを始めたてのころにそれらをすべて理解しようとするよりは、ずっと重要だ。
だから、今のところはそうしたことを気にしなくていい。
結論
考えるべきことはこれだけだ。
プレイしたいカードをピックすること。
2色にこだわること。
土地17枚と呪文23枚で組むこと。(そう、クリーチャーも呪文に含まれる。)
クリーチャーはリミテッドで最も重要な部分を占めるので、十分に確保するようにしよう。15枚前後がちょうどいい。
例として、『ドミナリア』の優秀なコモン・クリーチャーをいくつか挙げよう。
リミテッドで2番目に重要なことは、リミテッドで最も重要なものを倒す手段だ。除去呪文を見逃さないように。
注目すべきカードの一例がこれらだ。
マナ・カーブについて誰か教えてくれるかもしれない。各マナ・コストごとに何枚のカードがあるべきかの推奨があり、それを満たしていれば「良いマナ・カーブ」と言う。
やっていくうちに理解していくことではあるが、始める際の要点としては、重いカード(4マナ以上)を大量にドラフトして軽いカードをほとんど取らないような、そんな間違いをしなければ良い。分散できれば、それで十分だ。
もうひとつ、似たような強さだと考える2枚のカードで迷ったときの簡単な心がけを教えよう。迷ったら、軽いマナ・コストの方をピックせよ。
例えば、白黒をピックしていて、3パック目かどこかで、この2枚のカードのどちらを選ぶか行き詰まったとしよう。
悩んだら、《エイヴンの歩哨》を取っておこう。覚えておいてほしい。1枚のピックでドラフトが駄目になることはない。間違ってしまったと思っても、恐れることはない。
飛び込もう
初めての緊張を乗り越えてドラフトに飛び込んだ人を見てきたが、みんな上手く行っている。最高のドラフト・プレイヤーになるために学ぶべき物事は尽きないが、多くの人にとっては、難しい部分は試すだけでいい。
10年以上もの間、ブースタードラフトは私の人生と余暇の大部分を占めており、そのおかげで、より幸せな人間になれたと確信している。これは頭を使う最も楽しく興味深い活動のひとつで、古びることは決してなく、可能性は無限大だ。
これだけは信じてほしい。ブースタードラフトはあなたが思っているより複雑ではなく、飛び込んでみる価値があることなんだ。
さあ、試してみよう! そして、その体験を教えてほしい!
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