射場本正巳の「統率者（2014年版）のススメ」番外編：フライデー・ナイト・マジックで遊ぼう！

by 射場本正巳

　どーもみなさんお久しぶりです、こんにちは！

　さて、最近ウィザーズ社員のトーナメント参加規定が変更され、あまり大きなものでなければ認定イベントにも参加することが可能になりました。（もちろんプレイヤーのみなさんの邪魔にならないよう、主催者の方に事前に確認し、定員オーバーであれば辞退します。）

　これによって一般イベントに参加してプレイヤーのみなさんと交流できる機会ができたので、個人的にはうれしいかぎり。と、いうことで早速「フライデー・ナイト・マジック」で統率者戦を開催しているお店にお邪魔しちゃおう！ってことで行ってきました！

　今回はそのレポートをお届けします。

CARDBOX ビートダウン センター北駅前店

　３月某日にコミュニティ担当の金子と２人で訪れました。フライデー統率者に参加する方は１名のみで、ウィザーズ社員の方が多くなってしまいましたがそれはそれ。これから統率者の認知度を高めて盛り上げたいですね！

　統率者は僕が《霧衣の究極体》。金子が《ラノワールの憤激、フレイアリーズ》、プレイヤーの方が《時間の大魔道士、テフェリー》。なんか普通にデッキ持って行ったら、僕だけ「格内フォーマット」じゃない感じに。これはしまった！

　試合は僕が「海蛇」指定の《順応する自動機械》からの《霧衣の究極体》、金子が大量のエルフ展開からの《ラノワールの憤激、フレイアリーズ》、プレイヤーの方がマナ・アーティファクト展開という立ち上がり。

　金子に大量のクリーチャーが並んでいるので、一度一掃しようと《圧倒的な波》からの《意外な授かり物》で自分だけ戦場にクリーチャーを残しつつ手札補充してドヤ顔！...したのもつかの間、プレイヤーの方から「あ、揃った。」の声。

　彼のターンに《時間の大魔道士、テフェリー》着地からの《鎖のヴェール》が！ 《夢石の面晶体》、《永遠溢れの杯》（蓄積カウンター２個）があったので、コンボにより「無限」マナとカードを得ることができます。（手順は文末に）

　通したら負けなので一応《否定の契約》を差し向けてみるものの、あっさり打ち消され、大量マナ＆大量ドローによりゲームセットとなりました。《意外な授かり物》で塩を送ってしまいましたね。

　試合時間10分と、緒戦はあっさり幕を閉じたのでした。

　帰り際、ドーナツ食べながら反省会をする二人。このままじゃ終われない、もう一戦じゃー！と、言うことで他のフライデーにも挑戦することに。

東京MTG 水道橋店

　こちらには４月某日、広報担当の格内と、ウィザーズ・プレイ・ネットワーク担当の伊藤で来訪。あいにく金子は所用により来られませんでしたが、意思は受け継いだ！ってことで。

　お店に到着するとすでにフリーで統率者をしている姿が！ 海外の方も多く、ユニークなデッキが多くて見ているだけで楽しいです。

　あっと言う間に参加希望者が９人になったので、とりあえず伊藤が抜けて写真係に任命されました。あらかじめ参加者の方の本気度を聞いて、格内がまったり卓に、僕が普通卓に配置されます。

　と、いうことでゲームスタート！

　まずは統率者の公開。僕は《煽動するものリース》。ほぼ緑単の信心タッチ赤白となっています。プレイヤーの方は右側から時計周りに、《ギトゥのジョイラ》、《精霊の魂、アニマー》、《巨大なるカーリア》。なかなか面白そうな組み合わせですね。

　ゲームは序盤、《ギトゥのジョイラ》プレイヤーがロケットスタートするものの、一度妨害されてマナが伸びなくなると動きが止まり、その間に《精霊の魂、アニマー》のプレイヤーが順調に《パリンクロン》とのコンボにたどり着く展開。次のターン無限マナが決まりそうになりながら、《巨大なるカーリア》で巻き返したプレイヤーが優勢に。

　しかしこの後の僕の選択で《精霊の魂、アニマー》プレイヤーにとどめをささなかったことが仇に。トップデッキされた《集合した中隊》から出てくる《やっかい児》と《帝国の徴募兵》！ そしてサーチされる《鏡割りのキキジキ》！

　見事にコンボを決められゲームセット。

　隣ではまだゲームが続いているようなのでもう１戦！

　２戦目の統率者は《霧衣の究極体》。前回のリベンジなるか？ プレイヤーの方は右側から時計周りに、《二の足踏みのノリン》、《歓楽の神、ゼナゴス》、《数多のラフィーク》。《二の足踏みのノリン》は《兵員の混乱》や《鍛冶の神、パーフォロス》とのコンボかな？ 他の２つは殴り統率者なんでしょうか、短期決戦の予感。

　そしてゲームは《数多のラフィーク》プレイヤーの出した《セラの高位僧》によりいきなりクライマックス。これに対して《二の足踏みのノリン》プレイヤーはいきなり《兵員の混乱》とのコンボを決めに来る。

　それをがんばってかわしながら何とか立て直そうとするものの、《数多のラフィーク》プレイヤーは《艦長シッセイ》と《放浪の吟遊詩人、イーサーン》でアドバンテージを稼ぎまくり。

　そしてマリット・レイジ・トークンやエルドラージまで出てきて圧倒的敗北ムードの中、《二の足踏みのノリン》プレイヤーの出した《ラースの灼熱洞》、《双子神の指図》との友情コンボで、島渡りを得た《霧衣の究極体》がジェネラルダメージ一閃！（《真珠三叉矛の達人》、《波使い》、《戦の大聖堂》が出ている状態）...とうまくはいかず、無難に《流刑への道》されてしまいました。残念。

　と、いうことで本日も勝利ならず。

　しかし、隣の卓では格内が「格内フォーマット」のデッキで見事勝利を収めていました！！
　すばらしい！！

　いや－、しかしみなさん普段から統率者楽しまれているということで、とてもフレンドリーで楽しいプレイができました。ありがとうございました！！！

　こちらのお店では普段は毎週水曜日の統率者のイベントが開催されているそうです。それ以外にも木曜日にタイニー・リーダーズ（※）を開催しているそうで、そちらも面白そうですね。

　今後も統率者イベントを開催しているお店があればちょくちょく伺おうと思うので、ひょっこり顔を出したときはよろしくお願いします！ 「うちの店にも来てほしい」というショップの方がいらっしゃいましたらお声かけください。あんまり遠くなければ伺わせていただきます。

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おまけ：タイニー・リーダーズとはなんぞや？

　「タイニー・リーダーズ」とは統率者戦の派生系で、基本は１対１の個人戦。すべて点数で見たマナ・コストが３以下のカードのみで構成され、デッキは50枚、初期ライフは25点で行うというものです。

　スタンダードのデッキ以上にデッキ枚数が少ないので目当てのカードにたどり着くのも早く、ライブラリーアウト戦術が有効なのも面白いところ。３マナの統率者であれば各種マナエルフからの２ターン目、２マナの統率者なら０マナアーティファクトからの１ターン目降臨が可能なので、勝負がさくさく進むのが面白いですね。「統率者戦やりたいけどあんまり時間もないし、100枚揃えるのが大変そう......」という方はにはぴったり。ぜひ一度お試しあれ。

サンプルデッキリスト　統率者：歩く墓場、髑髏茨
タイニー・リーダーズ[MO] [ARENA]

5 《沼》 3 《森》 1 《血染めのぬかるみ》 1 《統率の塔》 1 《湿地の干潟》 1 《オパールの宮殿》 1 《草むした墓》 1 《汚染された三角州》 1 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》 1 《新緑の地下墓地》 1 《不毛の大地》 1 《樹木茂る山麓》 -土地（18）- 1 《死儀礼のシャーマン》 1 《墓所這い》 1 《闇の腹心》 1 《群れネズミ》 1 《漁る軟泥》 1 《歩く墓場、髑髏茨》 1 《タルモゴイフ》 1 《Elvish Spirit Guide》 1 《永遠の証人》 1 《再利用の賢者》 1 《スパイクの飼育係》 -クリーチャー（11）-	1 《金属モックス》 1 《水蓮の花びら》 1 《モックス・ダイアモンド》 1 《殺戮の契約》 1 《バジリスクの首輪》 1 《強迫》 1 《コジレックの審問》 1 《怨恨》 1 《思考囲い》 1 《突然の衰微》 1 《Hymn to Tourach》 1 《夜の囁き》 1 《血の署名》 1 《燻し》 1 《森の知恵》 1 《ナイレアの弓》 1 《捕食の呪い》 1 《闇の後見》 1 《ヴェールのリリアナ》 1 《ファイレクシアの闘技場》 1 《呆然》 -呪文（21）-

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補足：統率者《時間の大魔道士、テフェリー》と《鎖のヴェール》のコンボ解説

（以下の文責：編集・吉川）

必要なもの

1. 《時間の大魔道士、テフェリー》（統率者）
2. 《鎖のヴェール》
3. 合計で５マナ以上を生み出せるパーマネント３つ（青マナ１点以上を含むこと）。開始時にタップ状態でも可能。以下の「手順」では、開始時にタップ状態である《玄武岩のモノリス》《島》《島》とする。

留意点

　《鎖のヴェール》の効果は「累積」する。また、一度戦場を離れ、統率領域から唱え直された《時間の大魔道士、テフェリー》は、戦場を離れる前とは別のオブジェクトである。

　以下の「手順Ａ」を１度経て、《鎖のヴェール》を４回起動した状態で《時間の大魔道士、テフェリー》を統率領域から再び唱えて戦場に出すと、この《時間の大魔道士、テフェリー》の忠誠度能力を「５回」起動することができる。詳しくは「『基本セット2015』リリースノート」を参照。

　以下のサイクルの説明で、各項目の文末に、その時点での［《時間の大魔道士、テフェリー》の忠誠度］、マナ・プールにあるマナ、「《時間の大魔道士、テフェリー》の忠誠度能力を使える残り回数」、「《時間の大魔道士、テフェリー》を統率領域から唱えた回数」を記載する。

事前手順

1. 《時間の大魔道士、テフェリー》の［-1］能力で《鎖のヴェール》《玄武岩のモノリス》《島》《島》をアンタップする。（［4］、{0}、０回、１回）

手順Ａ（マナ生成）

1. 《玄武岩のモノリス》《島》《島》をタップして{3}{U}{U}をマナ・プールに加える。（［4］、{3}{U}{U}、０回、１回）
2. 《鎖のヴェール》を起動する。《時間の大魔道士、テフェリー》の忠誠度能力を使える回数が１回増える。（［4］、{U}、１回、１回）
3. 《時間の大魔道士、テフェリー》の［-1］能力で《鎖のヴェール》《玄武岩のモノリス》《島》《島》をアンタップする。（［3］、{U}、０回、１回）

手順Ｂ（《時間の大魔道士、テフェリー》を唱え直す）

1. 《時間の大魔道士、テフェリー》の忠誠度が０になるまで、「手順Ａ」を繰り返す。（［0］、{U}{U}{U}{U}、０回、１回）
2. 《時間の大魔道士、テフェリー》は統率者であるため、墓地に置く代わりに、それを統率領域に置くことができる。これを利用して統率領域に置く。
3. 《玄武岩のモノリス》《島》《島》をタップして{3}{U}{U}をマナ・プールに加える。（なし、{3}+{U}×６、なし、１回）
4. 統率領域から《時間の大魔道士、テフェリー》を唱える。マナ・コスト{4}{U}{U}と、《時間の大魔道士、テフェリー》を統率領域から唱えた回数につき追加コスト{2}、合わせて{6}{U}{U}を支払う。（なし、{U}、なし、２回）
5. 「手順Ａ」をこれまでに繰り返した回数だけ、「《時間の大魔道士、テフェリー》の忠誠度能力を使える残り回数」が増えている。（［5］、{U}、５回、２回）
6. 《時間の大魔道士、テフェリー》の［-1］能力で《玄武岩のモノリス》《島》《島》（と任意のパーマネント１つ）をアンタップする。（［4］、{U}、４回、２回）

手順Ｃ（忠誠度能力を使える残り回数を使用して、カードとマナを増やす）

1. 《時間の大魔道士、テフェリー》の［+1］能力で手札を１枚増やす。（［5］、{U}、３回、２回、手札＋１枚）
2. 《玄武岩のモノリス》《島》《島》をタップして{3}{U}{U}をマナ・プールに加える。（［5］、{3}{U}{U}{U}、３回、２回、手札＋１枚）
3. 《時間の大魔道士、テフェリー》の［-1］能力で《玄武岩のモノリス》《島》《島》（と任意のパーマネント１つ）をアンタップする。（［4］、{3}{U}{U}{U}、２回、２回、手札＋１枚）

手順Ｄ（ループの完成）

1. 「《時間の大魔道士、テフェリー》の忠誠度能力を使える残り回数」が０回になるまで、「手順Ｃ」を繰り返す。（［4］、{6}＋{U}×５、０回、２回、手札＋２枚）
2. 《時間の大魔道士、テフェリー》の忠誠度が０になるまで、「手順Ａ」を繰り返す。（［0］、{6}＋{U}×９、０回、２回、手札＋２枚）
3. 「手順Ｂ」と同様に《時間の大魔道士、テフェリー》を統率領域から唱え直す。マナ・コスト{4}{U}{U}と、《時間の大魔道士、テフェリー》を統率領域から唱えた回数につき追加コスト{2}、合わせて{8}{U}{U}を支払う。（なし、{U}×７、なし、３回、手札＋２枚）
4. この手順を行なうたびに追加コストが{2}ずつ増えていくが、それまでに増えたマナでまかなうことができる。また、「手順Ａ」を繰り返した回数だけ「《時間の大魔道士、テフェリー》の忠誠度能力を使える残り回数」が増えている。（［5］、{U}×７、９回、３回、手札＋２枚）
5. 《時間の大魔道士、テフェリー》の［-1］能力で《鎖のヴェール》《玄武岩のモノリス》《島》《島》をアンタップする。（［4］、{U}×５、８回、３回、手札＋２枚）
6. 「《時間の大魔道士、テフェリー》の忠誠度能力を使える残り回数」が０回になるまで、「手順Ｃ」を繰り返す。（［4］、{12}＋{U}×13、０回、３回、手札＋６枚）
7. 《時間の大魔道士、テフェリー》の忠誠度が０になるまで、「手順Ａ」を繰り返す。（［0］、{12}＋{U}×17、０回、３回、手札＋６枚）
8. 「手順Ｂ」と同様に《時間の大魔道士、テフェリー》を統率領域から唱え直す。（［5］、{2}＋{U}×15、13回、４回、手札＋６枚）
9. 以下、繰り返すたびにマナと手札が増えていく。