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コラム

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あなたの街のティーチングマイスター 第10回:カードショップBIG RED(宮崎県) 和田一将さん

瀬尾 亜沙子

 「ティーチングマイスター」とは、初心者にマジックを教える認定資格を持つ人のこと。ティーチングマイスターが教えるマジック体験会「多元宇宙への招待状」の開催を記念し、全国各地にいる彼らの紹介インタビューをシリーズで掲載していきます。

 今回ご紹介するのは、今は九州で唯一のレベル2ジャッジでもあり、バイク店の中にある変わったカードショップのオーナーでもあるこの方です。

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マジックが楽しすぎて

――マジックを始めたときの話を教えてください。

和田:中学のとき、「コロコロコミック」がきっかけで学校ではやり始めて、僕も始めた感じです。『インベイジョン』が出たくらいのころだったと思います。構築済みデッキが2つ入ってる『第6版』のスターターセットを、友達と2人で買って始めました。
そのときは1、2年でやめちゃったんですけど、大学の漫研サークルの部室で先輩がマジックやってたんですよ。それを見て懐かしくなって再開して、今までずっとです。
宮崎ってあのときマジックの店がなかったので、隣の県までサークルのみんなと車に乗り合わせて、プレリリース出に行ったりもしてましたね。

――お気に入りのデッキとかはありましたか?

和田:マジックに復帰して大会に出始めたのが『ローウィン』のころなので、そのころのデッキは思い出深いですね。《包囲の塔、ドラン》を使ってました。当時宮崎でカードを集めるのは正直大変だったので、がんばってやっと自分の作りたいデッキを作れて、かなり思い入れがありました。

――ずっと宮崎にお住まいなんですか?

和田:そうです。大学院を出て就職して、そのころ県内のマジックの元気があまりなくなってきたので、自分で草の根大会を主催するようになりました。今でも続けてて、もう10年目です。

――大会を主催するときにジャッジ資格を取ったんですか?

和田:はい。ジャッジの資格があれば大会に参加するプレイヤーも安心だし、開ける大会の種類も増えるし、いいことばっかりだと思って取りました。

――たぶん、周囲にそんなにジャッジがいたわけではなかったと思うんですが、独学で?

和田:ふつうはジャッジの先輩、メンターみたいな人につくんですけど、僕は近くにいなかったので……。レベル2を取得するにあたっては、全国のいろいろな大会に出かけていって、大会前のジャッジの挨拶を録音したり、ジャッジのルール説明をメモ取ったりして勉強してました。

――実地で学んだんですね。一時は就職しながら草の根大会を開いていたわけですか?

和田:はい。半導体の研究の仕事で、仕事が終わったらマジックの記事読んだりデッキ作ったりして、週末は大会開いたり大会出たりでした。
その後、親父のバイク屋……外の店がそうなんですけど、バイク屋を継ぐ形になってここに帰ってくるときに、敷地も広いからカードショップも始めた感じです。
そのころ、草の根大会を開くにはショップが主催じゃないとできないようになっていったんですが、県内のお店がどんどん縮小していって、このままだと宮崎で大会がなくなってしまうと思ったので、じゃあ店を作るかということで。

――それはいつごろでしょうか。

和田:2017年4月末、『アモンケット』の発売タイミングでした。最初はとりあえずイベントを続けるために作った店だったので、スペースももっと狭かったんですが、僕が草の根大会の主催をずっとやってきたことでお客さんがたくさん来てくれるようになって、本格的にショップを始めた感じです。

――もともとは、大会を残そうという意図だったんですね。すごい熱意だと思いますが、マジックの何がそこまでさせたんですか?

和田:マジックの好きなところってやっぱり、人とのつながりが広がることなんですよ。プレイヤーとして回ってても、ジャッジとして回ってても知り合いができるし、お店やってても知り合い増えるし。だから、熱意というより自分が楽しくてやってたら、いつの間にかこうなった感じですね。

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ティーチングで友達に

――ティーチングマイスターになったのはいつですか?

和田:2018年8月で、制度が始まってすぐぐらいだったと思います。マジック大好きすぎて、マジック関係のことは全部やろうと思ってたので、この資格も取ったって感じですね。プレイヤーから始まって、大会主催者、ジャッジ、店舗の運営、最近はプレイヤーのスポンサーにもなったりして、マジックにかかわることは全部やってみようと。

――確かに、やってないことがなさそうですね……。何かまだやってみたいことってあるんですか?

和田:あとはプロツアーに出て、プロプレイヤーになることくらいですかね(笑)。一応そこは目指していて、次のチャンピオンズカップファイナルの権利も取れたので、がんばりたいです。

――おおー。

和田:プレイヤーが安心するかなと思ってジャッジ資格を取ったのと同じで、ティーチングマイスターという資格もあったほうが、新規の方が安心してお店に来られるかなと。
うちはオーナーの僕と店長の2人でやっているんですが、2人ともティーチングマイスターなんです。今は九州にレベル2ジャッジが僕1人しかいなくて、週末は大会などで店を空けることも多いので、店長に1レベルのジャッジとティーチングマイスターの資格をとってもらいました。僕が店にいなくても、同じ環境で不自由なくできるように。

――すばらしい。ティーチングはどういう人にやってきましたか?

和田:最初のころは、ほかのカードゲームから移ってくる方が中心だった覚えがあります。今はMTGアリーナをやって紙もさわってみたいという人が多くて、ルールはある程度知ってる状態なので、世界観や紙マジックの注意点とかを話します。
デジタル出身の人は、ブースターパックの種類が多いことに驚いたりしますね。あと、こないだ「シャッフルって面倒くさいんですね」って言われて、ハッとしました。僕らは昔から、サーチしたらシャッフルして相手に差し出してカット、とかの流れを何も考えずにやってますけど、デジタルの人にとっては大変なんだなと。

――確かに。

和田:それから、今まで全然カードゲームをやってなかった人が「大人の趣味」って感じでマジックを始めたいといきなり来ることもけっこうあります。そういう人はネットの広告とか、知り合いがやってるとか、VTuberとか、いろんな入り口があるみたいですけど。

――へえー、そうなんですか。では、ティーチングをやってよかったことはなんですか?

和田:僕がマジックを好きなのは人とのつながりが広がるからなので、僕がティーチングした人がマジックを始めて、そのうち友達ができるじゃないですか、そういう人の輪が広がるのを見ていると、一番「やってよかったな」って気持ちになります。大人になって友達作るのってけっこう難しいと思うので、マジックがなければ出会わなかった人たちが、一緒に飲みに行ってたりするのを見ているとやりがいを感じますね。

――それは勝手に仲良くなるんですか? 紹介するんですか?

和田:僕からもアプローチはバリバリします。田舎なので常にお客さんがいっぱいいるわけではないので、お互いあんまり友達じゃない人がいらしてるときに、「〇〇さん、モダンのデッキ持ってましたよね? 対戦してみませんか」とつなげたりとか。僕、お客さんといろんな話をするのが好きなので、この人こういう仕事してたから、もしかしてあの人と仕事のつながりがあったりするんじゃないか? と思って話をふってみたら、「実はうちの客先の人でした」とか、そんな話もあったり(笑)。

――おもしろいですね。あとは、ティーチングの工夫などがあれば教えてください。

和田:僕はティーチングのときも、お客さんとよく雑談しますね。県外から引っ越してきた人なら、「もともとどこに住んでたんですか?」とか。僕はけっこう全国あちこちにジャッジやショップの知り合いがいるので、以前遊んでいたお店について話したり、そうやってその人と友達になろうって感じです。

――そういう会話の中で、どういうマジックの遊び方をしたいのかもわかりますし。

和田:そうですそうです。それに、1人でティーチング受けに来て、帰ったあとでまたお店に来るってハードルがあると思うんですよ。でも僕がティーチングのときにたくさん話して友達みたいな感じになれたら、ちょっとでも来やすくなるかなと思うんです。全然知り合いがいない場所には不安で行きづらくても、「行けば和田さんがいて、何かしら対応してくれるから行くか」ってなったらなと思うので。

――友達が1人は必ずいるショップって考えたら、すごく心強いですね。

和田:なので、ルール教えて終わりじゃなくて、「これからマジック仲間になりましょう、友達第一号が俺ということでどうですか」と思いながらやってます(笑)。

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お店について

――こちらのショップはバイク屋さんの中にあるというのが有名ですが……。

和田:僕は午前中はバイク屋やってて、午後からはカードショップにいるんです。週末はほぼずっとカードショップですが、必要ならバイク屋に手伝いも行ったりハイブリッドで。敷地も一緒で、中に会社が2つあるような感じですね。

――バイクのお客さんでマジックのお客さんという人もいる?

和田:いますいます。うちで大会に出て、「その間にバイクのオイル交換しといてよ」みたいなお客さんもいますし、バイク屋に来たお客さんが修理待ちの時間に、「あれっこんなのあるんだ」ってこっちにふらっと来て、それでマジックを始めた方もいらっしゃいます。

――それはいいですね。

和田:店では全部のフォーマットをまんべんなくどれも遊べるようにしてます。僕はフォーマットの中でスタンダードが一番好きなので、スタンダード多めです。

――あらゆるフォーマットにお客さんがいるんですか。

和田:宮崎のお客さんって、1人で複数フォーマットやる方が多いんですよ。1人で来たときにほかのお客さんとフォーマットが合わなかったら遊べないから、3つくらい違うフォーマットのデッキを持っておけば、どれか引っかかるだろうと。

――なるほど。スタンダードが一番お好きなのはなぜですか?

和田:スタンダードにはマジックの全部が入ってると思うんですよ。マジックは変化するところが楽しいと思っていて、新しいカードが出てそのたびにデッキが変わるとか、今週はこのデッキが強かったから来週はあのデッキがはやるとか。毎週デッキを変えて遊びに来る方もいて、そういうのがスタンダードの良さかなと。もちろんモダンやレガシーで、5年10年、秘伝のたれをつぎ足しながらっていう遊び方も楽しいとは思うんですけどね。

――最近のお気に入りのデッキやカードはありますか?

和田:お店の名前にもある通り、僕は赤が好きなんですけど、とはいえデッキは好き嫌いなくいろいろ使うし、どのカードが好きかって質問には答えづらくて、好きなカードは毎週増えていくし、どのカードもたぶん全部好きなんですよ(笑)。

――それはすごい。では最後に、「多元宇宙からの招待状」への意気込みをどうぞ。

和田:宮崎って、僕が言うのもなんですけど専門店があってジャッジもいるので、マジック的にはけっこう恵まれてるんじゃないかと思うんです。なので宮崎から、マジック大好き人間がもっと増えて、九州全部盛り上がってくれたらいいなと。
イベントの開催日はWEBサイトに掲載されますけど、告知されている日付と時間に限らず、いつでもお店が開いてる限りは対応します。まあでも、告知の時間に来ていただけたほうが、ほかの初心者の人と一緒に遊べたりもしますし、いろんな賞品ももらえたりしますね。

――わかりました。それでは「お店に行ってみようかな?でもあそこ入り口がよくわからなくて入りづらい……」みたいな方へのメッセージを。

和田:えーと、日本一入りづらいショップだとは思うんですが、入ってみると日本一フレンドリーなショップだと思うので、ぜひ最初の勇気をもって来てみてください。僕と友達になって、ぜひ一緒に多元宇宙を旅しましょう!

BIGRED4.jpg 同じくティーチングマイスターである美坂 直之店長(左)と一緒に

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カードショップBIG RED
住所:宮崎県宮崎市清武町加納甲2669-2 オートパークSKY店内
電話番号:0985-48-7400
公式SNS:https://twitter.com/bigred_mtg

「カードショップBIG RED」は、バイク店「オートパークSKY」の中にあります。外からではわかりにくいため、「たぶんカードショップの近くにいると思うんですけど、店はどこですか?」という問い合わせ電話がよくかかってくるそうです。もしわからなかったら、ともあれバイク屋さんの中に入ってみてください。「BIG RED」の看板があります。


ティーチングマイスターによる初心者講習会
「多元宇宙への招待状」 2023年9月3日~10月29日開催!

詳細はこちらから。

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