緊急企画！ 第３回マナバーン杯にウィザーズチームも参戦してみた!! ～大会編～

by 格内麻也子（WotC広報担当）

前回のあらすじ

「第３回マナバーン杯」に向けて成り行きで結成されたウィザーズチーム。『戦乱のゼンディカー』シールド勉強会ではチャーハンにカレーをかけたようなデッキに悩まされつつ、いよいよ本番の日...！！

格内：会場前に集合にしましたが、まだ誰も来ないなぁ...ううう、緊張してきた...！

金子：あ、格内さーん、おはようございます～！

格内：裸の大将キター！！！...ってよく見たら金子さんじゃないですか。おむすび食べながら現れるなんて、お見事です。

金子：いやいや、マジックプレイヤーとしては今のうちに糖分を入れてないと、この長い試合を乗り切れませんよ？！（ドヤ顔）

格内：パーンチ！！！

金子：かくうちさん？！

格内：え、そういうフラグじゃなかったの？

　そして当初より早起きが心配された元プロプレイヤー鍛冶さんも無事に集合。ウィザーズチームはおそろいのTシャツに身をつつみ、戦いに挑む準備は万端である。

ウィザーズチーム：トップ８プロィールにダブルピースで載るぞー！ おー！！

格内：あ、そこにいるのはマナバーン編集担当の松尾さん！ 松尾さん、今日はよろしくお願いします！

松尾：こちらこそ、今日はよろしくお願いします。おかげさまでイベントは満員みたいです。

格内：と、チームマナバーンは誰が集まったんですか？

松尾：某カードゲームの開発担当の有留さん、「第２回マナバーン杯」の優勝者の後藤さん、そしてマジック関連記事で人気ライターの瀬尾さんの３名です。

瀬尾：え！？私も出場するんですか？！ まったく聞いてなかったです！！

格内：クックック、チームマナバーンは統率がとれていないようですね、もらった！

　そして、『戦乱のゼンディカー』のブースターパックが配られ、シールドデッキの構築時間がスタート。

スタッフ：構築時間は30分で～す！

格内：えー！！！構築時間50分じゃないの？？！！30分？！短！！！（でも慌てちゃダメよ、麻也子。鍛冶師匠から教えてもらった通り、色ごとに「いつ使っても強いカード」「場面は限られるが使うと強いカード」「使いにくそうなカード」と３つの群に分けなきゃ...って、テンパって上手く分けられるかーい！！）

　時間内になんとかデッキを組み上げ、緊張の第１戦。なんと格内の対戦相手は、チームメンバーのウィザーズ・プレイ・ネットワーク担当の伊藤豪志であった。ウィザーズチームと対戦した相手にはマジックのオリジナルグッズがプレゼントされることになっていたので会場からブーイングが起こる。

格内：ううー、負けた負けた！！ ちょっと伊藤さん！ こんなところでチームメンバー同士がつぶし合ってもしょうがないんですよ！

伊藤：やー、なんか上手くデッキが組めちゃったんですよね～！ 大丈夫です、格内さんの屍を乗り越えてトップ８に残りますから！

格内：むきー！！

　そしてなかなか調子が出ない格内は２戦目も敗北した。

格内：うーん、金子さん、私のデッキを診てもらませんか？ 正直、テンパってて練習の10分の1も考えられなかったですよね...。

金子：どれどれー、たしかにカードが散っていているのでまとめるのが難しいですね。でも思い切って２色にしちゃったほうが回りそうですが、この貧弱なメンツで勝てるほど今のマジックは甘くないか...、このカードプールだとこれ以上は無理！

格内：金子大将ー？？！！！

鍛冶：...いやいや、カードプールのせいにするのはいけませんね。

格内：鍛冶師匠！？ 私のチャーハンにカレーをかけたようなデッキを高級ステーキにしてやってください！

鍛冶：うーん、思い切って小型の飛行クリーチャーでちびちび殴るデッキにしましょう。こっちのほうが安定して勝てるような気がします。

格内：うーん、でかいエルドラージがはびこる環境なのに、こんなかんじのデッキで本当に大丈夫なんですか？

鍛冶：まぁ、やってみてください。

格内のデッキ（改造後）
第３回マナバーン杯 / 『戦乱のゼンディカー』シールドデッキ[MO] [ARENA]

8 《平地》 8 《沼》 1 《進化する未開地》 1 《繁殖苗床》 -土地（18）- 1 《城砦化した塁壁》 1 《コーの懲罰者》 1 《ドラーナの使者》 1 《ハグラの名射手》 1 《ランタンの斥候》 1 《影の滑空者》 1 《精神を掻き寄せるもの》 1 《音無く飛ぶもの》 1 《息詰まる忌まわしきもの》 1 《幽霊の歩哨》 1 《コジレックの媒介者》 1 《回生の天使》 1 《不死のビヒモス》 -クリーチャー（13）-	1 《突き抜けの矢》 1 《天使の贈り物》 1 《ギデオンの叱責》 1 《完全無視》 1 《破滅の道》 1 《ぬかるみの敵意》 1 《大物潰し》 1 《悪魔の掌握》 1 《存在の一掃》 -呪文（9）-

　それから対戦は続き、４戦目が終了。

格内：鍛冶さん、すごいです！ デッキを変えてから２連勝できました！！

鍛冶：ふふふ、意外とウィニーでも戦えるでしょう？

格内：今までの成績はどうですか？

鍛冶：とりあえず全勝です。

格内：さすがっすね！ 鍛冶さんの無敗デッキを参考に見せてください！

鍛冶のデッキ
第３回マナバーン杯 / 『戦乱のゼンディカー』シールドデッキ[MO] [ARENA]

9 《平地》 8 《島》 1 《進化する未開地》 -土地（18）- 2 《コーの懲罰者》 1 《珊瑚兜の案内人》 2 《水底の潜入者》 1 《影の滑空者》 1 《グリフィンの急使》 1 《霞の徘徊者》 1 《オンドゥの大角》 1 《コジレックの媒介者》 1 《波翼の精霊》 1 《エメリアの番人》 -クリーチャー（12）-	1 《掴み掛かる水流》 1 《手酷い失敗》 1 《板岩の槌》 1 《真っ逆さま》 1 《呪文萎れ》 2 《沿岸の発見》 1 《エメリアへの撤退》 1 《次元の激高》 1 《乱動の報復》 -呪文（10）-

格内：え、素人感覚ですが、あんまり強そうに見えないですね...。

鍛冶：序盤は地上と空中をクリーチャーで押さえつつ、後半は覚醒を持っている呪文でアドバンテージを取るって感じですね。まぁまぁ頑張れてますよ。

　そして時は流れ７回戦のスイスラウンドが終了、結果が張り出された。

ウィザーズチーム：鍛冶師匠１位通過ー！！おめでとうございます！！ 目標達成ですね！

鍛冶：まー、師匠ポジションを気取った手前、負けられないですよね。

格内：そして伊藤豪志くんが私の屍を乗り越えて５勝２敗で19位！ すごい！！

伊藤：やりました！ この赤緑上陸デッキ、使っててめちゃ楽しかったです！

格内：で、金子さんの成績はどうだったんですか？

金子：...２勝５敗です。カルマを溜めすぎました。

格内：え、カルマ？

伊藤：金子さんは嫁の誕生日の次の日なのに、仕事と嘘をついてマナバーン杯に参加していたんでしたね。

金子：とてもつらい。

　ウィザーズチームの目標どおり、11月20日(金)発売の『マナバーン2016』トップ８プロフィールに鍛冶友浩さんはダブルピースで載ることになった。

　そして、決勝ラウンドは『戦乱のゼンディカー』のブースタードラフトが行われる。たくさんのギャラリーが見守るなか、カードピックが始まった。

格内：やー、ピックどうでした？ そういえば私たちって今までシールドの練習しかやっていませんでしたが、鍛冶さんは『戦乱のゼンディカー』のドラフトやったことあるんですか？

鍛冶：はじめてです。

鍛冶のデッキ
第３回マナバーン杯 決勝ドラフト / 『戦乱のゼンディカー』ブースタードラフト[MO] [ARENA]

7 《山》 7 《平地》 1 《進化する未開地》 1 《そびえる尖頂》 1 《砂岩の橋》 1 《荒廃した山峡》 -土地（18）- 2 《コーの懲罰者》 2 《マキンディの滑り駆け》 1 《影の滑空者》 1 《穴掘り土百足》 1 《ヴァラクートの発動者》 2 《オンドゥの勇者》 1 《アクームの火の鳥》 1 《グリフィンの急使》 1 《天使の隊長》 1 《幽霊の歩哨》 -クリーチャー（13）-	1 《多勢》 1 《ギデオンの叱責》 1 《確実な一撃》 1 《虚空の接触》 1 《エメリアへの撤退》 1 《大物潰し》 2 《石の怒り》 -呪文（8）-

格内：なんとなく鍛冶さんぽくないデッキですね？

鍛冶：青黒で組みたかったんですけど、なんか回ってくるカードがイマイチで、こんな感じになりなりました。

　いまいち自信なさげな鍛冶師匠であったが、あれよあれよと準々決勝と準決勝を勝ち上がり、決勝戦。

ウィザーズチーム：鍛冶さん、ここまできたら優勝してください！！

鍛冶：はい、祝賀会のお店を予約しておいてください（笑）

　対戦相手もなんとビートダウン、しかし鍛冶さんは対戦相手の勢いを止めることができない。

　攻防の末、第３回マナバーン杯を制したのは守屋大輔さん、そして準優勝は鍛冶友浩さんとなった。

格内：守屋さん、優勝おめでとうございます！私と２回戦で対戦しましたよね？ 一緒に写真を撮ったの覚えてます？？

守屋：はい、もちろん。妻もマジックプレイヤーで今回一緒にマナバーン杯に参加したんですけど...

守屋さんの奥さん：プロを破って優勝するなんて！『マナバーン2016』を10冊は買わなきゃ！！（笑）

格内：マジック夫婦愛、素敵！！

ウィザーズチーム：鍛冶さんも準優勝おめでとうございました！！

鍛冶：やー、楽しかったです！ ありがとうございました！！また機会があれば、来年も参加したいです！

松尾：来年もマナバーン杯を開催できるかは未定ですが、来年のチームマナバーンは守屋さん、浅原さん、そして鍛冶さんで挑みたいです。

格内：えー！！？ 鍛冶さん、私たちを裏切ったりしないですよね？

鍛冶：うーん、でもそういう展開もありですよね（笑）

　ゲームとは楽しさの共通言語である。一緒にやる仲間が居れば、何でも楽しく、そして、そのゲームが面白ければ言うことはない。