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お知らせ
ファイレクシア語とそれを用いるコミュニケーションに関する画期的発見
2023年1月12日
トレイリアの生徒および卒業生へ。
本日、我らが称えるべき研究部門が数か月におよぶ言語学的研究と多大なる献身による成果をここに発表することを、心から誇りに思う。ファイレクシアの潜伏工作員から押収した物品を調査し、発掘された門船から発見されたファイレクシア人の残骸と照合することで、故 ヴァルコ・インドリアン/Valko Indorian准教授(考古学および言語学)がファイレクシア語のアルファベットの解読に成功したのである。そして彼の研究成果と彼が残した日記をもとに、言語学チームは本稿で発表するファイレクシア語の使用規則を作成した。
この場をお借りして、次元を超えた侵略者との戦争で尊い犠牲となったインドリアン准教授に敬意を表したい。彼の研究を知ったファイレクシア人は、潜伏工作員を送り込んで研究の進展を妨害した。インドリアン准教授は、命を賭して重要な研究を守ったのだ。
我々は、この感染する恐怖に一団となって立ち向かわなければならない。トレイリアの生徒および卒業生諸君におかれては、通信文の翻訳や捕虜にした工作員とのコミュニケーションなど、協力を要請されるだろう。以下に示す翻訳や基本をまとめた覚書を、この独自言語に習熟するための第一歩とされたし。我々が生き残る道は、きっとそこにある。
ナバン
トレイリア西部のアカデミー 学部長
ヴァルコ・インドリアン准教授の日記についての詳細は、「Beadle & Grimm」の「Behold New Phyrexia」のページを参照のこと。
アート:Illustranesia |
ファイレクシア語のアルファベット一覧
発音ガイド
ファイレクシア語を理解することで、尋問にも通信の傍受にも活かせる。それは、我々が求める明確な強みだ。ファイレクシア語の構成要素の中には、人型生物の口腔では発音が困難あるいは不可能であるものもあるが、この発音ガイドは発話にもファイレクシア語の理解を進めるのにも役立つだろう。発音表は以下の通りだ。(注:正書法に国際音声記号(IPA)も含まれますが、すべてがIPAに則ったものではありません。)
子音
金属子音:
- φ, ţ, ķ, ǥ――スライス子音。それぞれ[p], [t], [k], [q]のように発音するが、短刀を研ぎ器でこするような有気音を含む。
- ť, ǩ, ǥ――クランク子音。これらは対応する破裂音([t], [k], [q])のように発音するが、鋭い金属音をともなう。
- π――これも[p]に対応するクランク子音だが、シャツのスナップボタンを留めるような金属的な音をともなう。
- ‘――声門停止を示すが、ファイレクシア語では子音の1つとみなされる。これは金属音または無声破裂音で発音される。金属音の場合は不調和な鐘の音をともなう。この子音を金属音で発音する方が、洗練されていると考えられている。
- š――「Sure」の[Sh]のような音……金属の鞘から剣を抜くように金属同士がこすれ合う音であることを除けば。
その他の子音の発音例は以下の通り;
- ŋ――「sling」や「ring」、「angle」の[ng]のような音。
- ɴ――「lung」「swung」の[ng]のような音。[ŋ]の発音と似ているが、舌の裏側を口蓋垂のさらに奥に当てて発音する。
- ð―― 「this」の[th]のような音。
- θ――「thing」の[th]のような音。
- x――英語における「bleagh」や「yech」の[egh]のような音。ドイツ語では「Bach」の[ch]表記になる。
- r――スペイン語の「rojo」のような巻き舌の[r]。
- dž――「jug」の[j]のような音。
母音
ファイレクシア語における母音には長短があり、長母音は二重に表記される。
- 例:ii, yy, aaなど。
アート:Chris Cold |
代名詞
ファイレクシア語では代名詞を使用しない。あるグループを複数形で表現する場合、英語では「we」という代名詞を使うところ、ファイレクシア語ではそのグループを示す一般名詞を使う。文章内に単数代名詞が必要な場面でも、同様に名詞を明確にする。
以下に、例を2つ挙げる。
čkaqq
有機物と無機物の感覚が混在している存在や、
完全に無機物の感覚の存在。
təmn
完全に有機物の感覚の存在。
言語サンプル:名前や称号
Yawgmoth/ヨーグモス
- jɒ’gmo’θ
Father of Machines/機械の父
- jɒɒ’g mo’yθ
「Father of Machines」と「Yawgmoth」の違いに注目。二重の「ɒɒ」にお気づきだろうか。これはつまり、「machine」を意味する語が複数形であることを示している。また「father」を意味する語に含まれる「y」は、「father」が「machines」の所有格であることを示している。
「Father of Machines」という言葉を「Yawgmoth」という名前にするに際し、彼は2語を所有格の1語にして、「machine」から複数形を取り去った。つまり「Yawgmoth」という名前は、(英語に)直訳すると「The Machine Father」に近くなる。
Mother of Machines/機械の母(エリシュ・ノーンの称号)
- Jɒ’gžɒðʁ
これを見ると、エリシュ・ノーンが「Mother of Machines」を直訳「していない」ことがわかる(直訳ならjɒɒ’g žɒðyʁになるはずだ)。彼女は「Yawgmoth」にならってこれを1語で表記した。つまり直訳すると「The Machine Mother」に近くなっているのだ。
言語サンプル:頻繁に繰り返されるフレーズ
文章とは別に加えられている文字があることに、お気づきの方もいるだろう! 「^」と「.」はそれぞれ、文章の始まりと終わりを示している。
"Fall to your knees and welcome our embrace."/「ひざまずき、我らの抱擁を受け入れよ。」
- ^ǩaπa hπŋotux ķoɮǩum ǩaπaxə ɢţrɒsad šdeχud.
"Greatness, at any cost."/「あらゆる犠牲が払われた偉大さ。」
- ^k̆aπa dlikχanuj šχa’yθ.
"All will be one."/「完全なる統一。」
- ^ǩaπa š’iimashaǩ.
アート:Marta Nael |
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