2019年10月29日

 

　皆さんただいま！

　まずはハビエル・ドミンゲス/Javier Dominguez選手、「2019ミシックチャンピオンシップⅤ（MTGアリーナ）」優勝おめでとうございます。次回「2019ミシックチャンピオンシップⅥ（リッチモンド）」では誰が世界選手権出場のチケットを掴むのか、楽しみで仕方ありません。

ハビエル・ドミンゲス

　本日は、たくさんの更新情報をお届けに来ました。早速始めましょう！

マジックのeスポーツについて

Magic.gg

　Magic.ggのウェブサイトをより充実させ、閲覧しやすくするために、私たちは新機能を追加し続けています。最近は、新たなデッキリスト機能のベータ版を公開しました。閲覧はもちろん、Magic.ggのウェブサイトから直接、共有やダウンロードができます。

　現時点ではまだベータ版ですが、数週間のうちに最終的な最適化を完了し、正式実装とする計画です。MPLエルドレイン・スプリットのパール・ディビジョンのデッキリスト(英語)は、この新たな機能を体験する絶好の機会となるでしょう。いつも申し上げていますが、フィードバックやご希望がありましたら、どうぞお気軽に @MagicEsports (英語)までご意見をお寄せください。

MPLへの道

　８月に新たな制度を発表したときに寄せられたフィードバックの中でも特に多かったのが、「１年を通して目覚ましい活躍を見せたプレイヤーや世界選手権王者が、翌シーズンのMPLに入れないのはおかしい」というご意見でした。

　世界選手権王者の扱いについては、私たちも同意見です。そこで私たちは、MPLの参加資格を拡張し、すでに翌シーズンのMPL入りが決まっていない場合、世界選手権王者もMPLに招待することにしました。「マジック：ザ・ギャザリング世界選手権優勝」は、競技マジックにおける最高の実績であり、それを果たしたプレイヤーは頂点の舞台に立つべきです。世界選手権2019王者は、移行シーズンを飛ばして2020-2021年シーズンのMPLへ招待されます。

　１年を通して目覚ましい活躍を見せたプレイヤーについては、今後各イベントの量やポイントの重みを適切に設定し、１回の優勝よりも安定した好成績が報われる制度にしていく予定です。引き続き現在の制度と来年の動きを注意深く監視し、制度がうまく機能していないようであれば調整を加えていきます。

MTGアリーナについて

2020年のミシックインビテーショナル

　私たちも来年のミシックインビテーショナルについてお話しできる日を心待ちにしていますが、詳細を決めるためにもう少しだけお時間をいただきたいと思います。11月の「eスポーツ更新情報」では最新の情報をお届けできると思いますので、もう少々お待ちください。

大会におけるバグとクラッシュへの対処

　2019ミシックチャンピオンシップⅤ（MTGアリーナ）においても、MTGアリーナの「再接続バグ」によって４試合が影響を受けました。また、２日目第１回戦ではフィーチャーマッチ以外のPCにインターネット接続の障害が起き、そこでも再接続バグが発生しました。これらの問題に対し、大会ではどのような処置が行われているのか、ご存知ない方も多いでしょう。そこでこの場をお借りして、大会におけるバグやその他の問題に対する私たちの取り組みを詳しくお伝えしたいと思います。

　基本的には、カードの相互作用における問題やクライアントの問題、（ゲーム内の）大会ルールの問題には、選手の皆さんが気づきます。大会会場で問題が報告された場合、私たちは初めにその問題が事実であり、環境の問題やプレイヤーの操作ミスによるものでないことを確認します。次に、そのバグがゲームの勝敗に影響を与えるほど重大なものであるかどうかを確認します。それらを確認後、競技的に公平になるようゲームの状態を是正します――方法は１ゲーム勝利を与えたり、再試合としたり、そのままゲームを続行させたり、さまざまです。

　2019ミシックチャンピオンシップⅤ（MTGアリーナ）では、発生した問題によりゲームに大きな影響が出たため、大会運営よりゲームのやり直しが決定されました。そして各プレイヤーの持ち時間や優先権を得ているときに消費されるタイマーは持ち越されるよう、可能な限りの措置が取られました。（終了直前に問題が発生したゲームを含め）終了済みのゲームについては結果が維持され、再試合となるマッチに参加したプレイヤーには、それぞれ敗北したゲームの通りに投了していただきました。

　来年以降は、各ミシックインビテーショナルの前に掲載される大会ルールにて、この処置についての詳細をご確認いただけます。

　パフォーマンスの改善とクライアント全体の快適さは、現在私たちMTGアリーナ・チームが最も重要視している部分であり、今後数か月にわたって集中的に取り組んでいくつもりです。2019ミシックチャンピオンシップⅤ（MTGアリーナ）に影響を与えた再接続バグは10月25日のパッチで修正済みであり、2019ミシックチャンピオンシップⅦ（MTGアリーナ）予選ウィークエンドへの影響はありませんでした。パフォーマンス上の問題に対するMTGアリーナ・チームの取り組みについては、最新の「ゲーム更新情報」記事をご覧ください。

テーブルトップのマジック：ザ・ギャザリングについて

累積招待/Fractional Invites

　来週、私たちはプレイヤーズツアーに関するポリシーを正式に発表する予定です。そこにはプレイヤーズツアーにおける「累積招待/Fractional Invites」の制度についての詳細も盛り込まれます。ここでは、この新たな制度について少しだけご紹介し、導入決定の指針となった目的をお話しします。

　この制度の目的は、以下の通りです。

• プレイヤーが自分自身の将来をコントロールできるようにすること。累積招待は、予選で優勝できなくても安定した好成績を残しているプレイヤーのための報酬です。１つのイベントで優勝しなければならない制度ではなく、複数の大会で活躍することで参加権利を獲得できます。
• プレイヤーズツアーやグランプリにおける好成績に、より大きな意味を持たせること。プロ・プレイヤーズ・クラブが廃止されたことで、トップ８入賞以外では達成感を得られないというフィードバックをいただいています。

　この制度についての注意点は以下の通りです。

• 累積招待の制度はこれで完成ではありません。私たちは今後１年間でこの制度のプレイヤーへの影響を確認しながら変更を加えていく予定です。将来的にこの制度を広げていくために、最初はあえて慎重に導入していきます。
• プレイヤーズツアー予選への導入はありません――現時点では。計画としては、プレイヤーズツアー予選(PTQ)や（SCG Tourなどの）プレミア・シリーズへの導入計画もあります。ですが私たちは、予選への導入前にこの制度の働きを観察し、調整を加えたいと考えています。現時点では、2020年8月のプレイヤーズツアー予選2020#4のころに導入することを目標としています。
• プレイヤーズツアーファイナルへの累積招待はありません――現時点では。最終的には、プレイヤーズツアーファイナルまで累積招待の制度を広げる計画です。プレイヤーズツアー予選への導入と同様に、この制度をさらに改善した後になる予定です。
• 名称も確定ではありません。「累積招待」では味気ないですが、ここではひとまずこの名称を使用しています。今後、適切な名称を検討していきます。

　さて、累積招待はどのように機能するのでしょうか？

　累積招待は、WPNプレイヤーズツアー予選(WPTQ)およびプレイヤーズツアー予選(PTQ)、プレミア・シリーズど同時期に適用されます。2020年の予選ラウンドの計画は以下の通りです。

• プレイヤーズツアー2020シリーズ２予選ラウンド：2020年1月11日～3月29日
• プレイヤーズツアー2020シリーズ３予選ラウンド：2020年4月4日～7月26日
• プレイヤーズツアー2020シリーズ４予選ラウンド：2020年8月1日～11月22日

　グランプリおよびプレイヤーズツアーにて好成績を収めたプレイヤーは、「（％で表現される）参加権利の一部」を獲得できるようになります（直接プレイヤーズツアーへの参加権利が得られる場合はそれも獲得できます）。各予選ラウンド終了時に、「現在の予選ラウンドおよび１つ前の予選ラウンド」での獲得値が100％以上になったプレイヤーは、現在の予選ラウンドに対応するプレイヤーズツアーへ招待されます。

　プレイヤーズツアー2020シリーズ２予選にて適用される累積招待のパーセンテージは、以下の通りです。

　例えば、7月27日時点で、プレイヤーズツアー2020シリーズ２予選ラウンド（2020年1月11日～3月29日）とプレイヤーズツアー2020シリーズ３予選ラウンド（2020年4月4日～7月26日）で得た累積招待が合計で100％以上になったプレイヤーは、2020年10月開催のプレイヤーズツアー2020#3へ招待されます。

　また、プレイヤーズツアーに参加しても累積招待は「消費」されません。つまり、１つの予選シーズンで100%以上を達成すれば、そのシーズンに対応するプレイヤーズツアーと次のシーズンに対応するプレイヤーズツアーの参加権利が得られます。

閉幕

　次回は11月の更新情報でお会いしましょう。引き続き、ご意見等ございましたら@MagicEsports (英語)までお気軽にお伝えください。ありがとうございました！