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お知らせ
『基本セット2020』更新速報(総合ルール更新、オラクル更新)
2019年7月3日
概要
うーん。この機械はうまく動いていないかもしれませんね。
いつもの通り、総合ルールはこの公式サイトで、オラクルはGathererで更新されることになります。現時点ではまだ更新されていないかもしれませんので、一般論だけ言っておきます。この記事はルールの変更について正式な文面が最終的に確定する前に書かれていますので、書かれている内容が正式な文章と少し異なる場合があります。
読んで調べてみましょう。
『モダンホライゾン』にはいくらかのルール変更がありましたが、重要なもののほとんどは『基本セット2020』に含まれます。新しいテンプレートも2つあります。正確に言えば、1つは新しいものではありませんが、最近広範に採用されたものです。
新しい更新速報へようこそ! 今、3300AR(詳しくない人のために説明するとアーギヴィーア暦)ころのトレイリアのアカデミーを訪れるべく、銀色スリヴァー印のタイムマシン(特許出願中)を立ち上げたところです。テフェリーはまだ見つかっていませんが、まだ入学していなければいずれ姿を見せることでしょう。
ようこそ皆さん!
総合ルール更新
103.4 その他たくさん
ロンドン・マリガンです! ロンドンで初めてテストされ、ついに一般家庭のテーブルやお近くのイベントにもやってきました。みなさんがリリースノートで読む文章の中に、103.4に関する長文があり、それ以外にも多人数戦など6つほどのルールが調整されています。私のツイートを読んでいない皆さんのために説明すると、多人数戦での最初のマリガンは、ライブラリーの一番下に置く枚数を決めるときに計算に入れません。
106.11
氷雪マナをマナ・プールに入れたら何が起こるでしょうか。融けます。無色マナ1点を得ます。そのマナは氷雪の発生源から得たものではないかもしれないので、氷雪コストを支払うこともできないかもしれません。(聞いていますか《精霊の共鳴》。あなたがこの原因ですよ。)氷雪はマナのタイプではないので、マナ・プールに持っておけるものではありません。
107.1c および 608.2d
「任意の数」は0でありえます。何かを割ったり分けたりするのでなければ。これは、プレインズウォーカーのプラス能力(必ず起動できるようにしたいと思っています)でカウンターを割り振る場合に特に問題でした。クリーチャーがいない場合、「クリーチャー最大2体を対象とし、それらの上にカウンターを合計2つ割り振って置く」のはどうしたらいいのでしょう? そこで、私たちは、0体のクリーチャーに何かを割り振っておくことができるようにルールと理念を変更しました。その場合、ダメージやカウンターや軽減を割り振る効果は、実質的には何もしません。0個の間で割るのは、数学に反して0で割ることができるというわけではありません。はい、《マグマの核》はいくらか強くなりました。
107.4h
氷雪マナの奇妙さに立ち返って、なぜ私たちは{S}を「不特定」と呼んでいるんでしょう? これはあらゆるタイプのマナ1点で支払うことができますが、不特定マナに関する他のルールはほとんど正常に適用されていません。そこで、{S}を不特定マナ・シンボルと呼ぶことをやめ、他のルールでは独特のクールなものとして扱うようにしました。
111
新たなトップレベルのルールです! ヤッフー! トークンに関してはパーマネントに関するあちこちのサブルールに散らばっていました。トークンはマジックにおける重要で一般的な要素です。ついにトークンのための居場所が整いました。これでトークンが一息つくことができる場所ができたので、さっそく伝説のトークンの書式と定義済みのトークンの書式を置くことにしましょう。一息つくのはまだですよ、トークンの皆さん。ゾクゾクします。それ以外では、これまでの110.5が移動しただけです。ああ、それから大量の項番変更と、参照先の変更がありました。
115.7f
ダメージを割り振った呪文をコピーすることについての質問(ダメージをもう1回割り振れますか?)が多かったので、他の「0個に割り振る」に関する変更に合わせてルールに記載することにしました。これはルールの変更ではなく、対象を変更するときには対象以外の何も変更しない、というただの注釈文です。
118.7g
《氷皮ゴーレム》を《大蛇の守護神》に捧げたら(もちろん、《秘儀での順応》や《奸謀》で自軍のクリーチャー全部を染めていることは前提です)、何が起こるでしょうか? コストを、不特定マナ1点減らします! このルールがそう言っています。
119.10
Rule 119.9(111節が作られて項番が変わる前の旧118.9)は、ライフを得ることによる誘発について、そして絆魂を持つ複数のクリーチャーとどう作用するのかについて語っています。《生命力の天使》のおかげで、ライフを得ることを置換する効果についての119.10節が必要になりました! これまで、置換効果が1回だけ適用されるのか2回適用されるのかは重要ではありませんでしたが、今は意味を持つようになりました。このルールで、2回適用されると明記されました。
306.5b
基本土地について、土地タイプに応じて持っているマナ能力は「固有の」能力であるというルールがあります。プレインズウォーカーについて、忠誠カウンターを得ることに関していくらか不明瞭でした。不明瞭な記述は嫌いなので、《Giant Fan》で邪魔な雲を吹き飛ばし、プレインズウォーカーも固有の能力を持つことにしました!
601.2
このルールは、「手順に従えないことに気づいたなら、それが3手順後でも2手順前でも、馬鹿なことをしたとしてその呪文を唱えるのは適切ではない」と誤読できていました。その誤読を防ぐため、若干の手直しを加えました。重要なのは、今現在の手順に従うことができるかどうかです。
612.7
『灯争大戦』の後で、この項目についてはしばらく見直さなくても良くなったと言ったのを覚えていますか? あれは冗談です。連繋に関するルールを追加しに戻ってきました! 今度こそ何年もの間この項目に戻ってくる気はありませんから、この変更がこの節の望みを煽っていなければいいのですが。
701.3
オーラをプレイヤーにつけることはできますか? もちろん。できなければ《苦心の魔女》は何もできません。もちろん、《不幸の呪い》も、この上なく面白いことです。《タックル蛆》がなにか言っていますが、あれはおいておきましょう。701.3は、何かを他の何かにつけるように指示する効果に関するものですが、プレイヤーを認めていないことに気がついた何人かが変な気分になりました。そこで、ルールをより包括的なものに更新しました。
701.18g
人間が理解できるように最善の書きかたをすると、もっとも論理的な記法と矛盾することがあります。《遺棄の風》はその好例です。各プレイヤーが自分のライブラリーから探すのはそれぞれ1回にするべきですが、それを超過でうまくいくような方法で書くにはどうすればいいんでしょうか? 完全に明瞭に書くには一体どうすればいいのでしょうか? 私たちがたどり着いた解決策は、ルールでどう処理すべきかを扱い、文章を読んでどうすべきかを推測することができるかどうかを気にしすぎないようにするというものでした。この違いが意味を持つのはコーナーケースだけで、ほとんどは《エイヴンの思考検閲者》関連です。
702.11f
プロテクション(センザンコウとスポンジ)は、実際は2つの能力です。(訳注:日本語版では以前からプロテクション(センザンコウ)、プロテクション(スポンジ)というように書かれていました。)同様に、この新ルールで、『基本セット2020』に登場している青からと黒からの呪禁は2つの能力だと明記されました。私が考えうる限りあらゆる状況で差はありませんが、そうであるべきと考えているものに違いはなく、いつかどこかで何らかの形で影響することがあったとしても、もう大丈夫です。
702.21jとk
「任意の数」の中で0を認めたくないものをルール中から探していて、バンドを見つけました。「戦闘ダメージは割り振りたくないねw」という宣言ができないようにしたいので、「任意の数」をなくすように文章を書き換えました。
702.41a
すべてのモードがきちんと双呪されているのを見てください。これまでは、双呪キーワードは「1つを選ぶ」を「すべてを選ぶ」にすることに限定されていましたが、《ケイヤの手管》ではさらなる高みを求めていて、今や双呪は天高く、本来選べるモードの数がいくつであろうとも「すべてを選ぶ」ことができるようになりました。
702.46
連繋の文章についてはほとんど全部を書き換え、その働きについては何一つ変えませんでした。これを書いた数ヶ月前の自分に惚れてしまいそうです。これらの変更は、曖昧で奇妙なものをきちんと定義されたものにして、ルール文章を加える文章変更効果にして、呪文をコピーする場合はその選択をコピーし、したがってその文章を得て、そして効果ではなく文章を追加しています。
702.102f
《ルーン爪の熊》に授与されているオーラがフェイズアウトした場合、その後で《ルーン爪の熊》が死んでしまったら、オーラはついていない状態でフェイズインします。これは、ついている状態が壊れたときにフェイズアウトしていたので、「外れた状態になる」ことはありませんでしたが、授与効果を終わらせたいのはもちろんでした。このルールで、そうなります。
706.9e
《灯の分身》が登場するまで、《クローン》で他の(何もコピーしていない)《クローン》をコピーすることを何度も繰り返すによって利益を得ることはできませんでした。そうすることで(《前駆ミミック》のように)何らかの能力を得た場合、それは毎回上書きされていました。《もう一人の自分》は近かったですが、Xはクローン中に維持されません。しかし、《灯の分身》は毎回カウンターを追加し、単にバカげたことになりました。強力すぎるというわけではありません。ただ奇妙で、他の「《クローン》で《クローン》自身を嫌になるほどコピーする」と違う振る舞いをするだけです。この新ルールはそれを改めました。他のものをコピーしたら、最初のコピー効果による他のボーナスは失われます。
オラクル更新
《Ice Cauldron》(機能変化)
遠い昔、手札にあって特定の特性を持つカードに何かをするように指示するカードは、それをして「もよい」というように訂正されました。結局のところ、その条件を満たすカードを持っていないかもしれないのです。その行動ができないことを示すために、対戦相手に手札を公開しなければならないのでしょうか? なぜか、おそらくは文章が長すぎて誰も最後まで読めなかったからでしょうか、《Ice Cauldron》は見逃されていました。皆さんのために、私は特大サイズのコーヒーを飲みながら赤ペンを走らせたのです。どういたしまして。
《Ice Cauldron》旧テキスト:
X, T: Put a charge counter on Ice Cauldron and exile a nonland card from your hand. You may cast that card for as long as it remains exiled. Note the type and amount of mana spent to pay this activation cost. Activate this ability only if there are no charge counters on Ice Cauldron.
T, Remove a charge counter from Ice Cauldron: Add Ice Cauldron's last noted type and amount of mana. Spend this mana only to cast the last card exiled with Ice Cauldron.
新テキスト:
X, T: You may exile a nonland card from your hand. You may cast that card for as long as it remains exiled. Put a charge counter on Ice Cauldron and note the type and amount of mana spent to pay this activation cost. Activate this ability only if there are no charge counters on Ice Cauldron.
T, Remove a charge counter from Ice Cauldron: Add Ice Cauldron's last noted type and amount of mana. Spend this mana only to cast the last card exiled with Ice Cauldron.
和訳:
{X}, {T}: あなたはあなたの手札から土地でないカード1枚を追放してもよい。あなたはそのカードが追放され続けている限りそのカードを唱えてもよい。Ice Cauldronの上に蓄積カウンターを1個置き、この起動コストを支払うために消費したマナのタイプと量を記録する。この能力は、Ice Caouldronの上に蓄積カウンターがない場合にのみ起動できる。
{T}, 蓄積カウンター1個をIce Cauldronの上から取り除く:Ice Cauldronの最後に記録したタイプと量のマナを加える。このマナは、Ice Couldronで追放されている最後のカードを唱えるためにのみ使用できる。
宝物・トークンなど(機能変化なし)
『基本セット2020』のカードの中でもう気づいている方もおられるかもしれませんが、クリーチャーでないトークンの一部に新しい書式を導入しました。現時点では、宝物だけです。他の既存のトークンも、それを生成するカードを印刷するときに扱うことになります。現行の宝物の例:
《財力ある船乗り》旧テキスト:
When Sailor of Means enters the battlefield, create a colorless Treasure artifact token with "T, Sacrifice this artifact: Add one mana of any color."
新テキスト:
When Sailor of Means enters the battlefield, create a Treasure token. (It's an artifact with "T, Sacrifice this artifact: Add one mana of any color.")
和訳:
財力ある船乗りが戦場に出たとき、宝物・トークンを1個生成する。(それは、「{T}, このアーティファクトを生け贄に捧げる:好きな色1色のマナ1点を加える。」を持つアーティファクトである。)
伝説のトークン (機能変化なし)
書式の更新とトークンと言えば、伝説のトークンの新しい書式を『ドミナリア』から導入しています。浸透するのに少し時間がかかりましたし、この更新をする基本セットまでもさらに時間がかかりました。(これを他の時期にすると、望まないほど長い時間これについて話し合うことになってしまうからです。)
《トルシミール・ウルフブラッド》旧テキスト:
Other green creatures you control get +1/+1.
Other white creatures you control get +1/+1.
T: Create a legendary 2/2 green and white Wolf creature token named Voja.
新テキスト:
Other green creatures you control get +1/+1.
Other green creatures you control get +1/+1.
T: Create Voja, a legendary 2/2 green and white Wolf creature token.
日本語訳には変更ありません。
《謎の原形質》類(機能変化なし)
コピーの「~を除き」を定型化したとき、《謎の原形質》は陶器の壺に化けて逃れました。新ファイレクシアには陶器の壺はないので(エリシュ・ノーンが嫌いなのです)、指の痛みのように目立ってしまい、こうして訂正することになりました。
《謎の原形質》旧テキスト:
At the beginning of your upkeep, you may have Cryptoplasm become a copy of another target creature. If you do, Cryptoplasm gains this ability.
新テキスト:
At the beginning of your upkeep, you may have Cryptoplasm become a copy of another target creature, except it has this ability.
和訳:
あなたのアップキープの開始時に、他のクリーチャー1体を対象とする。あなたは「謎の原形質はこの能力を持つことを除き、それのコピーになる。」を選んでもよい。
《粗暴な排除》(機能変化なし)
『灯争大戦』でわかったことがあるとすれば、プレインズウォーカーも死ぬということです。条件が整えば、名のないキャラクターならなおのこと、ポップコーンのように弾けます。つまり、《粗暴な排除》では、ヘビーメタルの角笛を投げ上げて「死!」と叫ぶことができるのに、「墓地に置かれる」などとお上品に言わなくてもいいのです。
《粗暴な排除》旧テキスト:
Devoid (This card has no color.)
Choose one or both -
- Return target spell or creature to its owner's hand.
- Brutal Expulsion deals 2 damage to target creature or planeswalker. If that permanent would be put into a graveyard this turn, exile it instead.
新テキスト:
Devoid (This card has no color.)
Choose one or both -
- Return target spell or creature to its owner's hand.
- Brutal Expulsion deals 2 damage to target creature or planeswalker. If that creature or planeswalker would die this turn, exile it instead.
和訳:
欠色(このカードは無色である。)
1つまたは両方を選ぶ。
- 呪文1つかクリーチャー1体を対象とし、それをオーナーの手札に戻す。
- クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体を対象とする。粗暴な排除はそれに2点のダメージを与える。このターン、そのクリーチャーやプレインズウォーカーが死亡するなら、代わりにそれを追放する。
《裂断術》(機能変化なし)
701.18gのルール変更と同じように、《裂断術》も「一見いい感じの文章だけれどもよく考えてみると奇妙な内容」です。この場合、パーマネントがすべて一度に、同時にではなく順番に出てくるように聞こえますが、これはいい加減で曖昧なものです。この探すのルールを明確化するに伴って、これも他同様、明瞭に作用するようにしました!
《裂断術》旧テキスト:
For each tapped nonland permanent target opponent controls, search that player's library for a card with the same name as that permanent and put it onto the battlefield under your control. Then that player shuffles their library.
Suspend 3-1UU (Rather than cast this card from your hand, you may pay 1UU and exile it with three time counters on it. At the beginning of your upkeep, remove a time counter. When the last is removed, cast it without paying its mana cost.)
新テキスト:
For each tapped nonland permanent target opponent controls, search that player's library for a card with the same name as that permanent. Put those cards onto the battlefield under your control, then that player shuffles their library.
Suspend 3-1UU (Rather than cast this card from your hand, you may pay 1UU and exile it with three time counters on it. At the beginning of your upkeep, remove a time counter.When the last is removed, cast it without paying its mana cost.)
新テキスト:
対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーがコントロールしていて土地でないタップ状態のパーマネント1つにつき、そのプレイヤーのライブラリーからそのパーマネントと同じ名前のカード1枚を探す。それらのカードをあなたのコントロール下で戦場に出し、その後、そのプレイヤーは自分のライブラリーを切り直す。
待機3-{1}{U}{U}(あなたの手札からこのカードを唱えるのではなく、あなたは{1}{U}{U}を支払うとともに時間カウンターを1個置いた状態でこれを追放してもよい。あなたのアップキープの開始時に、時間カウンターを1個取り除く。最後の1個を取り除いたとき、これをこれのマナ・コストを支払うことなく唱える。)
接合の注釈文(機能変化なし)
もう1つの「もっとも無意味な更新」候補がこれです。接合の注釈文では代名詞の「this」を使っていましたが、通常は「this creature」のように他の名詞につける形でしか使っていません。オラクル上には烈日の注釈文などの例外がちらほらあるのはわかっていますが、新しい烈日カードが入ったセットは印刷していないのです! 《屑鉄場の再構成機》のおかげです。
(訳注:日本語版では「これ」はそのカード自身を指す代名詞として頻出です。)
《電結の働き手》旧テキスト:
Modular 1 (This enters the battlefield with a +1/+1 counter on it. When it dies, you may put its +1/+1 counters on target artifact creature.)
新テキスト:
Modular 1 (This creature enters the battlefield with a +1/+1 counter on it. When it dies, you may put its +1/+1 counters on target artifact creature.)
和訳:
接合1(このクリーチャーは+1/+1カウンターを1個置いた状態で戦場に出る。これがいずれかの墓地に置かれたとき、アーティファクト・クリーチャー1体を対象とする。これの上に置かれている+1/+1カウンターを、それの上に移してよい。)
(Tr. YONEMURA "Pao" Kaoru)
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