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お知らせ
2019年5月20日 禁止制限告知
2019年5月20日
告知日:2019年5月20日
Pauper
発効日:2019年5月24日
Magic Online発効日:2019年5月20日 米国太平洋時間・正午(詳細はこちら:英語)
制限カード、禁止カードのフォーマット別一覧はこちら。
次回禁止制限告知日:2019年7月8日
Pauper
過去数か月にわたり、Pauperにおける青ベースのデッキの存在比率と勝率の上昇を観測したところ、「Magic Online」では青黒デルバーが55%以上の勝率を維持していました。これまで、青のテンポ戦略を保った攻撃的デッキは一定数観測されていましたが、最近追加された《ボーラスの占い師》と《撃退》《噴出》のコンボによって、青のデッキは抜きん出た存在になりました。
長い間、Pauperでの青の強さは《思案》《定業》《渦まく知識》といった効率的なキャントリップや、《噴出》《目くらまし》《ギタクシア派の調査》といったフリースペルに依っていました。メタゲームにおける青の支配を正すために手を入れなければならないと判断して、私たちはいくつかの手法を検討しました。
1つ目の手法は、「マスターズ」セットによって最近追加されたカードから1枚か数枚、特に《ボーラスの占い師》や《撃退》など、を禁止するというものです。《ボーラスの占い師》は青のテンポ戦略のアグロに対する弱さを補強するだけでなく、他のさまざまなコントロール・デッキやアグロ・デッキにおいても見受けられます。他のアーキタイプを「巻き添え」にする可能性にもかかわらず、《ボーラスの占い師》は議論の俎上にあり続けました。《噴出》との組み合わせで苛つかせますが、《撃退》は、この2枚の中では比較的強力なカードでも問題があるカードでもありません。このコンボを解消する必要があるなら、機能的な問題があって注視すべきカードなのは《噴出》のほうだと判断しました。
私たちは、1マナのキャントリップ(《思案》《定業》《渦まく知識》)への対応についても議論しました。これらは、他のフォーマットで何年も禁止や制限する必要があり続けているカードです。しかしながら、私たちは、フォーマットごとに異なるプレイスタイルが提供されるべきだと考えており、多くのPauperプレイヤーはそのフォーマットの特質のひとつとして効率的なカード選択を楽しむようになっています。
多くのデッキには、これら3種のカードを組み合わせておよそ8枚入っているので、このなかの1種を禁止したとしても残り2種を合計8枚入れるように変わるだけで、それらのデッキの強さにはほとんど影響を与えないでしょう。フォーマットを定義づけて独自性をもたらしている複数のキャントリップを禁止する以外で、青のパワーレベルの中核となる問題を軽減することができるかどうか判断することになりました。
私たちが3番目に検討したカードは、フリースペル、特に《噴出》《目くらまし》《ギタクシア派の調査》です。これらの呪文は、1マナ・キャントリップと組み合わせることで、青のデッキに序盤からの強力なマナ効率とカードの流れをもたらします。《噴出》や《ギタクシア派の調査》があればデッキの土地を減らして呪文を増やすことができるようになり、《ボーラスの占い師》や《秘密を掘り下げる者》の効率を高めます。《目くらまし》は、他の戦略に対して隙を見せる瞬間を作らないで、キャントリップを唱えてゲームプランを準備することにマナを使うことができるようにします。議論しているうちに、それ自身でも非常に強力なフリースペルが、リストにある他のカードを強化してもいるということが明らかになりました。また、《噴出》が《撃退》を問題のあるカードにしたのと同じように、フォーマットに新しいカードが追加されると環境を壊し続けるカードである危険性が高い種類のカードでもあります。最終的に、《目くらまし》と《ギタクシア派の調査》はやりとりの少ないゲームプレイ、隙の少ない状況、はったりの少ない状況に向かわせる傾向にあります。
したがって、青のテンポデッキを、中核であるキャントリップと《秘密を掘り下げる者》のゲームプレイに影響を与えずに弱体化させるため、Pauperで《噴出》《目くらまし》《ギタクシア派の調査》を禁止します。これらのカードのうち一部だけで充分かどうかという検討をしましたが、Pauperにおける歴史的な青の強さと、キャントリップ、フリースペル、効率的な脅威のシナジー網に基づき、複数の禁止が必要だと判断しました。
私たちの調査にかかった2つ目の話題は、Pauperにおける統治者メカニズムです。現時点のデータでは、統治者メカニズムを使ったデッキは、メタゲーム上問題のある勝率や問題のある存在比を示していません。特にミッドレンジやコントロール・デッキに対して、統治者はあまりにも影響があると感じているユーザーもいますが、赤白や白黒ミッドレンジ・デッキなど、それによって初めて可能となるアーキタイプもあります。
私たちは、青のテンポ・デッキを弱体化させることで、トロン・デッキが増える可能性があることを理解しています。ただし、これらの禁止が、アグロ、テンポ、コントロール、コンボ、ミッドレンジがお互いに均衡を保つ、健全な混合をもたらすと私たちは信じています。私たちは今後も、実地で進化していくメタゲームを監視していきますが、この結果がどうなるかを決め込むのではなくメタゲームが変わっていく時間を待つことが必要です。そして、いつもの通り、コミュニティからの反響に耳を傾けます。
他のフォーマットへの変更なし
他の競技フォーマットは現時点で全般に健全に見え、変更の必要はないと判断しました。ミシックチャンピオンシップ・ロンドン2019のモダン部門の結果は満足できるもので、ロンドン・マリガンがすべてのマジックのフォーマットにとって良い変更かどうかの調査・検討を続けていきます。ロンドン・マリガンを採用するなら、事前に禁止制限リストを変更するのではなく、まず各フォーマットのメタゲームの変化を観察します。
モダンで、《新生化》と《アロサウルス乗り》、《ウギンの召喚体》と《天界の麒麟》、《大いなる創造者、カーン》と《マイコシンスの格子》といった『灯争大戦』のカード絡みのコンボに関する懸念があることは感知しています。私たちはそれらのデッキの存在比と勝率を監視し続けていますが、現在のところ、警戒の原因は見えていません。『モダンホライゾン』の発売とミシックチャンピオンシップ・バルセロナ2019が間近ですが、私たちは今後もモダンのメタゲームの進化を観察していきます。
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