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お知らせ
『灯争大戦』更新速報(総合ルール更新、オラクル更新)
2019年4月25日
概要
皆さんこんにちは!
今日はドミナリアのトレイリアからお送りしています。ラヴニカではありません。ラヴニカで何が起こっているかご存知ですか? ゾンビのカバや、天使の大軍、ベーコンが欲しいというささやかな望みにさえ応えてくれないない巨大な猪の神。しかもギルドがお互いに協力しているらしいです。ああ恐ろしい。トレイリアは過ごしやすい気候です。
今回お届けすることはそれほど多くありません。ちょっとした「これはあまり良くないな」というような変更のほとんどは、数か月後の『基本セット2020』のときになります。ルールとオラクルの更新についてお読みください。次回速報は7月になります。
通例通り、総合ルールも公式サイトで公開されます。オラクルの文章はGathererで更新されています。現時点では更新されていないものもあるかもしれませんが、一般論として言っておきます。この記事はルールの変更について正式な文面が最終的に確定する前に書かれていますので、書かれている内容が正式な文章と異なる場合がありえます。
総合ルール更新
114.9
このルールには2つの枝番があり、その中で「対象になった/became the target」を「対象として選ばれた」という意味で使っています。通常、マジックで「になる」という記述はすでにその状態であった場合には使えないので、この使い方は他の使い方と異なっています。このルールを更新し、より的確な表現に改めます。
117.9b
これまで、このルールに、代替コストは常に選択可能であると書かれていました。ここで、2001年の「フラッシュバック」という能力を思い出してください。これは代替コストですが、決して選択可能ではありません。「じゃあ《炎の稲妻》をフラッシュバックするよ。代替コストは選択可能だから、{4}{R}じゃなく{R}で唱えるね。」? このルールは実際、「カードを捨ててライフを支払うことができるからといって、マナを支払って《意志の力》を唱えられないわけではない」ということを言っているだけです。文章を改めて、より分類的で正確なものにします。
120.2d
共有チーム・ターン選択ルールを使ったゲームで複数人がカードを引く場合、好きな順番でカードを引くことができるというルールです。「効果によって」という記述を「ルールや効果によって」とすることで、各ターンのカードを引くことも正しく扱えるようになります。
120.9
《永遠神ケフネト》には、奇跡キーワードと同じように、カードを引くに際して公開してもよいと書かれています。奇跡では、公開するかどうかを決める前に見ることができなければ処理できないので、見ることができるのは明白でした。《永遠神ケフネト》では明白ではありません。この新しいルールで、决定する前に見ることができることが明らかになります。また、奇跡も正しく処理できるようになりました。
121.5
カウンターを動かすことに関するこのルールは、少し範囲を狭めすぎていました。今回のルール更新に際して、このルールをその意図を正確に表すものに改めました。カウンターを取り除くことと置くことの両方が適正でなければ、動かすことは適正ではありません。
205.3j
プレインズウォーカー・タイプの一覧に、新しいプレインズウォーカー4人の分が更新されました。ようこそダブリエル、カズミナ、テヨ、それから……名称不明の人。ちょっと待ってください、えーと、あの謎めいた旅人は誰でしたっけ?
205.3m
ボーラスは軍団をどこに置いていますか? いえ、懐ではありません。彼の軍勢はルール 205.3mに、クリーチャー・タイプの一覧の中にあります! よく見てください、彼はドラゴンです。ドラゴンが懐のある服を着るはずがないでしょう。
603.7b
このルールは、遅延誘発型能力が通常1回、次に条件を満たしたときにしか誘発しないというものです。では、《人知を超えるもの、ウギン》が《倍増の季節》でトークンを2つ生成したとして、それらが同時に死亡したらどうなるでしょうか。能力を誘発させるのはどちらの死亡でしょう。その答えが定義されました。その誘発型能力のコントローラーが選びます。
612.7
ルールの612節には、文章変更効果が詰め込まれています。ここに《ヴィトゥ=ガジーの目覚め》のカード名変更効果を扱う新しいルールを追加します。これでまた数年間はルールのこの部分を見直さなくてもよくなりました。
701.15a
《永遠神ケフネト》でカードを公開することを選んで、その能力が誘発したあと、そのカードはどうなるでしょうか。特にルールに定められていないので、すぐに隠してしまってもいいでしょう。しかしそれをコピーするので、その特性は重要な情報です。能力が解決されてから、その処理が終わるまでの間も公開しておかなければならないのでしょうか。プレイヤーがいちいちオラクルを参照してカードの中身を確認する必要がないように、カードを公開することで何かが誘発した場合、その誘発による処理が終わるまでの間、そのカードを公開しておくことになりました。
701.26
増殖に関するルールが革新されました! カウンターに関する選択がなくなったので、誰がカウンターを選ぶかに関する記述が削除されました。他の2つのルールも新しい処理に基づいて更新されています。
701.43
動員のルールをまとめました。軍隊らしく整列しています。
711.1a,b
『イクサランの相克』が両面カードの面を示すシンボルの一覧に加わりました。次に両面カードを使うとき、この一覧をどうするかについて議論があります。どんどん長く奇妙なものになっていますから。
オラクル更新
《General Jarkeld》(機能変化なし、ただしお読みください)
古いカードの多くは、さまざまな裁定で成り立つ文章で印刷されていました。時を経て、マジックの現在のルールにそぐうように文章が変更されています。中には、今でもごまかしや裁定が必要なものもありますが、大抵は問題ありません。この《General Jarkeld》は少し問題があって、「switch」という単語をきちんと定義されていない状態で使っています。《Sorrow's Path》に合わせて、文章を更新しました。(今朝起きたとき、まさかこんな文章を目にするとは思わなかったでしょう。)
《General Jarkeld》の新しい姿をご覧ください! 新しい文章の意図は、既存の裁定や機能に合わせることです。裁定という中には、クリーチャーは再び「ブロックされた状態になる」ことはない、入れ替えは適正でなければならない、両攻撃クリーチャーはブロックされていなければならない、というものがあります。少なくとも、これらの裁定については維持されるべきだと考えています。このカードに関する矛盾する裁定がどれほどあったか、誰もわかりません。この理由から、この変更は機能変化ではありませんが、機能について明確化したことによってプレイのしかたは変わるかもしれません。
旧テキスト:
{T}: Switch the blocking creatures of two target attacking creatures. Activate this ability only during the declare blockers step.
新テキスト:
{T}: Choose two target blocked attacking creatures. If each of those creatures could be blocked by all creatures that the other is blocked by, each creature that's blocking exactly one of those attacking creatures stops blocking it and is blocking the other attacking creature. Activate this ability only during the declare blockers step.
和訳:
{T}:ブロックされている攻撃クリーチャー2体を対象とする。それらのクリーチャーがそれぞれ、その他方がブロックされているクリーチャーすべてによってブロックされうるなら、それらの攻撃クリーチャーのちょうど1体だけをブロックしている各クリーチャーはそれぞれそれをブロックするのをやめ、他方の攻撃クリーチャーをブロックしている。この能力はブロック・クリーチャー指定ステップの間にしか起動できない。
《Kudzu》(機能変化)
《General Jarkeld》で気がついたことですが、非常に古いカードのテンプレートは科学というより芸術です。《Kudzu》を見てみましょう。《殴打蔦の葛》ではなく、オーラの《Kudzu》です。印刷されている版では、《Kudzu》が土地を飲み込んだ後、「捨てられる」のではなく(もちろん、戦場から捨てることはできません)、その代わりにそのプレイヤーは他の土地1つに「置いてもよい」と書かれています。
現在の文章では、それが強制になっています。「てもよい」と書かれているにもかかわらずです。古いカードが多くのプレイヤーにプレイされていると、カードの意図とカードに書かれている文章の食い違いはよくあることです(《冬の宝珠》のことです)。ですが、《Kudzu》はそれに当てはまらないという結論に達しました。
旧テキスト:
When enchanted land becomes tapped, destroy it. That land's controller attaches Kudzu to a land of their choice.
新テキスト:
When enchanted land becomes tapped, destroy it. That land's controller may attach Kudzu to a land of their choice.
和訳:
エンチャントした土地がタップ状態になったとき、それを破壊する。その土地のコントローラーは、Kudzuをそのプレイヤーが選んだ土地1つにつけてもよい。
《護民官の道探し》(機能変化なし)
《護民官の道探し》は、ラヴニカの通りで人々を案内するという特別な仕事をしてきました。素晴らしい宣伝です! この宣伝は素晴らしい報酬をもらえるわけでも、時間的に秀でているわけでもありません。おそらく、《護民官の道探し》にとってはただ仕事が増えているだけでしょう。《護民官の道探し》は戦士・ドルイドから昇格して……ドルイド・戦士になりました。他のドルイド・戦士2人の仲間入りです。
旧テキスト:
Creature — Elf Warrior Druid
新テキスト:
Creature — Elf Druid Warrior
和訳:
クリーチャー ― エルフ・ドルイド・戦士
《矢来の巨人》(機能変化なし)
『灯争大戦』の《ギデオンの犠牲》が原因です。いえ、物語ではなく、カードの。あの文章は複数のものを扱う軽減効果の表記法として優れたものだと確信しています。そこで、《矢来の巨人》を同じぐらいクールに書き換えることにしました。これは機能変化ではなく、この2枚のカードを同一のテンプレートにまとめました。
旧テキスト:
All damage that would be dealt to you or another permanent you control is dealt to Palisade Giant instead.
新テキスト:
All damage that would be dealt to you and other permanents you control is dealt to Palisade Giant instead.
和訳:
あなたや、他の、あなたがコントロールするパーマネントに与えられるダメージは、代わりに矢来の巨人に与えられる。
《永久監視の敷居》(機能変化なし)
《永久監視の敷居》は、曖昧さが認められる基準を少し上回っています。これは、プレイヤーとそのプレインズウォーカー1体を攻撃したときは1回だけ誘発するのが明らかですが、あなたがコントロールしているプレインズウォーカー2体を攻撃したらどうでしょうか。機能変化なしでこれをもう少し明確化することにしました。《永久監視の敷居》はプレインズウォーカー何体が攻撃を受けても、1回しか誘発しません。
旧テキスト:
Whenever an opponent attacks you and/or a planeswalker you control with one or more creatures, draw a card.
新テキスト:
Whenever an opponent attacks, if they attacked you and/or a planeswalker you control, draw a card.
和訳:
対戦相手1人が攻撃するたび、そのプレイヤーがあなたやあなたがコントロールしているプレインズウォーカーを攻撃した場合、カードを1枚引く。
ダメージを与えるこれ(機能変化なし)
最後に大事なことを。今回、起動型能力で、そのコストの一番最後にカード名で参照されていて、効果の最初に「[カード名]が~与える」と書かれていた21枚のカードが「これが~与える」に更新されています。何枚かは『ドミナリア』で変更されていましたが、『灯争大戦』でその境界を少し広げました。
《沸血のドワーフ》の旧テキスト:
{R}, Sacrifice Bloodfire Dwarf: Bloodfire Dwarf deals 1 damage to each creature without flying.
新テキスト:
{R}, Sacrifice Bloodfire Dwarf: It deals 1 damage to each creature without flying.
和訳:
{R}、沸血のドワーフを生け贄に捧げる:これは、飛行を持たないすべてのクリーチャーにそれぞれ1点のダメージを与える。
(Tr. YONEMURA "Pao" Kaoru)
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