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Magic: The Gathering Toolbox

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Magic: The Gathering Toolbox

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Magic: The Gathering Toolbox

Dave Guskin / Translated by YONEMURA "Pao" Kaoru

2012年2月2日


 ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社はMagic: The Gathering Toolboxでモバイル世界に参入します。これはすでにiPhone用がApp Storeで提供されており、まもなくiPad用とAndroid用が提供される予定です。マジック・デジタル開発チームで、私はこのアプリのデザインのリーダーを務めました。そして今回、このアプリがゲームの内外を問わず、あなたのマジック経験にもたらすものがどれだけすばらしいのかをより総合的に説明したいと思います。

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 私たちはこのアプリを作る際に、包括的なデザイン哲学として、「タマネギの層」という考え方を用いました。単純でわかりやすいインターフェイスを提供しますが、より複雑な機能が必要なユーザーはそういうものを用いることもできる、というものです。多くのプレイヤーは手軽なライフトラッカーやカード検索が必要で、そういうプレイヤーが求めるものを得るために何段階もの操作を必要とする様なものにはしたくありません。逆に、より複雑なゲームの状態を記録したいとか、デッキのより複雑な分析をしたいとかいうプレイヤーもいます。そういうプレイヤーの望みもかなえたいと思っています。

 Magic: The Gathering Toolboxは、世界中のプレイヤーがこのアプリを使ってマジックのゲームをできるように日本語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、スペイン語、韓国語に翻訳され、提供されています。

利用料金は?

 Toolboxの発表時には無料となっていましたが、デッキビルダー機能を使うためには少額の追加料金が発生します。その料金とは......

全機能アンロックで、$0.99です。

 Toolboxのデッキビルダー機能を使う場合、カードを最新セットからも追加したいと思うなら、そのために少額の追加料金が必要になります。それらのカードの情報を見ることや検索することは無料で可能ですが、それらの新カードをデッキビルダーで使うためには少額の使用料金が必要になります。2セットがアンロックされていない状態から両方を使えるようになるために必要な金額も、$0.99です。基本セットに関しては、デッキビルダーにおいても無料で使うことができます。

 新セットの発売ごとに、ロックされたコンテンツとしてリストに追加されます。そのリストに記されているすべてをアンロックするために必要な金額は、リストの多寡にかかわらず$0.99で、基本セットが発売されるとそのリスト全てが無料でアンロックされます!

 具体的な例で説明します。

  • 初期状態で闇の隆盛までの全てが入っています。
  • アヴァシンの帰還が発売されると、すぐに使いたい人は$0.99でアンロックできます。
  • 基本セット2013が発売されると、全てのプレイヤーはそれを無料で手に入れられます。そして、デッキビルダーで新カードを使いたいと思わず、アヴァシンの帰還をアンロックしていなかった人も、この時点でアヴァシンの帰還を手に入れられるのです!
  • (2012年後半の拡張セット)Hookが発売されると、すぐに使いたい人は$0.99でアンロックできます。
  • (2013年初頭の拡張セット)Lineが発売されるまで待てば、両方あわせて$0.99になります。
デッキビルダー機能以外の部分は、常に無料です。

 これから紹介するその他の機能は、最新カードの検索や情報確認を含め、全て無料です。

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ライフトラッカー

 全てのマジック・プレイヤーが必要なものが1つあるとしたら、それは「マジックのゲーム」そのものでしょう。

 このアプリを立ち上げ、マジックのゲームを始めようと思ったら、面倒なインターフェイスはジャマになります。そこで、最初に起動するモードは基本的な2人用ゲームで使う、単純なライフトラッカーになっています。他の機能は「裏側」に片付けられていて、必要ないインターフェイスは表示されていません。

 ライフ総量の近くに描かれた+や?をクリックすると、予想通りの処理が行なわれます。素早くライフを変更したければ、押しっぱなしにすればいいのです。プレイヤーのライフ総量が減ってきたら、表示色が変わります。これは闇の隆盛で導入された最新の窮地メカニズムで便利な機能です!

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 ゲームが終わったら、タイトルバーに表示されている初期化アイコンを使うことで新しいゲームを始めることができます。この方法でゲームを始めた場合、そのゲームの記録は保存されません。初期化ボタンの隣にある設定メニューから「ゲームを終了してログを保存する」を選べば保存されます(すぐにログは参照できます)。

 そのプレイヤーのライフ総量の近くに描かれた、2本の剣が交差しているアイコンをクリックすることで、プレイヤーごとの設定を呼び出すことができます。そのメニューで設定できる内容を一つずつ見ていきましょう。

プレイヤー情報

 プレイヤーごとのプレイヤー情報を設定できます。プレイヤー情報には、名前や背景色といった基本情報が登録されます。ライフトラッカーのプレイマット部分の色を5色と基本土地画像5種類から選ぶことができます。加えて、プレイヤーのアバターとしてプレインズウォーカーの肖像を選択でき、これによってプレイヤーを一覧から探しやすくなります。

ランダマイザー

 ゲームを始める時、あるいはカードで求められた時、ランダマイザーが必要になるときがあります。Toolboxにはコイン、6面サイコロ、20面サイコロ、それに(アバターや背景を用いた)どちらが先攻を選ぶかを決めるための特別なツールが入っています。必要な時に必要なだけランダムを作れるのです。

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追加のトラッカー

 マジックは非常に複雑なゲームで、ライフ以外のゲームの状態を必要とするカードが存在します。感染持ちなら毒の総数、ライブラリー破壊デッキならライブラリーの残り枚数、コンボデッキではマナ・プールに残っているマナの量が必要になるかも知れません。Toolboxは、カードや状況によってそれらの情報を記録したいときにその助けになります。各プレイヤーに(ライフ総量を含む)最大5つのトラッカーが定義できます。どのトラッカーが大きく表示されるかを変更することも可能です。

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タイマー

 イベントにおいては、画面の真ん中にラウンドタイマーを表示することができます。タイマーはラウンドの残り時間を記録するようにデザインされているので、Toolboxのモードが切り替えられても、あるいは他のアプリを起動しても止まることはありません。タイマーを一時停止することも可能です(イベントが一旦止まる様な緊急事態のためです)。また、延長のために0分以下までも計測されます。

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ゲーム・ログ

 全てのモードでゲームのログを保存できる機能がついています(ほとんどの場合はイベントで使うことでしょう)。ゲームのログは、ライフトラッカーで行なわれたすべての操作を記録しています。ダメージ、その他追加トラッカーへの変更、プレイヤー情報の変更、ランダマイザーの処理、その他です。ゲームを終えた時、後で参照するためにログを保存することが出来ますし、ゲーム中あるいはゲーム後にログを編集してメモを残すこともできます。

その他のゲームモード

 最後に、統率者戦をたくさんプレイするプレイヤーや、イベントで多くプレイするプレイヤー、あるいはゲームごとに設定を完全に編集したい人のために、ライフトラッカーの全ての機能を自由に設定できるようになっています。Toolboxでは設定に名前をつけて保存できる様になっていますが、統率者戦用、またイベント用の設定は最初から登録されています。

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カード検索

 しばしばゲーム中にも、カード名でカードの情報を調べたくなることはあるでしょうし、新セットを使ったデッキ構築を考えているときにもあるでしょう。カード検索機能はカード名やルール文章からカードを探す直感的なインターフェイスを備えています。

 Toolboxには全カードのデータが登録されています。新セットの発売時には、インターネットにつながっていれば自動的にカード検索が更新されます。Gathererの更新を受けて、あなたのスマートフォンも更新されるのです!カード画像はファイルサイズが大きいのでToolboxに最初から記録されてはいませんが、接続中にバックグラウンドでダウンロードされていきます。カード画像のキャッシュが多くなりすぎないよう、保存されるのは最近見た画像と、あなたのデッキに入っているカードの画像です。

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フィルター

 Gathererの第1画面と同じように、検索結果を絞り込むためのフィルターを組み合わせることができます。カード名、ルール文章、カード・タイプ、サブタイプなどを組み合わせて、たとえば人間部族デッキを作るときの助けにすることもできますし、戦略的に必要なアーティファクトを探すことも出来ます。

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 フォーマットやセット名でフィルタすることもできます。デッキビルダーからカード検索を使う場合、自動的にそのフォーマットによってフィルタされます。構築したいデッキが決まっていない場合、フォーマットを「any」にすればデータベース内の全てのカードを見ることができます。

 色を使って面白いフィルタをかけることもできます。特定の色をオン/オフしたり、無色のカードを含むあるいは含まないと設定したり、色を合わせる(選択した色全てを含む多色カードだけを表示する)としたり、選択されてない色を除く(白青の統率者戦デッキに入れるカードを選ぶときに、青赤や青黒のカードを表示しないようにする)としたりできます。

並べ替え

 Toolboxの第1バージョンでは、カード名、色、カード・タイプを用いた基本的な並べ替えが可能です。この並べ替えは直前に行なった検索結果に対して行なわれるので、検索と組み合わせて必要なカードを素早く見つけ出すことができます。

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カード詳細

 カードを見つけたら、そのカードのOracleのテキストその他詳細情報を見ることが出来ます。カード詳細画面では、カードのサムネイルをクリックしてGathererに登録されているカードの画像を見ることができます。カードの性質の下に、そのカードがどこのセットに採録されているかが表示されており、それをクリックすることでその特定のカードの性質を見ることができます。

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 イニストラードや闇の隆盛の両面カードのような、複数の部分を持つカードについては、各部分ごとに登録されており、左右にスライドすることで見ることができます。両面カードの表面については、カード画像画面でもスライドして切り替えられます。

 カード詳細画面では、すでに設定してあるデッキにカードを加えたり、そのカードを使った新規のデッキを作ったりできます。また、カードを「希望リスト」に入れて後で見つけやすくすることもできます。カードをデッキに入れるのは、その画面の右上隅にある+アイコンから可能です。カードをデッキに加える場合、それをメインデッキとサイドボードのどちらに入れるか、また何枚入れるかを指定できます。

 さて、それではいよいよデッキビルダー機能の紹介に入りましょう!

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デッキビルダー

 Toolboxを使って、デッキを構築したり分析したりシェアしたりできます。カード検索とデッキビルダーは高度に結合していて、非常に簡単に行き来できるようになっています。新規のデッキを作る場合、そのフォーマットを指定するだけでなく、一覧から見つけやすくするために色指標を追加することができます。

 その後、必要なカードをカード検索のフィルターを使って検索し、デッキに加えていきます。デッキに追加する機能を使って、好きな枚数をデッキに加えることができます。検索結果の一覧と同じように、デッキリストにあるカードをクリックして詳細情報を表示することもできます。

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カードを組み替える、土地を追加する、カードを並べ替える

 Toolboxのデッキビルダーは直感的で本質的な機能を備えています。デッキリストの枚数を調整したり、カード検索と同じような基本的な並べ替えができたり、マジック・オンラインで推奨される土地を追加(デッキのカードを見て最適な基本土地の組み合わせを使い、デッキの枚数を最低枚数まで増やす)したりできます。

デッキをシェアする

 完成したデッキリストを友人に送ったり、記録のために自分自身にメールしたりできます。また、Facebookにログインしてデッキリストを自分のプロフィールのメモ欄に投稿することもできます。テキスト形式のデッキリストを出力して、マジック・オンラインにインポートして今すぐ使うこともできます!(そのためのカードは必要ですけどね!)。

サンプル手札を引く、デッキを分析する

 DailyMTG.comにあるようなデッキリストと同じように、自分のデッキのサンプル手札を引いてみることができます。それによって、想像通りにデッキが回るかどうかを調べるのです。マリガンする機能も、次の数枚のカードを引く機能もあります。この機能を使って、最初の数ターンの回り具合を確認し、その結果を基にデッキを調整することもできます。

 また、マジック・オンラインで可能なように、カード・タイプや点数で見たマナ・コスト、色などのデッキの情報について単純な統計を取ることもできます。この2つの道具を組み合わせることで、次のイベントに向けてのデッキ構築はずっとはかどることでしょう。

 どうですかお客さん!

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イベント・カレンダー

 Toolboxには、グランプリ、プロツアー、プレリリース、発売記念リーグその他のマジック関連イベントが登録されたイベント・カレンダーが含まれています。一覧から、後でチェックしたいイベントを強調しておくことができますし、また、Toolboxに登録されているイベントをスマートフォンのカレンダーに登録して一括管理することもできます。その場合、設定した時間にリマインダが立ち上がることになります(カレンダーからイベントを消したい場合、それも可能です)。

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 このイベント・カレンダーはウィザーズ社が常時更新し、ユーザー側でToolboxを更新する必要がありません。これで、間近に迫ったマジック・イベントの情報は逃しません!

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ニュース

 お近くの店舗にマジックをしにいくことができなくても、Toolboxを使って最新のイベント情報や戦略に触れることができます。DailyMTG.comのRSSを使ったニュース機能で、毎日最新の記事が配信されるのです。気に入った記事をブックマークし、後で読みに戻ることもできます。

 公式のDailyMTG.comに加え、お気に入りのウェブサイトのRSSのURLを登録することでフィードを追加することができます(訳注:mtg-jp.comのRSSフィードは http://mtg-jp.com/index.rdf にあります)。プレイヤーの皆さんが毎日見に行くようなマジックのサイトは無数にあります。それらのフィード全部にまとめてアクセスできる方法、それがToolboxなのです。

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店舗検索

 このバージョンのToolboxでは、店舗・イベント検索へのリンクがあるだけです。クリックするとアプリケーションから抜け、いつものウェブサイトにアクセスできます。店舗・イベント検索で、近くの店舗でプレイできる場所を探したり、最新セットを買える場所を探したりできます。

それだけではありません!

 Toolboxの公開当初の機能は今見てきたとおりです。ですが、Toolboxは作って終わりのアプリではありません。将来にわたって、最高の経験をもたらすためのアプリなのです。マジックをプレイしたりマジックについて考えたりする際にToolboxに必要な機能を追加していきます。Toolboxを全ての人にとって最高のものにするために、外のマジック・プレイヤーの皆さんからの建設的なフィードバックやバグレポートをお待ちしています。(リンク先は英語)

 お読み下さってありがとうございました。Toolboxを充分にお使いいただければ幸いです。

 Magic: The Gathering Toolbox (iPhone版) (Apple Storeに移動します)

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