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Play Design -プレイ・デザイン-
Mファイル『テーロス還魂記』編・赤緑その他
2020年1月31日
Mファイルへようこそ! 今回もジェイディーン・クロンペアレン/Jadine Klomparensががあなたに『テーロス還魂記』のカードがどのようにしてそうなったのかの舞台裏を見る定期記事の後半をお届けします。
ここウィザーズ・オブ・ザ・コーストでは、マジックのデザインの仕事をする人が作っているカードについてのコミュケーションを助ける多くの手段があります。そのうちの1つであるドレイクは、以前はマルチバースと呼ばれていて、私たちが取り組んでいる個別のカードについてのコメントを残していおく内部データベースです。ドレイクのコメントはあらゆる物事に及び、変更のログ、私たちが進むにあたって覚えておくべきこと、歓喜の表現、そして時には反対意見もあります。これにはマジックのカードを作るすべての作業が保存されているわけではありませんが、カードを作っている間に私たちが何を考えていたかについてのスナップショットをもたらします。
こちらをクリックするとコメンテーターとその呼び名が表示されます。
では、カードに戻りましょう!
《闘技場のペテン師》
MAGO: 「対戦相手のターンに唱える」デッキの報酬となる新しい赤のコモンだ。
JK: おかしなボーナスです。自分のターンにパワーをパンプできないのは悲しい。楽しいものになるのに十分なトリッキーさはあるかもしれないですね?
MAGO: 1/3で+2/+0修整→1/1で+1/+1カウンターを得る。
ABRO: {1}{R}1/1→{3}{R}3/3。
HINDERM: 使っていてはるかに満足いくものになったように思う。.
何か少しでも斬新なことをすると、いつでも予想外の問題が起こります。概念的に、このセットの青赤のリミテッドのテーマである「対戦相手のターンに呪文を唱える」は、私たちが多くのセットで行ってきた「インスタントやソーサリーに関する」テーマよりもそんなに難しそうな感じはしましせんでした。実際は、定義的に自分のターンに恩恵を誘発させられないという事実がこのテーマを実行困難にしていました。
《闘技場のペテン師》は最初一時的なパワー強化を持ったシンプルなタフネス偏重の赤いクリーチャーでした。これは能力を自分のターンに大きくなれないので、他の似たようなカードよりも使っていてとても楽しくない、おかしな防御型クリーチャーでした。私たちはこの恩恵を変えたいと思いましたが問題がありました。赤のコモンのクリーチャーには対戦相手のターンに意味のある効果はあまり多くなく、そしてそれらはすべて他のところで使われていたのです。最終的に、私たちは+1/+1カウンターを得ていた赤のコモンに他のことをさせて、今あなたが地元のお店のドラフトで見かけるバージョンの《闘技場のペテン師》を作ることができるようにしました。
《血の野心家》
ABRO: リミテッドの赤黒サクリファイス・デッキ向けの新デザイン。
MAGO: {1}{R}1/1→{2}{R}2/2。
ABRO: {2}{R} 2/2→{1}{R}1/1。
ABRO: これは1マナにするべき?!?!
ABRO: 私はこの変更で行きたいと思う。構築フォーマットへのエキサイティングな追加だ。しかしリスクも知っておく必要がある。
ID: ここで1マナのリスクは冒したくない、適正な強さの幅が狭くてかなり雪だるま式に思える。これが重い基柱カードを必要とせず単にアグロに入るなら、多分スタンダードの面白さが損なわれる。
カードはセットの作業に伴って大きく変化していきます。私たちはリミテッドと構築フォーマットの調整をある程度並行しているので、片方のフォーマット向けのカードの変更がにもう一方でのチャンスを作り出すこともあります。《血の野心家》はリミテッドの赤黒デッキで多くの生け贄に関連するカードとうまく機能するように作られました。このセットのリミテッドの詳細が決まっていくにつれて、《血の野心家》は3マナよりも軽いコストだとよりうまく機能することが明らかになりました。
これはプレイデザインにとって明確なチャンスでした。1マナ域だと《血の野心家》は構築フォーマットに波を起こす準備ができています。この変更はエキサイティングに思えたので、私たちは先に進んですぐにいくつかデッキを組んで、このカードが1マナ域だとどんな感じかテストしました。これが持つスタンダードの強力な生け贄カードとの相互作用は明らかに強力であり、セット全体の工程のその時点において、私たちはこのデッキの周囲を取り巻くデッキの強さを完全に調べるための十分な時間がありませんでした。私たちは恩恵よりもリスクのほうが大きいと判断したので、これは2マナになりました。
《地盤の巨人》
MAGO: メリッサの新デザイン。
PC: かなり強そうな感じですごく丈夫なボディも持ってる。カードを得られるのではなく《雷破の執政》みたいにただダメージを与えるだけでもいいんじゃないかなと思う。
AF: 私は気に入った、攻撃で誘発するというのはやりすぎかもしれない。
ABRO: FFLは、ほとんどの場合でダメージを選ぶほうが強いということに気づいていた。
ID: これはモードを持つカードのテンプレートのほうが分かりやすい?(以下から1つを選ぶ)
ABRO: それはいいな。
MAGO: それにしよう。
MAGO: 2番目のモードで土地をプレイできるようになった。
MAGO: 4/4→3/4、2番目がカードを2枚追放するようになったがプレイできるのはそのうち1枚だけだ。
プレイヤーに選択肢を与えるカード(開発部用語で「モードを持つ」カード)を作るとき、私たちはその選択に意味があるべきだと思っています。プレイヤーが各選択肢を同じぐらい選ぶようにする必要はありませんが、ある選択肢がゲームの状況に関係なく常に選ばれるほど偏るのは望ましくありません。さまざまな時点において、《地盤の巨人》はそういうアンバランスな選択のモードを持つカードでした。
選択をもっとバランスを取れたものにするための方法は2つあります。強いほうを弱くするか、弱いほうを強くするかです。《地盤の巨人》の場合、私たちは両方を少しずつ行いました。ライブラリーの一番上を追放して後でプレイすることは、説得力のある選択肢になるには少しムラがありすぎたので、プレイヤーにもう少し選択肢を与えるために2枚追放してそのうち1枚を選んでプレイするようにしました。私たちは3点のダメージを与えるモードに直接の変更はしませんでしたが、このカードのパワーを3に下げたことはダメージのモードを弱くしたということになります。
《灰のフェニックス》
MAGO: ミニ・チームの新デザイン。
AP: 脱出つきのフェニックスはすごそうだ!
ABRO: {2}{R}{R}4/2、脱出3、脱出すると速攻→{1}{R}{R}2/2速攻、脱出すると+2/+0。
MAGO: 例外だな。+1/+1カウンターを置いて脱出しない(タイタン以外の)唯一のクリーチャーだ。
MMAJ: このデザインをよりミッドレンジ寄りや除去耐性を持たせる方向にすることに興味がある。
ABRO: 脱出4→脱出3、+2/+0→カウンター1個。
ABRO: スルーされやすすぎる。弱い火吹きを追加。
ABRO: {1}{R}+1/+0、脱出{3}{R}{R}でカウンター2個→{2}{R}+2/+0、脱出{2}{R}{R}でカウンター1個。
脱出を持つフェニックスを作ることは自然なように見えましたが、詳細を詰めていくとそれが適正なものにするのは難しいと判明しました。私たちは墓地から戻ってくるフェニックスを作ってきたので、脱出を持つフェニックスは他の脱出を持つクリーチャーよりも頻繁に墓地から戻ってくるようにしたいと思いました。そのために、私たちは《灰のフェニックス》を簡単で頻繁に脱出できるように軽くて死にやすい脅威にしました。
そこから、私たちはちょっとした問題に出くわしました。《灰のフェニックス》は誰もが意識するべき脅威として十分ではなかったので死ななかったのです。これは私たちの望んだこととは正反対です! これを解決するため、私たちはこの立派なフェニックスを無視した対戦相手にお仕置きできるよう、これに火吹きを追加することにしました。
《アゴナスの雄牛》
DEL: レビュー――複雑なアンコモン?
ID: 新コスト、新レアリティ。5/2→4/2。強制でディスカードとドロー。
HINDERM: これは超クール。
AP: 少なくとも「俺は一生手札からこれを普通に唱えたくない」の角度からは太っ腹すぎるように思う。
ABRO: FFLは{4}{R}{R}で能力をETB、脱出は{R}{R}でカード8枚を提案する。
MAGO: そうした。
ABRO: {4}{R}{R}→{3}{R}{R}。
TABAK: このカードは、成功を収めた神話レアになるために神かタイタンかレジェンドか神々やタイタンやレジェンドにまつわる物語である必要がないことを証明しました。さあいけ雄牛。
私たちはセットの神話レアが正確にわかっている状態で仕事に取りかかるわけではありません。私たちは『テーロス還魂記』の神々やエルダー・巨人など、神話レアのうち多くを知ってはいますが、残りの部分は不確かです。そのため、通常私たちは神話にふさわしいとても素敵なデザインが発生すると、それを神話にできる柔軟性を持っています。《アゴナスの雄牛》はアンコモンとして生まれましたが、何人かを振り向かせた後すぐに神話レアになりました。
《狼柳の安息所》
MAGO: ミニ・チームの新デザイン。
MAGO: 相手の土地に潜んでいる盤面上の守備的トリック。ふむ。
MAGO: 起動に「ソーサリーを唱えられるとき」よりマシそうな「あなたのターン」を追加。重要なのはこれを相手の戦闘に行わないことだ、いいかね?
DSJ: そのとおり。こういう盤面上のトリック、特に土地にくっついてるやつを記録しておくのは面倒だ。ソーサリーかあなたのターンかはこの場合大した問題ではない。
ID: FFLメンバーががこの起動型能力はあまり今風ではないと言っていた。文字数を削る? それとも単純にソーサリーの制限を取り除く? 2/2がクリーチャーを食べて生き残るのは珍しい。
ABRO: あとソーサリー速度を削ることにも賛成する。
MAGO: この「あなたのターン」の制限はリミテッドで対戦相手の土地に潜んでいることを防止するためであって、構築フォーマットのためではない。
私たちはカードをリミテッドと構築フォーマットの両方で上手く機能するようにしたいと思っています。そのことが方向性の不一致を作り出すことがあります。構築フォーマット向けに、《狼柳の安息所》の狼を出す能力がそのタイミング制限を失っていた可能性がありました。しかし起動能力の「あなたのターン」の部分はリミテッドで重要であり、ひどく複雑な戦場を避けるために盤面上のトリックを減らそうとしている部分です。今回はリミテッドに軍配が上がり、《狼柳の安息所》のタイミング制限は残されました、
《タイタンたちの軛》
MAGO: 物語――クローティスは死の国でタイタンたちを捕らえ、その後彼らは脱出した。
MAGO: 私だけしかこれを気に入っていないようだ。これは墓地シナジーを達成する(ゆっくりとした)2対1交換を取るカードで、上手く機能しそうだ。だが助けが必要なのは明らかだ。私はこの物語に傾倒している。何か案はないか?
MAGO: 新デザイン。
ABRO: Ⅱ章とⅢ章をくっつけた。全体的に強化。
PC: あとⅢ章の選択肢は土地も手札に戻すようにできる? プレイヤーはこれを2ターン目に置きたがると思うので、頻繁に回収を失敗することが心配だ。《過去との取り組み》の再来にできる。カードをプレイされる可能性ももっと高くなると思う。
ABRO: これは範囲内だと思う。
MAGO: 「~か土地」を追加。物語的にはちょっとおかしくなるが壊してはいない。
物語の中には他のものよりも伝えるのが難しいものがあります。『テーロス還魂記』の英雄譚の多くと同じく、《タイタンたちの軛》もこのセットのフューチャー・フューチャー・リーグ(FFL)の時期に多くの変更が行われました。プレイデザインは墓地を増やす低コストのエンチャントという、星座と脱出の両方に役立つアイデアを本当に楽しみました。このカードが使われてものが質を伝えられるようにするために他の章をどのようにするかを考え出すのは簡単ではありませんでしたが、最終的には《過去との取り組み》が成功したことから発想を得ました。
《セテッサの勇者》
SPS: 新デザイン。
ABRO: ナイス!
KEN: もちろん。私は自分の好きなもので楽しむのが好きだよ。
MAGO: 1/1→2/2。
MAGO: どこかの時点で2/2→1/3に。
ABRO: 私が全責任を取る。
私たちの星座を再録する計画は、『ニクスへの旅』でエンチャントにだけこの能力をつけていたことを踏まえて、今回はエンチャントではないクリーチャーにつけるというものでした。この構想はつまり、プレイの仕方が大きく違っていたかつての星座カードを連想させるものを作ることができるということです。私たちはこれらの新しいカードが入っていることは分かっていましたが、どのように異なるプレイのされ方をするのかはあまりよく分かっていませんでした。
《セテッサの勇者》は《開花の幻霊》を連想させますが、あなたがエンチャントをプレイするにつれて超強力な戦士へと育っていく能力が追加されています。私たちがFFLでこれを使い始めたとき、使用可能な星座カードをすべて同じデッキに入れるとlそれらを活用するために十分な数のエンチャントがデッキに入れられないのでそうできないということをすぐに学びました。この知識を得て、私たちは個別の各星座カードを強くしました。私たちはこの環境で《セテッサの勇者》でカードを引く前に除去するのが少し簡単すぎると思ったので、より除去耐性のある基本スタッツを与えることでこれを強化することにしました。
《終わりなき巣網のアラスタ》
MAGO: 穴埋めとイアンの新デザイン。
MMAJ: 凄くクール。
PC: このカードが熱いことを確認できる。
ABRO: クリーチャー以外3/4→インスタントやソーサリー3/5。FFL。目標は、プレインズウォーカーやエンチャントに飛び火しすぎたこれをインスタント/ソーサリーデッキに対する強力な選択肢にすることだ。
プレイデザインは特定の戦略に対して強いカードを好みます。構築フォーマットのマジックの最も素晴らしいことの1つは、あるデッキに負けた後で家に帰って次の機会にそのデッキを倒すための完璧な戦略を作り上げることです。そういうことを可能にするカードはとても重要であり、プレイデザインはそういうものがすべてのセットに存在するように努めています。これら安全弁カードの危険なところは、過剰に広範囲な戦略に対して強すぎるようになることがあまりに多いところです。
一時期、《終わりなき巣網のアラスタ》は対戦相手がクリーチャーでない呪文を唱えたときに誘発していました。これはFFLでプレイしていて楽しい安全弁型のカードでしたが、プレイデザインはこれが多くの戦略を咎めすぎることになるかもしれないと心配していました。安全弁カードが強すぎた場合、それはメタゲームの状態と関係なくプレイされるようになり、そのカードが特に有効な戦略を完全に実行不能にしてしまいます。私たちはそれを飛び火被害と呼んでいて、可能な限り避けようとしています。アラスタがその悲劇を起こすことを避けるために、私たちは誘発の条件をインスタントとソーサリーだけに狭めました。
《第1回イロアス競技会》
ID: 3/3トークン→1/1トークン、構築フォーマットで妥当に見えない。これはプレイするのに時間がかかるのでマナを足すよりもクリーチャーを小さくするほうが好みだ。
MAGO: 素晴らしい。
ABRO: 私は気に入った。
ABRO: Ⅱ章とⅢ章を組み合わせ、金メダルがもらえるⅣ章を追加。
MAGO: このセットに(『テーロス』の前例に倣い)新しいトークンを追加。金でなければならず、宝物ではだめだ。収まるか確認する必要がある。
AF: <3
ABRO: 3番目のモードの上限をカード3枚までに。以前は自分がコントロールしているクリーチャーの中で最大のパワーと同じ枚数ドローしていた。マークと再確認する。
DGH: これは太っ腹すぎるように見える、大体は3番目のモードがそうなったとしても(他のもの全てよりも)まだ強そうだからだ。
ID: Ⅲ章はパワー3以上のクリーチャーをコントロールしているときに1枚だけドローするようになった。
AP: Ⅲ章は参加賞のような感じがする。これをもらうために何もしなくていい!
ABRO: カードを1枚引く→カードを2枚引く。
ABRO: ちょっと強化するためにⅡ章で分配するようにもできる。
MAGO: カウンター2つでパワー3を参照→カウンター3つでパワー4参照。
《第1回イロアス競技会》からはフレーバーがにじみ出ていて、取り組んでいてとても楽しいものでした。これの物語はシンプルです――競争に参加して、練習して上達し、優勝するか敗退するかして、賞を獲得します。ゲームバランスの観点から、このカードに取り組んだ中で最も興味深かった部分は、このカードのⅢ章の能力がⅢ章についているほうが、Ⅰ章やⅡ章についているよりもずっと強いという認識でした。
マジックはタイミングが全てであり、《第1回イロアス競技会》も例外ではありません。英雄譚のⅢ章は、それが誘発する前にマナを全て使えるターンが丸ごと1つあるので、Ⅰ章やⅡ章とは大きく違ったものになります。これはつまり、前の章よりもはるかに効率的にⅢ章を最大化できる準備ができるということです。その結果として、《第1回イロアス競技会》のⅢ章の能力は本当に使いこなせるデッキでどれだけ強いかを私たちが把握するために、多くの反復工程を経ました。
《無傷のハクトス》
SPS: イアンの新デザインですぞ。
VEEN: 気高い目標だ。今は大体《大祖始》みたいに使われている。
ID: これを楽しいものにできると思う。
MAGO: 弱点を《うつろう爆発》の動きではなく2~4から選ばれるように変更。文字数は少なくなり、異常値も少なくなる(CMC7以外からのプロテクション!)。
DGH: 少なくとも今は魅力的だ。
ELI: ハクトスが出た瞬間から不死身であるように「出たとき」から「出るに際し」に変更、それとも母親が川に浸す前の赤ちゃんの時に殺せるようにしたい?
MAGO: 分かった、「出るに際し」に変更。
ABRO: {2}{R}{W}5/1→{R}{R}{W}{W}6/1。
ELI: {R}{R}{W}{W}? 新しいボロスのリーダー登場!
NKM: なんてかかとだ。
《無傷のハクトス》は最初からとてもエキサイティングなデザインでした。フレイバーは素晴らしかったのですが、やりすぎなのはこれが4マナの《大祖始》になる可能性を秘めているところでした。ハクトスにとって幸運だったのは、彼の弱点となる可能性のある数字がいくつなのかというのはこのデザインの負担となる部分ではなかったことです。プレイデザインはほとんどの場合でほとんどのスタンダードのデッキに対して深刻なリスクとなる数字を選ぶことができました。また私たちは選ばれた数字に関係なくハクトス対策となる《パーフォロスの介入》などのカードがこの環境に存在するようにしました。
信頼性のある完成された不死身の問題が解決されて、プレイデザインが次に心配したのはハクトスを唱えて弱点から打ち消し呪文で守ろうとするデッキでした。私たちはそのようなデッキが現れる可能性は低いと思いましたが、もし現れた場合、多分楽しくないことを分かっていました。発生のリスクを小さくするため、私たちはハクトスのマナ・コストをすべて色マナに変えて3色デッキに入れることを大幅に難しくしました。
《死の飢えのタイタン、クロクサ》
MAGO: ミニ・チームの新デザイン。
ABRO: FFLはこのままテストを続けたがっているが、これの誘発を土地以外をランダムに対象に取って破壊するものにすることにも興味を持っている。
ABRO: 一番高いCMC→ランダム。FFL。後でチェックする?
ID: 脱出コストとマナ・コストを修正、能力を弱体化。
AF: この文章は前の反復工程よりずっといい。
ABRO: {1}{B}{R}→{B}{R}、生け贄→ディスカード。ロックするゲームプレイを減らす。
MJJ: ところで、ラザーヴと使うとかなり面白い。.
MAGO: ちょっと違うディスカード能力――食らうのは土地を捨てた場合で、土地でないカードを捨てた場合ではない。
ELI: 《ドライアドの東屋》は泣き叫び、私はその涙を笑う。
MAGO: FFLの機能のために古いテンプレートに戻した。
『テーロス還魂記』のエルダー・巨人である《死の飢えのタイタン、クロクサ》と《自然の怒りのタイタン、ウーロ》のデザインはプレイデザインが多くのリソースを費やした仕事の1つでした。セットデザインはこれらに「戦場に出るか攻撃するたび」の誘発、脱出能力、そして脱出していないとこれを生け贄に捧げる誘発を与えるという素晴らしい構想を考え出しました。細かい部分はプレイデザインに残され、そしてそれは気軽に受けた仕事ではありませんでした。
最初の反復工程では「戦場に出るか攻撃するたび」の誘発に強さの比重を置き、サイズはあまり大きくしませんでした。私たちはこれらのデザインが呪文のように使われすぎて、プレイヤーはこれをできるだけ早く脱出させようとせずに、できるだけ良いタイミングで使うために墓地に温存することを発見しました。私たちはこのタイタンをできるだけ早く戦場に出したくなるようなすごいクリーチャーにしたかったので、呪文のような効果を弱くしてマナ・コストを軽くし、戦場での存在感を強化しました。これは以前よりすっとうまく機能し、たくさんの細部の改善を行われた後で、タイタンたちは完成しました。
とりわけクロクサはデザイン的に問題でした。クロクサは死と関わりのあるタイタンなので、自分に利益をもたらす効果よりも相手に被害をもたらす効果が必要でした。被害をもたらす効果はマジックの基本ですが、繰り返し使えるタイプの被害を与える効果には注意が必要です。これらのカードはプレイヤーをそのゲームから締め出すことになりかねず、楽しくないプレイ経験をもたらす可能性を持っています。そのため、私たちはFFLの期間を通してクロクサに細心の注意を払い、満足行くものを見つけるまで被害をもたらす効果をいろいろと実験しました。
《影槍》
MAGO: 穴埋めからの新デザイン。挑発のような効果(《組み合い鉤》のような)を考えていた。あとは最初の能力を{0}か{T}で起動型にすることも考えていた。
ABRO: これを呪禁や破壊不能に対するサイドボードの選択肢にするというアイデアは気に入っている。もっとニッチにできないかな? 例えばこれからダメージを受けたクリーチャーを全部追放するとか。
ABRO: +2/+0、装備{3}→+1/+1、装備{2}。FFL。《熱烈な勇者》につけたときの強さに注意。
MAGO: 最初の能力はパーマネントすべてにしたいかクリーチャーだけにしたいかどっち?
ABRO: パーマネントすべてで満足。
MAGO: OK、変更した。
MAGO: 私はこれを「装備品に通常のアーティファクトの能力をつけられるか?」の実験として気に入っている。
装備品を安全弁にするのは伝統的ではない選択ですが、セットデザインが破壊不能や呪禁に対抗する能力を持った《影槍》のデザインを作ったとき、プレイデザインはその実験をやってみることに興味を持ちました。私たちは神々や他の対処しにくいカードと戦う方法がこのセットにあることは、スタンダードで歓迎される手段だと分かっていました。そこから、私たちはこのカードの残りの部分を対破壊不能カードを使いたいデッキのうち可能な限り多くの種類ににとって有用なものになるように設計しました。
《夢さらい》
MAGO: 青から青白にデザインし直した。
ABRO: 私は気に入った、つまみがたくさんある。
MAGO: 5/4→2/4、攻撃誘発で手札の枚数だけパワーをパンプとライフ回復。
ABRO: 強すぎた。ちらつくのにマナがかかるのを試したい。
MAGO: 5/4→3/5、ちらつくのにマナがかかるようにして、ドロー誘発でパワー+1。
ABRO: マナがかかるとこれの魅力が減る。ちらつきの代わりににマナをかけずに呪禁を試してみる。
ABRO: カード1枚につきライフ1点獲得→もとから絆魂。
ABRO: {4}{W}{U}3/5ドロー1枚→{2}{W}{W}{U}{U}2/5ドロー2枚。
GREGG: ABROより、3/5ドロー1枚に戻す。
ABRO: 今回はうまくいくと断言できるだろうか?
DSJ: ¯\_(ツ)_/¯
コントロールしたゲームを速やかに終わらせる大きな単体の脅威(マジック用語でフィニッシャー)はプレイデザインがとても情熱を注いだ種類のカードです。私たちはスタンダードでコントロールを使いたいプレイヤーがデッキに入れて興奮するようなフィニッシャーの選択肢が複数あるようにしたいと考えています。フォーマットの中にあるコントロールのフィニッシャーが弱すぎると、コントロール戦略は弱すぎるか、勝つまでにとても長い時間がかかり相手していてとても楽しくないものになるかのどちらかです。
ドレイクのコメントにあるように、私たちは《夢さらい》でさまざまなことを試しました。《夢さらい》で私たちが主に苦労したのは、攻撃したときの誘発を適正なものにすることでした。これが弱すぎる場合、《夢さらい》のプレイヤーは攻撃せず、ただ防御を固めてゲームが終わるまでにとても長い時間がかかってしまいます。強すぎる場合は、ゲームが早く終わりすぎてしまいます。最終的に、多くのゲームと議論を重ねた後、私たちは望む場所の中間点を見出しました。
《奇怪な具現》
MAGO: 新作。変身はCMC+1のカードを探すので、クリーチャー・エンチャントは自分自身を連鎖させることはできない。
ABRO: 起動コスト{U}{G}→{1}でよろしく!
MAGO: 完了。
MJJ: 今の数字だと強すぎると思う。4マナで4マナ域をチューターしてプレイするように使えないように「他のエンチャントを生け贄にする」にするべき。
AP: 1ターンに1回の形にも興味がある。しかし私はクリーチャー→クリーチャーの《出産の殻》のバリエーションよりこれが好きだ。
MAGO: 「各ターンに1回」を追加して、自分自身をサクれないようにした。
GREGG: レビュー――制限とか認知的負荷が多すぎない?
ABRO: 誘発をする新しい4マナバージョンを試してみる。文字数が減った、やった。以前は{1}{G}{U}で、{1}、エンチャントを生け贄でソーサリー速度だった。
MJJ: いい変更だ。カードの文章も動きも良くなった。
ABRO: 戦闘ステップに誘発→終了ステップに誘発。
私は《奇怪な具現》を、カードの大きな構造的変化がどのようにしてその機能、フレーバー、楽しさを維持しながら書いてあることと動きを改善するかの例としてとても気に入っています。《奇怪な具現》の能力は最初エンチャント1つを生け贄に捧げてクリーチャーを出す起動型能力でした。そこから、私たちは「1ターンに1回」と「あなたのターンにのみ」の制限が必要なことに気づきました。このカードはプレイが複雑で読むのも大変でした。
あるプレイデザインの会議で、起動型能力ではなく誘発型能力を使ってこのカードにまた取り組むことができるというアイデアが浮かびました。結局のところ、自分のターンに1回だけ誘発する能力と、1ターンに1回だけ起動できる能力は機能的にそんなに差はありません。みんなこのアイデアをとても気に入り、正確にいつ誘発するべきかを考え出した後、《奇怪な具現》の新しい仕組みが完成しました。
(Tr. Takuya MASUYAMA / TSV YONEMURA "Pao" Kaoru)
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