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Mファイル『イクサラン』編・パート1
Mファイル『イクサラン』編・パート1
Melissa DeTora / Tr. Takuya Masuyama / TSV YONEMURA "Pao" Kaoru
2017年10月13日
Mファイルへの回帰の時間がまたまたやってきました! 1年後にデザイン・ファイルを振り返って、そのセットを作っているデザイナーとデベロッパーの開発中のカードについてのコメントを見ることはいつでも楽しく洞察に満ちたものなので、わたしたちは「Latest Developments -デベロップ最先端-」からの人気ある伝統のコーナーを続けることにしました。
各登場人物の顔をご覧になりたいなら、こちらをクリックするとコメンテーターの一覧が表示されます。
《軍団の征服者》
SPS: 《戦隊の鷹》サウルスになりましたぞ。
AP: サム、これはまずい形で君自身のMファイルの記事に種をまいたと思うぞ。
SOOYJ: これはたとえ2枚だけでもシールドで驚くほど強かった。
MJG: これは一枚のコモンでシャッフルをたくさん起こす。その価値はあるのか? (《戦隊の鷹》のように)一度にもっと探すようにできないか?
SPS: 好きな数だけ持ってこられるようになりましたぞ。
TJA: 戦場に出たときに3枚ドローできる{2}{W}2/2が完全に可能になったことは、これを構築フォーマットの域にまで押し上げる。
《軍団の征服者》はわたしがこのセットの中で一番好きなコモンです。わたしたちはこれまでにたくさん「《戦隊の鷹》」を試していて、そして本物の《戦隊の鷹》以外は大抵強すぎるか弱すぎるかのどちらかでした。その例には《ダールの騎兵》(弱い)《アヴァラックス》(強い)《燃えさし魔道ゴブリン》(弱い、でもウィニー・デッキに対しては暴力的)、《遠吠えする狼》(弱い)、《鳴き叫ぶウミタカ》(弱い)が含まれます。
わたしは《軍団の征服者》が上手くできたと信じています。これはシンプルでまっすぐで、そして私はこれまでにこの点数で見たマナ・コストとサイズの組み合わせがなかったことに驚きました。単体の3マナ2/2バニラはリミテッドで魅力的ではありませんが、この重要なおまけとドラフトでの取り組むべき目標が合わさると、このカードはかなり強くなります。
わたしたちがプレイテストで抱えていた《軍団の征服者》に関する問題は、頻繁にシャッフルが起きることでした。初期バージョンのこのカードは、戦場に出たときに1枚だけ同じカードを探してこれました。それでも連続で出して全部探してくることができますが、古いバージョンでは毎ターンデッキの中を探すことになり、ゲームの速度が著しく遅くなっていました。
サムの「《戦隊の鷹》サウルス」のコメントで分かるように、このクリーチャーはもともとは恐竜でした。これは各部族がメカニズム的にどう動くかを決めるときに、吸血鬼に変更されました。恐竜には自分と同じカードを探してくる理由が実際なく、2/2は恐竜としてはかなり小さいものでした。吸血鬼は横並べのクリーチャー戦略だったので、このデザインにもっとよく当てはまりました。
《アダントの先兵》
MDT: なぜライフ4点? 3/1には大きいライフだと思います。ライフ3点が妥当では?
MDT: 気にしないでください。ライフ4点でも強いです。
JDR: 白でライフの支払いは本当に不快だ。
SPS: そこのところですな。 白い吸血鬼が正しいと「感じる」ような方法が必要ですぞ。
DEL: 最初の能力を新しいテンプレートに。
わたしは《ディープウッドの食屍鬼》とそのリミテッドでの強さを覚えています。これは弱そうなカードに見ますが、ダメージがスタックに乗りクリーチャーが小さい時代に戻ると、ある重大な働きをします。《アダントの先兵》は同じ役割を担いますが、再生はもう常盤木ではないので、わたしたちは代わりに破壊不能をこれに与えました。
もともと《アダントの先兵》は3/1で、リミテッドで白がドラフトされる理由であり、その上構築フォーマットでも強力なカードでした。しかしながら問題は、『イクサラン』のフューチャー・フューチャー・リーグ(FFL)の期間に、「マルドゥ機体」がリーグ内だけでなく現実世界でも最強のデッキの1つであると判明したことでした。わたしたちは破壊不能にできて《キランの真意号》に搭乗できる2マナクリーチャーを「マルドゥ機体」に追加するのは間違いであると強く感じました。わたしたちは吸血鬼を構築フォーマットから叩き出したくなかったので、これを1/1にして、攻撃時の誘発で+2/+0するようにしました。
またそのとき(そして今も)「Magic: The Gathering Arena」チームは、その制作に苦労していました。「Magic: The Gathering Arena」が完全にサポートされたルール・エンジンを備えていることは重要でしたが、ユーザーの経験が簡潔で楽しめるものであることもまた重要でした。誘発が多いとクリックも多くなり、わたしたちはデジタル・マジックのクリックを減らす方法を探していました。
《アダントの先兵》のテンプレートはそれを解決する方法の1つです。誘発の代わりに、これは攻撃時にのみ有効な常在型能力を持っています。わたしたちは不必要な誘発を避けるためにこのテンプレートをもっと使う予定です。これは攻撃時の誘発にもはや対応できなくなるということですが、それでも機能的には似たようなもので、除去呪文を戦闘開始ステップに唱えることができます。
《残骸の漂着》
GSV: ひどそうだなあ。《無慈悲》なだけじゃなく、《無慈悲》にもたくさんシャッフルする。うぇっ。
DOUG: 「対戦相手のコントロールする」かな? 白いトークン・デッキがランプで緑より強いのはおかしいだろう。それが本当かどうかは分からないが、もしそうなら変だ。
KEN: 時々自分のクリーチャーに《流刑への道》するし、スマートな感じだよ。
DEL: サムはこのカードのテキストを簡単にするためにこれを対象を取るようにすることに同意したわ。(テンプレート・チームはまれに発生するケースで行き詰まってたわ)
このセットのFFLをプレイし始めたとき、このカードにはおかしなことがたくさんありました。最初期のデザインではこれはエンチャントで、クリーチャーが対戦相手にダメージを与えたときにそのコントローラーに土地を与えていました。これは狂った量のシャッフルを引き起こし、そして単純に楽しくないカードでした。
わたしたちはこれをどのプレイヤーも対象に取れるインスタントに変更しました。これはある種狂った、緑でないランプ戦略を可能にし、何人かのデザイナーが白のカラー・パイに適切かどうかを疑問に感じていました。わたしたちはこのカードで自分自身を対象に取ることは頻繁には起こらず、そしてトークン戦略で加速するためにこれを使ってもそれは特徴でありバグではないと判断しました。
《薄暮の賛美者》
SPS: 自分のクリーチャーにカウンターを置くフライヤーになりましたぞ。
SPS: {3}{W}{W}3/2で、対戦相手に当てるとライフ2点払って対象の吸血鬼1体に+1/+1カウンターを1個置いてましたぞ。これはマーフォークのやることですな。今は依然としてライフを支払ってボーナスを得ますぞ。
ABRO: 《セラの天使》だね。いくらかかっても。うん、ライフ4点。素晴らしい。
わたしたちは各部族にメカニズムの面ではっきりとした独自性を求めましたが、マーフォークに適正なものを探し出すのに苦労していました。
吸血鬼は横並べ戦略でとてもうまく機能し、+1/+1カウンターは自然にその手の戦略で機能します。マーフォークは呪文関連の部族で、多くのカードは(《深根の勇者》のような)クリーチャーでない呪文を唱えることや1ターン中に呪文を複数回唱えることを参照していました。
主にクリーチャーに関する色である緑ではクリーチャーでない呪文のテーマを扱うのは難しかったので、いくつかの問題がありました。加えて、緑は恐竜とも被っていて、マーフォークとは全く上手く組み合わさりませんでした。
わたしたちは最終的にそのメカニズムをボツにしましたが、《深根の勇者》は素敵なカードだと考えたので残すことにして、そしてマーフォークは+1/+1カウンターの部族になりました。《薄暮の賛美者》は組み立て式《セラの天使》になり、吸血鬼のサブテーマであるライフ獲得とうまく機能しました。
《聳えるアルティサウルス》
SPS: 1/7バニラですぞ。
SPS: {2}{W}3/3バニラになりましたぞ。
SPS: デザイン会議では{2}{W}3/3バニラは求められていませんでしたぞ。
デベロップの初期、各部族は複数のメカニズムやテーマを持っていました。恐竜はメインのメカニズムとして激昂を、サブとして「大きさ」を持っていました。わたしたちは恐竜セットのテーマとして完成させたことはなく、それらを恐竜らしさの感じられるものにしたいと考えました。そのために、わたしたちはそれらを全体的に他の部族よりも大きくしました。
全てのセットにはバニラ・クリーチャーがいます。これらは複雑さを緩和し、新しいプレイヤーをよりマジックに参加しやすくします。わたしたちはバニラの恐竜を必要とし、そしてそのサイズを3/3にすることで何か違うことをしようとしました。普通は緑だけがコモンの3/3バニラを持っていますが、恐竜のサブ・タイプを与えることでそれをすることを正当化しました。
これは白のトップコモンになり、同じくコモンに《崇高な阻止》があるために、いくつかバランス面での問題が発生しました。色ごとのバニラのコストとサイズを議論する会議の中で、わたしたちは{2}{W}3/3が白には好ましくないと判断しました。このクリーチャーがボツになることでバランス問題は解決され、《崇高な阻止》を強くすることができて、《聳えるアルティサウルス》を1/7にして防御的な恐竜が必要なデッキや《好戦的なブロントドン》のためのシナジーを持ったカードの役割を果たすようにしました。
《選択》
MDT: 《選択》はワクワクします。これは残ってほしいですね。
PI: プロツアー終わってみて、《選択》が不安になったかな。
MDT: わたしは《選択》はまだいけると思います。エネルギー出さないし!
スタンダードにはかなり長い間、1マナの強力な青の手札調整呪文がなく、わたしたちはスタンダードに適切で、モダンを壊さないものを見つけ出したいと本当に考えていました。
わたしたちはもともと『インベイジョン』で印刷されたカードである《選択》にすることにしました。面白い事実としては、実はこれが最初に占術を行うカードだったことです。また、わたしたちはこれに実際に新しいテンプレートで「占術」の単語が印刷されることもクールだと考えました。
わたしたちはこれをFFLでたくさんプレイして、楽しく適切なものだと考えました。ピートのコメントは《霊気池の驚異》が支配したプロツアー『霊気紛争』に言及していて、彼は《選択》がコンボをより安定させて問題になることを恐れていました。
《選択》をそのままにするべきかどうかについてはさまざまな意見がありましたが、当分の間そのままにすることになりました。《霊気池の驚異》の禁止後、わたしたちは《選択》がスタンダードにあることを心配しなくなりました。わたしたちはこれがスタンダードにとって良いことをして、プレイヤーを満足させると感じました。
《航路の作成》
KEN: 《羽ばたき飛行機械》でいけるね。
ID: アグロ・デッキがコントロール・デッキよりも優れたカード・アドバンテージを得る手段を持つことがどれぐらい健全なのか私にはよくわからない。
NKM: これは多分ヴィンテージで考慮されるね。
DEL: カード・テキストをシンプルにするために強襲の能力語を削除。
《航路の作成》はわたしたちがたくさんプレイし、そして今までに類を見ないカードです。これはクリーチャーがデッキに入っている限り《目録》や《予言》よりも強力です。これがスタンダードで強力なドロー呪文の1つになることと、このドロー呪文を実質的にアグロ・デッキに与えることに対する懸念がいくらかありました。それでもわたしたちはこれが楽しいカードだと考えています。
もともと《航路の作成》は強襲を持っていて、それは挙動としてこれが強襲を持っているからです。その「強襲」の単語は、このカードをより優雅で簡潔なものにするために取り除かれました。わたしたちはプレイヤーがキーワードを読んでそれを理解するために注釈文を読まなければならないようにはしたくなく、それがフォーマットの定番でカジュアルでも使われる人気のカードになるとわたしたちが思っているカードなら、なおさらです。
《幻惑の旋律》
SPS: 新デザイン。攻撃クリーチャーへの1ターンだけ《支配魔法》になりましたぞ。
MDT: これはほんとに遅い《脅しつけ》みたいです(レアと言うよりアンコモンっぽい、そして弱い)。このカードはもっと何かするべきです。《威圧》のバリエーションとか?
SPS: 点数で見たマナ・コストがX以下のクリーチャーを取るようになりましたぞ。
AP: ナイス!
EEF: すごくエレガントですね!
オリジナル・バージョンのこのカードはターン終了時まで攻撃クリーチャー1体を奪っていました。それだけです。《命令の光》ではありません。「攻撃クリーチャーを奪う」だけです。タップ状態のクリーチャーのコントロールを奪っても効果的ではなく、クリーチャー1体に対する《濃霧》のようなものでした。これは特にレアなので、もっと強くする必要がありました。
わたしのあまり知られていない事実の1つとして、『メルカディアン・マスクス』ブロックの達人だというものがあります。イーサン・フライシャーとヨニ・スコルニクが25周年記念セットでわたしと一緒に仕事をしているときに、わたしの知識に感動してこの称号をくれました。
これはわたしが実際に競技的なドラフトをやり始めたブロックで、たくさんドラフトをしました。わたしは自分がほぼ20年前のことをこんなに覚えているのはちょっとおかしいと思います――特にこのブロックは弱くて、印象深いものでもないと思われているのにです。
しかしここにはクリーチャーを奪う青いレアカードがあり、そしてわたしはそれが《威圧》のバリエーションになりたがっていることを知っていました。しかしながら『ネメシス』は大きく異なる環境を作り出していました。クリーチャーはずっと弱くて影響力が弱く、《威圧》のようなカードはそのフォーマットで超強力ではありませんでした。わたしたちはインスタント速度の《支配魔法》をこの枠で試してみましたが、それは圧倒的すぎることが判明しました。最終的にわたしたちは皆さんが今ご覧になっているこのカードにしました。
《狡猾な漂流者、ジェイス》
ELI: 《倍増の季節》で無限ジェイスとイリュージョン:恐らくモダンで最悪のプレインズウォーカーと《倍増の季節》の相互作用ではない。
SPS: 《思考を築く者、ジェイス》をご紹介いたしますぞ。
EEF: このコピーは今度のプレインズウォーカーの唯一性ルールの変更に対して古くならないように名前を持たないことになっているんですか?
DEL: 新しいルールで意味が通じるように奥義の書式を調整。
『イクサラン』はプレインズウォーカーの唯一性ルールの変更後最初のセットです。プレインズウォーカーは物語上重要なキャラクターであり、同じスタンダード環境に複数存在すること(そしてスタンダードのローテーションが年1回に戻ったこと)もあるので、わたしたちはこの変更にとても満足しています。
このジェイスは、プレインズウォーカーのコピーであるトークンを生成する初めてのプレインズウォーカーであり、このことは単にトークンのカード・タイプをなくすだけではできなかったので、このルール変更をより楽しいものにしました――このカードを機能させるためには伝説性を失わせなければいけませんでした。
そして、わたしたちが作ったすべてのプレインズウォーカーは、基本的に《倍増の季節》で無限ができることに気づいています。
《夢呼びのセイレーン》
BRYAN: かなりワクワクしないレアのデザインだな。
MDT: ワクワクしないレアというのに賛成です、構築フォーマット向けにもう一度瞬速をつけてみたいです。
SPS: 機体も寝かせられるようになりましたぞ。
ID: アーティファクトを寝かせられるだともうちょっと自然に見える。このセイレーンが海賊船を遠くに誘っているというのがフレーバー的には筋が通っていると思う。
MDT: わたしも機体をアーティファクトにするほうが好きです。もう少しだけ『カラデシュ』ブロック対策になります。
AP: FFL会議でデザインし直し――目的はクリーチャー・デッキに対して弱く、コントロール・デッキに対して強くすること。
AP: FFL会議で――「土地でない」
セットをFFLでプレイし始めたときにわたしたちが行うことの1つは、クールで楽しそうだけれどもその域に達していないカードを探すためにファイルに目を通すことです。そういうカードを特定したら、わたしたちはそれらをデッキの中でプレイして、満足できるところまで強化します。
《夢呼びのセイレーン》はそういったカードの1つです。わたしは戦場に出たときに妨害的な誘発型能力を持つ青い瞬速クリーチャーは、特にそれが脆くて使いたければデッキの軸にしないといけない場合、楽しいと思っています。《夢呼びのセイレーン》はテンポ重視の海賊デッキを作ることを推奨し、わたしたちはこのカードをそのデッキの最高点になるようにデザインしました。
これはもともとどんなパーマネントもタップできていて、そしてそれはイライラすることが判明しました。土地をタップするのはかまわないのですが、それが瞬速のついた回避能力持ちクリーチャーにつけられた場合、それは特に連続してプレイすると逆転不可能なゲームの状況を作り出すことがあります。前のスタンダードにあった《老いたる深海鬼》は、そのような対戦相手を複数ターンの間ロックすることができるカードの一例で、それは楽しい負けのパターンではありません。
わたしたちはミラー・マッチでのクリーチャーを通す方法、および『カラデシュ』ブロックのアーティファクトが想定よりも強かった場合の安全装置として、これをアーティファクトとクリーチャーだけをタップするようにしました。
《板歩きの刑》
TJA: これの対象への芳醇さが足りない――《極楽鳥》とか《ボーマットのバザール船》は?
ELI: 《大ダコ》
KEN: 飛行も持たずマーフォークでないにするべきでは? どれぐらい深くフレーバーを表すの?
ELI: 被害者は大きな鉄の重りをつけられているので、飛行を持っていても役に立たない。
《板歩きの刑》はこのセットで最も芳醇でフレーバーにあふれたカード名の1つであり、開発部内の多くのメンバーのお気に入りのカードです。またこれはクリエイティブ・チームによって名前が変更されなかった数少ないカードの1枚でもあります。
普通カード名は確定するまでに3回は変更されます。最初に展望デザイン・チームが仮の名前をつけ、よく変な名前がついています。例えば《静電気式打撃体》はパワー二倍ロボットと呼ばれていました。
デザインの段階で、そのカードはよりコンセプトに沿ったものになります。クリエイティブ・チームはそのカードのアート解説を書き、アーティストがアートを描く助けになる名前をつけます。アートができあがると、そのカードには確定した名前がつけられます。デザインから完成までカード名が変更されないことはものすごく稀です。
しかしながら、わたしはまだどうすれば《極楽鳥》や《ボーマットのバザール船》を《板歩きの刑》に処せるのか分かりません。
《不気味な船長の召集》
SOOYJ: 4つのクリーチャー・タイプを全て書き出すのはレアみたいに見える。《アフェット式底ざらい》のように部族に恩恵を与えると想定される。これは横道戦略よりもアンチ・シナジーに見える。
GSV: このカードは不可解だけど、何らかの目的のためにあると思ってる。部族に大きく偏っていないデッキに恩恵をもたらすため? 自分の部族を2つ《死者再生》するため? これの機能ははっきりわかる、ただとても驚いてる。
わたしたちはこのカードをドラフトでのデッキの軸として、そして宝物で複数の色をタッチすることを推奨するために加えました。多くのデザイナーがこれを奇妙だと思いましたが、実際とてもうまくプレイされました。プレイテスターはこれをドラフトして、デッキの軸にして、夢を叶えようとしました。これは多くの肯定的な意見をプレイテストで受けました。
《アルゲールの断血》
YS: これを変身させたくないかもしれない。
AP: FFL会議で――「させてもよい」
『イクサラン』の変身カードを全部読んでみると、そのいくつかは変身が強制で、いくつかは選べることに気づくでしょう。
もともとは全ての変身カードが「強制」で、ゲーム中に多くの不満を引き起こしていました。《アルゲールの断血》の場合、ライフ獲得戦略をプレイしている場合、このドローエンジンを維持するためにライフ獲得呪文を唱えながらエンチャントのままにしておきたいということは大いにありえます。わたしには《鮮血の秘儀》や《定命の枢軸》のような《アルゲールの断血》を変身させたくないような潜在的なコンボが見えます。
わたしたちは戦場にあるときに関連した能力を持っている変身カードに「してもよい」を加え、そして《軍団の上陸》のような戦場にあるときに機能を持たないカードは強制で変身するようにしました。
《依頼殺人》
SPS: 海賊ミニチームからの新カードですぞ。
SPS: 前はクリーチャーを殺して宝物を費やした場合ライフを得ていました。今は宝物を2つ得るようになりましたぞ。
メカニズム的に、青と黒の海賊は宝物を参照し、他の色の強力なカードをタッチしてゲームの展開をコントロールします。《依頼殺人》は強力なコモンの除去呪文ですが、この目標を達成する助けにはなりません。
もともと、これは唱えるために宝物を使っていた場合ライフを獲得していて、海賊がコントロールをプレイする助けになっていたのですが、それが緊張を生み出し、人々にボーナス効果を得るために宝物を溜め込ませました。
わたしたちは宝物を溜め込んで呪文を唱えないでいることを奨励したくなかったので、このカードを唱えたときに宝物を出すように変更しました。このカードは海賊が他の色をタッチするという目的を達成しましたが、コントロール戦略を少し弱くしました。
釣り合いを取るために、わたしたちは青黒海賊デッキに防御的な2マナ域の《自暴自棄の漂流者》を加えました。
《聖域探究者》
SPS: 吸血鬼ロードに変更ですぞ。
SPS: {2}{B}{B}4/3で、吸血鬼向けの《粗暴な軍族長》テキストになりましたぞ。
DEL: 4/3から3/3に。
SPS: 3/4に上げましたぞ。
《聖域探究者》は吸血鬼デッキの最高点となるためにファイルに加えられました。吸血鬼は小さく大量にいますが、ゲームを決めるのに苦労することがあるので、ライフを吸収するテキストは吸血鬼デッキにとってうまく機能しました。
プレイ・デザイン・チームがしたことの1つは、クリーチャーの大きさを特定の除去に合わせることでした。それはこの4マナ域を《削剥》や《稲妻の一撃》などの呪文から生き延びさせるために重要なことで、それらへの耐性を得るためにこれはタフネスが4になりました。
パート1は以上です。来週は赤、緑、アーティファクト、土地を見ていきます!
メリッサ・デトラ (@MelissaDeTora)
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