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Making Magic -マジック開発秘話-
基本根本 #13:デザイン骨格の再確認
2021年3月22日
毎年第1四半期に、私は「基本根本」という題でマジックの作り方の重要なところを語る記事を書いている。このシリーズはアマチュアのマジック・デザイナー向けではあるが、それ以外の諸君にとっても舞台裏を覗き、我々がどのように繊細な仕事をしているかを見ることに興味を持ってもらいたいのだ。
今回が「基本根本」記事の13年目となる。過去12本(昨年の2部作を2本と数えるなら13本)の記事を紹介しよう。
これまでの「基本根本」は以下の通り。
基本根本 #1:カード・コード(リンク先は英語)
この1本目の記事はもっとも技術寄りのもので、我々が話すときに同じカードのことを確実に示せるようにするシステムの使い方を説明している。
基本根本 #2:デザインの骨格(リンク先は英語)
この2本目の記事で、セットをデザインする上でもっとも重要な道具の「デザインの骨格」を紹介している。(この中でカード・コードを使用しており、そのためにそちらの記事が先になったのだ。)
基本根本 #3:デザインの骨格を埋めよう
この3本目の記事はそれぞれのデザインの骨格を埋める方法について話している。まずはコモンからだ。
基本根本 #4:より高いレアリティ
この4本目の記事では他のレアリティを埋めていくことについて話している。
基本根本 #5:初期プレイテスト
この5本目の記事では、フィードバックを集めてセットを進化させていくためのプレイテストの最良の使い方について論じている。
基本根本 #6:繰り返し
この6本目の記事では、繰り返しの概念とセットを徐々に進化させていく方法について語っている。
基本根本 #7:デザインの3つのステージ
この7本目の記事ではデザインにおける異なった3つの段階について、セットの進化に伴ってどのように優先度が変動していくかを通して説明している。
基本根本 #8:問題解決
この8本目の記事では、デザインの初期から中盤にかけてよくある問題に関する疑問に答えている。
基本根本 #9:評価
この9本目の記事では、自分のセット全体を見て、どのような微調整が必要か判断する方法について語っている。
基本根本 #10:クリエイティブ要素
この10本目の記事では、メカニズム的要素とクリエイティブ的要素をどう組み合わせて一体感のあるセットに編み上げるかについて論じている。その中で、トップダウン(フレイバーから始める)とボトムアップ(メカニズムから始める)という両方のデザインについて論じた。その後、カード名やクリーチャー・タイプ、フレイバー・テキストの扱い方について詳細に述べた。
基本根本 #11:アート
この11本目の記事では、後期プレイテストにおいてアートを用いることの重要性と、それをセットにどのように組み込むかについて語っている。
基本根本 #12 その1:リミテッド(メカニズム)
この記事は2部作となっている。どちらも、そのセットがリミテッドで正しく働くようにする手法について語っている。前半にあたるこの記事では、メカニズムがリミテッドで作用するようにすることに焦点を当てた。
基本根本 #12 その2:リミテッド(テーマ)
後半にあたるこの記事は、リミテッド向けのテーマの作り方に焦点を当てている。
そしてその次が、この13本目の「基本根本」記事だ。今年は、9年前に語った話題であるデザイン骨格に立ち戻ることにした。これは、マジックのセットを作るための基本となる道具である。デザイン骨格の記事が少しばかり古臭くなっているというメールを大量にいただいたので、もう少し現代的デザインらしいセットを作る助けとなるように更新版を作ることにしたのだ。また、開発部はマジックを少し向上させているので、さらに堅牢な初期デザイン骨格をお見せできるのだ。これについてはすぐ後で触れる。
デザイン骨格に馴染みがない諸君に説明すると、これはデザイナーがそのセットに必要なものを参照できるようにするためにさまざまな要素を割り当てることができる、構造的道具である。デザイン骨格の基本についての情報が必要なら、この話題に関する最初の記事(リンク先は英語)を読んでみてくれたまえ。
今日は、マジックのセットを作る上ではるかに具体的な出発点をお見せしていく。昨年、開発部は、熟練したデザイナーがスタジオ内の他のメンバーのためにさまざまな話題について語るということを始めた。(私は、カラー・パイの重要性について語った。デザイナーの1人であるアダム・プロサック/Adam Prosakは、新人デザイナーが最初のセットを作るときの助走にできるようにするため、初期デザイン骨格を作った。この初期デザイン骨格は非常に詳細なもので、自分のマジックのセットをデザインしようと思うすべての人に大きな助けになると思われる。
この初期デザイン骨格は、コモンやアンコモンを扱うものである。本質的に、出発点として使えるような一般的デザイン骨格なのだ。デザイン骨格は命ある文書であり、自分のセットを作る上で変わっていくべきものだということは覚えておいてもらいたい。今日紹介するのは、アダム・プロサックの多大な貢献に基づく、出発点として用いるためのものなのである。自分のセットを作るということの大部分は、デザイン骨格をそのセットにおける必要に応じて変更していくということである。今日紹介するものは、最初の立ち上げを準備してくれる道具に過ぎないのだ。
時間のデザイン
最初に、セットの大きさを見る。通常のマジックのセットは、かつて「大型セット」と呼ばれていたものである。(当時は「小型セット」2つがその後に続いていた。)コモンが101枚、アンコモンが80枚存在する。初期デザイン骨格では、コモンは各色に19枚、アーティファクトに6枚あると仮定している。アンコモンは各色に13枚、2色の10枚サイクルが1つ、アーティファクトに5枚あると仮定している。初期値としてはコモンやアンコモンに土地は入っていないが、セットに必要な場合にそれを入れるためのさまざまな手法についてこの後で説明する。
クリーチャーの比率はそれぞれ計算されている。マジックの各色には、それぞれどれだけのクリーチャーが入るかの順番が決まっている。1番多いのは白、続いて緑、黒、赤、青だ。白では62%をクリーチャーとし、色ごとに3%ずつ減らして、最後の青は50%となる。これらの比率は割り切れる数字ではないので、切り上げや切り捨てで少し調整する余地がある。つまり、比率はこうなる。
白 ― 62%
青 ― 50%
黒 ― 56%
赤 ― 53%
緑 ― 59%
また、初期値として、コモンとアンコモンにそれぞれ3枚ずつのアーティファクト・クリーチャーが入る。
これは、クリーチャーのマナ・カーブがスムーズになるようにするために、特にコモンにおいて、非常に重要である。そのため、ここから先は各クリーチャーの枠ごとにマナ総量の値がいくつであるべきかを記載していく。(調整の余地はある。)マナ総量のことをMVと略記する。呪文にはさまざまなマナ・コストが必要だが、それはクリーチャーのように規範的なものである必要はないので、初期デザイン骨格ではそれらのマナ総量は記載していない。
それでは、各色(と多色やアーティファクト)の基本根本に入ろう。
白
コモン・クリーチャー
白の19枚のコモン・カードのうち、12枚がクリーチャーである。内訳は以下の通り。(カード・コードを用いている。よくわからない諸君は「基本根本」記事の第1回(リンク先は英語)を参照のこと。)各色のクリーチャーのマナ・カーブが把握しやすくなるよう、クリーチャーをマナ総量順で並べる。
CW01 ― 1 MV
CW02 ― 1~2 MV(これとCW06の両方を2にはしないこと)
CW03 ― 2 MV
CW04 ― 2 MV
CW05 ― 2 MV
CW06 ― 2~3 MV
CW07 ― 3 MV
CW08 ― 3 MV
CW09 ― 4 MV
CW10 ― 4 MV
CW11 ― 5 MV
CW12 ― 5~6 MV
1体以上のクリーチャー・トークンを生成するインスタントやソーサリーは、デザイン骨格上はクリーチャーとして扱い、ここに入れる。パワーが0~1で通常は攻撃できないクリーチャーは、クリーチャーとしては扱わない。
白のコモンに存在するキーワードは以下の通り。(基本的な数も列記する。)
- 防衛(0~1、これはクリーチャーとしては数に入れない。)
- 先制攻撃(1、自分のターンのみ、あるいは攻撃時のみということもある。)
- 瞬速(0~1)
- 飛行(2~3、同じスタッツにならないように、異なるパワーのクリーチャーに持たせること。)
- 破壊不能(0~1、呪文によって一時的に与えられるだけ。)
- 絆魂(1、パワー3以下。)
- 警戒
コモンのクリーチャーは、通常、2つ以上のキーワードを持つことはない。複数のキーワードを持つ場合、通常はその一方は飛行である。
コモン・呪文
CW13 ― 軽量除去(通常は攻撃クリーチャー、ブロック・クリーチャーへのダメージである。)
CW14 ― 攻撃もブロックもできない(起動型能力も止めることがある。通常はオーラ。)
CW15 ― 大型/タップ状態のクリーチャーを破壊する
CW16 ― コンバット・トリック(通常+2/+2以下。)
CW17 ― 強化型オーラ/装備品
CW18 ― 全体強化効果
CW19 ― アーティファクト/エンチャント破戒(どちらでも破壊できることが多い。)
すべての色に、インスタント、ソーサリー、エンチャント、アーティファクトがあるようにするべきである。コモンでは、エンチャントはオーラであることが多い。
アンコモン・クリーチャー
UW01 ― 1 MV
UW02 ― 2 MV
UW03 ― 2~3 MV
UW04 ― 3 MV
UW05 ― 4 MV
UW06 ― 5 MV
UW07 ― 任意のMV(アンコモンで2枚以上のクリーチャーが同じMVであるべきではない。)
UW08 ― 任意のMV
アンコモンでは、クリーチャーのマナ・カーブは多少柔軟性を持つので、2枠は任意のサイズにすることができる。これはすべての色について言えることである。
白のアンコモンに存在するキーワードは以下の通り。
- 防衛(0~1、これはクリーチャーとしては数に入れない。)
- 二段攻撃(0~1、二段攻撃を使う場合、先制攻撃は使わないことが多い。)
- 先制攻撃(0~1)
- 瞬速(0~1)
- 飛行(2、パワーはそれぞれ異なる。通常は、1体は天使など大型である。)
- 破壊不能(0~1)
- 絆魂(1)
- 警戒(1)
アンコモンには、複数のキーワードを持つクリーチャーがいることが多い。これもやはり、すべての色について言えることである。
アンコモン・呪文
UW09 ― クリーチャー除去(通常は非常に効率的である。)
UW10 ― 非クリーチャー
UW11 ― 非クリーチャー
UW12 ― 非クリーチャー
UW13 ― 非クリーチャー
アンコモンの呪文の組み合わせには自由度が高い。非クリーチャー・呪文の枠には、さまざまな種類の呪文があるようにすること。
非クリーチャー・呪文の選択肢としては、以下のようなものがある。
- パーマネント(やその部分集合)1つを、戦場にある間追放する。
- 複数のクリーチャー・トークンを生成する
- (エンチャントや+1/+1カウンターなどで)永続的に全体を強化する
- ライフ回復(複数回使用可能なことが多い。)
- 装備品や機体との相互作用
- 常在型のルール変更能力を持つエンチャント
- オーラや装備品
青
コモン・クリーチャー
青のクリーチャーの数は最も少なく、コモンは9枚である。
CU01 ― 1 MV
CU02 ― 2 MV
CU03 ― 2 MV
CU04 ― 3 MV
CU05 ― 3 MV
CU06 ― 4 MV
CU07 ― 4 MV
CU08 ― 5 MV
CU09 ― 6以上のMV(これやCU08の一部は、何らかの攻撃制限を持つことが多い。)
青は他の色に比べて、コモンでタップ能力を持つクリーチャーの数が多いことが多い。
青のコモンに存在するキーワードは以下の通り。(基本的な数も列記する。)
- 防衛(0~1、これはクリーチャーとしては数に入れない。)
- 瞬速(1)
- 飛行(3、同じスタッツにならないように、異なるパワーのクリーチャーに持たせること。)
- 呪禁(0~1、コモンでは回避能力を持たない小型クリーチャーだけに、慎重に持たせること。)
コモン・呪文
CU10 ― パワー0のクリーチャー、防衛持ちクリーチャー、あるいは非クリーチャー
CU11 ― なんでも打ち消せる打ち消し呪文(開発部語で「確定カウンター」。)
CU12 ― 何らかの制限のある打ち消し呪文(開発部語で「不確定カウンター」。)
CU13 ― 制止系オーラ
CU14 ― カードを引くもの(通常、3枚まで。)
CU15 ― キャントリップ/カード濾過(一定枚数のカードを引き、そのあと捨てる。)
CU16 ― バウンス呪文(通常はクリーチャーを手札に戻す。土地には効かない。)
CU17 ― 強化型オーラ/コンバット・トリック
CU18 ― 相手クリーチャーの妨害(氷結、タップ、パワー減少、など。)
CU19 ― 何でも
アンコモン・クリーチャー
UU01 ― 1~2 MV
UU02 ― 2 MV
UU03 ― 3 MV
UU04 ― 4 MV
UU05 ― 5 MV
UU06 ― 任意のMV
UU07 ― 任意のMV(アンコモンで2枚以上のクリーチャーが同じMVであるべきではない。)
青のアンコモンに存在するキーワードは以下の通り。(基本的な数も列記する。)
- 防衛(0~1、これはクリーチャーとしては数に入れない。)
- 瞬速(0~1)
- 飛行(2~3、できるだけ同じスタッツにならないように、通常は1枚以上は大型である。)
- 呪禁(0~1、アンコモンではいくらか大きめのクリーチャーが持つこともあり、条件付きであることもある。)
アンコモン・呪文
UU08 ― カードを引く
UU09 ― 打ち消し呪文
UU10 ― 非クリーチャー
UU11 ― 非クリーチャー
UU12 ― 非クリーチャー
UU13 ― 非クリーチャー
非クリーチャー・呪文の選択肢としては、以下のようなものがある。
- カードを引く(コモンより枚数が多いか、複数回使用可能なもの。)
- クリーチャー奪取(通常、何らかの制限がある。)
- ライフ回復(大抵は複数回使用可能である。)
- 複数対象のバウンス(オーナーの手札にパーマネントを戻す。)
- 複数対象の氷結(タップして、次のターンにアンタップさせなくする。)
- クリーチャーの変身
- パーマネントをタップ/アンタップ(複数回使用可能なことが多い。)
- オーラや装備品
黒
コモン・クリーチャー
CB01 ― 1 MV
CB02 ― 2 MV
CB03 ― 2 MV
CB04 ― 2~3 MV
CB05 ― 3 MV
CB06 ― 3 MV
CB07 ― 4 MV
CB08 ― 4 MV
CB09 ― 5 MV
CB10 ― 6以上のMV
黒のコモンに存在するキーワードは以下の通り。(基本的な数も列記する。)
- 接死(1)
- 防衛(0~1、これはクリーチャーとしては数に入れない。)
- 瞬速(1、タフネスの小さいクリーチャー。)
- 飛行(1)
- 速攻(0~1)
- 破壊不能(0~1、起動や呪文によって一時的に与えられるだけ。)
- 絆魂(1、パワー3以下。)
- 威迫(1)
コモン・呪文
CB11 ― 何でも殺せる除去呪文
CB12 ― 小さいクリーチャーを殺せる除去呪文
CB13 ― 除去呪文、布告(生け贄強制)、または条件付き
CB14 ― 除去呪文、条件付き(他とは異なる、通常は弱い。)
CB15 ― カードを引く(マナに加えて他のリソースが必要。通常、ライフである。)
CB16 ― 墓地から手札にクリーチャー・カードを戻す(1~2枚。)
CB17 ― 手札破壊(1~2枚、選べる場合は土地以外。)
CB18 ― 強化型オーラ/コンバット・トリック
CB19 ― 何でも
アンコモン・クリーチャー
UB01 ― 1~2 MV
UB02 ― 2 MV
UB03 ― 3 MV
UB04 ― 4 MV
UB05 ― 5 MV
UB06 ― 任意のMV(アンコモンで2枚以上のクリーチャーが同じMVであるべきではない。)
UB07 ― 任意のMV
黒のアンコモンに存在するキーワードは以下の通り。(基本的な数も列記する。)
- 接死(1)
- 防衛(0~1、これはクリーチャーとしては数に入れない。)
- 瞬速(0~1)
- 飛行(1)
- 破壊不能(0~1、起動や呪文によって一時的に与えられるだけ。)
- 絆魂(1)
- 威迫(1)
アンコモン・呪文
UB08 ― 除去
UB09 ― リアニメイト系
UB10 ― 非クリーチャー
UB11 ― 非クリーチャー
UB12 ― 非クリーチャー
UB13 ― 非クリーチャー
非クリーチャー・呪文の選択肢としては、以下のようなものがある。
- 小型クリーチャーを殺す全体除去呪文
- 教示者(自分のライブラリーからカード1枚を探し、自分の手札に入れる。)
- 手札破壊効果(コモンのものよりも大規模か、複数回使用可能。)
- クリーチャーやプレイヤーからの吸収(ダメージを与えてそれと同量のライフを得る。複数回使用可能なことが多い。)
- 墓地にあるカードの追放(効果であることも。)
- カウンター除去
- オーラや装備品
赤
コモン・クリーチャー
CR01 ― 1 MV
CR02 ― 2 MV
CR03 ― 2 MV
CR04 ― 2 MV
CR05 ― 3 MV
CR06 ― 3 MV
CR07 ― 4 MV
CR08 ― 4 MV
CR09 ― 5 MV
CR10 ― 5以上のMV
赤のコモンに存在するキーワードは以下の通り。(基本的な数も列記する。)
- 防衛(0~1、これはクリーチャーとしては数に入れない。)
- 先制攻撃(1、自分のターンのみ、あるいは攻撃時のみということもある。)
- 速攻(1~2)
- 威迫(1)
- 到達(0~1)
- トランプル(1)
コモン・呪文
CR11 ― 効率的な直接ダメージ呪文(通常これかCB12のいずれかがクリーチャー、プレインズウォーカー、プレイヤーから対象を選べる。)
CR12 ― 他の直接ダメージ呪文
CR13 ― 奪取効果/非効率的か直接ダメージ
CR14 ― 全体強化(タフネスよりもパワー)/土地破壊
CR15 ― キャントリップ(カードを引くというおまけ)/カード濾過(通常は赤ルーター、捨ててから引く。)
CR16 ― 強化型オーラ/装備品
CR17 ― コンバット・トリック
CR18 ― ブロックされない/アーティファクト破壊/プレイヤーへの直接ダメージ
CR19 ― 何でも
アンコモン・クリーチャー
UR01 ― 1~2 MV
UR02 ― 2 MV
UR03 ― 3 MV
UR04 ― 4 MV
UR05 ― 5以上のMV
UR06 ― 任意のMV(アンコモンで2枚以上のクリーチャーが同じMVであるべきではない。)
UR07 ― 任意のMV
赤のアンコモンに存在するキーワードは以下の通り。(基本的な数も列記する。)
- 防衛(0~1、これはクリーチャーとしては数に入れない。)
- 二段攻撃(0~1、通常はこれか先制攻撃のいずれか1つだけ。)
- 速攻(1)
- 先制攻撃(0~1)
- 威迫(1)
- 到達(0~1)
- トランプル(1~2)
アンコモン・呪文
UR08 ― 直接ダメージ(ほとんどはクリーチャー、プレインズウォーカー、プレイヤーから対象を選べる。)
UR09 ― 小型全体除去/複数対象への直接ダメージ
UR10 ― 非クリーチャー
UR11 ― 非クリーチャー
UR12 ― 非クリーチャー
UR13 ― 非クリーチャー
非クリーチャー・呪文の選択肢としては、以下のようなものがある。
- 一時的なクリーチャー奪取(通常、コモンとアンコモンを通して1枚。)
- 赤ルーター(複数回使用可能なことも。)
- クリーチャーに格闘をさせる
- 自軍強化(通常はエンチャントによる。パワーのほうがタフネスよりも大きい。)
- 呪文をコピーする
- インスタントやソーサリーの回収(墓地から唱えることも。)
- オーラや装備品
緑
コモン・クリーチャー
CG01 ― 1 MV
CG02 ― 2 MV
CG03 ― 2 MV
CG04 ― 3 MV
CG05 ― 3 MV
CG06 ― 3~4 MV
CG07 ― 4 MV
CG08 ― 4 MV
CG09 ― 5 MV
CG10 ― 5~6 MV
CG11 ― 6以上のMV
緑のコモンに存在するキーワードは以下の通り。(基本的な数も列記する。)
- 接死(1、通常は小型クリーチャー。)
- 防衛(0~1、これはクリーチャーとしては数に入れない。)
- 瞬速(0~1、通常はパワー3以上のクリーチャー。)
- 速攻(1)
- 呪禁(0~1、通常は回避能力を持たない小型~中型クリーチャー。)
- 到達(1)
- トランプル(1~2)
- 警戒(1)
コモン・呪文
CG12 ― 格闘か噛み(パワーに等しい点数のダメージを与える。)
CG13 ― パワー/タフネス強化(通常、インスタント)
CG14 ― もう1枚のコンバット・トリック
CG15 ― キャントリップ/カード濾過
CG16 ― 強化型オーラ/装備品
CG17 ― 飛行対策
CG18 ― マナ加速(通常は土地を持ってくるものだが、オーラであることも。)
CG19 ― アーティファクト/エンチャント破壊
アンコモン・クリーチャー
UG01 ― 1~2 MV
UG02 ― 2 MV
UG03 ― 3 MV
UG04 ― 4 MV
UG05 ― 5 MV
UG06 ― 6以上のMV
UG07 ― 任意のMV(アンコモンで2枚以上のクリーチャーが同じMVであるべきではない。)
UG08 ― 任意のMV
緑のアンコモンに存在するキーワードは以下の通り。(基本的な数も列記する。)
- 接死(0~1)
- 防衛(0~1、これはクリーチャーとしては数に入れない。)
- 瞬速(0~1、通常はパワー3以上のクリーチャー。)
- 速攻(1)
- 破壊不能(0~1)
- 呪禁(0~1、通常は回避能力を持たない小型~中型クリーチャー。)
- 到達(0~1)
- トランプル(1)
- 警戒(1)
アンコモン・呪文
UG09 ― マナ加速(通常、コモンのマナ加速よりも多くのマナを生み出す。)
UG10 ― 非クリーチャー
UG11 ― 非クリーチャー
UG12 ― 非クリーチャー
UG13 ― 非クリーチャー
非クリーチャー・呪文の選択肢としては、以下のようなものがある。
- 新たな芽吹き(墓地から好きなカードを手札に戻す。)
- トークン生成(通常、1/1より大きなトークン。)
- 格闘/噛み(アンコモンとコモンにある場合、通常はアンコモンのほうが強い。)
- パワー/タフネス強化(複数のクリーチャーを、または1体を大きく、強化する。)
- +1/+1カウンター付与
- アーティファクト/エンチャント破壊
- オーラや装備品
多色
セットでは、アンコモンに10枚サイクルとなるクリーチャーがいて、ドラフトの「指針」、つまり各2色のアーキタイプがドラフトで何をするのかをプレイヤーに知らせるためのカードとして働く。また、そのカードを初期にドラフトすれば、それを基柱にドラフトすることができるようになっている。この枠は必ずクリーチャーであるというわけではないが、出発点としてはそうすることが多い。
UZ01 ― クリーチャー
UZ02 ― クリーチャー
UZ03 ― クリーチャー
UZ04 ― クリーチャー
UZ05 ― クリーチャー
UZ06 ― クリーチャー
UZ07 ― クリーチャー
UZ08 ― クリーチャー
UZ09 ― クリーチャー
UZ10 ― クリーチャー
ドラフト・アーキタイプが初期に決まっていない場合、初期プレイテストのために一般的な強いカードを作っておくこと。
アーティファクト
コモン・クリーチャー
先述の通り、基本としてはコモンのアーティファクト・クリーチャーは3枚である。
CA01 ― 1~2 MV
CA02 ― 3~4 MV
CA03 ― 5~6 MV
アーティファクトのコモンに存在するキーワードは以下の通り。(基本的な数も列記する。)
- 防衛(0~1、これはクリーチャーとしては数に入れない。)
- 瞬速(0~1、通常じゃパワー3以上のクリーチャー。)
- 飛行(1)
- 速攻(0~1)
- トランプル(0~1)
- 警戒(0~1)
他のキーワードも採用できる。これらは、コモンのアーティファクト・クリーチャーで我々がもっともよく使っているものである。アンコモンについても同じである。
コモン・呪文
CA04 ― 装備品
CA05 ― 土地を持ってくる/色安定化
CA06 ― マナ生成
アンコモン・クリーチャー
UA01 ― 1~2 MV
UA02 ― 3~4 MV
UA03 ― 5~6 MV
アーティファクトのアンコモンに存在するキーワードは以下の通り。(基本的な数も列記する。)
- 防衛(0~1、これはクリーチャーとしては数に入れない。)
- 瞬速(0~1、通常はパワー3以上のクリーチャー。)
- 飛行(1)
- 速攻(0~1)
- トランプル(0~1)
- 警戒(0~1)
アンコモン・呪文
UA04 ― 除去(条件付きであることが多く、通常はいくらか非効率的なコストである。)
UA05 ― 非クリーチャー
UA06 ― 非クリーチャー
非クリーチャー・呪文の選択肢としては、以下のようなものがある。
- 装備品
- 回避能力を与える(複数回使用可能なことが多い。)
- カードを引く(複数回使用可能なことが多い。)
- クリーチャー強化(複数回使用可能なことが多い。)
これらの枠は無色であることを忘れないこと。有色アーティファクトは、各色の枠で扱うべきである。
土地の投入
セットに基本でない土地が必要だとわかった場合、デザイン骨格に入れる手段はいくつか存在する。1つ目に、無色枠を土地にすることができる。2つ目に、各色のカードを1枚ずつ減らし、土地のサイクルを入れることができる。3つ目に、基本土地枠に基本でない土地を、100%でない割合で入れることができる。そうした場合、デザイン骨格から削られるものはないが、そのことをどこかで示したいだろう。
ファイルの整頓
これが、コモンおよびアンコモンの初期デザイン骨格である。今日の記事は非常に技術的なものだったのはわかっているが、これがすべてのアマチュア・マジック・デザイナー諸君にとっての大きな恩恵になることを願っている。いつもの通り、今日の記事についての諸君の感想を聞かせてほしい。メール、各ソーシャルメディア(Twitter、Tumblr、Instagram、TikTok)で(英語で)聞かせてくれたまえ。
それではまた次回、『ストリクスヘイヴン:魔法学院』のデザイン物語の始まりでお会いしよう。
その日まで、あなたが自分のマジックのセットを作ることを楽しみますように。
(Tr. YONEMURA "Pao" Kaoru)
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