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コラム

カマニキの《渦まく知識》:出張版

猫vs犬決戦と寿司ドラフト裏話

カマニキ(マジック公認店舗サポート担当)

 マジックプレイヤーのみなさん、こんにちは。マジック公認店舗サポート担当のカマニキです。コロナや猛暑など不安定な情勢が続いておりますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか? みなさまがご健康であれば幸いです。

このコーナーは?

 さて、突然始まったこの記事ですが、普段マジックフェストや日本選手権などのイベントの幕間の時間で、私がマジックのストーリーやカードについて気の赴くまま趣味で語る説明する「カマニキの渦まく知識」というコーナーがあります。

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 あいにく今年はテーブルトップの大型イベントが中止になってしまい、会場や放送でみなさまとお会いすることもできない状況が続いていますが、今回公式ページの幕間をお借りしてネタが切れない程度にこのコーナーを復活させることになりました。

 ゲームの戦略やイベントに直接関連する記事ではないですが、どうぞ暇つぶし程度にご覧いただければ幸いです。

 なお、この記事は私個人が諸々調べた情報で執筆した記事となります。ファクトチェックはしっかりしているつもりですが、もし間違っている箇所があった場合には、こっそりお知らせください。何食わぬ顔で修正します。

『基本セット2021』のテーマ

 突然ですが、みなさんは『基本セット2021』遊んでくださっておりますでしょうか?

 『基本セット2021』のカードに触れた方は、テフェリーの半生やウギンやガラクといった懐かしいプレインズウォーカーといった、今回のセットのいくつかのテーマをご覧になっているかもしれません。

 そしてこのセットでは、それらに更に加えて「犬」の部族の復活と、「犬」「猫」の2つの部族の決戦投票イベントが行われたことも記憶に新しいと思います。

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あれ……オオカミ混ざってるような……

 

 さて、みなさまの人気投票結果がどちらに転んだのか……はさておいて、我々マジックのプレイヤーとしては人気も大事ですが、カードやその背景までをそれぞれを比較してなんぼのもの。

 今回はこれまでのマジックの歴史の中で犬と猫、どちらがより優れているのかを実際のカードを通して比較し、勝負形式でその優劣を競いたいと思います。

猫 vs 犬決戦!!

1.初登場のタイミング

 やはり愛され部族は登場からして機先を制するもの。それぞれのクリーチャー・タイプの初登場時期を比較したいと思います。ということでまずは猫から。

 マジックで初めてクリーチャータイプとしての猫が登場したのはいつか、みなさまご存知でしょうか?

 答えをイメージできたらこちらをクリックしてください。



 さて次に犬の登場です。予想したら、こちらをクリック!



2.収録枚数

 第2ラウンドは数の勝負、やはり愛される生き物は数多く登場しているもの。

 2020年7月時点での犬と猫それぞれ収録枚数の合計はどちらが上なのか。

 予想ができた方はこちらをクリックしてください。



3.パワー、タフネスの合計値

 やはり勝負事といえば強さが第一! マジックのクリーチャーの強さの第一定義といえばもちろん、パワーとタフネス。能力やコストはいったん脇に置いて、単純な力比べをします。

 さて犬と猫、パワーとタフネスの合計値がより高い最強のクリーチャーは一体どちらにいるのか。予想がついた方はこちらをクリック!



4.登場する次元の数

 続いてはマジックの舞台、多元宇宙のいくつの次元に犬、猫が分布しているかという生息域の比較調査です。やはり愛される部族ともなれば多元宇宙に広く分布しているもの。

 出身次元の特定が難しい基本セット、統率者セットなどの特殊セット、また小説やイラストなどの描写を除き、犬と猫は一体いくつの次元に登場しているのか、登場したカードとそのセットの次元で比較してみた結果が次の通りです。予想がついた方はこちらをクリック!



戦いの行きつく先は……?

 2ポイント vs 2ポイントで進んだこの対決、次のラウンドは何で比較しようかと思案していたところ1枚のカードが目に入りました。

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 『基本セット2021』のボックス購入特典《離れられない二匹、リンとセリ》……。

 仲良く寄り添う二匹の姿を見て、「果たしてこの争いで勝者を決める意味があるのかな……」という思いが到来し、明確な決着をつけていいのかと悩むようになりました。

 そもそも猫と犬は約6000~6500万年前に生息していたミアキスという動物を共通の祖先に持った兄弟のような関係の動物です。個々人の好みはあれども、どちらも違ってどちらも良い、そんな関係こそが理想的であり、優劣をつけようとする弊社がこと自体がよくないのではという結論に至りました。それに何度見ても真ん中のスリーブ《番狼》だし……。

狼はもちろん今も狼

 

 勝負自体なんともうやむやな決着にはしてしまいましたが、犬猫問わずみなさまのお好きなカードでマジックを楽しんでいただければ幸いです。

おまけ「イベント裏話:寿司ドラフト」

 さて、普段であれば対戦の合間にマジックのカードや設定をお伝えして終わるこのコーナーだったのですが、こういった時勢ではあるので、かえって普段お伝えできない過去のイベントの裏話的なおまけを一つご紹介できればと思います。

 ちょうど今から5年前、2015年といえば「グランプリ・千葉2015」。

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 『モダンマスターズ 2015年版』を用いた国内最大規模のイベントとして、結婚式52時間連続世界3か所同時配信などさまざまな試みが実施されたイベントでしたが、そのひとつにあったのがーー

 そう、寿司ドラフトですね!

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 私がウィザーズに入社したのがちょうどその年の3月だったのですが、入社してグランプリでの最初の仕事のひとつが「寿司ドラフト用の寿司の調達」でした。

 寿司ドラフトをやるという話は事前には聞いていて、当初は自分の担当ではなかったこともあり「トロやウニやいくらなどで彩りを添えるのかな…」とぼんやり考えていたのですが、当日急遽のトラブルで寿司ネタ調達を代理で行うことに。

 そしていざ私が担当することになって、はじめて聞いた詳細な条件が以下の通り。

寿司ドラフト用寿司の調達条件
  • 15貫×8人分の寿司を同一の内容で用意すること
  • 予算は8人合計で約11000円(100ドル程度が目安)
  • マジックの5色が寿司ネタの色(?)に等しく散らばっていること
  • タイムリミットは3時間

 一貫の予算は約90円、そしてマジックの5色を表現……

 事前準備がない中、なかなかハードな問題です。これまでの仕事のどの経験も全く活かせない!

 トロ、ウニのようなトップレアのグッドスタッフは高望みしすぎたとはいえ、プレイアブルな寿司ネタを探すところからすでにハードです。さながら寿司の限定構築。予算は仕方ないとして、5色の表現……黒色の寿司ネタとは一体なんなのか……そして何より当日数時間後に迫ったドラフトまでに集められる寿司とは……

 悩みぬいた結果の15貫は以下の通り!

  • 白……いか、エンガワ、タコ
  • 青……なす、アジ、こはだ
  • 黒……アオサの海苔巻き、鉄火巻き、カニミソ
  • 赤……赤身、とびっこ、ネギトロ
  • 緑……アサツキ、高菜、かっぱ巻き
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 今見返しても特に緑黒と寿司とのアンチシナジーが心苦しい……のですが、そこに彩りを添える余力は当時の私には残されておりませんでした。

 そんな刺激的なウィザーズでの大型イベントデビュー戦ではありましたが、至らぬ点が多々ありつつも八十岡選手やドラフトにご参加いただいたみなさま、盛り上がる記事に仕上げたスタッフのみなさまのお力もあり、なんとかかんとか無事完了。

 グランプリの本戦も4000人近くが集まる大盛況となり、マジックを楽しむ皆様の熱量を身近に感じながら、私のウィザーズ生活の幕開けと相成ったのでした。


 というわけで今回の記事は以上となります。もとはイベント時の動画での放送を記事に落とし込んだものでしたので、読みづらい点もあるかと思います。改善点はもちろん今後紹介してほしいカードやストーリー内容などありましたらお気軽にお知らせください。

 お読みいただきありがとうございました。次回もまた何かやれたらと思いますのでお楽しみに!

追伸:金子さん、この記事書いている時にやたらと寿司が食べたくなったのですが、寿司代は記事経費で落ちますか? 金子さん~?

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