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戦略記事

鍛冶友浩の「プロツアー観戦ガイド」

プロツアー『タルキール覇王譚』、優勝はアブザン・ミッドレンジのアリ・ラックス選手!日本人最上位は渡辺雄也選手のトップ8!

プロツアー『タルキール覇王譚』、優勝はアブザン・ミッドレンジのアリ・ラックス選手!日本人最上位は渡辺雄也選手のトップ8!

by 鍛冶 友浩

 皆さんこんにちは! 10月10日(金)〜12日(日)(現地時間)にハワイのホノルルで開催されたプロツアー『タルキール覇王譚』で、ニコニコ生放送の司会を務めました鍛冶友浩です。深夜4時からの生放送と今までで一番時差のある大会となってしまいましたが、皆さんご覧いただけましたでしょうか?

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 『タルキール覇王譚』のブースタードラフトと、使用可能カードが大きく入れ替わった新しいスタンダードで争われた今回のプロツアー。決勝ラウンドには5つの氏族の中からジェスカイとアブザンが多く勝ち残り、それらを代表する《カマキリの乗り手》 と《包囲サイ》の戦いを制したのは、アリ・ラックス選手の「アブザン・ミッドレンジ」でした!

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 また、日本からは渡辺雄也選手が初日全勝を記録し、そこからトップ8に入賞、プラチナ・プロの意地を見せ付けてくれました!

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 優勝者のアリ・ラックス選手のアブザンは、メインから《真面目な訪問者、ソリン》、《英雄の導師、アジャニ》、《太陽の勇者、エルズペス》といった7枚のプレインズウォーカーに加え、サイドボードにも《世界を目覚めさせる者、ニッサ》、《リリアナ・ヴェス》という長期戦にも耐えられる構成をなしています。

Ari Lax - アブザン・ミッドレンジ
プロツアー『タルキール覇王譚』優勝 / スタンダード[MO] [ARENA]
3 《
2 《平地
4 《吹きさらしの荒野
4 《砂草原の城塞
2 《ラノワールの荒原
4 《疾病の神殿
2 《コイロスの洞窟
1 《静寂の神殿
1 《マナの合流点
1 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ

-土地(24)-

2 《エルフの神秘家
4 《森の女人像
4 《クルフィックスの狩猟者
4 《包囲サイ
2 《風番いのロック

-クリーチャー(16)-
4 《思考囲い
4 《アブザンの魔除け
3 《英雄の破滅
2 《真面目な訪問者、ソリン
2 《完全なる終わり
2 《英雄の導師、アジャニ
3 《太陽の勇者、エルズペス

-呪文(20)-
3 《胆汁病
1 《霊気のほころび
3 《悲哀まみれ
2 《残忍な切断
1 《対立の終結
1 《砂塵破
1 《集団の石灰化
2 《世界を目覚めさせる者、ニッサ
1 《リリアナ・ヴェス

-サイドボード(15)-

 アブザン同系に強い《風番いのロック》らクリーチャーを意識したティアゴ・サポリート選手や、10-0からそのままトップ8を決めたマイク・シグリスト選手のビートダウンのものとも異なるものでした。

 また、今回惜しくも準優勝となった、プロツアー『神々の軍勢」のチャンピオンであるショーン・マクラーレン選手も、3人いたジェスカイ・ウィンズの中で唯一4枚の《時を越えた探索》を採用しています。渡辺 雄也選手の《オレスコスの王、ブリマーズ》+《神々の思し召し》や、アンドレイ・ストラスキー選手の《灰雲のフェニックス》+《嵐の息吹のドラゴン》といったクリーチャーでのダメージよりも、火力を探しに行けるためにより粘り強く戦えるものとなっていました。

Shaun McLaren - ジェスカイ・ウィンズ
プロツアー『タルキール覇王譚』 トップ8 / スタンダード[MO] [ARENA]
2 《
3 《
1 《平地
4 《溢れかえる岸辺
4 《神秘の僧院
2 《シヴの浅瀬
4 《天啓の神殿
1 《戦場の鍛冶場
4 《凱旋の神殿

-土地(25)-

1 《道の探求者
4 《ゴブリンの熟練扇動者
4 《カマキリの乗り手

-クリーチャー(9)-
4 《稲妻の一撃
4 《マグマの噴流
4 《ジェスカイの魔除け
2 《神々の憤怒
2 《払拭の光
4 《かき立てる炎
4 《時を越えた探索
2 《龍語りのサルカン

-呪文(26)-
1 《ファイレクシアの破棄者
2 《嵐の神、ケラノス
2 《消去
2 《否認
1 《軽蔑的な一撃
3 《解消
2 《神々の憤怒
2 《対立の終結

-サイドボード(15)-

 ぜひ、こちらのトップ8デッキリストを確認していただきたいのですが、同じ氏族のデッキでもここまで構築が異なるものが同時に入賞することはとても珍しいことでしょう。

 他にも、プロツアー『マジック2015」の優勝に引き続き、今回もトップ8に残ったイヴァン・フロック選手の「青黒コントロール」も大変興味深いものがあります。惜しくもトップ8を逃したオーウェン・ツァーテンヴァルド選手も同じく「青黒コントロール」でした。

 オーウェン・ツァーテンヴァルド選手は《真珠湖の古きもの》と《光輝の泉》ら回復土地とのシナジーを内包した《危険な櫃》入り重コントロールを選び、イヴァン・フロック選手は4枚の《蔑み》から1対1交換を繰り返しました。《予知するスフィンクス》でフィニッシュするという同じ「青黒コントロール」と括るには違いすぎる構築です。

 最後のトップ8には、久しぶりにスタンダードに帰ってきたコンボデッキ「《ジェスカイの隆盛》コンボ」を操る香港のプレイヤー、リー・シー・ティエン選手が入賞。しかし、彼のデッキはチャネルファイアーボール製のエリック・フローリッヒ選手がプレイした墓地利用型とは似て非なるものでした。

 アーキタイプ名だけでは構成が大きく異るものが多く見かけられたプロツアー『タルキール覇王譚』の上位デッキは、こちらの成績優秀者デッキリストでご覧いただけます。

 さて、そんな「プロツアー『タルキール覇王譚』」でしたが、タイムシフト視聴で今からでもご覧いただけます!新しいスタンダードのアーキタイプの数々を操るトップ・プロのプレイをお楽しみください。特に日曜日の決勝ラウンドには解説者としてスペシャルゲストもお招きしていますのでチェックしてみてくださいね!

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日程放送日放送ページ
1日目(予選ラウンド)10月11日(土)放送ページ
2日目(予選ラウンド)10月12日(日)放送ページ
3日目(決勝プレイオフ)10月13日(月・祝)放送ページ

 今回のプロツアーはリゾート地のホノルルで行われたということで、プロツアー参加者の多くの方が試合後に観光や、海に出かけられたようですね。僕も金子さんや、中村修平選手、高橋優太選手と早朝に朝日を見るため、ダイヤモンドヘッドを登ったのですが「ここは日本か!?」と思うほどに、すれ違う人々から日本語を話すのが聞こえ驚きました。あまりの人、人、人に写真は断念してしまいましたがとても美しい景色でした。(今、足は筋肉痛でプルプルです!)

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 そして次回は12月2日(火)〜7日(日)にフランスのニースで行われる、世界でも24名しか参加できない「世界選手権」と、各地の予選を通過した国別対抗戦の「ワールド・マジック・カップ」です!この個人戦、最高峰の大会には、今回トップ8に残られた渡辺雄也選手、そして山本賢太郎選手と市川ユウキ選手が出場予定となっています!

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 競技フォーマットは、今回のプロツアーと同じスタンダード、『タルキール覇王譚』のブースタードラフト、そして「ジェスカイの隆盛」コンボの登場で環境が激変したと言われるモダン、マジック・オンライン限定のフォーマットと思われていたヴィンテージ・マスターズのブースタードラフトがあります!

 また日本代表チームは、国内プロ・ポイント最上位の渡辺雄也選手がキャプテンとなり、東京予選を通過したアリャビマ・アウリアラーマンさん、大阪予選から清永 翔さん、名古屋予選から金川 俊哉さんが参加予定となっております! 超特大イベントですので楽しみにしていてくださいね!

 それでは皆さん、次回は12月の世界選手権でお会いしましょう!

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