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鍛冶友浩の「デジタル・マジック通信」

第50回:フライデー・ナイト・マジック選手権 優勝の感染をリプレイ!

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鍛冶友浩の「デジタル・マジック通信」

2012.08.21

第50回:フライデー・ナイト・マジック選手権 優勝の感染をリプレイ!


 こんにちは、鍛冶です。

 皆さん、ワールド・マジック・カップ2012はご覧になりましたか?

2012ワールド・マジック・カップ

 ご存知の方も多いと思いますが、日本代表チームが飛行機の乗り継ぎトラブルに巻き込まれ間に合わないかも知れないとのニュースがTwitterを飛び交い、カバレージを楽しみにしていた僕もトーナメント開始前から本当に間に合うのかとてもそわそわしてしまいました。

詳しくはこちらに:特集:ワールド・マジック・カップへの知られざる道

 開始時間にはなんとか間に合ったのですが、さすがに10時間以上もタクシーに揺られてチーム全員が睡眠不足と、やはり本調子でプレイするのは難しかったようですね。

/

 本当にお疲れ様でした。

 カバレージはこちらから:2012ワールド・マジック・カップ 日本語カバレージページ

 やはり、世界各地から集まるトーナメントは写真を眺めているだけでも楽しいもので、個人的にはこちらがお気に入り。

 ワールド・マジック・カップ 参加チーム紹介

 71カ国もあると、どこにある国かわからないものも多いですね!


 そして、本戦の結果へ目を向けてみると、Top8は予想外の国の名前が並び、その中からなんと優勝は台湾代表!

/

 この結果に意外だと感じた人も多いかもしれませんが、このチームの原動力となった"彼"に皆さん注目です。
 海外の強豪プレイヤーと言えば、LSV(Luis Scott-Vargas)やMartin Juza、PV(Paulo Vitor Damo da Rosa)といったCFBのメンバーに、Brian Kiblerのようなキャリアの長いプレイヤーを思い出すかもしれません。
 しかし、今一番ホットなのはTzu-Ching Kuoと、この大会結果からも言えるでしょう。

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 世界トップクラスのプレイヤーがPOY(プレイヤー・オブ・ザ・イヤー)を賭けて戦うマジック・プレイヤー選手権にもアジア(日本を除く)獲得プロポイント1位として選出されており、ワールド・マジック・カップ2012初日の個人戦部門でも全勝と、チームを引っ張るリーダーとして大活躍。

Tzu-Ching Kuo
2012ワールド・マジック・カップ (スタンダード)[MO] [ARENA]
8 《
1 《平地
4 《氷河の城砦
4 《金属海の沿岸
2 《ムーアランドの憑依地

-土地(19)-

4 《秘密を掘り下げる者
4 《瞬唱の魔道士
4 《聖トラフトの霊
3 《修復の天使

-クリーチャー(15)-
3 《ギタクシア派の調査
3 《はらわた撃ち
1 《変異原性の成長
4 《思案
4 《思考掃き
4 《蒸気の絡みつき
1 《信仰の盾
3 《マナ漏出
3 《ルーン唱えの長槍

-呪文(26)-
4 《栄光の騎士
3 《幻影の像
2 《精神的つまづき
1 《変異原性の成長
2 《天界の粛清
2 《幽体の飛行
1 《マナ漏出

-サイドボード(15)-


 また、話はマジックから少し脱線しますが、台湾の一般ニュース(リンク先は繁体字中国語、動画あり)でもプレイヤー選手権に選ばれたことが取り上げられたりと非常に期待されているようですね!
 (Facebookで台湾の友達に教えてもらいました!)

 マジック・プレイヤー選手権は、8/29から始まります!


■2012フライデー・ナイト・マジック選手権 優勝の感染をリプレイ!

 マジック基本セット2013が発売し、メタゲームは完全に固まってしまったかに思われたスタンダードでしたが、ワールド・マジック・カップで併催されていたフライデー・ナイト・マジック選手権(リンク先は英語)の優勝は、なんと超軽量化された感染だったのです!

CJ Steele
2012フライデー・ナイト・マジック選手権 / 優勝 (スタンダード)[MO] [ARENA]
12 《
4 《戦の大聖堂
4 《墨蛾の生息地

-土地(20)-

4 《ぎらつかせのエルフ
4 《胆液爪のマイア
2 《屍百足

-クリーチャー(10)-
4 《はらわた撃ち
4 《精神的つまづき
4 《変異原性の成長
4 《怨恨
2 《レインジャーの悪知恵
4 《使徒の祝福
4 《剛力化
4 《野生の抵抗

-呪文(30)-
4 《呪文滑り
2 《屍百足
4 《ヴィリジアンの堕落者
1 《レインジャーの悪知恵
4 《四肢切断

-サイドボード(15)-

 実は、ワールド・マジック・カップTop8のクロアチア代表の選択したスタンダードもこのタイプの感染だったので、こちらのデッキリストも紹介しましょう。

Stjepan Su?i? (スタンダード)
2012ワールド・マジック・カップ トップ8[MO] [ARENA]
13 《
4 《戦の大聖堂
4 《墨蛾の生息地

-土地(21)-

4 《ぎらつかせのエルフ
4 《胆液爪のマイア
1 《荒廃のマンバ
1 《ヴィリジアンの堕落者

-クリーチャー(10)-
4 《はらわた撃ち
4 《変異原性の成長
3 《精神的つまづき
4 《怨恨
4 《使徒の祝福
4 《剛力化
4 《野生の抵抗
2 《緑の太陽の頂点

-呪文(29)-
1 《シルヴォクののけ者、メリーラ
3 《呪文滑り
1 《荒廃のマンバ
3 《ヴィリジアンの堕落者
1 《精神的つまづき
4 《四肢切断
2 《内にいる獣

-サイドボード(15)-

 第48回:ガチなカジュアル?MOならではのフォーマットといえば!でも紹介したPauperの感染同様、コンセプトは《ぎらつかせのエルフ》+《怨恨》を狙った構築で、《聖トラフトの霊》の返しで勝ってしまうこともしばしば。
 運がよければ2ターンキルもしてしまうスピードの持ち主です!

therobotgossip (4-0)
Pauper Daily #4150888 on 08/05/2012 (※Pauper版)[MO] [ARENA]
16 《

-土地(16)-

4 《ぎらつかせのエルフ
4 《荒廃のマンバ
4 《胆液爪のマイア

-クリーチャー(12)-
4 《ギタクシア派の調査
4 《変異原性の成長
4 《地うねり
2 《巨大化
4 《怨恨
4 《巨森の蔦
4 《捕食者の一撃
2 《使徒の祝福
4 《激励

-呪文(32)-
3 《スズメバチの一刺し
3 《砂嵐
4 《濃霧
4 《自然の要求
1 《レインジャーの悪知恵

-サイドボード(15)-


 クリーチャーを主体にデッキが組まれているのですが、まるでコンボデッキな動きをするこのデッキ。
 初手をキープするかや、巨大化呪文をどのタイミングで使うかなどの判断こそ難しいですが、基本戦略はいたってシンプルです。
 ライフを支払うファイレクシア・マナ呪文を大量に加えた構成で、まさに「速いは強い」ですね。

 それではリストを眺めるだけでなく、実際のゲームで動きを見てみましょう!


vs.ケッシグ(メインデッキ)

埋め込み動画は、スマートフォン版では非表示となっています。
下記リンクから動画をご覧ください。

http://www.youtube.com/watch?v=uclI_Ezfl2w


0:00
 パンチ力に欠けるが、《ぎらつかせのエルフ》でしっかりダメージを稼げそうな初手。
 3マナ目が引ければ《使徒の祝福》+《野生の抵抗》で止めが刺せそうだが、それまで生き残ってくれるだろうか?

0:45
 足りなかったカードはまさにこれ!と思わせるトップデックの《剛力化》でゲームは一気に簡単に!
 《戦の大聖堂》の賛美の恩恵で、相手の毒カウンターはもう8個なので、残すあと1ターンを《使徒の祝福》で守るだけ。


vs. 青白Delver(メインデッキ)

埋め込み動画は、スマートフォン版では非表示となっています。
下記リンクから動画をご覧ください。

http://www.youtube.com/watch?v=quIuvIc36Ps


0:00
 肝心の感染クリーチャーが引けなかったけれど、《墨蛾の生息地》を含めればライブラリーには14枚ある。
 ここではマリガンのリスクをおかさずにこの7枚キープしてみよう。
 《精神的つまづき》もあるので、最初の3枚で引ければ全然間に合う気がしません?

1:11
 最初の《秘密を掘り下げる者》は《精神的つまづき》で対応できたが、続く2枚目の《秘密を掘り下げる者》、さらに《聖トラフトの霊》!
 見た目7点のクロックでは持ってあと2ターンだろう。次で引けるかが勝負。

1:45
 無事に《墨蛾の生息地》を引き込み、攻撃に参加できることになったのだが、クロックが十分にある対戦相手は当然マナをフルオープンでターンを返してきた。
 《野生の抵抗》で《はらわた撃ち》は無視できるのだが、デルバーには必ず4枚入っている《蒸気の絡みつき》や《瞬唱の魔道士》、それに《マナ漏出》がちらつく。
 しかし、ここで攻めないと初手をキープした意味がないし、どっちにしろ次のターンまで生き残る保証はないのでオールイン!


 というわけで、久しぶりのリプレイはいかがでしたか?

 緑単色なのに他の4色すべてのカードがデッキに入っていたり、デッキで一番重たいカードが3マナだったりと尖った構築のデッキですが、スピード感があり使っていてとても面白いなと感じました。
 中でも、今回は良い動画が取れなかったのですが、「ミラーマッチ」がとても興味深かったですね。
 感染クリーチャーはどう巨大化しても感染クリーチャーと相打ちしてしまい、ファイレクシア・マナ呪文で大量にライフを支払ったところに出てくる《呪文滑り》!が賛美と《怨恨》で4/6になってしまった!などと、何がなんだかというゲームになりがちでした。

 環境が固まってしまったと思われていたスタンダードですが、まだまだ新しい構築の仕方があるものですね!


☆今週のイベント・インフォメーション!

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 ※以下の時刻はすべて日本時間です。


Magic Online Championship Series(MOCS) - シーズン 9

 毎日が世界への道! MOCSはシーズン 9がスタート!

MOCS-QP-9

QP獲得期間:8/15~9/12(ダウンタイムまで)
プロモカード:《Thawing Glaciers》(新イラスト)
チャンピオンシップ 開催日時:9/15(日) PM11:00
チャンピオンシップ 形式:マジック基本セット2013シールド


 詳しくは、英語記事「2012 Magic Online Championship Series」をご覧ください。

 それではまた来週!

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