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戦略記事

鍛冶友浩の「今週のリプレイ!」

第8回:スタンダードの「赤単」をリプレイ!

読み物

鍛冶友浩の「今週のリプレイ!」

2011.03.22

第8回:スタンダードの「赤単」をリプレイ!

 こんにちは、鍛冶です。

 今週はエクステンデッドではなく、久しぶりにスタンダードのデッキをリプレイしてみたいと思います。

 デッキは、津村の連載記事

 第45回:今だからこう戦う~赤単・ヴァラクート・Caw-Bladeタッチ黒

 で紹介されていた、Patrick Sullivanの「赤単」を選択しました。

Patrick Sullivan 「赤単(Red Deck Wins)」[MO] [ARENA]
12 《
4 《乾燥台地
4 《沸騰する小湖
4 《ぐらつく峰

-土地(24)-

4 《トゲ撃ちの古老
4 《ゴブリンの先達
4 《板金鎧の土百足
4 《燃えさし運び

-クリーチャー(16)-
4 《噴出の稲妻
4 《稲妻
4 《焼尽の猛火
4 《よろめきショック
4 《槌のコス

-呪文(20)-
4 《躁の蛮人
4 《漸増爆弾
4 《電弧の痕跡
3 《反逆の印

-サイドボード(15)-


 このデッキはStarCityGames・オープントーナメントを優勝したわけですが、それはTop 8に6人のCaw-Goが残ったように、Caw-Go一色というメタゲームを読みきったからという気もしますね。

 詳細な解説は津村の記事を読んでいただくとして、実際に動きはどうなのよ?ということで早速プレイした動画を観てみましょう!

Game 1




http://www.youtube.com/watch?v=QCRCI9PbTQ8


0:00
 土地が1枚の初手。
 《ゴブリンの先達》が2枚あり、もう1枚の土地が引ければ十分機能するのでこれをキープする。
 もちろん、後手にはドローが追加1枚あることも始めた要因のひとつですが、3マナ以上のカードが《よろめきショック》と《槌のコス》の8枚だけという理由もあります。

0:21
 《ゴブリンの先達》からは《忍び寄るタール坑》がめくれ、さらに相手は《コジレックの審問》。
 増えた手札を有効に使われ、2枚目の《ゴブリンの先達》が捨てさせられてしまう・・・が、すぐに2枚目の土地をドローしてひと安心。

1:12
 《乾燥台地》をトップデックからの上陸×2で大ダメージ!
 これで相手のライフはもう7となり、ハンドの《噴出の稲妻》と《焼尽の猛火》でぎりぎりいけそう?

1:43
 再度の《コジレックの審問》で手札を空にされたあと、キャストされたのは《墓所のタイタン》!
 この一枚で盤面はひっくり返ってしまい、一気に圧倒的に不利になってしまった。
 頼みは火力をトップデックすることだけれど、残り5点ということは、火力を2枚引かなければならない?

1:45
 《沸騰する小湖》を引き、これで少なくとも《板金鎧の土百足》のアタックでトークンを破壊できることに注目。
 《トゲ撃ちの古老》の1点が効いている今、《墓所のタイタン》本体でブロックすることは絶対に無い。
 結局、《板金鎧の土百足》単体で攻めたら1体のみでチャンプと、こちらが予想していた通り1体のトークンのみブロックされる。
 当然ここでフェッチランドを起動する意味も特にないので、このままターンを終えた。

2:04
 《墓所のタイタン》にトークンまでアタックしてきたので、《定業》で何か引かれてしまったかひやひやするが、
こちらのライフはまだ19だったので8点をテイクすることに。
そのあとも《ジェイス・ベレレン》も出てきたが、問題は残りライフを0に出来るかどうか。

2:30
 エンドに《トゲ撃ちの古老》からダメージを与え、残りライフを4まで下げる。
 しかし、この状況で相手に除去か打ち消し呪文が1枚あるだけで「詰んでしまう」状況。
 アップキープにライブラリーを圧縮しつつ上陸を果たすと、トップデックは《稲妻》!
 最悪《マナ漏出》される事をケアして、フルアタックで1点を削り、3マナを残してのプレイヤーに3点で勝利!


Game 2




http://www.youtube.com/watch?v=wwwir6IXqDo


 そしてサイドボードをして2ゲーム目へ。
 《永遠溢れの杯》を2枚見たことと、《漸増爆弾》をケアして《躁の蛮人》をサイドインすることに。

0:00
 Game 1とは違い、土地とクリーチャー、火力のあるマナカーブが綺麗な初手をキープ。
 ただ、カードパワー的には低めなので、《板金鎧の土百足》のようなクロックの高いカードを早めに引きたいところ。

0:38
 出来れば無駄にさせたかった《強迫》で《稲妻》を落とされてしまう。
 これで手札が《躁の蛮人》しか残らず、先行きがかなり不安に。

0:42
 マジックというゲームにおいて、こういった瞬間の選択が最も難しい。

 相手のたてた2マナを意識して、《躁の蛮人》をキャストするのか?
 メインに《燃えさし運び》を除去されなかったので、《ぐらつく峰》?

 2点クロックを刻んでいるだけでは《墓所のタイタン》や、《精神を刻む者、ジェイス》にはカードパワーで圧敗してしまうので、何かしらのアクションが必要ではあるが、《永遠溢れの杯》をケアするのか?
 頭の中にはたくさん考えることがあるが、選べるのはひとつのプランだけ。

 結果、自分は《ぐらつく峰》を選択したが、これは間違いだったかもしれない。
 やはり、セオリー通りに《躁の蛮人》キャストでダメージクロックを高めるべきだったと、《精神を刻む者、ジェイス》をキャストされた時に思ってしまった。

1:37
 こうなってしまうと、こちらにはもう選択肢がほとんど残っていない。
 《吸血鬼の夜鷲》にライフを回復される前に、キッカーの《噴出の稲妻》を唱え、《精神を刻む者、ジェイス》に《渦まく知識》させないために《躁の蛮人》はアタックへ。

2:14
 さすがに《板金鎧の土百足》で間に合うワケもなく、《墓所のタイタン》でミスをした2ゲーム目は終わらせられてしまった。


Game 3




http://www.youtube.com/watch?v=3Tyr9pVDwCg


0:00
 先行で始まる3ゲーム目。
 初手は土地が多すぎるが、《板金鎧の土百足》もあるのでこの7枚をキープ。

0:27
 ちょっと遅れてきた《ゴブリンの先達》だが、《漸増爆弾》のスキを突きフェッチランドの上陸×2で7点のダメージを与える。
 さらに《燃えさし運び》も加え、《漸増爆弾》を使われても7点のダメージは与えられそう。

0:57
 《コジレックの審問》でハンドを丸裸にされるものの、相手は盤面に触れてこなかった。
 当然《ゴブリンの先達》は破壊されてしまうが、《板金鎧の土百足》さえ生き残ればチャンスあり。

1:00
 ここでトップデックが《槌のコス》!
 津村の記事中にもあったが、ここでキャストされる《槌のコス》を打ち消すことはサイドボードの構成上かなり難しい。
 これで立てられた2マナから除去を唱えられてもかなりのダメージを入れられることに。

1:24
 さすがにすべてのダメージが通り、残りのライフが2になってしまうと逆転の可能性はほぼ0。
 相手はドローを確認して投了した。


 1マッチ通しての3ゲームの試合はいかがでしたか?

 赤単はコントロールとは違い、最序盤のドローに依存するプレイも多いですが、ライフにプレッシャーをかけることでアドバンテージを取ることが可能です。
 特に、1ゲーム目はカードアドバンテージ的には損なことが多々ありましたが、最終的には勝利しました。

 《精神を刻む者、ジェイス》大好きな方も、たまにはこんなデッキ使ってみませんか?

 それではまた来週!

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