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鍛冶友浩の「今週のリプレイ!」

第1回:『エルフドラージ』をリプレイ!

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鍛冶友浩の「今週のリプレイ!」

2011.02.01

第1回:『エルフドラージ』をリプレイ!

 ども、こんにちは。 鍛冶です。

 現実世界で週末にミラディン包囲戦のプレスリリースが行われていたようですが、みなさんは参加されましたか?
 友達に話を聞いたり、twitterやblogを見た限りではミラディン、ファイレクシアどちらの陣営につくのかで、とても盛り上がっていたようでしたね。

 僕の担当するオンラインの世界では包囲戦のリリースの時期がちょっとずれており、2月21日に発売されるというアナウンスがありました。 (「製品情報」ページにあります)


 ということで、このコーナーでミラディン包囲戦の登場はもう少しお預け。なので、今週は津村の「先取り!」スタンダードアナライズ・第39回から、「エルフドラージ」のリストを頂き、スタンダード構築戦に参加した模様をvideoでお送りしたいと思います。


 MOの世界では開かれるトーナメントは、デジタルならではの、チケット(tix)という通貨のようなものが存在します。

 そのチケットをカードとトレードしたり、ブースターを買ったりととなかなかに便利なものなのですが、トーナメントの参加費もこのチケットで支払うことになります。
 そんなチケットが必要なトーナメントは、スタンダードの構築戦だけでも「2人構築」「8人構築」「デイリーイベント」「プレミアイベント」といった様式が存在し、その成績に応じてデジタルなブースターパックが配られるという形態なわけです。

 そのなかでも気軽に、かつ盛んに大会が開かれている8人構築へと今回は参加してみました。
 デッキの内容はこちら。

manzi (4-0)
Standard Daily #1976789 on 01/19/2011[MO] [ARENA]
15 《
1 《カルニの庭
4 《エルドラージの寺院
1 《ウギンの目
2 《地盤の際

-土地(23)-


4 《東屋のエルフ
4 《ジョラーガの樹語り
4 《ラノワールのエルフ
4 《獣相のシャーマン
2 《草茂る胸壁
4 《エルフの大ドルイド
4 《原始のタイタン
1 《ワームとぐろエンジン
2 《無限に廻るもの、ウラモグ
1 《引き裂かれし永劫、エムラクール

-クリーチャー(30)-
3 《野生語りのガラク
4 《召喚の罠

-呪文(7)-
2 《草茂る胸壁
4 《復讐蔦
1 《ワームとぐろエンジン
3 《自然の要求
2 《成長の発作
3 《転倒の磁石

-サイドボード(15)-


 8人構築戦は、参加費6tixで賞品分配が一位から四位に5-3-2-2とパックが配られるというスタイルで、Queueという待合室に8人そろい次第、ラウンド1が開始という流れになっています。

 ちなみに今、賞品でもらえるSOM(ミラディンの傷跡のことです!)のパックをトレードに出せば3つで10tix以上になるので、最初の一回戦に勝てば参加費が帰ってくることになりますね!

 ただ、これはシングルエリミネーションなので、初戦敗退はドロップ扱いになってしまいますが・・・通称、一ボツってやつですね。

 そうこう言ってる間に8人が揃い、一回戦目が始まりました。

Round 1 vs. 赤単ゴブナイト

 ゴブナイトと言われる、ゴブリンと《メムナイト》の入った赤の単色デッキです。

 《カルドーサの再誕》と《恐慌の呪文爆弾》のシナジーに加え、トークン+《ゴブリンの酋長》や《ゴブリンの奇襲隊》が主な戦略ですが、この対戦相手は《稲妻》や《噴出の稲妻》だけでなく、《電弧の痕跡》と、火力がかなり多く入っており、マナ加速を1/1や2/2のエルフに依存しているエルフドラージにはとても厳しい構成でした。

 案の定、一本目は2枚の《電弧の痕跡》でマナクリーチャーを全滅させられてしまい、後続も丁寧に除去。
 手札にたまった重いカードを全くキャスト出来ずに、初戦を落としてしまいました。

 そして、サイドボードしてのGame2。
 火力で生き残りを期待出来ない《エルフの大ドルイド》や、重すぎるエルドラージを1枚抜き、《草茂る胸壁》と《ワームとぐろエンジン》を追加というゲームプランで臨みました。

 これから動画を見ていただきますが、わかりづらい点もあるかと思います。そこでゲームの流れと、そのシーンのタイムカウントを記載しますので、そちらを先に見ていただき、参考にしていただきたいと思います。

http://www.youtube.com/watch?v=imoWfDUGa0M


0:00 《ジョラーガの樹語り》2枚に《原始のタイタン》2枚と十分な土地という理想的なハンドをキープ。

0:31 最初のドローで《東屋のエルフ》をトップデックと、3ターン目の《原始のタイタン》が見える最高のドロー!

1:01 相手の《電弧の痕跡》に、こちらの《ジョラーガの樹語り》2枚を破壊されてしまう。

1:38 再度《電弧の痕跡》を唱えられ、2枚の《東屋のエルフ》を破壊され、マナソース全滅! でも、相手のクロックはまだ出されていない。

2:06 《カルドーサの再誕》を唱えられ、ついにダメージ源の1/1トークン3体が戦場へ。

2:20 《獣相のシャーマン》をドロー。こんなの、赤単相手に生き残るの? 能力が使える状態にさえなれば、重くて役に立たない手札を有効活用できるのに・・・。

2:38 あれ? 相手が土地置いただけでターン終了ってことは、手札は土地ばっかり!?
 もし、除去があるなら絶対使うはず。クリーチャーや《槌のコス》なんかでも必ず唱えるはず。
 あとは・・・《カルドーサの再誕》くらいか?

2:44 今のうちに重い《原始のタイタン》をマナ源の《ジョラーガの樹語り》へ変換。

3:18 《探検家タクタク》を出されるも、こちらは既に6マナ確保!

3:40 ライフも17あるので、焦らず《召喚の罠》を構えてターンを終える。

4:15 《召喚の罠》から《原始のタイタン》を発見!

4:33 マナが十分にあるので、《獣相のシャーマン》から《無限に廻るもの、ウラモグ》を探そうとする。
 しかし、ここで対戦相手に投了されました。


 三本目はサイドボードのおかげでエルフ、《草茂る胸壁》からの《ワームとぐろエンジン》と、対赤単最高の動きでほとんどライフを減らされることの無いまま勝利!
 やはり一枚一枚のカードパワーではこちらに分があるようです。


Round 2 vs. 青黒コントロール

 去年末の世界選手権からブームになった青黒。若干下火になったとはいえ、まだまだトップメタのデッキでしょう。
 エルフドラージ側からすると不利なマッチアップなようです。

http://www.youtube.com/watch?v=_9IMf9NyziI


0:00 マナも十分で、3ターン目《召喚の罠》という良ハンド。

0:36 除去をケアして、《獣相のシャーマン》は温存。

0:50 案の定、《見栄え損ない》で《ジョラーガの樹語り》を失う。

1:35 あれ?《獣相のシャーマン》が生き残っちゃった。
 マナを残さず《広がりゆく海》も唱えられたし、カウンターはもってなさそう。

2:16 またも《広がりゆく海》と、土地も《忍び寄るタール坑》のタップインなので《マナ漏出》は気にしないでOK。

2:30 《原始のタイタン》が通ってしまえば、ほぼ詰みです。
 《召喚の罠》もあるので、相手に選択肢を与えないようにするために《地盤の際》を2枚探しました。

3:32 そろそろライフを攻めに行きます。《ウギンの目》も探し出し、逆転される可能性はほぼ0なので完全に消化試合です。

4:12 オーバーキルの《原始のタイタン》で、対戦相手投了。


 Game2もお互いGame1と似たゲーム展開になりました。

 マナクリーチャーとシステムクリーチャーを展開するのですが、対戦相手の除去呪文が不足気味。
 かといって、打ち消しがあるわけでもなく、《召喚の罠》を構えながらパーマネントを展開していきました。
 そして、気がつけば伸びたマナからカウンターでは打ち消す意味の薄いエルドラージ呪文、《無限に廻るもの、ウラモグ》をキャストできるマナへと到達しており、すぐに勝負を決めました。

Round 3 vs. 赤緑《溶鉄の尖峰、ヴァラクート

 最終戦の対戦相手のデッキは赤緑の《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》。
 最近はエクステンデッドでも見かけるようになり、現環境最高のデッキパワーを持つと言われているだけあります。

 Game1は《ジョラーガの樹語り》からスタートし、先行3ターン目《原始のタイタン》という最速の動き。《エルドラージの寺院》を探し、そのまま《無限に廻るもの、ウラモグ》へとつなげる圧勝。
 相手が唱えた呪文は《耕作》一枚と、なにもさせない一方的なゲームでした。

 そしてサイドボード。《紅蓮地獄》を意識し、微調整。
 ただ、《原始のタイタン》先出し勝負になることは明らかなので、マナ加速は出来る限り入れたいところです。

http://www.youtube.com/watch?v=2Qo0GQTJAmI


0:00 ちょっとクサイ手札だけど、マリガンする必要はないですね。

0:30 《原始のタイタン》を引いてしまいました。火力がなければ3ターン目にキャストできそう。

1:00 《原始のタイタン》から《エルドラージの寺院》を2枚サーチ。
 もう、この時点で手札の《無限に廻るもの、ウラモグ》を次ターンに確定でキャストできちゃいます(笑)。恐るべし《原始のタイタン》。

2:02 ブン回り過ぎてすいません。4ターン目に《無限に廻るもの、ウラモグ》でゲーム終了!


 ということで、めでたく3-0しSOMを5パックゲットしました。

 かなり都合の良いドローが多かったのもありますが、このデッキにはとても高いポテンシャルを感じます。
 自分が使っていた感想としては、《野生語りのガラク》があまり好きではありませんでした。
 逆に、《草茂る胸壁》が強く感じたのですが、どう思いますか?
 包囲戦入りのスタンダードでも通用しそうなデッキですので、みなさんも是非試してみてください。


 これからも、他の週刊連載や月間の記事と連動させた内容を含めてお送りしたいと思っています。
 逆に、ライターのみなさんも面白いゲームがあったら是非リプレイの動画を保存しておいてくださいね。

 ではまた来週!

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