READING

戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

スタイリッシュに決めろ!グルール果敢(パイオニア)

岩SHOW


 スタイリッシュに感じるデッキがある。感じないデッキがどうこうというわけではなく、何かあのデッキってスタイリッシュだなぁと感心させられるという話。どういったデッキにそれを感じるか?やはり一見すると線が細いデッキだろう。ゴリゴリに極太なパワフルカードが搭載されたデッキも魅力的だが、パッと見細いカード……具体的に言えば1マナでパワー1のクリーチャーや、1マナのインスタントやソーサリー…そういったもののみで構成され、それらをしっかりと使い切って勝利する姿は、美しくスタイリッシュに映る。

 まあダラダラ言っててもしょうがない、スタイリッシュさから遠ざかってしまうよな。それじゃあ早速デッキリストを。

onuki masaya - 「グルール果敢」
晴れる屋 パイオニア杯 in千葉 トップ8 / パイオニア (2025年10月18日)[MO] [ARENA]
4 《踏み鳴らされる地
4 《銅線の地溝
4 《ソーンスパイアの境界
1 《カープルーザンの森
1 《バグベアの居住地
2 《ラムナプの遺跡
1 《反逆のるつぼ、霜剣山
2 《
-土地(19)-

4 《僧院の速槍
4 《損魂魔道士
4 《熾火心の挑戦者
4 《探索するドルイド
-クリーチャー(16)-
4 《噴出の稲妻
4 《無謀な怒り
4 《巨怪の怒り
4 《ヒーローのたまり場
1 《オペラ劇場のラブソング
4 《熊野と渇苛斬の対峙
4 《コーリ鋼の短刀
-呪文(25)-
3 《レッドキャップの乱闘
2 《引き裂く流弾
1 《炎魔法
1 《紅蓮地獄
3 《毒を選べ
1 《受け継ぎし地の開墾
1 《魂標ランタン
1 《高山の月
2 《叫ぶ宿敵
-サイドボード(15)-
晴れる屋 より引用)

 

 

 パイオニアより、グルール(赤緑)カラーの果敢デッキ!非クリーチャー呪文を唱えることで一時的にサイズアップする、果敢という能力。これを持つクリーチャーは素のサイズが小さくても、大ダメージを弾き出す可能性を秘めている。《僧院の速槍》《損魂魔道士》といった低コストの果敢持ちを集め、これらを展開しつつ《噴出の稲妻》で相手のクリーチャーを除去したり《巨怪の怒り》でサイズ上昇させつつトランプルを持たせたりしながら、毎ターン最高の効率でダメージを与えて瞬殺を狙う、そんなアグレッシブなアーキタイプだ。1枚1枚の効果はそれほど強くない、そんな低コストの呪文を連打して重量級のデッキが本領を発揮するまでに勝負を終わらせる、そんな姿が実にスタイリッシュなデッキだ。

 現スタンダードでも活躍中の《熾火心の挑戦者》はパイオニアでも強い!2マナ2/2に果敢というバランス感、そしてこれを各ターン最初に対象にすることで、雄姿能力が誘発。果敢デッキにおいて重要な手数を途切れさせない息継ぎ手段を兼ねてくれる、素晴らしいエースアタッカーだ。この挑戦者を《巨怪の怒り》と共に対象に取る呪文が《無謀な怒り》!パイオニアの赤を象徴する呪文となったクリーチャー除去だ。1マナで対戦相手のクリーチャーに4点ダメージ、マナ効率が良すぎる!しかしながらデメリットも設定されており、自身のクリーチャーを対象にしなければ唱えられず、それに2点のダメージを与える。低タフネスのクリーチャーとの組み合わせは、自身が損をすることになるが……ご安心を!このデッキの果敢持ちであれば唱えた時点でタフネスが3以上になるので、自身の怒りで焼かれて死亡することはなく、シュッと唱えて除去して殴りにかかれる。そしてこれで相手のクリーチャーを排除しつつ、挑戦者の雄姿で次の一手を手繰り寄せるという動きが……スタイリッシュすぎるぜ。

 

 果敢と言えば、このアーティファクトを忘れてはいけない。《コーリ鋼の短刀》!この装備品は、同一ターンに2回目の呪文を唱えた際に果敢を持ったモンクを生成。これに短刀が自動的に装備され、速攻とトランプルを与えて即攻撃に移れる。果敢や雄姿を誘発させている横に短刀があれば、モンクも戦線に加わって大ダメージに繋がると。そしてこの短刀は単に瞬間的なダメージに貢献するだけではなく、果敢デッキの弱点でもある「少数の果敢クリーチャーを除去されると、勝ち手段が枯渇する」というポイントへのアンサーにもなっている。他の果敢持ちのそれを誘発させる非クリーチャー呪文でありながら、複数体のクリーチャーを生み出す可能性がある……この短刀が加わったことで多少のロングゲームにも付き合えるようになり、果敢デッキの完成度はグッと引き上げられた。

 この短刀のために1ターン2回のアクションという条件を満たすカードも用意しておきたいところ。《探索するドルイド》の出来事、《オペラ劇場のラブソング》といった一時的にカードをプレイ可能にする、衝動的ドローがこれに大きく貢献するだろう。そして『マジック:ザ・ギャザリング | マーベル スパイダーマン』より加わった《ヒーローのたまり場》!これも衝動的ドローをもたらすわけだが、ライブラリーの上2枚を追放しどちらかをプレイできるようにしてくれる。この2枚見れるというのが単純なドローよりも2アクションの確率を高めてくれる。1マナでこの恩恵が得られるのは大きいぜ。さらに2体のクリーチャーを対象にしてパワーを1上昇&先制攻撃を付与するモードも選べる。挑戦者をコントロールしているならこちらでも2アクションに結びつくだろうし、果敢持ちやドルイドのパワーを大きく上昇させて大ダメージというムーブも。この応用が利くところがこのソーサリーの強みであり、アドリブをきかせながら勝利をかすめ取る様こそスタイリッシュと言えよう。

 ド派手な大技で一発で決めるデッキもあれば、果敢デッキのようにカードとカードの相互作用を活かしながら巧みにスタイリッシュに勝つデッキもある。どちらが良いということはなく、どちらも良いものなので、自分の好みやその日の気分に合わせてデッキをチョイスし、ゲームを楽しもうぜ!

  • この記事をシェアする

RANKING

NEWEST

CATEGORY

BACK NUMBER

サイト内検索