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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

「ジャパンオープン2025」に向けて!上陸デッキでデッカくいこう(特殊フォーマット)

岩SHOW


 『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』とそのリリースを記念したプロツアー、行弘賢選手の優勝が各種メディアで取り上げられたことなどから、マジック:ザ・ギャザリングに興味を持ってくれた人が増えていることかと思う。大変有難いことだ。

 このゲームは対戦相手がいなければ始まらない。対戦相手とは敵ではなく仲間だ。プレイヤーが二人いれば対戦が出来る。増えればちょっとした大会で遊べる、ものすごい数が集まれば……とんでもないイベントが開催できる。FFという世界中で愛されるコンテンツを通じてマジックを知ってくれた人がどんどんプレイヤーになって、お互いに盛り上がれたら最高だよなぁ……というわけで「『FINAL FANTASY』限定構築戦」のご紹介!

 『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』からマジックのカードを集め出した人にとっては、構築フォーマットのデッキを組むというのはハードルが高いはず。使用できるセットの数が最も少ないスタンダードであっても、まずどんなカードを集めてどうすれば良いのか、なかなかすぐに学んで実行するのは難しいところ。なので『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』のカードのみで対戦だ!

 初心者はもちろん、FFのカードでおなか一杯遊びたいマジックプレイヤーにもこのフォーマットはオススメ。好きなキャラクターや名場面のカードを用いてデッキを組んでみよう!メインデッキのみの一本勝負のイベントで、まずはマジックの楽しさとFFのカードの魅力に触れてみよう。対戦だけでなくその後のじゃんけん大会に勝てば、このイベント限定のアイテムも手に入る!お近くのイベント開催店に向かっていざ冒険だ!

 そしてPCやスマホで気軽に遊べるMTGアリーナでも、限定構築のイベントが開催予定!こちらは『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』にさらに『ファウンデーションズ』の2セットからカードを選んでデッキを構築。マジックの基本的なカードが集まるセットとFFのマリアージュ、このフォーマットでしか組めないデッキで遊んでみよう!勝てば賞金も手に入る、一攫千金・経験値稼ぎにももってこいなイベントだ!

 今回は「マジック:ザ・ギャザリング ジャパンオープン2025」に向けて『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』『ファウンデーションズ』限定構築のデッキ例をご紹介。本戦に先駆けて開催されたプレ大会にて使用されたデッキをチェックしよう!

モトノキ - 「緑単上陸」
ジャパンオープン2025 プレ大会 4-0 / 特殊フォーマット (2025年6月28日)[MO] [ARENA]
17 《
4 《進化する未開地
1 《古の大都市、ザナルカンド
-土地(22)-

4 《ラノワールのエルフ
2 《サッズのヒナチョコボ
4 《ティファ・ロックハート
2 《漁る軟泥
4 《旅するチョコボ
4 《苔生まれのハイドラ
2 《召喚:フェンリル
2 《バッツとボコ
2 《召喚:タイタン
1 《ジャボテンダー
2 《ダイヤウェポン
-クリーチャー(29)-
4 《薮打ち
2 《幻獣との交わり
2 《シパーフの騎乗
1 《ビビアン・リード
-呪文(9)-

 

 

 こちらはプレ大会で4勝0敗を記録した緑単色のデッキ。このリストの狙いは上陸!土地を戦場に出すことで誘発する能力が上陸であり、『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』には主に緑にこの能力とそれを後押しする土地を戦場に出す手段が用意されている。

 もっとも代表的なのは《ティファ・ロックハート》。ティファは上陸でパワーが2倍になる。元のパワーは低くとも、数回上陸を誘発させたり、何かでパワーを上げてから倍にしてやることでとてつもないダメージを弾き出す。《サッズのヒナチョコボ》も上陸でサイズアップするもので、こういった上陸クリーチャーらを《進化する未開地》などでゴリゴリに強化して殴る!土地とクリーチャーで戦うデッキだ。

 

 『ファウンデーションズ』にも《苔生まれのハイドラ》という上陸クリーチャーがいる。これは上陸で+1/+1カウンターが倍になるという豪快なもの。これも未開地などで何度も上陸させてパンパンに膨れ上がらせたいところ。先ほどのティファやヒナチョコボ、そしてこのハイドラといった上陸組の能力は《旅するチョコボ》により倍誘発させることが可能だ。1枚の土地で2回の上陸、2枚で4回……クリーチャーのサイズは他のデッキを寄せ付けないものへと上昇する。サイズこそがすべて!マジック初心者にもわかりやすいコンセプトだ。《旅するチョコボ》は《バッツとボコ》との組み合わせにも注目!相手のクリーチャーをつついて蹴とばして除去しよう。

 

 上陸を促すカードは召喚獣たち。《召喚:フェンリル》で土地をサーチして戦場へ。さらにこれのⅡ章能力では唱えたクリーチャーに+1/+1カウンターを乗せるため、ハイドラのスタート時の値を上げて効率をアップさせることが可能に。Ⅲ章能力を解決し終わると戦場からいなくなってしまうが、このデッキであればかなり確率でドローをもたらし去っていくだろう。クリーチャー1枚が土地と手札1枚ずつになるため、アドバンテージを獲得できる良アンコモンだ。《召喚:タイタン》は墓地の土地をまとめて戦場へ。使い終わった未開地をまとめてもどしてダメ押しといこう!

はら - 「緑単上陸」
ジャパンオープン2025 プレ大会 4-0 / 特殊フォーマット (2025年6月28日)[MO] [ARENA]
19 《
4 《進化する未開地
-土地(23)-

4 《ラノワールのエルフ
4 《サッズのヒナチョコボ
4 《ティファ・ロックハート
2 《漁る軟泥
4 《旅するチョコボ
4 《苔生まれのハイドラ
-クリーチャー(22)-
2 《薮打ち
1 《チョコボキック
4 《巨大化
4 《蛇皮のヴェール
4 《ナイレアの試練
-呪文(15)-
2 《魂標ランタン
2 《チョコボキック
3 《再利用の賢者
4 《鼓舞する呼び声
2 《ワールドマップ
2 《サッズ・カッツロイ
-サイドボード(15)-

 

 

 こちらも同じくプレ大会4勝0敗の緑単、基本的な狙いは先ほどのリストと同じく土地を戦場に出して上陸を誘発させて戦うものだ。ただこちらはクリーチャー自体の総数を22枚と抑えて、非クリーチャー呪文を多めに採用。デッキが全体的に軽量化されており、より短期決戦を狙ってガツガツと攻めていくアグレッシブな仕様になっている。

 《サッズのヒナチョコボ》は4枚フル投入でこれを育て、さらに強引に攻撃を通すために各種インスタントを用いる。攻撃クリーチャーがこちらよりも大きなクリーチャーにブロックされたところに《巨大化》を撃って返り討ちに。あるいは対戦相手が攻撃をスルーしたらこれでダメージを大きく伸ばすという手も。ティファを《巨大化》させてから《進化する未開地》起動はロマンあふれる動きだ。《蛇皮のヴェール》はクリーチャーのサイズを上げるだけでなく、それに一時的に呪禁を与えることで対戦相手の呪文や能力の対象になったものを護る手段でもある。これでティファやハイドラを無事に攻撃に繰り出してノックアウトを狙おう。

 

 このリストを見て『ファウンデーションズ』にこれ再録されてたのか!と驚かされた懐かしの1枚、《ナイレアの試練》。これをつけたクリーチャーが攻撃する度にそれに+1/+1カウンターを乗せ、3個以上あるなら生け贄に。それによりライブラリーから土地2枚を戦場に出す……と、書いてあることが何から何まで《苔生まれのハイドラ》と噛み合っている!ハイドラやヒナチョコボに貼り付ければ一瞬で生け贄の条件を満たせるだろうし、それで一気に上陸2回誘発でカウンターがジャラジャラ増える!他のクリーチャーに貼り付けてそれらを強化するだけでも十分に強く、土地2枚サーチを決められればかなりの爽快感。前のめりなこのデッキを体現する1枚だ。

 今回は特殊フォーマットから緑単色の上陸デッキを2種類紹介させていただいた。スタンダードでは目にする機会が少ないカード達が躍動しており、そういったカードで真剣勝負を行えるという貴重な機会は、マジックを長年プレイしている面々にも経験してみてほしいね。限定構築はならではの面白さがそこにある、初心者もベテランも、皆で「マジック:ザ・ギャザリング ジャパンオープン2025」で盛り上がれ!

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