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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

緑単アグロ、『霊気走破』に期待大!(スタンダード)

岩SHOW

 『霊気走破』はテーマがデスレース、元々機体に溢れた次元だったアヴィシュカー(旧カラデシュ)だけあって、機体カードが盛りだくさん!怒涛の新車ラッシュ、皆はどのマシンが気に入ったかな?

 

 僕は《轟音の速百足》!3マナで搭乗できれば5/5トランプルとかなり効率の良い攻め手になってくれる。さらに他のクリーチャーや機体が戦場に出る際に、それに+1/+1カウンターを乗せるというオマケもついている。マナ総量4以上のものには3個も乗せるという、オーバーキル気味な破壊力がたまらない!新環境のスタートはこの百足のマシンで決めたいものだ。

 さて《轟音の速百足》を使うならどんなデッキが良いだろうか?今現在スタンダードでは数は少ないが……「緑単アグロ」!ここ数年ずっと推し続け、渡来し続けているアーキタイプをここでも声高に叫ばせてもらおう。一時期はスタンダードで緑単が強い時代もあったが、ここ最近は中々……苦戦を強いられている。それでも諦めない、ハートの強いプレイヤーらがこのアーキタイプを使い続け、ネット上でもそのリストがなんとか確認できるという状況だ。今回はそんな魂の緑単色、ガツンと攻めるアグロデッキをご紹介ッ!

William Anderegg - 「緑単アグロ」
地域チャンピオンシップ予選(米国コロラド州コロラド・スプリングス) トップ4 / スタンダード (2025年1月11日)[MO] [ARENA]
24 《
-土地(24)-

4 《ラノワールのエルフ
4 《花ざかりの開花族
4 《漁る軟泥
4 《荒野無頼団の先駆者
3 《ポルクラノスの再誕
3 《土の勇者
3 《原初の飢え、ガルタ
-クリーチャー(25)-
2 《脚当ての陣形
3 《大ドルイドの魔除け
3 《ガラクの蜂起
3 《ビビアン・リード
-呪文(11)-
4 《怪物的出現
3 《屑鉄撃ち
3 《強情なベイロス
1 《捕食者のウーズ
2 《石の脳
2 《タイヴァーの抵抗
-サイドボード(15)-
MTGTop8 より引用)

 

 

 まず《》、《》オンリー24枚のマナベース!そうそう、こういうのでいいんだよ。そしてすかさず《ラノワールのエルフ》!スタンダードでも長きにわたって愛された、至高の1ターン目だ。そこから2ターン目に3マナの、3ターン目には2マナ×2というように動ければ、対戦相手を序盤から圧倒していける。『ファウンデーションズ』でラノワールを取り戻した今こそ、緑単の時代が来てもおかしくはない!《》のみなので事故が起きにくく、《花ざかりの開花族》も強く運用できる。初心者からマニアまで楽しめる、良いアーキタイプだと思うんだよなぁ。

 

 このデッキの主砲、最強戦力はいうまでもなく《原初の飢え、ガルタ》!究極のパワー/タフネスの持ち主、トランプルで全てを突き破り相手の本陣に雪崩れ込む、純粋暴力!この恐竜王は自身のコントロールしているクリーチャーのパワー分、不特定マナが軽減される。最大効率だと緑マナ2つで唱えられるため、可能な限り早いターンに叩きつけたい。

 《》が並んだ戦場での開花族、《荒野無頼団の先駆者》《ポルクラノスの再誕》と3マナパワー4勢の連打、そして《土の勇者》がそれを支える。勇者?これって白と緑とテキストに書いてあるけど、緑単で使っても良いカードなのか?良いんです!これは唱えるために支払われた緑マナ2つにつき、+1/+1カウンターが3個乗って戦場に出る。この緑マナばっかりのデッキであれば、4マナで7/7という愚直なまでのデカさが保証されている。マナに余裕があればXにさらに緑マナを注いで究極のボディを目指しても良い。これだけの布陣であればガルタ降臨も決して難易度の高いアクションではなくなるのだ。

 

 ただクリーチャーを展開し続ける、それだけでゲームに勝てれば良いが、現実は甘くはない。クリーチャー除去で捌ききれぬように、こちらも途切れないラッシュで追い詰めていかなくては勝利は遠のいてしまう。なので《荒野無頼団の先駆者》のようにカードが引ける要素というのは大変に有難いものだ。

 《ガラクの蜂起》もパワー4以上のクリーチャーで能力が誘発、ここから複数枚引ければ美味しい。全体にトランプルを付与する能力も地味に優秀だ。《土の勇者》《花ざかりの開花族》と単純サイズは最高クラスのものでも、これらはちっぽけなトークンでブロックされて簡単にいなされてしまう。そういった時間稼ぎを決して許さない、野生語りの剛腕で思いっきりぶち抜こう。

 《ビビアン・リード》も懐かしのパワーカードだ。彼女はクリーチャーを補充する役目に追加して、エンチャントや飛行クリーチャーを破壊できる。現スタンダードに強力なそれらが蔓延っていることは皆も知っての通り。そういった鬱陶しい小細工は、ビビアンの矢で貫くべし。時期シーズンは多くの機体を眼にする可能性もあり、それも破壊できるビビアンはまたその地位を高めていくかもしれない。

 

 「緑単アグロ」、捲土重来のシーズンがくるだろうか?『霊気走破』には《轟音の速百足》の他にも《アゴナサウルス・レックス》なる大物の姿も確認できる。5マナ8/8トランプル、なんかもうこれぐらいのサイズ感は普通になっているが改めてみるとヤバいスペックだ。サイクリングで捨ててドローが可能で、そうした時にはクリーチャーのサイズが二段階アップ+トランプルと破壊不能を付与という、強烈な副産物が。こんなカードが欲しかったのよ!という面々が集まりつつある。新シーズンは緑単でエンジン全開?今から練習しておこうか!

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