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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

ジェスカイ召集&ナヤ兎、イーオス系デッキ特集!(スタンダード)

岩SHOW


 前回に引き続き、今回もジャパンオープンの結果を振り返ろう。世界も注目するスタンダードの大規模トーナメント、トップ8入賞のデッキから早速いってみよう!

吉田 大成 - 「ジェスカイ召集」
マジック:ザ・ギャザリング ジャパンオープン 2024 トップ8 / スタンダード (2024年8月10~11日)[MO] [ARENA]
1《平地
4《感動的な眺望所
4《金属海の沿岸
4《尖塔断の運河
4《アダーカー荒原
4《戦場の鍛冶場
1《シヴの浅瀬
-土地(22)-

4《ひよっこ捜査員
4《遠眼鏡のセイレーン
4《内なる空の管理人
4《毅然たる援軍
4《イモデーンの徴募兵
3《血滾りの福音者
4《イーオスの遍歴の騎士
-クリーチャー(27)-
4《上機嫌の解体
4《門道急行の事件
3《戦導者の号令
-呪文(11)-
4《交渉団の保護
3《エルズペスの強打
2《没収の強行
2《抹消する稲妻
2《魔女跡追いの激情
2《ゴバカーンへの侵攻
-サイドボード(15)-
 

 白赤に青を足したジェスカイ・カラー、クリーチャーを主体とした召集デッキだ。召集というアーキタイプは《イーオスの遍歴の騎士》を採用しているもので、前環境でも定番デッキの一つ。《ひよっこ捜査員》などの軽いコストのクリーチャーを並べて、それらをタップすることでイーオスを早いターンに唱える。少ないマナで4/4を展開すると同時に、召集でタップしたクリーチャーの数だけのマナ総量を持ったクリーチャーが、最大で2枚手に入る。これにより《イモデーンの徴募兵》なんかを手に入れてラッシュ!派手さもありプレイしていても楽しい、攻めのデッキの中でも一番人気と言っても良い逸品だ。

 

 この召集デッキは《上機嫌の解体》を用いるのが定型となっている。《ひよっこ捜査員》などでアーティファクトのトークンを得て、それを解体してゴブリン3体を確保。これにより2ターン目にイーオスという動きも簡単に達成できる。またこの捜査員や解体と相性抜群なのが《内なる空の管理人》。クリーチャーやアーティファクトを3つタップして自身を強化&占術を行う。カウンターが3つ以上乗ると飛行に警戒まで持って、1マナクリーチャーとは思えないパフォーマンスを発揮する。召集と管理人のためにトークンを展開してタップする、というのがデッキのメインコンセプトだ。

 

 この召集デッキには解体や管理人の火種になる《ヴォルダーレンの美食家》を採用しているものだった。しかしこの安定の1マナ域はローテーションによりスタンダードを退場。この枠をどう埋めるかが一つの課題になっていた。元々赤白2色だったデッキをそのまま継続しているリストもあるが、これのように青を足しているものも。《遠眼鏡のセイレーン》がその代役を担うというわけだ。土地の構成は2色よりもシビアになるが、ドローが噛み合えば前環境のデッキと違わぬブン回りを披露することが可能。また青を足したことでサイドに《交渉団の保護》を用意出来たりするのも新たな強みだね。

noone - 「ナヤ兎」
マジック:ザ・ギャザリング ジャパンオープン 2024 9-2 / スタンダード (2024年8月10日)[MO] [ARENA]
4 《低木林地
1 《戦場の鍛冶場
4 《感動的な眺望所
4 《剃刀境の茂み
4 《銅線の地溝
2 《魂の洞窟
1 《ミレックス
1 《樫穴村
1 《平地
-土地(22)-

4 《渓間の怪力呼び
4 《渓間の冒険呼び
4 《脚当ての補充兵
4 《歴戦の巣穴守り
4 《穴ぐら守りの導師
2 《腕利きの射手、フィニアス
4 《イモデーンの徴募兵
1 《血滾りの福音者
3 《イーオスの遍歴の騎士
-クリーチャー(30)-
2 《失せろ
4 《跳び込め
2 《門道急行の事件
-呪文(8)-
2 《エルズペスの強打
2 《地盤の危険
2 《毒を選べ
1 《没収の強行
1 《門口の断絶
2 《ゴバカーンへの侵攻
2 《露滴療法
2 《安らかなる眠り
1 《エイヴンの阻む者
-サイドボード(15)-
Melee より引用)

 

 

 こちらはトップ8まであと一歩、9勝2敗でトーナメントを終えた召集デッキ……ナヤ(赤緑白)型だ。先のジェスカイと異なり、こちらは全く新しいデッキの構築に挑んだリストになっている。『ブルームバロウ』の兎らを主役とし、これらを並べて戦うのがメインコンセプトだ。そこに頭数が並ぶのでイーオスも入っている、という具合だな。《跳び込め》や《脚当ての補充兵》など1枚で複数体の兎を展開できるカードを採用。これらを展開していくことで《渓間の怪力呼び》《渓間の冒険呼び》の能力を誘発させていく。怪力呼びの一点突破と冒険予備の全体強化、縦と横の両軸で攻める欲張りアグロだ!

 

 トークンらが並べば《穴ぐら守りの導師》も強い。トランプルを持っているので攻撃を通しやすいのが偉いんだよな。そして同じく2マナ域にはトークン及び兎を強化する《腕利きの射手、フィニアス》が。到達と警戒で攻防同時に行えて、攻撃時に全兎とトークンに+1/+1カウンターをばら撒き。さらにクリーチャーのパワー合計が10を超えると1枚ドローが行える。やれることが多い!これが兎の力だ。ガンガン鍛えてバンバンドロー、盤面も手札でも対戦相手を圧倒したい……そんなあなたにオススメなデッキだ。トークン召集系デッキの新しい形として、どんな進化を遂げていくだろうか。

 ボロスをベースにした召集デッキ、『ブルームバロウ』環境でもまだまだ健在。横に並べて押し切るアグレッシブなデッキは初心者にも勧められる、強さと楽しさを兼ね備えたアーキタイプだ。さあ、人間でもゴブリンでも兎でも……兎に角並べて、《イーオスの遍歴の騎士》へと繋げよう!

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