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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

コウモリはオルゾフの新たな主役になれるのか?(スタンダード)

岩SHOW

 最近は日本の夏が暑過ぎる、だから学生の皆はあんまり外で遊ばないのかもしれない……僕が子どもの頃は夏休みは毎日外に出て、友人と公園やアスレチックで遊んだり。あるいは一人で虫取りに精を出したりして過ごしていたものだ。そして夏の夕暮れ、日が暮れてちょっと涼しくなってきたなぁというタイミングで……頭上を飛び交うある生き物を見て、そろそろ帰る時間だなと感じていたものだ。その生き物とは。

回転

 

 コウモリ!夏場のちょっと明るい夜空に、コウモリが羽ばたく姿が映えるんだよなぁ。コウモリたちは種類にもよるが概ね夜行性で、僕らが見ていたものはアブラコウモリってやつかな?普段は木のうろや建物の隙間なんかに隠れて眠っていて、日が暮れると昆虫を求めてねぐらから離陸。超音波の反響を頼りに、障害物を避けて昆虫を捕獲している。これが飛んでいると夏を感じるのは僕だけではないはずだ。マジックにおけるコウモリといえば、最近スタンダードを中心に大活躍している《大洞窟のコウモリ》がまず思い浮かぶだろう。それからコウモリを呼び出す神《最深の裏切り、アクロゾズ》もパワーカードとして君臨しているね。そしてスタンダードと言えば『ブルームバロウ』が加わって……

 

 コウモリが大増殖!『ブルームバロウ』の白と黒を担当する種族はなんとコウモリ。マジックの長い歴史でコウモリというタイプがついにフィーチャーされる時が来た。この次元のコウモリたちは、コントローラーがライフを得るかあるいは失うかすると能力が誘発するという、白黒らしいテーマが与えられている。

 《星図師》はライフが変動していたらクリーチャーが手に入るチャンスをもたらす。そしてコウモリの中にはこのライフの変動をもたらすものも色々と準備されていて抜かりがない。《星界を呼ぶ者、ゾラリーネ》はそれを体現した1枚で、コウモリが攻撃するとライフが得られる。そしてゾラリーネが戦場に出るか攻撃するかでライフを2点支払える。増減どちらの形でも誘発を満たせるし、そもそもゾラリーネ自身がパーマネントを墓地から戦場に戻せるという強力なクリーチャーなのだ。ゾラリーネらと既存のスタンダードのコウモリ、組み合わせて使ってみたくないかい?

chiyou - 「オルゾフ・ミッドレンジ」
Magic Online Standard League 5-0 / スタンダード (2024年7月15日)[MO] [ARENA]
4 《コイロスの洞窟》
4 《砕かれた聖域》
4 《眠らずの城塞》
3 《薄暗い裏通り》
3 《ミレックス》
1 《皇国の地、永岩城》
1 《見捨てられたぬかるみ、竹沼》
2 《平地》
3 《沼》
-土地(25)-

4 《大洞窟のコウモリ》
4 《分派の説教者》
2 《墓地の侵入者》
2 《最深の裏切り、アクロゾズ》
-クリーチャー(12)-
3 《切り崩し》
3 《喉首狙い》
2 《危難の道》
4 《婚礼の発表》
4 《忠義の徳目》
2 《執念の徳目》
4 《放浪皇》
1 《不笑のソリン》
-呪文(23)-
4 《強迫》
1 《喉首狙い》
2 《痛烈な一撃》
2 《太陽降下》
2 《害獣駆除》
2 《第三の道のロラン》
1 《窃取》
1 《不笑のソリン》
-サイドボード(15)-
(Magic Online より引用)

 

回転

 

 こちらは『サンダー・ジャンクションの無法者』環境末期のスタンダード、「オルゾフ(白黒)ミッドレンジ」だ。このデッキの強みは対戦相手を選ばない、柔軟さ。自分より速い相手には除去で時間稼ぎして重いカードで蓋をするまで繋ぐ。自分より遅いデッキ相手には《大洞窟のコウモリ》で妨害しながら殴り切る。これぞミッドレンジ!そんなデッキを支えた《婚礼の発表》『放浪皇』などの名カードはローテーションでスタンダードを離れることになる。この抜け落ちてしまったスロットに、せっかくなのでコウモリを搭載してみてはどうだろうか?というわけで今回はコウモリデッキのサンプルリストを紹介しよう!

 

 新たに迎えるコウモリを確認するのも大事だが、既存のコウモリも見逃してはいけない。このタイプを持つカードが少ないのだが、《大洞窟のコウモリ》と並べてそん色のないパワーカードが1種存在している。《血滾りの福音者》だ。この吸血鬼は戦場に出た時と死亡時にコウモリ・トークンを生成する。また喚声という能力で攻撃時に他のクリーチャーのパワーを上昇させる。これが強い!タフネス1なので色んなもので簡単に死んでしまうが、それはゾラリーネで使いまわしやすいということでもある。次期環境でコウモリを主役にするのなら、血滾りは是非とも使いたい1枚だ。

岩SHOW - 「オルゾフ・コウモリ」
スタンダード(ローテーション後) (2024年7月18日)[MO] [ARENA]
4 《コイロスの洞窟》
4 《眠らずの城塞》
3 《寓話の小道》
2 《魂の洞窟》
1 《三本木市》
1 《立藤村》
1 《泥干潟村》
4 《平地》
4 《沼》
-土地(24)-

4 《大洞窟のコウモリ》
2 《一生の絆の二人組》
3 《星界を呼ぶ者、ゾラリーネ》
4 《暗黒星の占い師》
4 《血滾りの福音者》
1 《星図師》
2 《最深の裏切り、アクロゾズ》
-クリーチャー(20)-
3 《切り崩し》
3 《喉首狙い》
1 《討伐》
1 《巣ごもりの季節》
2 《忠義の徳目》
2 《執念の徳目》
4 《月の集会》
-呪文(16)-

 

 

 ゾラリーネをはじめ《星図師》などでアドバンテージを稼ぐのを《大洞窟のコウモリ》でサポートする「オルゾフ・コウモリ」の一例だ。例によってまだ全カードが公開される前に考えたものなので、もっとスタンダードにフィットするコウモリが公開されていたら適当なカードをそれと置き換えてほしい。個人的にはライフを失いながら手札を増やすカードが大好きなので、《暗黒星の占い師》を使ってみたいなと。新生で2体並べて、失うものは多くとも手札の枚数で勝ればそれで良しの精神でスタンダードを楽しみたい。減ったライフは各種コウモリで回復すればよいのだ。

 

 また《月の集会》はライフを失いそして得ているターンを終えたらコウモリを提供してくれる。ライフを得ていればとりあえず対戦相手のライフを失わせられるので、こちらだけでも機能すれば十分にいやらしい。さらにこれ自身がライフを支払ってドローできるので、条件を満たすのはそう難しくないはず。《コイロスの洞窟》や《眠らずの城塞》など土地も動員して、コウモリを増やしていきたいところだ。

 というわけでスタンダードの長い歴史でも初めてコウモリであることを活かしたデッキが組める、そんな夏がやってくる。夜空を優雅に舞うコウモリを眺めながら、デッキリストああでもないこうでもないと悩むのも一興だ。

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