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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

とことん!スタンダー道!ラフィーンという時代(スタンダード)

岩SHOW

新情報、キタキタキタァ!

 先日熱狂を巻き起こしたプロツアーと時を同じくして、スタンダードに関係のある新情報が到来!次期セットのチラ見せが主なものだったが、そこに一つサプライズが……

 

 『ファウンデーションズ』!スタンダードで使用可能なセットが初お披露目となった。このセットは基礎という名が示すように、マジックらしさが感じられる基本的なカードを収録。少なくとも2029年までスタンダードに残り続けるということで……これはあれだ、昔の基本セットのポジションだな。

 昔は2年間使用可能な基本セットがあって、それを中心に拡張セットが様々なスパイスをもたらすというのがスタンダードというフォーマットだった。《神の怒り》とかが手に入ると2年間は使えたし、基本セットは次のものに入れ替わっても収録されているカードがかなり被っていたので、実質的に4年以上使えるカードとかもあったものだ。2色土地とかも基本セットに収録されていたものを軸にして多色デッキが組まれていたので、これもパックを剥いて手に入ったら長く使えるぞという嬉しさがあったなぁ。僕のようなオールドプレイヤーには懐かしさを、これからマジックを始めるルーキーたちには「このセットのカードを持っておけば大丈夫」という安心感を。『ファウンデーションズ』がそんな基礎、基盤となるセットになることを願っているッ!

 さあ、新情報で熱くなってきたスタンダード。もうすぐローテーションがやってくる!今回はローテーション後にはもうプレイ出来なくなってしまうアーキタイプをご紹介。プレイしないのか?今しかないぞ!とことんスタンダードという道を突き進むスタンダー道、今週も真っすぐに突っ走るぞ!

Nikolai Potovin - 「エスパー・ミッドレンジ」
WHITE - SAT - 12:30PM Standard Cup 7-1-1 / スタンダード (2024年6月29日)[MO] [ARENA]
1 《ラフィーンの塔
1 《アダーカー荒原
3 《地底の大河
2 《コイロスの洞窟
4 《闇滑りの岸
3 《秘密の中庭
1 《さびれた浜
3 《砕かれた聖域
4 《不穏な投錨地
1 《皇国の地、永岩城
1 《天上都市、大田原
1 《平地
1 《
-土地(26)-

4 《大洞窟のコウモリ
3 《フェアリーの黒幕
2 《敬虔な新米、デニック
4 《策謀の予見者、ラフィーン
1 《ティシャーナの潮縛り
1 《最深の裏切り、アクロゾズ
-クリーチャー(15)-
2 《切り崩し
3 《喉首狙い
1 《長い別れ
1 《保安官を撃て
3 《喝破
4 《婚礼の発表
3 《忠義の徳目
2 《放浪皇
-呪文(19)-
2 《安らかなる眠り
1 《長い別れ
1 《邪悪を打ち砕く
2 《第三の道のロラン
2 《害獣駆除
2 《軽蔑的な一撃
1 《否認
1 《ティシャーナの潮縛り
1 《最深の裏切り、アクロゾズ
2 《漆月魁渡
-サイドボード(15)-
Melee より引用)

 

 

 「エスパー(白青黒)ラフィーン」!3色クリーチャーは数あれど、スタンダードで《策謀の予見者、ラフィーン》ほど使われたものも他には思いつかないな。それぐらい強烈な印象と、世界選手権やプロツアーの上位を独占したりなど確かな実績を持つ、伝説のスフィンクス。1/4で護法持ちという適度な硬さ、攻撃クリーチャーの数だけの謀議という強烈な手札入れ替え&クリーチャー強化……そして3マナという軽さ。その他に比類するものがないハイスペックっぷりは、エスパーカラーの攻めるデッキを大躍進させた。王道的ミッドレンジ、瞬速とインスタントに寄せた構成、伝説で固めたクリーチャー偏重型……色んなラフィーンデッキがスタンダードを駆け抜けていったなぁ。彼女がスタンダードでデビューしたころはまだ『ゼンディカーの夜明け』などが使えたんだぜ?なんかもう遠い昔の話のように感じてしまうぜ……短いようで長い歴史を作りだしたラフィーン、名カードを拍手で讃えたいッ!

回転

 

 クリーチャーを対象とし、カードを引いて同じ枚数分捨てる。その捨てたカードの中の土地以外のもの1枚につきそのクリーチャーに+1/+1カウンターを置く、というのが謀議能力。ラフィーンはこれを攻撃クリーチャーの数に等しい値で行う。2,3枚は当たり前のように回転し、手札はより状況にフィットしたものに。ラフィーンをはじめクリーチャーらは筋肉モリモリに。この謀議能力を強く使うには回避能力と絆魂を持ったクリーチャーが相性抜群。特に《大洞窟のコウモリ》はこの2つの要件を満たしつつ、ラフィーンを唱える前に打ち消しや除去を引っこ抜くという仕事人っぷりがたまらない。このコウモリが3/3とか4/4になって殴ってきたら、ダメージレースはもう崩壊レベルだ。同じく絆魂を持つ《敬虔な新米、デニック》は、育てる対象としても良し。あるいは謀議で捨ててしまっても良しという、ラフィーンのためにデザインされたかのような1枚。捨てたデニックを降霊から《敬虔な心霊、デニック》として唱えて……という動きも、今月のローテーションを迎えれば見納めだ。

 

 さて、ローテーションによりラフィーンがいなくなればこれまでのようなエスパーデッキが組めなくなるわけだが……このカラーリングの今後はどうなるだろうか?先述のコウモリに加えて《フェアリーの黒幕》などの軽くて強いクリーチャーは次期スタンダードでもスタメンをはれることだろう。黒い除去の濃厚なラインナップも継続だ。それらを軸に、打ち消しの枠に《喝破》などを採用して……ラフィーンレスなエスパーが継続するのか、あるいは色を減らして2色デッキとして発展していくのかどうか……そのあたりは新たな多色カードによっても左右されるね。ラフィーンは完全に時代を作ったカードであると、断言して良いだろう。

 スタンダードを監視し続けたスフィンクスが去り、新たな時代がやってくる……新環境前に、今のスタンダードもやりこんでおかないとな!

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