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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

とことん!スタンダー道!いざ緑単、開拓精神携えて(スタンダード)

岩SHOW

サンダー・ジャンクションにキタキタキタァ!

 西部劇、荒野、アウトロー……そういうのが好きな人には貯まらないセットがやってくるね。『サンダー・ジャンクションの無法者』、オンライン上およびテーブルトップでのリリースがもう間もなく!今週末はプレリリース!というわけで新たな刺激が加わるスタンダードが楽しみでしょうがない。

 皆はもうどんなデッキを組むのか決めたのかい?しっかり計画できている君も、まだまだよくわからないとぽやーっとしているあなたも、スタンダードを愛し、この道を進む皆で新セットを迎え入れよう!今週もスタンダー道、突っ走るぞ!

とことん!緑単道!
MTGA-Assistant-Meta - 「緑単アグロ」
スタンダード (2024年4月2日)[MO] [ARENA]
23《
1《耐え抜くもの、母聖樹
-土地(24)-

4《進化する適応体
4《花ざかりの開花族
4《目ざとい新人
4《装飾庭園を踏み歩くもの
2《秋の占い師
4《ウルヴェンワルドの奇異
4《斧折りのフェロックス
3《沈黙を破る者、スラーン
-クリーチャー(29)-
4《野生との遭遇
1《大ドルイドの魔除け
2《向上した精霊信者、ニッサ
-呪文(7)-
4《強情なベイロス
3《温厚な襞背
2《失われし者のランタン
3《タイヴァーの抵抗
1《向上した精霊信者、ニッサ
2《レンと次元壊し
-サイドボード(15)-
Aetherhub より引用)

 

 さあ早速デッキリストからいってみよう。現行スタンダードの「緑単アグロ」だ。2色土地が非常に優秀なスタンダードにおいて、単色のデッキを組むメリットはいかほどのものか?そこが重要なポイントなわけだが……このリストはそこの答えをきちんと用意している。《花ざかりの開花族》を最も強く使うには緑単がベストである!と。開花族は森の数だけ強化されるエレメンタルだ。これをコストパフォーマンスに優れたクリーチャーに育て上げるにはほぼ《》で構成されたマナ基盤が最善である。

 というわけで2マナにエースを据え、他にもサイズに優れたクリーチャー、緑マナの要求量が多いカードを詰め合わせにしたのがこのアグロデッキ。開花族を《装飾庭園を踏み歩くもの》や《秋の占い師》で育てて殴る!わかりやすいゲームプランにはそそられるものがある。

回転

 最近の緑には速攻持ちの優秀なクリーチャーが見られる。このリストでは4マナ圏にそれらを並べて、中盤以降はノンストップでラッシュを仕掛けていく。《太陽降下》などでリセットされても速攻持ちを叩きつければ息の根を止められる。

 《ウルヴェンワルドの奇異》はトランプルを持ち、マナが増えれば変身してゴリ押しを敢行できる頼もしいヤツ。《斧折りのフェロックス》は除去耐性を持ち、これら4マナ4/4速攻を8枚体制にすることでデッキの再現性を高めている。毎回同じような動きが出来ればアグロは最強!と言わんばかりだ。

フロンティアよりニューカマー!

 未開拓のサンダー・ジャンクションの地にはこの緑単を強化してくれそうな、希望に満ちた新カードがゴロゴロと!フロンティアより颯爽と訪れる新カードを見ていこう。

 まずは名前もインパクト大の《巨大なガラガラワーム》!4マナ6/5トランプルのド迫力ボディに、デメリットはなし!大昔のスタンダードで《ムンガ・ワーム》を使っていたことを思い出したよ……マジでクリーチャーの質、上がったなぁ。

 このワームは砂漠をコントロールしていると瞬速を持つ。さらに墓地に居る時にこれを追放すると砂漠を戦場に出せる…と…、開花族を軸にした形の緑単ではその力を最大減には発揮しないかもしれない。それでもハイスペックな戦闘要員であり、デッキに採用する価値は十二分にあるだろう。

 緑単の弱点は手札が尽きてしまうとなかなかそれを回復する手段がないこと……この問題を解決し得るのが《荒野無頼団の先駆者》だ。3マナでパワー4と前のめり、他のパワー4以上のクリーチャーが戦場に出ると1枚ドロー。打点を持ったクリーチャーがドローをもたらしてくれるのは有難い限り。パワー4以上というハードルも、上記のリストであれば4マナ速攻持ちと開花族が楽々クリアしてくれる。

 戦場に出た時に1マナ加える能力は謎に見えるかもしれない。3ターン目に3マナ払ってこれを唱えて、という形だとこの1マナは活かしにくい。しかし計画という新能力を用いた場合、このマナが活きてくる。計画コストを払ったターンは追放されるだけで何もしないが、次のターンにはこれを0マナで唱えられる。0マナのクリーチャーから加えられる1マナ、純粋なマナ加速になるというわけだ。土地が3枚で止まりそうな時、あえて3ターン目にこれを計画することで、4ターン目に4マナのクリーチャーを唱えられる確率を高める……そしてパワー4以上で1ドロー。こう動ければ、3ターン目の展開をスキップする価値は十二分にある。

 対戦相手が2マナ立たせている状況で先駆者を素出しすると、《苦々しい勝利》等の2マナインスタントでサクッと簡単に除去され、テンポ面で上をいかれる可能性もある。そういったことをケアし、より安定してパワー4以上を展開してドローする確立を高められる……かなりテクニカルな1枚となりそうだ。

 この計画能力を持つクリーチャーの中でも、個人的にかなり注目しているのが《アロエの錬金術師》。名前も素晴らしいが、能力も目を見張るものがある。2マナ3/2トランプルと攻めのデッキで扱いたい良スペックに加えて、これを計画するとクリーチャー1体にそのスペックを付与できる。これで開花族を対象にすれば、適当な小さいクリーチャーでブロックしてしのごうというプランを大きく狂わせることになる。+3/+2にと修整値も大きく、インスタントなどを使うのと違って次のターンには錬金術師自身を唱えてクリーチャーとしても運用できる。2ターン目に出して良し、ゲーム終盤に引いても足を引っ張らなくて良しと、思わずベタ褒めしたくなる。2マナパワー3に良いのがいる時の緑単は強いよ!

岩SHOW - 「緑単アグロ(仮)」
スタンダード (2024年4月4日)[MO] [ARENA]
22《
1《耐え抜くもの、母聖樹
1《砂嵐の境界
-土地(24)-

4《進化する適応体
4《花ざかりの開花族
4《目ざとい新人
3《アロエの錬金術師
2《荒野無頼団の先駆者
4《ウルヴェンワルドの奇異
2《斧折りのフェロックス
2《巨大なガラガラワーム
2《鉄道の喧嘩屋
2《金脈のハイドラ
-クリーチャー(29)-
2《蛇皮のヴェール
2《野生との遭遇
1《大ドルイドの魔除け
2《失われた十手
-呪文(7)-

 

 そんなわけで期待の新カード達を上記のリストに放り込んでみた。さらには《鉄道の喧嘩屋》《金脈のハイドラ》の神話レアコンビも。これらはセットで使うことでそのポテンシャルが最大限に発揮される。高打点を叩き出して、一気に勝負を終わらせよう。トランプルは正義、速攻はジャスティス!緑単の力を思い知らせようじゃないか。

 ワームを採用するなら捌くカードも盛り込みたい。そんなわけで1枚だけ《砂嵐の境界》を採用。これは無色マナしか加えられないが、アンタップ状態で戦場に出るので展開の足を引っ張ることもない。起動型能力により、クリーチャーを1体ブロックに参加させないという妨害もできる。《黙示録、シェオルドレッド》や《偉大なる統一者、アトラクサ》が立ち塞がってきても問題なし!という手段を土地の枠に忍ばせられるのはなかなか優秀ではないかな。ガラガラワームが対処されたら、境界をサーチするチャンスでもあるのだ。

 サンダー・ジャンクションでは更に2色土地が追加される。コントロールしている土地の枚数が少なければノーリスクな、ファストランドと呼ばれるサイクルだ。《花盛りの湿地》《植物の聖域》とアグロデッキでも扱いやすい土地が加わり、これと《ラノワールの荒原》のようなダメージランドなどを併用することで、緑単に黒や青をタッチしたデッキのパターンが生まれる可能性もあるね。

 未開拓のスタンダードがもうすぐやってくる。そこは今までスタンダードで目立てなかった、緑単のようなデッキにとってのフロンティアになるのか?全く予想だにしない新デッキ達の生誕の地になるか?まだ誰にもわからない。さあ、来るべきその日に備えて、今日もスタンダードを復習しておこう!

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