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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

帰ってきた回転翼機!ラクドスで空の覇者を目指せ!(パイオニア)

岩SHOW

 2023年、各環境は様々な変化を受けたわけだが……昨年最後の環境変化は12月4日、各フォーマットにおいて禁止及び制限カードの変更が行われた。大きく注目されたのはパイオニア。《密輸人の回転翼機》が禁止解除となった。おーこれにはビックリ。パイオニアの初期に禁止されたんだっけなぁと調べてみると、2019年12月3日に禁止されていた。実に4年ぶりにパイオニアにて日の目を浴びることになる……というかパイオニアってもう4年も続いてたのか!そこにもビックリだ。パイオニア制定当初は主に黒単色のデッキにてエース格として、戦場を飛び回っていたものだ。

Msskinbolic - 「黒単アグロ」
Magic Onlineプロツアー予選 準優勝 / パイオニア (2019年11月30日)[MO] [ARENA]
4 《ロークスワイン城
4 《変わり谷
1 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ
15 《
-土地(24)-

4 《血に染まりし勇者
4 《漆黒軍の騎士
3 《夜市の見張り
4 《屑鉄場のたかり屋
3 《残忍な騎士
3 《騒乱の落とし子
2 《悪ふざけの名人、ランクル
-クリーチャー(23)-
4 《致命的な一押し
4 《思考囲い
4 《密輸人の回転翼機
1 《霊気圏の収集艇
-呪文(13)-
4 《強迫
1 《霊気圏の収集艇
2 《闇の裏切り
2 《軍団の最期
2 《害悪な掌握
2 《悪性の疫病
2 《ゲトの裏切り者、カリタス
-サイドボード(15)-
MTGTop8 より引用)

 

 4年前、最初期のパイオニアの黒単アグロだ。黒の軽量クリーチャーをずらりと並べ、《思考囲い》《致命的な一押し》でビートダウンを後押ししていく。このデッキにおいて回転翼機は2マナ圏のエースとして君臨。乗せるクリーチャーはいくらでもいるので困ることはなく、3/3飛行でガンガンと攻撃。攻撃によりカード1枚を引いて手札を1枚を捨てる、ルーターと呼ばれる手札入れ替え能力が誘発。これで状況にマッチした手札を作り上げていく。捨てるカードは《血に染まりし勇者》《屑鉄場のたかり屋》といった墓地から戦場に出てくる能力を持った連中。この噛み合いっぷりが素晴らしい。桁違いの安定感を誇り。各種予選でも上位に名を連ねていたものだった。

 4年前のパイオニアでは支配的な存在となってしまった回転翼機だが、時を経てカードプールが拡大され、この状況で禁を解いても問題がないと判断されて再離陸。再びパイオニアの空を舞うことになった。今回はこの回転翼機を用いた最新のデッキを取り上げよう!

MrCrocodile - 「ラクドス・ミッドレンジ」
Magic Online Pioneer League 5-0 / パイオニア (2023年12月30日)[MO] [ARENA]
4 《血の墓所
1 《硫黄泉
3 《黒割れの崖
3 《憑依された峰
4 《荒廃踏みの小道
2 《目玉の暴君の住処
1 《バグベアの居住地
1 《変わり谷
1 《見捨てられたぬかるみ、竹沼
1 《反逆のるつぼ、霜剣山
1 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ
2 《
1 《
-土地(25)-

4 《税血の収穫者
3 《太陽の執事長、インティ
2 《死の飢えのタイタン、クロクサ
4 《砕骨の巨人
2 《墓地の侵入者
2 《黙示録、シェオルドレッド
1 《ドロスの魔神
-クリーチャー(18)-
4 《致命的な一押し
2 《無情な行動
4 《思考囲い
3 《密輸人の回転翼機
4 《鏡割りの寓話
-呪文(17)-
2 《減衰球
3 《強迫
2 《真っ白
2 《碑出告が全てを貪る
2 《コラガンの命令
2 《危難の道
2 《未認可霊柩車
-サイドボード(15)-
Magic Online より引用)

 

回転

 というわけでラクドス(黒赤)の中速デッキの紹介だ。パイオニアでもここ2年ほど頂点を争っているアーキタイプが、回転翼機を導入した。4マナ以下のカードの中でも、単体のカードパワーを重視したチョイスがラクドスの信条。除去や手札破壊で適度に妨害しつつクリーチャーで殴る、上述の黒単に通ずる精神を持ったデッキなので、回転翼機は文句のない戦力!2ターン目回転翼機→3ターン目にラクドスの象徴とも言える《鏡割りの寓話》と動いて、ゴブリン・トークンですかさず回転翼機に乗り込んで攻撃!この動きは文句なく強い。対戦相手も対処しなければならないパーマネントが多くて参ってしまうに違いない。搭乗するのであれば《死の飢えのタイタン、クロクサ》を手札から唱えて、自身の能力で生け贄となってしまうその前にタップして乗せるという手も。ラクドスと回転翼機の相性、現時点で合格ライン!

 そしてこの回転翼機とセットでラクドスにやって来たのが《太陽の執事長、インティ》!これが決め手だ。手札を捨てることで能力が誘発し、ライブラリーの上を追放してそのターン唱えられるようにする、衝動的ドローという赤ならではのアドバンテージの取り方をするなかなかのやり手だ。彼自身の能力で手札を捨てられるので、単体で完結しているカードではあるが……これと回転翼機があわされば天下無敵。回転翼機の攻撃でそれ自身とインティの能力が誘発し、最大で手札を2枚捨てて2度の衝動的ドローが狙える。手札で遊んでいるカードを捨ててより使えるものを手に入れるチャンスに繋がり、有利な状況が固定され続けることになる。俗にマウントを取ったという状況を作りだせる、至高の2枚セットなのである!インティで回転翼機がどんどんとデカくなっていくのも楽しく、《至高の評決》などのソーサリー除去は恐れるに足らず!

 《密輸人の回転翼機》の復帰で、パイオニアのアグレッシブなデッキたちの2マナ圏が強化された。少し前のパイオニアで、殴るデッキを諦めていたプレイヤー諸君!この機に回転翼機に乗り込んで、空の支配者を目指そうではないか!

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