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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
今年もありがとう!岩っサンタと1年を振り返ろう(特別企画)
Ho Ho Ho!良い子の皆、1年ぶりだね。岩っサンタじゃよ!
デイリー・デッキも2023年内更新はこれにておしまい。次に会うのはまた新年、ということで毎年恒例の岩っサンタの登場じゃ。マジックを愛して楽しんでくれた良い子の前にやってきて……特に何もプレゼントはないが、ちょっとした話を一方的に語って去っていく。迷惑に思わんでくれよ!年に一度の楽しみなんじゃから……恒例の企画としてその年のホリデーギフトカードを紹介してデッキを作っておるでの。ホリデーギフトっちゅうのは年の終わりに様々な形でマジックに関わってくれた人々に配られる特別なプロモのことじゃ。では早速今年の1枚を確認してみよう!
《Seasonal Sequels》{X}{U}{U}{U}
インスタント
呪文1つを対象とし、その呪文のホリデーテーマの続編タイトルを最大X個まで宣伝する。宣伝したタイトル1つごとに、その名前を持つことを除きその呪文をコピーする。あなたはそのコピーの新たな対象を選んでもよい。(単に数字を付けただけでは物足りない。)
※テキストは参考訳
《Seasonal Sequels》、直訳すると「季節の続編」。クリスマスやお正月、ホリデーシーズンに家族みんなで観るために人気映画の続編が公開されることがあるじゃろ、それをカード化したものじゃ。イラストは見るからに寒そうな雪の夜、煌々と灯りを放つ劇場の前にラヴニカの住人らが集結した、ホリデーギフトならではの温かな気持ちになれるものになっておる。良いのう!
そしてその劇場では現在「DIE HARDENED SCALE」などの作品が公開されておるようじゃ。フレイバーテキストにもどこかで見たことがあるホリデー映画のタイトルとマジックのカード名を組み合わせたダジャレ作品が並んでおるな!カードの効果もこれを現しており、呪文をX枚コピーするのじゃが……その際にコピー一つにつきホリデー風味のタイトルをつけねばならない。これはかなり知恵とひらめきを試される呪文じゃなぁ。
たとえば……《今を生きる》。このカードの英名は《Seize the Day》。これにホリデーな続編があるとすれば「年末を生きる/Seize the Holiday」「正月を生きる/Seize the New Year’s Day」といったところかの。複数のクリーチャーをアンタップして追加の戦闘フェイズを一気に得るのじゃ!
といった具合に銀枠だけあってハチャメチャで面白いカードではあるんじゃが、これでデッキを作ろうと「このカードはこのタイトルとかかって」とかやると……ほら、権利的な問題が怖いからのう。良い子のために活動する岩っサンタは、そういうのは大事にする主義なんじゃ。決して逃げたんじゃない。
というわけで今回は別の方向性でやっていこうか。2023年を象徴するようなカード、デッキを振り返ってみようじゃないか。
2月には2023年最初のセット『ファイレクシア:完全なる統一』がリリース。同時に《偉大なる統一者、アトラクサ》が一大旋風を巻き起こす。7/7というサイズで4つのキーワード能力で武装した驚異的な戦力であり、かつ手札を一気に満たすアドバンテージ獲得能力……こりゃファイレクシアからの最高のプレゼントじゃったな!4色を含む7マナのクリーチャーでありながら、あらゆる手段でこれを戦場に繰り出すデッキが作られ、もはやこの天使が戦場に出てくることは日常の光景となったもんじゃ。中でもリリース直後のスタンダードにおけるリアニメイトは芸術度が高かった!
4 《ザンダーの居室》 4 《黒割れの崖》 3 《闇滑りの岸》 1 《砕かれた聖域》 2 《日没の道》 1 《死天狗茸の林間地》 2 《落石の谷間》 2 《地底の大河》 1 《硫黄泉》 3 《シヴの浅瀬》 1 《嵐削りの海岸》 1 《天上都市、大田原》 1 《見捨てられたぬかるみ、竹沼》 -土地(26)- 4 《死体鑑定士》 4 《税血の収穫者》 4 《偉大なる統一者、アトラクサ》 -クリーチャー(12)- |
4 《鏡割りの寓話》 2 《強迫》 1 《かき消し》 1 《否認》 3 《削剥》 3 《喉首狙い》 4 《ギックスの残虐》 3 《勢団の銀行破り》 1 《兄弟仲の終焉》 -呪文(22)- |
2 《強迫》 1 《軽蔑的な一撃》 4 《切り崩し》 1 《喉首狙い》 1 《兄弟仲の終焉》 2 《未認可霊柩車》 1 《否認》 2 《黙示録、シェオルドレッド》 1 《勢団の銀行破り》 -サイドボード(15)- |
《鏡割りの寓話》などでアトラクサを墓地に送り、《ギックスの残虐》で釣り上げる。手間に見合った戦力と圧倒的な手札の差を生み出して圧倒する!パワフルなデッキじゃ。青黒赤の3色に絞った構築ながら、スタンダードに豊富な多色土地と宝物を生成する各種カードのおかげで、リアニメイトせずともアトラクサを唱えられるという隙のなさが素晴らしかったのう。アトラクサをどうやって使うか?使われないようにするか?多くのプレイヤーが今年、これについてじっくり考えたことじゃろう。
2 《ウルザの物語》 1 《耐え抜くもの、母聖樹》 3 《森》 4 《ウルザの鉱山》 4 《ウルザの魔力炉》 4 《ウルザの塔》 -土地(18)- 2 《絶え間ない飢餓、ウラモグ》 2 《ワームとぐろエンジン》 1 《歩行バリスタ》 -クリーチャー(5)- |
1 《解放された者、カーン》 4 《大いなる創造者、カーン》 3 《森の占術》 4 《古きものの活性》 3 《四肢切断》 1 《歪める嘆き》 4 《一つの指輪》 4 《忘却石》 1 《反発のタリスマン》 3 《大祖始の遺産》 4 《探検の地図》 1 《彩色の星》 4 《彩色の宝球》 -呪文(37)- |
1 《街並みの地ならし屋》 1 《隔離するタイタン》 1 《ワームとぐろエンジン》 1 《ファイレクシアの変形者》 2 《機能不全ダニ》 1 《歩行バリスタ》 1 《罠の橋》 1 《液鋼の塗膜》 1 《石の脳》 1 《真髄の針》 1 《墓掘りの檻》 1 《トーモッドの墓所》 1 《仕組まれた爆薬》 1 《虚空の杯》 -サイドボード(15)- |
2023年はマジックと他のコンテンツとのコラボが白熱した1年でもあった。最大のコラボは『指輪物語:中つ国の伝承』じゃな。モダンで使用可能なこのセットは、同フォーマットをそれ以前と以後とで別世界に変えてしまうくらい影響の大きいものとなったのう。
2枚看板である《一つの指輪》と《オークの弓使い》はそれぞれに超巨力カードとしてモダンやレガシーの常連として席を確保した。モダンではプロツアーでの「トロン」の躍進が強く印象に残っている。皆もそうじゃろ?《ウルザの鉱山》《ウルザの魔力炉》《ウルザの塔》、これらが揃って爆発的に生産されるマナの使い道として《一つの指輪》はまさにうってつけじゃった。プロテクションで無敵になりながらドローを進めてマナを伸ばし、《絶え間ない飢餓、ウラモグ》などのパワーカードで逆転。モダンの凄まじさ、マジックの可能性を目の当たりにした、後世に語り継がれるようなトーナメントじゃったなぁ。
1 《アダーカー荒原》 2 《金属海の沿岸》 1 《コイロスの洞窟》 2 《さびれた浜》 4 《砕かれた聖域》 1 《皇国の地、永岩城》 1 《天上都市、大田原》 1 《見捨てられたぬかるみ、竹沼》 3 《ラフィーンの塔》 2 《英雄の公有地》 2 《地底の大河》 4 《闇滑りの岸》 1 《平地》 1 《不穏な投錨地》 -土地(26)- 2 《敬虔な新米、デニック》 4 《策謀の予見者、ラフィーン》 1 《復活したアーテイ》 2 《フェアリーの黒幕》 1 《下水王、駆け抜け侯》 4 《大洞窟のコウモリ》 -クリーチャー(14)- |
3 《喉首狙い》 4 《婚礼の発表》 2 《放浪皇》 2 《かき消し》 2 《切り崩し》 4 《忠義の徳目》 1 《呪文貫き》 2 《地底のスクーナー船》 -呪文(20)- |
3 《軽蔑的な一撃》 2 《強迫》 2 《危難の道》 2 《邪悪を打ち砕く》 1 《漆月魁渡》 1 《痛烈な一撃》 1 《第三の道のロラン》 2 《黙示録、シェオルドレッド》 1 《苦痛ある選定》 -サイドボード(15)- |
2022年の11月より再開されたマジックの祭典。プレイヤーズコンベンションという名になった大型イベントが日本各地で開催されて大盛り上がりを見せたのは……本当に嬉しいことじゃ。どのイベントも予定通りに開催され、そして第1回の開催から1年経過してまた愛知にこのイベントが帰ってきたのは、1年という時間の経過をリアルに感じ取れてなんだかグッときたぞい。
スタンダードにて開催されたオープントーナメントも大盛況。最後に勝ったのは白黒青の中速デッキ。2023年、年間を通してこのアーキタイプはスタンダードの第一線で活躍し続けておる。この安定感は来年も続くかのう?スタンダードのローテーション変更も今年の見逃せない出来事。これがあってこそ《策謀の予見者、ラフィーン》を主役としたデッキは成立しておる。来年もスタンダードが刺激的で誰にとっても楽しい、そんなフォーマットになることを心から願っておるよ。
さて、ながながと話してきたが……そろそろ他の良い子のところにい時間がきたみたいじゃ。結局今年を振り返っただけになったが……色んなデッキが誕生し、その活躍を見届けて一年を終えられる。これが一番幸せなことじゃな。
それじゃあ、これで今年のデイリー・デッキはおしまいじゃ。皆が楽しく健やかなホリデーを過ごせることを祈っておるよ。仲間達との団らん、そこにマジックがあれば……人類皆平和なはずじゃ!それじゃあまた年明け、2024年に。今年もありがとう、良いお年を!
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