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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
いざイクサランの洞窟へ:安心と信頼のゴルガリで探検(スタンダード)
『イクサラン:失われた洞窟』のオンラインリリース&発売週ということで、当コラムでは新カードを採用したデッキ案をあれやこれやと提案していくシリーズを続行中!今回は……前セット『エルドレインの森』の登場により隆盛の時を迎えたデッキのおさらいからスタート!
4 《死天狗茸の林間地》 4 《ラノワールの荒原》 4 《眠らずの小屋》 2 《ミシュラの鋳造所》 1 《見捨てられたぬかるみ、竹沼》 1 《耐え抜くもの、母聖樹》 6 《沼》 4 《森》 -土地(26)- 4 《苔森の戦慄騎士》 1 《しつこい負け犬》 3 《温厚な襞背》 3 《グリッサ・サンスレイヤー》 2 《下水王、駆け抜け侯》 3 《開花の亀》 2 《黙示録、シェオルドレッド》 -クリーチャー(18)- |
3 《切り崩し》 3 《喉首狙い》 1 《苦痛ある選定》 2 《強迫》 1 《アイレンクラッグ》 2 《執念の徳目》 2 《ヴェールのリリアナ》 2 《向上した精霊信者、ニッサ》 -呪文(16)- |
2 《窃取》 1 《強迫》 1 《苦痛ある選定》 1 《切り崩し》 1 《夜の棍棒使い》 2 《危難の道》 1 《一巻の終わり》 1 《温厚な襞背》 2 《ギックスの命令》 2 《ファイレクシアの闘技場》 1 《ヴェールのリリアナ》 -サイドボード(15)- |
ゴルガリ(黒緑)カラーのミッドレンジ(中速デッキ)!このアーキタイプが一躍ブームを巻き起こしたのは《苔森の戦慄騎士》の登場があったからだ。2マナ3/2トランプルと攻めに優れたスペック、死亡すると“次の自分のターン”の終了時まで、墓地から出来事として唱えられるという変則的な除去耐性の持ち主。カードを引きつつ、追放領域から唱えて戦場へ復帰。このしぶとさで序盤を支え、対戦相手の注意を惹きつけて後続に繋げる……先発としての仕事を見事に全うする職人的なクリーチャーの参入で、黒に添える第2色として緑が一気に評価を高めたのは記憶に新しい。《喉首狙い》《ヴェールのリリアナ》《黙示録、シェオルドレッド》と誰にでも使いやすく、そして強力なカードの数々…これらと戦慄騎士が織り成す極上のハーモニー!
ゴルガリは土地の面でも大きく強化されたカラーだった。クリーチャー化する2色土地、その中でも特に強力な《眠らずの小屋》。4/4とサイズに優れ、攻撃すればパーマネントが増えて対戦相手の墓地が減る。これで攻撃すればするほど有利になっていく、まさしく理想の土地。
そしてこの土地をより強く運用できる《開花の亀》!土地の能力起動のためのマナを軽減し、そして墓地から土地を戦場に戻す変則的なマナ加速。不利な状況をひっくり返すようなパワーを持っているわけではないが、有利な状況を確固たるものへと高めるタイプのクリーチャーで、使用者に幸せな感情を授けてきた素敵な存在だ。亀をコントロールしつつ小屋をクリーチャー化させれば5/5になり、大抵の殴り合いに勝てるスペックに。
上記のようなデッキの安定感を大きく向上させるカードを得たことで、《グリッサ・サンシーカー》や《向上した精霊信者、ニッサ》といった元々スタンダード環境に存在した緑の面々の評価も上昇。肩身の狭い思いをしていた色にスポットライトが当たり、一大勢力を築き上げたのだった。僕個人としてもこのカラーリングのデッキにはかなり勝たせてもらったので、思い入れはあるもの。ここにイクサランの新カードが加わるのかどうか?気になるラインナップをチェック!
まずイクサランで黒緑の2色というと……『イクサラン』時代のスタンダードを思い出す。MTGアリーナ最初期の頃であり、ランク戦などもまだ導入されていなかったタイミングだったかなぁ。その頃のゴルガリと言えば新能力・探検を主役としたものが定番。《野茂み歩き》と探検クリーチャーを組み合わせ、ライフ回復を繰り返しながら最終的にサイズで圧倒するというパワフルなデッキだったね。今回のイクサランでも探検能力は主に緑の担当として復活!
中でも《名もなき都市の歩哨》はがっちりしたボディの持ち主でなんともそそられる。3/4警戒、安全に攻撃できる信頼に足るスペックだ。これが戦場に出るか攻撃する度に、探検を行える地図・トークンが生成される。土地が手に入るか、あるいはそれ以外のカードが公開されてクリーチャーのサイズが上がるか。受けられる恩恵は運任せな面はあるが、ゴルガリ的にはどちらも嬉しいものには違いない。不要なカードが捲れた場合は墓地に送ることも可能で、これが《しつこい負け犬》のようなものだとちょっとお得。大型クリーチャーを落として《執念の徳目》で釣る動きも強そうだ。多くの3マナ以下のクリーチャーもブロックできる頼もしい戦闘要員になるんじゃないかと期待大!
同じく3マナでタフネス4と硬めな《分派の説教者》にも注目。接死も持つので、意地でも相討ちに取るブロック役として責任を果たすナイスガイ。そして攻撃させてもアドバンテージを稼ぎ出す。ライフで負けている状況ならコウモリをもたらし、勝っているか対等な状況ならドローをもたらし1点のライフを失う形に。トークンでもドローでも、どっちにせよ得するのが嬉しい。接死でタフネスも高めのクリーチャーの攻撃というものはかなり厄介で、好きに殴らせるのかあるいは何かを差し出すのか、悩ましい戦況を生み出すことが出来そうだ。ドローするとライフは減るが、《黙示録、シェオルドレッド》がいればむしろ増えるということも毎度おなじみのインフォメーションだね。
これら3マナ域の新たな戦力を積極的に採用してみたサンプルリスト、以下のようなかたちでまとめてみた。
4 《死天狗茸の林間地》 4 《ラノワールの荒原》 4 《眠らずの小屋》 1 《ジアトラの試練場》 1 《ミシュラの鋳造所》 1 《見捨てられたぬかるみ、竹沼》 1 《耐え抜くもの、母聖樹》 1 《隠された死滅都市》 3 《沼》 4 《森》 -土地(25)- 4 《苔森の戦慄騎士》 1 《しつこい負け犬》 2 《温厚な襞背》 1 《グリッサ・サンスレイヤー》 2 《名もなき都市の歩哨》 2 《分派の説教者》 1 《下水王、駆け抜け侯》 3 《開花の亀》 2 《黙示録、シェオルドレッド》 1 《最深の成長、オヘル・カスレム》 1 《猛り狂うトゲ尾》 1 《養育する鋸背》 -クリーチャー(21)- |
3 《切り崩し》 3 《喉首狙い》 2 《迷いし者の骸》 2 《執念の徳目》 2 《ヴェールのリリアナ》 2 《向上した精霊信者、ニッサ》 -呪文(14)- |
-サイドボード(0)- |
クリーチャーが主体の中速デッキ、その設計思想はいたってシンプル。優れたクリーチャーを展開し、攻撃する!邪魔なクリーチャーは除去する!以上だ。クリーチャーカードを20枚以上採用したのもあって《最深の成長、オヘル・カスレム》も使ってみたいなと。6/5トランプルと戦闘ダメ―ジを与えることが期待できる肉体、そして攻撃が通れば与えたダメージ分ライブラリーを公開し、その中からクリーチャーと土地を戦場へ!6点通ればパーマネントが2つ増えるのは確定のようなもの。ブロックされて抜ける打点が落ちたとしても、クリーチャーが捲れれば一気に勝利が近づくぞ。
そして今回の神サイクルに共通する、死亡すると土地に変身するシステムも内蔵。そこから能力を起動すれば神の姿に戻るのだが、オヘル・カスレムの起動条件はパーマネントを10個以上コントロールしていること。土地も含んでOKなので、《開花の亀》で伸ばしつつ《眠らずの小屋》や《名もなき都市の歩哨》でトークンも作って、神の再臨を目指そう。
個人的に黒のクリーチャーデッキに採用しまくるぞと意気込んでいる新カードが《迷いし者の骸》。まず……ビジュアルがめっちゃカッコいい!3マナと使いやすいコストで、2/2のスケルトンを生成。そのスケルトンはパワーが1上昇して速攻も持つ、実質3マナ3/2速攻のクリーチャーであり、かつ落魄という条件を満たせば手札に戻ってくる。除去を恐れずクリーチャー展開、死亡したなら骸を再展開。攻める戦場を継続できる、シブいカードなんじゃないか?
『エルドレインの森』時点で完成度の高いゴルガリ・カラーの中速デッキ。新カードを採用せずとも安定して強いデッキではあるが、安定感が保証されているのであれば思い切って新カードを盛り込みやすいということでもある。メカニズムに特化したカードというより、シンプルに強そうなものをかき集め、君なりのベスト・ミッドレンジを目指そう!
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