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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

いざイクサランの洞窟へ:《鬼流の金床》デッキのアップデート(スタンダード)

岩SHOW

 『イクサラン:失われた洞窟』が遂にリリースされる!秋から冬へと切り替わっていくこのタイミングで、洞窟探検で地下世界を目指すセットときたもんだ。「暖かい室内でマジックの深みへと達せよ」というメッセージだろうか。そうに違いない!

 この啓示を受け取ったなら、まずやるべきことは……(当コラムとしては)デッキ構築一択ッ!もう皆も始めてるんじゃないかな?プレリで手に入れたカードを軸にしたり、まだ手にしていない個人的注目カードに思いを馳せたり、それぞれにセットリリース前に脳内デッキ構築を行ってくれていると思う。この時期が一番楽しいと言っても決して過言ではないよね。青写真を描いたデッキが、実際にプレイしてみると思ったような動きを見せなかったり、逆に全くイメージしていなかった動きを実現してくれたり……失敗とサプライズを繰り返して、自分の理想のデッキに辿り着く。そんな過程をこのコラムでもお手伝いできればと、今回も僭越ながら筆者のアイディアを共有させていただこう。

 現スタンダードで僕が好きなカードは……色々とあるけども、プレイしていて特に楽しいのは《鬼流の金床》!これにアーティファクトを放り込めば対戦相手のライフを1点吸い取れる。さらにアーティファクトが戦場を離れれば、1/1の構築物を生成。これが強い!一旦この構築物が用意出来れば、以降はこれを餌にクルクルと回していけば、損失なしにライフを詰めていける。対戦相手のクリーチャーの攻撃をブロック、戦闘ダメージを与える前に金床で生け贄に捧げることで、自身が受けるダメージを無効化しつつ対戦相手のライフをじわじわと削るまるで合気道のようなムーブが行える。柔よく剛を制すを体現するこのアーティファクトを中核に据えたデッキは……

星乃 衛介 - 「ラクドス金床」
まじすと 15回目 予選Day2 3-1 / スタンダード (2023年10月28日)[MO] [ARENA]
4 《黒割れの崖
4 《憑依された峰
4 《硫黄泉
1 《見捨てられたぬかるみ、竹沼
1 《反逆のるつぼ、霜剣山
1 《ミレックス
4 《
5 《
-土地(24)-

3 《ヴォルダーレンの美食家
4 《税血の収穫者
4 《霜剣山の製錬者
1 《処刑者の族長、ヴラーン
-クリーチャー(12)-
4 《塔の点火
2 《喉首狙い
4 《実験統合機
4 《血なまぐさい小像
4 《鬼流の金床
4 《ウラブラスクの溶鉱炉
2 《敵対するもの、オブ・ニクシリス
-呪文(24)-
4 《強迫
4 《ガムドロップの毒殺者
1 《電圧のうねり
1 《削剥
1 《喉首狙い
1 《冥府の掌握
1 《過去と未来の剣
1 《ヴェールのリリアナ
1 《不笑のソリン
-サイドボード(15)-
Melee より引用)

 

 「ラクドス(黒赤)金床」!金床で生け贄に捧げても損しない、あるいはむしろ得するアーティファクトを採用した、シナジー(カードとカードの相互作用)重視のデッキだ。《ヴォルダーレンの美食家》《税血の収穫者》などが生成する血・トークンなどは副産物であるので気軽に生け贄にできる。なんだったら自身の能力で手札を入れ替えつつ、金床のアーティファクトが戦場を離れるという条件を満たせるのもエラい。あるいは《実験統合機》は、これも戦場を離れることで能力が誘発。ライブラリーの上を追放して唱えられるようにするというアドバンテージをもたらすもので、これを金床に放り込めばトークンも手数も得られて完璧。

 こういった形で、アーティファクトを中心に生け贄とそれにより何か得をするカードとで埋め尽くされたデッキ。カード1枚1枚は線が細いが、それらがガチャガチャと噛み合って徐々に対戦相手を追い詰め行くゲーム体験は、ヤミツキになるって!

 この「ラクドス金床」をイクサランのカードでアップデートしたい!ということで注目カードを確認してみよう。

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 僕がこのデッキに最も採用したくなったカード、それはレアでも神話レアでもなく……コモン!《毒気の薬》!このアーティファクト、戦場に出るか墓地に置かれるとカードを1枚引ける。生け贄までのラグなどは発生するだろうが、2マナで2枚ドローできるのは素晴らしい。多少のライフの損失は金床で回収すれば問題なかろう。2回のアドバンテージ獲得と言うことで《実験統合機》と被るところがある。統合機は1マナと軽いのが強みだが、捲れたカードの内容によってはプレイ出来ず空振りに終わることもある。その点薬はマナが重くライフも失うが、手札にかっちりとカードを収めるため、確実にカード1枚分のアドバンテージを受け取ることができる。

 イクサランの黒と赤のメインテーマである落魄の条件を満たすため、積極的に生け贄に捧げるパーマネントとして用意されたこの薬。金床デッキをプレイしていて常々「こういうのがあったら良いな」と思っていた待望の1枚なので、これは小躍りしながらデッキに採用したい!

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 2枚ドローと言えば《熱狂的な献上》も見逃せない。アーティファクトかクリーチャーを生け贄にするというコスト、金床デッキなら大歓迎だ。クリーチャー生け贄でもOKということで《ウラブラスクの溶鉱炉》が生成するホラーを美味しく利用できるのも嬉しい。ドローだけでなく今回の新要素である地図・トークンももたらしてくれるこのインスタント。地図も生け贄に捧げるタイプのアーティファクトであり、起動して探検を行えば土地か+1/+1カウンターが手に入る。真面目に起動しても良し、さらなる生け贄にしても良し、隙が無い。対戦相手の除去の対象となったパーマネントをコストに充てればさらにオイシイ!

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 生け贄、アーティファクトとくれば今セットの装備品も魅力的なラインナップだ。《タリアンの魂断ち》の誘発条件はまさしく金床デッキにうってつけ。適当に構築物に装備させて、ガチャガチャ回しているといつの間にか殺戮マシンへと成長していることだろう。

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 《凶兆艦隊のフレイル》もコストが軽くて扱いやすく、作製するために追放するアーティファクトに困ることはまずない。《凶兆艦隊のラッパ砲》になればパワーの修正値も3と大きく、攻撃時に誘発する能力もエグい!適当なスクラップをこのラッパ砲の弾として打ち出せば、4点以上のダメージが見込めるクリーチャー除去に。これで《黙示録。シェオルドレッド》などを撃ち抜いて気分よく攻撃を通したいものだね。

岩SHOW - 「ラクドス金床(仮)」
スタンダード (2023年11月9日)[MO] [ARENA]
4 《黒割れの崖
4 《憑依された峰
4 《硫黄泉
2 《不穏な火道
1 《見捨てられたぬかるみ、竹沼
1 《反逆のるつぼ、霜剣山
1 《ミレックス
1 《不安定な断層
2 《
3 《
-土地(23)-

2 《ヴォルダーレンの美食家
4 《税血の収穫者
4 《霜剣山の製錬者
1 《処刑者の族長、ヴラーン
-クリーチャー(11)-
2 《塔の点火
3 《溶鉄の崩壊
3 《実験統合機
3 《毒気の薬
2 《戦慄の容貌
3 《熱狂的な献上
4 《鬼流の金床
3 《ウラブラスクの溶鉱炉
1 《タリアンの魂断ち
2 《凶兆艦隊のフレイル
-呪文(26)-

-サイドボード(0)-
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 上記の生け贄系注目カードとその他色やタイプの合う新カードを盛り込んだ「ラクドス金床」のサンプルを組んでみた。新環境の金床デッキはドロー能力が上昇しているため、色々なカードを少しずつ採用してデッキの引き出しを増やすという構築がやりやすくなるのではないかな。シナジーとは特に関係なく、黒赤2色のデッキを強化する《溶鉄の崩壊》や《不穏な火道》もどれぐらいやれるカードなのか?早く試してみたいなとワクワクしているよ。カードをかみ合わせてそのポテンシャルを最大限まで発揮するデッキが好きなプレイヤーは、スタンダードで《鬼流の金床》デッキに挑戦してみよう!

 シブい新カードで強化されることが予想されるこのアーキタイプ、洞窟からの恩恵を受けて今より一歩踏み出すデッキとなるか?

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