ウオッス！今週も勢いよくやっていこう、デイリー・デッキ！毎週月～金曜日に更新される、マジックの構築フォーマットのデッキを紹介するコラムだ。初めての方はこれからよろしくね！いつも読んでくれてる皆はアリガト～ッ！ってことで、今週は早速デッキリストから。

　スタンダード、BO1（メインデッキ一本勝負）仕様のデッキだ。サイドボードが用意されてはいるが中途半端な構成なのはそのためだ。BO1は一本勝てばいいという特性から、スピード勝負の攻めのデッキがなんだかんだ言って有利な環境。そういったアグロデッキに対して反旗を翻すような構築が為されているのがこのリストだ。

　基本的には白単の、ライフゲイン（回復）デッキ！クリーチャーが戦場に出るとライフを得られる《月皇の古参兵》。ここからスタートして、戦闘を行うクリーチャーを展開しながら回復。そしてライフを得るとサイズアップして能力も増えていく《祝福されし者の声》！これらで戦場をガッシリ固めていきながら、ライフもグングンと伸ばして対戦相手の心を折る、堅牢な城塞のようなデッキである。赤単などのアグロデッキを、真正面から受け止める！

　この白単はただのライフゲインと分類しても良いが、天使デッキと名乗ることも許されるだろう。それ以外のタイプのクリーチャーも見られるが、核となっているのは空を舞う天使たちだ。2マナと軽く、天使を展開するマナを加える《希望の源、ジアーダ》。彼女は以降の天使らに戦場の天使の数だけのサイズアップももたらす、天使デッキを組めと言わんばかりの大盤振る舞いな性能。このジアーダから天使を続々と繰り出していくわけだが、そのラインナップも《鼓舞する監視者》《鋼の熾天使》とライフをもたらす能力持ちだ。さすがは守護をもたらす天使たち、プレイヤーにやさしい。慈愛に満ちた白マナの化身、その恩恵を遠慮せずに受けていこう。熾天使は試作で3マナ3/3で出しても良いし、終盤は6マナで本来のスペックで降臨させても良しと柔軟性に富んでいる。

　そしてこのデッキが「基本的には白単」であると紹介した理由が《怒りの大天使》。彼女も絆魂持ちであるため戦闘を繰り返すだけでライフが増えていき、《祝福されし者の声》がムキムキマッチョへと変貌していく。これに加えて、キッカーコストを支払えば2点ダメージを2回までばら撒けるため、除去でありライフを直接失わせる役も担える。このダメージも大天使自身が与えているので、しっかり絆魂で回復できるのが超強力！赤単などの低タフネスクリーチャーを2体葬りつつ4点回復、攻守を切り返すには抜群の性能だ。彼女のためだけに黒と赤のマナを必要とするが、それは《コイロスの洞窟》《戦場の鍛冶場》と単色デッキの展開を阻害しない2色土地、ダメージランドのおかげで捻出可能だ。ダメージは受けるが回復できるので、そこは目をつぶることにしよう。

　さて、今週のトップバッターとしていきなりこの天使デッキを紹介したのには意味がある。『イクサラン：失われた洞窟』のカードの公開が進み、あるカードの帰還が判明したからだ。スタンダードに再び舞い戻ってくる、そのカードは……。

　《輝かしい天使》ッッ！色鮮やかな、中南米の鳥たちを思わせるまさしく輝かしい出で立ちで再録だ。またこのカードがスタンダードで使える時が来るとは、完全に予想外だったなぁ。3マナ3/3飛行とバランスの良いスペック、マナはかかるが5/5絆魂以上のスペックへと自力で成長するのも頼もしい。そしてこの天使は、1ターンの間に5点以上のライフを得ていた場合、4/4の天使トークンをもたらす。こりゃすごいぜ。先ほど紹介したライフゲイン型天使デッキであれば、この条件を満たすのも決して難しいことじゃないだろうね。おいおい、天使デッキがここにきて爆発する予感……！

　そして今後紹介する白のデッキ全般でこのカードに言及することになるかもしれない……万能除去《失せろ》の登場だ！なんちゅうカード名！唱える時には言い方に気を付けなきゃいけないだろう、独特な名前を持ったこのインスタント。対戦相手に2つの地図を提供することにはなるが、クリーチャー・エンチャント・プレインズウォーカーと取れる対象範囲の広い破壊除去だ。《骨化》と比べると基本土地の少ない構成でも使いやすく、そして除去したパーマネントが戻ってくることはない、など勝っている点もある。とりあえず手に入れたら採用してみたい、隙のない1枚だね。

　予想外の天使、空から授けられた贈り物。再録カードであるため既に所持しているプレイヤーも多いことだろう。新環境ですぐさま試せる強力カードがあるため、新環境序盤にはこのような天使デッキを目にすることが多くなるかも？実績持ちの名カード、とりあえず使ってみるのがプレイヤーの嗜み。他の天使やライフ回復カードにも要注目だ！