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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

新生化コンボ!魔法の数字、6→7(パイオニア)

岩SHOW

6→7

 マジックにおける魔法の数字、マジックナンバーってやつだ。この数字はパイオニアにおける勝利を約束してくれる公式だ。どういうことか?6と7が意味するのはマナ総量だ。6マナのカードから7マナのカードへ、デンジャラスな橋渡しだ。ただ単に6の次に7をプレイするってだけの話じゃないぞ。その2枚を並べるコンボってわけでもない。単純に6から7へジャンプアップする。どういうことか?《新生化》である。

 クリーチャーを生け贄に捧げるという無視できない大きな追加コストを持ったソーサリー。されど、その生け贄に捧げたクリーチャーよりもマナ総量が1つ大きなものをライブラリーから戦場へ直出しできる。+1/+1カウンターも乗っているのでより強力な戦場を作れる、ということでカード合計2枚が1枚になってしまうのだが、強いヤツを叩きつければ元が取れるというデザイン。パイオニアではこれを用いるデッキがコンボマニアから高い支持を集めていた。それが6→7。まずは7から種明かし。

 《ヴェロマカス・ロアホールド》!飛行&速攻で急襲をかけて、対戦相手にダメージを与えることに成功すればライブラリーから呪文を唱えて……まあ滅茶苦茶してくれるドラゴンだね。

 このロアホールドに繋げるために6マナのクリーチャーが必要というわけで。では一体何を生け贄に捧げるのか?そもそも真面目に6マナのクリーチャーを出して、さらに2マナ払ってそれを生け贄に……ってもうそれはロアホールドを普通に7マナで唱えた方が良くないか?と思ってしまうよね。そう、だからこの6マナというのは6マナであって6マナにあらず……というトンチのようなものが必要になってくる。パイオニアにはいるのだ、6マナであって6マナでない……。

 《わめき騒ぐマンドリル》《黄金牙、タシグル》ら探査クリーチャーのこと!こいつらは6マナと設定されてはいるものの、いずれも色マナシンボルは1つ。不特定マナの支払いは探査という能力により、墓地のカードを追放することで支払うことができる。《考慮》や《巧みな軍略》などで墓地にカードを置いて、早いターンにこれら6マナクリーチャーを唱える。いずれもなかなかのサイズで、これで殴っているだけで勝てるゲーム展開もありそうだが、それを生け贄にして《新生化》!

 というわけでロアホールド新生化コンボはちょっとしたブームになっていたが……ドラゴンの座を狙う、侵略者が。

Brent Waggoner - 「スゥルタイ新生化」
HBMO23 - Common Ground Sunday Pioneer 5k 8位 / パイオニア (2023年3月19日)[MO] [ARENA]
4 《闇滑りの岸
4 《花盛りの湿地
4 《植物の聖域
4 《マナの合流点
3 《湿った墓
3 《草むした墓
-土地(22)-

4 《わめき騒ぐマンドリル
4 《黄金牙、タシグル
3 《偉大なる統一者、アトラクサ
-クリーチャー(11)-
4 《考慮
4 《巧みな軍略
4 《致命的な一押し
4 《思考囲い
3 《頑固な否認
4 《新生化
4 《第三の道の創設
-呪文(27)-
1 《湧き出る源、ジェガンサ》(相棒)
4 《レイ・オヴ・エンフィーブルメント
3 《神秘の論争
2 《霊気の疾風
2 《突然の衰微
2 《強迫
1 《龍王アタルカ
-サイドボード(15)-
Melee より引用)

 

 ここにも来たか、《偉大なる統一者、アトラクサ》。確かに彼女も7マナだったな……というわけで、今あらゆるフォーマットで注目を集めるアトラクサをパイオニアでも使っちゃおうという新型の《新生化》コンボだ。

 ロアホールドから《カーンの経時隔離》などの追加ターンを連打してコンボ成立すれば殴り勝てるという構成も未だに魅力的ではあるものの、やっぱりこのコンボは除去などで攻撃を通させてもらえないとプラン崩壊という弱点はどうしようもなかった。アトラクサは戦場に出てそのまま即勝利というカードではないが、その能力で大量のカードが手に入る。2枚目の《新生化》にその餌となるマンドリルらに、それを唱えるために墓地を肥やすインスタントやソーサリーなり……二の矢三の矢となるカードを手札に加えることで、アトラクサによるマウントを続行できるようになる。7/7に山盛りのキーワード能力、適当に攻撃していればほとんどのデッキを圧倒できてしまう。まさしく最強クラスのクリーチャーを早期降臨させて、対戦相手を圧倒しよう。

 アトラクサで手に入るカードを増やすために、このリストではエンチャントを採用。《第三の道の創設》、これはⅡ章能力でライブラリーを切削できるのでマンドリルとタシグルのコスト供給役として働いてくれる。そしてⅢ能力は墓地からインスタントorソーサリーが唱えられる……つまり《新生化》を再利用可能!《思考囲い》などで捨てさせられてしまったり《呪文貫き》などで打ち消されていたとしても、これでおかわりすれば大丈夫。統一への道を歩むとしようじゃないか。

 《新生化》による6から7へのジャンプアップ。この魔法の数字を使わない手はない。パイオニアの要注目デッキ、『機械兵団の進軍』で加わるというバトルという新カードタイプ……これも参入すればアトラクサのパワーはより増すことになるか?ともかく《新生化》は今後もマニアの心をつかんで離さないだろうな!

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