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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

Wild Deck野生大発見‼:汚染者と油の獣たち!狩猟迷宮にてワイルドを追う!(スタンダード)

岩SHOW

 毎週金曜日はクールなデッキをお届けする「今週のCool Deck」をお届けしておりますが、今週は番組を変更して「Wild Deck 野生大発見‼」をお楽しみください。


 こんにちは!多元宇宙のワイルドを求める地質調査員、ショーイワです。今回やってきたのは3つの呼び名を持つ次元。ここは人工的に作られた次元であり、その最初の名はアージェンタムというものでした。アージェンタムとはラテン語で銀を意味します。この次元の創造主とは……銀のゴーレム、カーン!

 彼はプレインズウォーカーとなった後にその力を駆使して全てが金属で作られ、数学的に完璧な美しい世界を創造します。このアージェンタムに、カーンはメムナークという管理人を残して去ってしまいます。置いて行かれたメムナークは、元はと言えばミラーリと呼ばれた探査機でドミナリアに送り込まれていました。彼はそこで観た青い海と空、緑の植物が生い茂り、そして多種多様な生物が住まう世界こそが理想的なものであるとし、銀一色の世界に多次元から生物を連れてきて住まわせ、金属次元に色彩と生態系をもたらしました。そうして金属的要素を持った生命体が住まう次元として、アージェンタムはミラディンと呼ばれるものへと生まれ変わりました。う~ん、ワイルド!

 このミラディンにはカーン由来で、ファイレクシアの黒い油が混入していました。この油に触れたものはファイレクシア人へと変貌し、それが蔓延したことでこの次元は遂に新ファイレクシアへと変えられてしまったのです。というわけで新ファイレクシアの地質について調べてみようかと思いますが……

 この次元は2層構造でしたが、そこからさらに細分化され9層からなるものへと作り変えられました。これは遥か昔にヨーグモスが元祖機械の兵団を編成した旧ファイレクシアの次元構造を模倣してのものですね。う~ん、リスペクト!今回僕が来ているのは第4層、《狩猟迷宮》と呼ばれるところ。

 ここは法務官ヴォリンクレックスと彼の率いる”悪意の大群”派閥が支配する土地です。ミラディンにおける絡み森を解体して再度組み上げられたこのうっそうとした森林は、怪物たちがお互いを狩猟し続ける弱肉強食・適者生存のみがルールの危険な場所。我々撮影スタッフもいつ命を奪われるかわからないスリルの中で取材を行っています。う~ん、デンジャラス!さあこの地がどれだけファイレクシアによって汚染されているのか、各種機材で計測を……あぁ、ダメだ。皆下がって下がって下がって……

……

 この迷宮の中でもトップクラスに危険な怪物がやってきました。その名も《ふくれた汚染者》です。

 あの巨大なハサミ!移動のために身体を引きずる前脚でもあり、獲物をしとめる捕脚でもあります。あれに挟まれたら一巻の終わり、鈍器としての破壊力もすさまじく、4/4トランプルという攻撃的なボディにも納得です。それでいてコンパクトな3マナ、要求色マナも1つのみにまとまり非常に軽量で扱いやすいのが恐ろしいところですね。あのナメクジのようでキャタピラも彷彿とさせる身体で思いのほかスピーディーに這いずることがこのコストを可能にしているのでしょう。

 ただ大きいだけでなく、毒まで持っているのもこの獣の危険さを際立たせていますね……攻撃されたことで受けた傷をどれだけライフ回復で癒しても、毒が回れば敗北は逃れられません。攻撃してくるたびに毒性能力でこの毒を注入してくる上に、さらに増殖で毒を増やしてくるというどこまでも危険に危険を重ねた生物、まるでコモドオオトカゲのようですね。

 狩猟迷宮の生態系に君臨する《ふくれた汚染者》は、しばらく緑が不遇だったスタンダード環境を大きく変化させたようです!

MTGアリーナ - 「グルール改善」
プラチナ・ミシックランク帯 6連勝以上 / スタンダード (2022年2月13日)[MO] [ARENA]
4 《銅線の地溝
4 《カープルーザンの森
2 《落石の谷間
1 《反逆のるつぼ、霜剣山
1 《耐え抜くもの、母聖樹
6 《
5 《
-土地(23)-

4 《進化する適応体
4 《隆盛な群れ率い
4 《クウィリーオンの獣呼び
2 《ロノムの発掘家、フェルドン
4 《ふくれた汚染者
2 《迷宮壊し、ミグロズ
4 《轟く雷獣
3 《シヴの壊滅者
-クリーチャー(27)-
4 《熊野と渇苛斬の対峙
4 《神の火炎
2 《火遊び
-呪文(10)-
4 《絞殺
4 《引き裂く炎
3 《削剥
2 《勝負服纏い、チャンドラ
2 《焦熱の交渉人、ヤヤ
-サイドボード(15)-
Magic.gg より引用)

 

 本日のワイルドなデッキはグルール(赤緑)!このカラーリングのデッキはスタンダードではしばらくのところ狼男のイメージが強く、なかなか新しいデッキが定着しなかったイメージを受けます。前環境までのスタンダードではそもそも、黒を中心に白と青を加えやエスパーや青と赤を足したグリクシスなどが幅を利かせており、緑は肩身が狭いというのがトーナメントシーンの光景でしたね。しかしながら『ファイレクシア:完全な統一』の参入により、緑には攻撃的なクリーチャーが多数もたらされました。《ふくれた汚染者》はエース格としてそれらを用いるデッキを引っ張ってくれることが期待されています!

 このリストのメインコンセプトは改善と言えるでしょう。《熊野と渇苛斬の対峙》や《クウィリーオンの獣呼び》、《シヴの壊滅者》と+1/+1カウンターで改善している状態を創り出すカードを多数採用し、《神の火炎》のダメージボーナスを得て《轟く雷獣》で一気にライフを削り切る……という具合に、非常に攻撃的なアグロデッキです。

回転

 ここに加わったのが《ふくれた汚染者》率いる狩猟迷宮の住人達。汚染者の増殖は上記のカードのカウンターを増やしてさらに強い盤面を作りだしてくれるというわけです。う~ん、ワイルド!

 そしてファイレクシアの新戦力としてこれまた有望なのが油カウンターに関する面々。《進化する適応体》は1マナと軽く、油カウンターの数だけ強化される能力持ち。その油の増やし方はこれよりもサイズが大きいクリーチャーを戦場に出すというもの。

 かつて《生皮収集者》という同様の成長条件を持ったカードがスタンダードで大活躍したことを覚えている方もいるでしょう。あちらはレアでしたがこちらはアンコモン、集めやすいのは実に嬉しいことです!

 そしてレアからは《迷宮壊し、ミグロズ》!名前の言いにくさがこの上なくワイルドですが、これも汚染者と同じく3マナ4/4のスーパースペックの持ち主!

 油カウンターが5個も乗って飛び出てきて、それらの油を消費して様々な恩恵が得られます。威迫でブロックを回避しつつ警戒も持つので《放浪皇》の対象とならないのはワイルドの中にもインテリジェンスも感じさせるものです。非常に頼りになるこれらのファイレクシアン、その背に乗った油カウンターも雷獣などのカードは「改善されている」とキッチリと認識してくれるのは何だか邪推してしまいそうになりますが……ここは有難くその完成……否、改善を受け入れましょう。う~ん、オイリー!

 このリストはサイド後に《勝負服纏い、チャンドラ》《焦熱の交渉人、ヤヤ》とプレインズウォーカーで長期戦、リソース(資源)勝負を戦い抜けるようにアグロデッキから中速デッキに切り替えていくことが可能になっております。

 これらもまた忠誠度をカウンターで管理するカード……ということは《ふくれた汚染者》で忠誠度を上昇させられるということ!元々その硬さに定評のあるヤヤが、忠誠度をマイナスしても一向に減らない!チャンドラの[-7]能力も1ターンでも早くなることが勝敗を大きく分けるので、貪欲に狙っていきたいところですね。どのカードとスイッチするのか?対戦相手のデッキによってそこを微調整していくのはマジックのプレイングにおける味わい深い時間でもあります。

 狩猟迷宮は予想通り、地質は最悪です。まともな植物が育つ余地がなく、油により汚染されたものが蔓延っています。この汚染された土壌で育ったものを小さな獣が食べ、それを大きな獣が貪り、さらに大きな獣が……生態系の頂点に君臨する《ふくれた汚染者》や《迷宮壊し、ミグロズ》らの糧となる過酷すぎる環境です。果たしてミラディン固有種はここで生き抜くことができるのでしょうか?私は……いつだって諦めないワイルドな生命がそこにあることを信じています。おっと、汚染者がこちらを振り向きました。ちょっと長居しすぎたようです。それじゃあ、命があったらまたお会いしましょう!次のWild Deckに出会うまで……ごきげんよう!

 

スタッフ一同、汚染者とミグロズの猛追から逃れ
飛行機械に乗り込む迫真のカットが流れて終了――

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