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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
イゼット・デルバー:マジックプレイヤーは初日の出を待たずして戦う(レガシー)
さあデイリー・デッキ、2023年の始まりだ。マジックがリリースされたのは1993年の8月。2022年よりスタートしたマジック30周年を祝う各種イベントも、今年はより本格的に進められていくことになるだろう!
この記念すべき1年、コラムという形で関われるのは何よりも光栄なことだなと……改めて読者の皆様に感謝しつつ、楽しく元気に世界中のあらゆるフォーマットのデッキを紹介していこうと思うので、どうぞよろしく!忘れられない1年にしましょう。
さて、皆はもうマジック初めは済ませたかな?取り扱い店舗での新春イベント、仲間内で集まって新年会も兼ねてドラフトや統率者、出かけてはいないけども冬休みを活かしてアリーナなどでみっちりと……様々な楽しみ方で新年のマジック的門出を体感しただろうし、未だの人はこれから味わってほしい。僕はというと……もちろん済ませたよ。それも新年のスタート、その30分後に!
今年は年越しと新年のスタートを同時に共有するために個人で生配信を行っていたのだが、その中で新年開幕速攻でリモート対戦会を行うというイベントを盛り込んでおいた。元旦の0時30分より1回戦開始、こんな無茶なイベントに参加してくれる人……そもそも遊びたいという声を上げていた視聴者でとりあえず1卓立てばそれで良いかなと思っていたが、粋なレガシープレイヤーが12名も集まってくれた!嬉しいやら、運営でヘマは出来ないなというプレッシャーやらで新年早々てんやわんやになってしまったが、とにもかくにも対戦会は無事終了。対戦の模様は一部の試合をフィーチャーとして取り上げさせてもらって、レガシーならではのカードの応酬を実況するという最高の形でマジック初めをさせていただいたよ。
リアニメイト同型戦のじりじりとした墓地を巡る攻防、《死者の原野》によるおめでたいゾンビ量産の光景など、これぞレガシーというゲーム展開は新年早々眼福だった。そんな対戦会を全勝で終えたリストを取り上げるという形で、2023年のデイリー・デッキを始動させていただこう!
2《沸騰する小湖》 2《溢れかえる岸辺》 2《汚染された三角州》 2《霧深い雨林》 4《Volcanic Island》 1《蒸気孔》 1《神秘の聖域》 4《不毛の大地》 1《島》 -土地(19)- 4《秘密を掘り下げる者》 4《ドラゴンの怒りの媒介者》 1《厚かましい借り手》 4《濁浪の執政》 -クリーチャー(13)- |
4《ミシュラのガラクタ》 4《思案》 4《渦まく知識》 4《表現の反復》 4《意志の力》 2《目くらまし》 4《稲妻》 1《邪悪な熱気》 1《紅蓮破》 -呪文(28)- |
2《紅蓮破》 1《赤霊破》 2《解き放たれた狂戦士》 2《溶融》 1《削剥》 2《相殺》 2《否定の力》 1《水没》 1《外科的摘出》 1《墓掘りの檻》 -サイドボード(15)- |
レガシーに数多ひしめくデッキの中でも、大本命・エース的立ち位置の「イゼット(青赤)デルバー」だ。このデッキは……昨年2022年の国内での大型イベントにおいても、優勝の二文字を頭上に掲げ続けてきたデッキである。何を隠そうこのリストの使用者もそんなチャンプの一人だ。
デルバーこと《秘密を掘り下げる者》は本当に息の長いカードで、初出よりレガシー環境にて自在に宙を舞い続けている。1マナと軽く、マナやタップなどを用いずに変身し、《昆虫の逸脱者》となればパワー3の飛行で最速2ターン目からバンバン殴りかかる……他のカードにその地位を脅かされたり、もう時代に即していないのでは?と囁かれることもありつつも、なんだかんだトーナメントで勝ち続けているあたりがデルバーというカードの実力を証明している。
だって初出は2011年だぜ?同じ年に生まれた赤ちゃんが今年小学校6年生、とか考えるといかに長い期間活躍しているかがよくわかる。2023年になっても、この昆虫学者の飛翔はまだまだ止まらなさそうだ。
「イゼット・デルバー」の戦い方はそう複雑なものではない。デルバーないし《ドラゴンの怒りの媒介者》を早いターンに展開。これに対して飛んでくる除去や、対戦相手の勝利につながるカードを《意志の力》や《目くらまし》で打ち消す。クロック・パーミッションと呼ばれる戦術を用いるが、打ち消し時代の枚数はメインデッキではそう多くなく、インスタントを構え続けて戦うというよりは自分から動いていく攻めの姿勢をより強調したデッキだ。
《ドラゴンの怒りの媒介者》は非クリーチャー呪文に諜報のおまけをもたらす。自身の能力で墓地にカードを多数落とし込み、それらで昂揚を達成して3/3飛行になり、これもまたデルバーと共に攻めていく攻撃役として非常に優秀な1枚。フィーチャーで見ていると1ターン目に媒介者、2ターン目に昂揚達成で攻撃という非常にスピーディーな展開を見せつけてくれて、改めてこのカードのヤバさを確認。また墓地をバンバンと肥やすことで《濁浪の執政》の探査コストを用意する役も兼業している。
執政はサイズがデカすぎ、飛行持ち、最大軽減で2マナで唱えられるという強いことしか書いていないこれまたヤバいドラゴン。媒介者と執政と相性◎の《ミシュラのガラクタ》もガッツリ積んで、カードを引きながら墓地をたっぷりとカードで埋めていこう。「イゼット・ドラゴン」とされる、攻撃役をこれら2種のみで十分と判断したリストを目にする機会も増えたが……より攻め攻めのデッキにしたいのであればやっぱりデルバーは外せないってことだな。
レガシーのリモート対戦会は初めて運営させてもらったが、皆とても楽しそうでかつ僕もむちゃ楽しかったので、今年はこれを定期的にやれたらいいかなと考えている。リーグ戦をやってみたいなどの意見も聞かせていただいたので、“デイリー・デッキ・リーグ”みたいな感じで和気あいあいとマジックをプレイできる場を作っていくのも……今年の目標にしても良いかもしれないなぁ。どうなるかはわからないけど、今年も当コラムを中心に「やってやるって!」な姿勢でマジックに関わっていこうと意欲満々なので、どうぞよろしく!
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