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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
Wild Deck 野生大発見!!:セレズニア・シルバーバック(スタンダード)
毎週金曜日はクールなデッキをお届けする「今週のCool Deck」をお届けしておりますが、今週は番組を変更して「Wild Deck 野生大発見!!」をお楽しみください。
やあこんにちは! 多元宇宙の珍獣ハンターのショーイワです。私は今ドミナリアに来ています。この次元は氷河期、ファイレクシア侵攻、時の裂け目、とさまざまな環境変動を受けてきました。そこに住まう生き物たちは、非常に厳しい生存競争を生き抜くことを余儀なくされました。その結果、このドミナリアの生き物たちは恐ろしくタフです! 今日はそんなタフ・アニマルの中でもトップクラスのある生き物に会いに行きましょう!
我々がいるのはヤヴィマヤの森林地帯です。ここはかつて《火跡スリヴァー》によって引き起こされた山火事で酷いことになりましたが、ムルタニなどの加護を受けて無事に再生し、緑あふれる原生林が拡がっています。
こういった巨大な樹木が生い茂り、草食動物にとって食料の宝庫になっているところに、今日の目当ての生き物は生息しています。さあ、見つかるかな?
――およそ2時間の捜索の後――
いました、しかも立派な群れで! ゴリラです。霊長目ヒト科、いわゆる類人猿の中でも最大種になるゴリラは群れで生活し、逞しく成長したオスがリーダーとして群れを守護します。彼らは草食性傾向が強く、その食事のほとんどが草葉や果実です。ヤヴィマヤの植物を大量に摂取することで、ここに住むゴリラたちは他の次元のものよりも体格に優れた個体が目立ちます。ゴリラのオスは成長すると背中が灰色がかった銀の毛で覆われることから「シルバーバック」と呼ばれています。そのシルバーバックの中でも、さらに年齢を重ねることで彼らは様々な能力を得ます。《年経たシルバーバック》は巨体と再生の持ち主で、ファイレクシア軍もこん棒で退けたほどです。
あ、あそこを見てください!《シルバーバックの古老》がいますね!
一際目立つ巨体は5/7にも達し、緑のトリプルシンボルというコストに十分に見合う頑強さです。大抵のクリーチャーはブロックして、群れを守ってくれるということですね。
また、彼らは他の次元のゴリラよりも文化的な側面で発達しており、さまざまな装飾品を身にまとい大きな枝を杖代わりに用いて人間の古老さながらの見た目をしています。
長く生きたからこその知識を活かして、群れを正しい方向に導く……今日は《シルバーバックの古老》デッキをご紹介しましょう!
8 《森》 6 《平地》 4 《草茂る農地》 1 《植物広場》 2 《斡旋屋一家の潜伏先》 2 《舞台座一家の中庭》 1 《耐え抜くもの、母聖樹》 1 《皇国の地、永岩城》 -土地(25)- 4 《ラノワールの壌土語り》 4 《クウィリーオンの獣呼び》 3 《無私の侍》 3 《スレイベンの守護者、サリア》 4 《秋の占い師》 4 《粗暴な聖戦士》 4 《歓迎する吸血鬼》 3 《セラの模範》 4 《シルバーバックの古老》 -クリーチャー(33)- |
2 《運命的不在》
-呪文(2)- |
1 《スレイベンの守護者、サリア》 1 《無私の侍》 2 《墓所のうろつくもの》 2 《ウルヴェンワルドの奇異》 2 《聖域の番人》 2 《タミヨウの保管》 2 《邪悪を打ち砕く》 1 《潜伏工作員、アジャニ》 1 《放浪皇》 1 《華やいだエルズペス》 -サイドボード(15)- |
穏やかなゴリラの性格を象徴するかのようなセレズニア(白緑)カラーのこのデッキ。スタンダードで使用されたものです。土地と《運命的不在》以外はクリーチャーという偏った構成が勇ましいですね。
このような姿かたちになったのには理由があります。《シルバーバックの古老》はクリーチャー呪文を唱えることで能力が誘発します。この古老を4枚採用しているため、デッキの主役はまさにゴリラ! その能力を毎ターン誘発させてアドバンテージが得るために、気合いを入れた構築をしているというわけなのです。う~ん、ワイルド!
古老はクリーチャーを唱えると……エンチャント or アーティファクト破壊・4点回復・土地1枚を戦場に出す、と3つのモードから好きなものを得られます。
《力線の束縛》《勢団の銀行破り》《婚礼の発表》などなど強い置き物がひしめくスタンダード、それらを破壊できるのは素晴らしいこと。クリーチャー呪文を唱えた副産物としては十分すぎるほどの恩恵です。
ライフ回復もアグロの攻めや《絶望招来》《黙示録、シェオルドレッド》などで削られた分を取り戻せるので心強く、ライフもパーマネント破壊も必要なければ土地を出せば良い、という具合にどのモードも無駄になるゲームは存在しません。
この古老と素晴らしく相性が良いのが《セラの模範》と《無私の侍》。
《セラの模範》により墓地からクリーチャー呪文を唱えることで、長期戦になった際に対戦相手との差をつけるというわけです。
そして《無私の侍》は先に出しておいて、古老の到来を待ち構え……対戦相手が破壊系の除去を唱えてきたらこれを生け贄に捧げて守る! そして墓地に落ちた侍を、模範で再度唱えて古老の能力を誘発させつつ、もう一度破壊不能の盾を構える……これらは完璧な共生関係と言っていいでしょう。自然が生んだ神秘です。
デッキはその他にも白と緑から優秀なクリーチャーを集めて構成されており、どちらかというとガンガン攻めるアグロというよりは自身の戦場をより強くより頑丈に展開していって勝つというカードチョイスになっています。
《秋の占い師》はそれを象徴する1枚。
土地をライブラリーから戦場に出すことで、確実にマナを増やして古老へと繋げます。集会の条件を満たせば土地だけでなくライブラリーからクリーチャーが唱えられるというぶっ飛びっぷりも目をみはるもの。
これを促すには《ラノワールの壌土語り》が適役です。
これで土地をクリーチャー化させて3/3にすれば、占い師と2枚のカードだけで集会を達成することが出来てしまうのです。う~ん、ワイルド! そのため全体除去で盤面をリセットされても、この2枚が手札にあればすぐに立て直せるということを覚えておきましょう。
さて、ヤヴィマヤのゴリラとそれを中心としたデッキをお届けしてきましたが……どうやら彼らは寝床に戻る時間のようです。我々も早く野営地に戻らなきゃ、肉食動物の餌になってしまいます。《ヤヴィマヤのワーム》には立派なゴリラでさえ簡単に食べられちゃいますからね!
じゃあ、次のWild Deckに出会うまで……ごきげんよう!
――ヤヴィマヤの夕日を背景に、壮大なテーマ曲が鳴り響いて終了――
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