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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

プレインズウォーカー師弟コンビ! 赤白コントロール(スタンダード)

岩SHOW

 ヤヤ・バラードとチャンドラ・ナラーは、現在カード化されているプレインズウォーカーの中でも珍しい、師弟関係にある。

 ニコル・ボーラスに敗北してさらなる力を求めたチャンドラ、彼女が探し求めていたヤヤとはドミナリアで出逢った……そこにいたのはかつてレガーサにて彼女を鍛えた修道士長ルチ。ヤヤはルチという世を忍ぶ仮の姿で、チャンドラとすでに出逢っていたのだ!という驚きのストーリー展開を見せた『ドミナリア』。

 あれから5年、『団結のドミナリア』のストーリーで再登場したヤヤは最後に……再び別の驚きをもたらしたが、何はともあれ2022年10月現在のスタンダードではヤヤとチャンドラ、師弟コンビが揃っている。

 《勝負服纏い、チャンドラ》と《焦熱の交渉人、ヤヤ》、この両名を同じデッキで共演させるのはなんとも胸が熱くなる光景ではないか。

 チャンドラは3マナという軽さとマナ加速が出来るのが強み。ヤヤはそのマナから唱えるカードを供給したりモンク・トークンで盤面を固めたり……この2枚が戦場に並べば、強く楽しく気分よく、とにかくポジティブな気持ちになれるゲーム体験が君を待っている!

 今回はこの2枚を共演させたデッキを紹介だ!

RODRIGO PEREZ - 「赤白コントロール」
MIDWEEK TOURNAMENT BLACK PEARL #6 NO BLACK COLOR / スタンダード (2022年9月29日)[MO] [ARENA]
5 《
4 《平地
4 《日没の道
4 《風に削られた岩山
1 《皇国の地、永岩城
1 《反逆のるつぼ、霜剣山
4 《英雄の公有地
2 《道路脇の聖遺

-土地(25)-

1 《選定された平和の番人

-クリーチャー(1)-
3 《絞殺
4 《運命的不在
4 《稲妻の一撃
2 《邪悪を打ち砕く
4 《鏡割りの寓話
4 《婚礼の発表
1 《集団失踪
1 《告別
2 《ジアーダの贈り物、ラクシオール
3 《勝負服纏い、チャンドラ
3 《焦熱の交渉人、ヤヤ
3 《放浪皇

-呪文(34)-
2 《選定された平和の番人
2 《削剥
2 《邪悪を打ち砕く
2 《一時的封鎖
2 《集団失踪
2 《告別
2 《未認可霊柩車
1 《放浪皇

-サイドボード(15)-
Melee より)

 

 赤単色ではなく白を足した形。師弟水入らず……とはならず《放浪皇》も加わって、ちょっとした女子会だ。

 カラーリング的にもイチゴと生クリーム、ケーキなんか食べつつお茶をたしなむ昼下がりにプレイしたくなるリストである。ただ穏やかなだけのデッキではなく、彼女らが集えば戦場はエキサイティングなものとなる!

 赤と白の良さを挙げてみよう。どちらの色もパーマネント除去を得意としている。

 赤は炎やマグマ、電撃や地割れなどを用いてダメージを与えるのが得意。クリーチャーやプレインズウォーカーに致死ダメージを与えて退場させるのは赤の常套手段。暴力的な一撃や熱戦の技術を用いてアーティファクトや土地も破壊してしまう。

 白は光と祈りの力、鍛えられた戦術や法律の施行、神霊の類の力によってあらゆる種類のパーマネントを無力化させる。破壊だけでなく追放という形で除去してくるのが白の特徴でもある。

 《削剥》《邪悪を打ち砕く》のような使い分けができるカードから始まり、《告別》のようにまとめて押し流すカードで戦場を常に平坦なものにキープ。つまりこのデッキはコントロールという括りになる。ヤヤと放浪皇も除去能力持ちなので、これらも駆使しながらこちらにはプレインズウォーカーがいる・対戦相手の盤面には何もない、という理想の状況を維持し続けて勝利することを狙う。

 プレインズウォーカーにとって忠誠度を減らしてくる天敵、クリーチャーをなんとか押しのけることに成功すれば、ヤヤたちが攻勢に転じていく番だ。ヤヤと放浪皇はトークンを生成できるので、それらで戦場を埋めていく。果敢のモンクに警戒の侍、これらに加えて《鏡割りの寓話》《婚礼の発表》とトークン生成呪文はたっぷり用意されている。

回転

回転

 これだけの面での攻めが可能な構成であれば、ヤヤの[-2]能力もかなりの火力を弾き出す。サイズで勝負しようとする大型クリーチャーさえも恐れるに足らず! 一方的な戦況、俗にマウントと呼ばれる状況を維持し続け、そうなると手数を稼げるチャンドラやヤヤで物量の差も付けていって……と勝つときは圧倒的優位というのがこの手のデッキの特徴だ。

 ギリギリの攻め合い凌ぎ合いというよりも、相手の攻勢を受け切った後はこちらが自力の違いを見せつける、いわゆる横綱相撲的な強さを求めている人にはピッタリじゃないかな。

 マウントの象徴と言えば《ジアーダの贈り物、ラクシオール》。

 プレインズウォーカーをクリーチャー化する、高い打点は生み出すものではあるがややリスキーな装備品。これをヤヤたちが担いで殴りに行くときは、もうマウントを完全にとって勝利に一直線という状況。つまりこのデッキはそこを目指してプレイしろってことだな。

 このラクシオールを持って攻撃し、そのままターンを返せば対戦相手のターンにソーサリー除去などでクリーチャーとして処理される可能性がある。なので、トークンに装備を付け替えてそういったリスクを避けるようにしよう。《集団失踪》を唱える時などもそうやって回避するべし。

 ヤヤとチャンドラ、似た者同士の良い師弟。マジック界でも稀有な師弟コンビを戦場に並べる光景、スタンダードに限らずその他のフォーマットでも突き詰めてみよう。4つ能力を持ち、初期忠誠度も高めな《焦熱の交渉人、ヤヤ》は、年齢を重ねて益々頼れる存在となったヤヤを表すかのようなナイスカードだ!

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