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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
Champion is here!! ジャパンオープン開催(スタンダード)
皆は参加したかな?「マジック:ザ・ギャザリング ジャパンオープン2022」!
『団結のドミナリア』発売開始となったその週末に開催されたホットなイベントだ。優勝賞金は50万円! 誰でも欲しいこのお金、手に入れるチャンスは誰にでもある、しかも参加費無料!という大盤振る舞いには驚いたもんだ。
オープンと題するイベントはその名の通り、参加資格などなく誰でも参加登録が可能なもの。様々な予選を勝ち抜いて、いくつかのトーナメントへの参加資格や招待枠を手にしている競技プレイヤーもいるが、我々のような圧倒的大多数にはこういうその場のノリでも参加できるオープンイベントの存在が大変にありがたい。
ぜひこのイベントが2023年以降も続きますように! なんだったら年内にもう1回やってくれてもいいよ! 今回は仕事のため参加は見送ったが、いつかマッチすることがあればその時はボコボコにして頂戴。
新セットリリース&ローテーション直後のスタンダードでの開催は、僕のようなデッキマニアにとっては本当にありがたい話。良い意味でまだ洗練されきっていない、いろいろなデッキを一度に拝む機会だからね。
発売週の開催ではあるが、1週間前にオンラインで先行リリースされていたため、プレイヤーにとっては調整の時間は与えられていた。1週間で新環境におけるカードおよびデッキの強さを見極めるのは至難の業ではあるが、だからこそ楽しい! これはゆるぎない事実だ。MTGアリーナで1週間、リストを練り上げて当日参加し、熱湯を繰り広げた参加者の皆がうらやましい限り。
そしてもちろん、優勝賞金を手にしたプレイヤーはもっとうらやましい!というわけで今回はこのジャパンオープンの上位入賞デッキを紹介しよう!
4 《ラフィーンの塔》 3 《アダーカー荒原》 3 《さびれた浜》 3 《コイロスの洞窟》 3 《砕かれた聖域》 4 《難破船の湿地》 2 《皇国の地、永岩城》 2 《天上都市、大田原》 1 《見捨てられたぬかるみ、竹沼》 -土地(25)- 2 《毅然たる援軍》 2 《しつこい負け犬》 1 《ファイレクシアの宣教師》 4 《策謀の予見者、ラフィーン》 1 《黙示録、シェオルドレッド》 3 《夜明けの空、猗旺》 -クリーチャー(13)- |
3 《切り崩し》 1 《ローナの渦》 1 《呪文貫き》 2 《冥府の掌握》 2 《かき消し》 1 《否認》 4 《婚礼の発表》 1 《食肉鉤虐殺事件》 2 《勢団の銀行破り》 1 《漆月魁渡》 4 《放浪皇》 -呪文(22)- |
2 《強迫》 1 《ローナの渦》 3 《軽蔑的な一撃》 2 《邪悪を打ち砕く》 1 《否認》 2 《食肉鉤虐殺事件》 2 《未認可霊柩車》 1 《勢団の銀行破り》 1 《不笑のソリン》 -サイドボード(15)- |
前環境でもスタンダードの顔と呼べるデッキのひとつだった「エスパー(白青黒)ミッドレンジ」の新環境対応版だ。
現在のスタンダードには3・4・5マナ域の非常に強力なカードが存在感を主張しているのもあって、ミッドレンジ(中速)環境としてスタートを切った。特に黒は《墓地の侵入者》《黙示録、シェオルドレッド》《絶望招来》とミッドレンジの領域にパワーカードがズラリ。
それもあってジャパンオープンはまさに黒系ミッドレンジ最強決定戦の場で、その中で頂点に立ったのが白と青の助力を得たエスパーだったというわけだ。
エスパーをやる理由は《策謀の予見者、ラフィーン》にある。
このスフィンクス・デーモンの持つ謀議能力は新たなスタンダードでも破壊力満点。《しつこい負け犬》などと集団で攻撃し、複数の謀議を誘発、多量の+1/+1カウンターを得てライフを攻めるなりプレインズウォーカーを落とすなり、望むがまま。同時に不要なカードを捨て、墓地利用系カードとのシナジーも見込めるときたらもうやりたい放題だ。
この謀議のために採用されているのが《毅然たる援軍》だ。
カード1枚でクリーチャー2体分、素のサイズは2体とも1/1と非力ながら、謀議の頭数を稼げるのであれば元のサイズなど関係ない。瞬速も持つため、相手のクリーチャーの攻撃にあわせて飛び出てブロックし、実質的な除去として用いることも可能だ。《婚礼の発表》とともにトークンを展開し、面の展開をしつつも一点強化の縦の攻撃も行う、テクニカルなビートダウンを披露しよう。
《夜明けの空、猗旺》を3枚と厚く採用しているのも印象的だ。
環境が変わってこのドラゴンもそのカードパワーを満点下に見せつける時が来た。死亡時に誘発する能力で《黙示録、シェオルドレッド》がめくれると、いっそのこと除去しないほうがマシだったとさえ思いそうだ(笑)。クリーチャーと機体を全体強化するモードも、前述の通りトークンを並べるのは得意なデッキなので強く運用できる。むしろ自分から2枚目を唱えてレジェンド・ルールで墓地に送り、能動的に誘発させるシーンも多く出くわすだろう。警戒で《放浪皇》を気にせずに攻撃に行けるので、同型やマルドゥ(白黒赤)などとのマッチでも活躍してくれること間違いなし。
《切り崩し》《ローナの渦》などインスタントの選択肢に新しく使いやすいものが加わり、それらとともに《かき消し》などの打ち消しを構える戦術も取りやすくなっている。
除去か打ち消しか、あるいは《毅然たる援軍》か《放浪皇》によるクリーチャー展開か。マジックというゲームの特性上、相手の行動を見てから動けるのは大きなアドバンテージである。自分のターンでの強気の展開と、構えるターンと。メリハリをつけることで対戦相手を揺さぶり、翻弄するのだ。
ジャパンオープン優勝デッキリストは、チャンピオンの風格が溢れる、理論上なんでもできるエスパーだった。カッコいいリストを見て、火がついたなら……年内にもさまざまなイベントが君を待っている。デッキを練り上げ練習を重ね、君も賞品と名誉を手につかもう!
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