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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
噂の神話レア、実力はホンモノ? セラの模範デッキ2選(スタンダード)
『団結のドミナリア』オンライン先行実装&プレリリースから約12日、そして発売日から週末をはさんで約5日。皆がこれを読んでいる頃は、プレビュー時点で気になっていたカードを実際にプレイして使用感を試すことができた、そんなタイミングじゃないかな。
期待していた通りの動きをするカード、ちょっと予想外だったカード、いろいろな出会いを楽しめる、構築フォーマットにおいては最高の期間であることは間違いない。多くの人が注目を集めていたカード、その実力のほどはいかに?
『団結のドミナリア』の場合……《セラの模範》はそれこそ全世界のプレイヤーから本命視されていた1枚だろう。
マナ総量が3以下のパーマネント・呪文を墓地から唱えられる、ということはこの天使は実質《夢の巣のルールス》だ!と騒がれた。
ルールスはありとあらゆる構築フォーマットで規格外の強さを見せつけた、マジックの歴史を語る上で外すことのできないパワーカードである。そのルールスほど小回りが利くわけではないが、同様の墓地再利用能力は魅力的に見えるのは至極当然のことだ。
では、実際にプレイしてみて/されてみてどうだったか? 《セラの模範》を搭載したスタンダードのデッキを見てみよう。
3 《平地》 2 《沼》 4 《砕かれた聖域》 4 《コイロスの洞窟》 3 《日没の道》 4 《憑依された峰》 3 《硫黄泉》 1 《皇国の地、永岩城》 1 《見捨てられたぬかるみ、竹沼》 -土地(25)- 4 《税血の収穫者》 3 《神憑く相棒》 1 《しつこい負け犬》 2 《ヘンリカ・ダムナティ》 2 《セラの模範》 1 《怒りの大天使》 1 《忘れられた大天使、リーサ》 -クリーチャー(14)- |
2 《電圧のうねり》 1 《切り崩し》 3 《冥府の掌握》 4 《鏡割りの寓話》 4 《婚礼の発表》 3 《食肉鉤虐殺事件》 1 《勢団の銀行破り》 2 《放浪皇》 1 《華やいだエルズペス》 -呪文(21)- |
1 《魅せられた花婿、エドガー》 1 《聖域の番人》 2 《強迫》 2 《払拭の斬撃》 2 《一時的封鎖》 2 《家の焼き払い》 2 《告別》 1 《冥途灯りの行進》 2 《勢団の銀行破り》 -サイドボード(15)- |
まずはこちらのマルドゥ(白黒赤)カラーのデッキから。
黒と赤は《冥府の掌握》《電圧のうねり》と序盤のクリーチャーを巡る攻防で対戦相手に一方的に打ち負けることのない、軽い除去に優れたカラーリング。
この2色だけでも《しつこい負け犬》《税血の収穫者》とクリーチャーも強く、《鏡割りの寓話》《ヘンリカ・ダムナティ》などアドバンテージを得られるカードが揃っているので十分に強いデッキは作ることが可能だ。
そこに色を足すリスクを背負ってでも《セラの模範》など白いパワーカードを合流させ、よりパワフルなデッキに仕上げているのがこのリスト。想像してみよう、せっかく頑張って対処した《鏡割りの寓話》を模範が拾い上げてくる光景を……地獄の始まりだ。
《忘れられた大天使、リーサ》《婚礼の発表》《放浪皇》とカード1枚で2枚分以上の働きに繋がるカードを他にもたっぷりと盛り込むことができる。
さらに1枚お試し枠的に追加された《怒りの大天使》もカッコいい。
キッカーを両方支払ってタフネス2のクリーチャーを2体処理したり、プレインズウォーカーを退けたり、残りライフわずかの対戦相手を仕留めたり……ダメージを飛ばしつつ絆魂で回復できるので、赤単などのアグレッシブなデッキへの切り返しとしても最適だ。最低限、キッカーなしで4マナ3/4飛行・絆魂でブロック役として出しても戦力になる点は見逃せない長所!
16 《平地》 2 《皇国の地、永岩城》 1 《舞台座一家の中庭》 1 《斡旋屋一家の潜伏先》 1 《常夜会一家の店先》 4 《道路脇の聖遺》 -土地(25)- 2 《選定された平和の番人》 2 《セラの模範》 3 《夜明けの空、猗旺》 1 《聖域の番人》 -クリーチャー(8)- |
3 《払拭の斬撃》 2 《邪悪を打ち砕く》 1 《運命的不在》 4 《永岩城の修繕》 1 《大群退治》 4 《婚礼の発表》 3 《冥途灯りの行進》 4 《勢団の銀行破り》 1 《未認可霊柩車》 4 《放浪皇》 -呪文(27)- |
2 《選定された平和の番人》 1 《セラの模範》 3 《真髄の針》 1 《静寂の呪い》 2 《邪悪を打ち砕く》 2 《束の間の霊魂》 2 《一時的封鎖》 1 《告別》 1 《大群退治》 -サイドボード(15)- |
続いてこちらは白単! 前環境で見られたようなアグロデッキではなく、クリーチャーは《セラの模範》を含めて少な目で、どっしりと腰を落として構えたコントロール寄りのデッキである。
このデッキにおける模範の役目としては、クリーチャーを再利用するというよりも主に《永岩城の修繕》との組み合わせを狙ったものだろう。
修繕のⅡ章能力で捨てた《婚礼の発表》などを墓地から唱えることで大きなアドバンテージを得てやろうという魂胆だな。Ⅲ章能力でクリーチャー化してからも非常に強いので、すぐさま除去されがち。そこをもう1回おかわりすることで《平地》を持ってきたりなど、資源を大いに回収できる。
さらに修繕および模範と相性の良い《常夜会一家の店先》などのフェッチランドを採用している隙のない構築も賞賛すべきポイント。
これらの土地は《セラの模範》や《ウィンドグレイスの魂》の登場でスタンダードにおける評価が一気に上昇した。コモンといえど侮るなかれ。《道路脇の聖遺》や《皇国の地、永岩城》など、能動的に墓地に落ちる土地を墓地から出してやることで、無駄なくエコが推奨される時代にフィットしたデッキに仕上がっているぞ。
この記事が掲載されている時点での《セラの模範》のスタンダードにおける評価はいかがだろうか。マナ総量3以下のパーマネントと各種土地の評価を高めているところがただのパワーカードというだけでなく、なんともニクイこの1枚。パイオニアなど他のフォーマットでもその力を見せつけてくれるかな? 今後の活躍に期待大!
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