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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
イゼット・コントロール:隠された秘密、派手な砲撃(スタンダード)
まさかの秘匿が再録!『ニューカペナの街角』にて懐かしの能力が帰ってきた。
そもそも秘匿という能力は、通常セットでは初出の『ローウィン』の5つの土地が持つのみ、特殊セットを含めても《明日の見張り》が持つに留まっており、マジック全体で見ても珍しい能力になっている。
ライブラリーの上から所定の枚数を見て、その中の1枚を裏向きで追放。条件を満たした場合、その秘匿しているカードを唱えたり手札に加えたりできるという、相手からすると何が飛び出すかわからないのが面白く、独特の駆け引きを生み出すメカニズムだ。5つの一家の秘密にあふれたニューカペナにはまさにうってつけの能力と言えるね。
これが帰ってきたことをアナウンスするプレビューにて紹介された《盗聴》は、カード名も相まってまさにこれぞ秘匿カードという趣だ。
毎ターン、ドロー・ステップで引けるカードが1枚増えるという形の恒久的ドローであり、それだけでもかなり強そうに見える。このエンチャントはそのドロー後に手札が9枚以上あれば、秘匿で隠したカードをマナの支払いなしにプレイすることが可能という、デカいご褒美もついている。
このカードは秘匿5なのでライブラリーの上から5枚見る、となるとさすがに全部土地ってことはなく、当たりカードが1枚くらいは期待できるところ。《船砕きの怪物》みたいなパワーカードが突然コストなしで飛び出してきたら……うーん、やられたら気絶する自信アリ。
まあ手札9枚という条件を満たすのはそう容易なことではないので、これはあくまで頑張った時のご褒美と捉えて、毎ターンにカード2枚引けるということに注目して運用するのが良いんじゃないかな。
使うなら打ち消しと除去をたんまり仕込んだコントロールデッキが相性が良いだろう。例えばこんなデッキとか……。
3 《島》 3 《山》 4 《嵐削りの海岸》 4 《河川滑りの小道》 2 《ストーム・ジャイアントの聖堂》 1 《天上都市、大田原》 1 《反逆のるつぼ、霜剣山》 2 《廃墟の地》 -土地(20)- 4 《黄金架のドラゴン》 1 《船砕きの怪物》 -クリーチャー(5)- |
4 《棘平原の危険》 2 《消えゆく希望》 4 《ジュワー島の撹乱》 3 《ドラゴンの火》 3 《表現の反復》 2 《燃えがら地獄》 1 《削剥》 1 《軽蔑的な一撃》 1 《否認》 2 《プリズマリの命令》 1 《襲来の予測》 1 《セレスタス》 3 《予想外の授かり物》 2 《多元宇宙の警告》 1 《記憶の氾濫》 2 《家の焼き払い》 1 《霜と火の戦い》 1 《マグマ・オパス》 -呪文(35)- |
3 《くすぶる卵》 2 《心悪しき隠遁者》 1 《船砕きの怪物》 1 《炎恵みの稲妻》 2 《バーニング・ハンズ》 2 《軽蔑的な一撃》 2 《才能の試験》 1 《否認》 1 《記憶の氾濫》 -サイドボード(15)- |
「イゼット(青赤)コントロール」。クリーチャーは極力少なく、インスタントとソーサリーが山盛りな構成だ。
青の打ち消しとドロー、赤のクリーチャーやプレインズウォーカーにダメージを与える除去。これらでゲームを支配していくのだが、とにかく手札を持つことが大事なデッキだ。《盗聴》はまさにおあつらえ向きな1枚と言えるね。他にもプレビューで公開されたカードで、このコントロールに採用してみる価値がありそうな新カードを取り上げていこう。
まずは《絞殺》!
シンプルに怖い名前の1枚はその効果もシンプル。クリーチャーかプレインズウォーカーに3点ダメージ、プレイヤーにも飛んでくれと思ってしまうが……コントロールであればまあそこは良いかな。1マナで3点はダメージ効率に優れており、最序盤のクリーチャーを難なく撃ち落とせるのは頼もしい。インスタントである《霜噛み》に対してこちらはソーサリーではあるのだが、氷雪パーマネントの数などに縛られずどんな状況でも3点固定というのは魅力的だ。氷雪基本土地中心の構成にしなくて済むので、ダブルシンボルの呪文も扱いやすくなるのが嬉しい。
他には《盗聴》と同様にアドバンテージを得られる神話レアの数々にも注目だ。《全知の調停者》はパワー5の飛行持ちであり、戦場に出るか攻撃すれば2枚引いて1枚捨てるという手札補充要員でもある、
さらにこれにより手札を捨てた後にクリーチャー1体のパワーを大きく下げる修整をかける。ゲーム終盤であればパワー0以下にダウンさせて攻撃を無力化してしまえるだろう。
同じく手数を増やすクリーチャーから《異端の法務官、ウラブラスク》も使ってみたい魅力にあふれているではないか。
こちらはアップキープにライブラリーの一番上のカード1枚を追放して、それをターン終了までプレイ可能な賞味期限付きの疑似ドロー。同時に対戦相手はドローして手札にカードを持つことができなくなる。ドローの代わりにカードを追放してそれに1ターンの期限を設けるので、対戦相手はゲーム展開の自由がかなり制限されることになる。
クリーチャー以外だと《秘儀の砲撃》も気になる1枚だ。
テキストは一見ややこしいが、インスタントかソーサリーを唱えると墓地の同タイプの呪文がランダムに選ばれ、それがコピーされる。ターンを重ねれば重ねるほど、そうやってコピーされる呪文の数は増えていくので、最後には《棘平原の危険》を唱えると2枚ドローしたりクリーチャーを手札に戻したりと、いろいろなことができるようになる。やっぱり期待したいのは《マグマ・オパス》を捨ててこれを追放してぶっ放す展開! 毎ターンオパスをじゃんじゃん撃ち込まれて耐えられる対戦相手はいないぜ……。
これらのカードを上記のリストに組み込んでみたのが以下の通り。
3 《島》 3 《山》 4 《嵐削りの海岸》 4 《河川滑りの小道》 2 《ストーム・ジャイアントの聖堂》 1 《天上都市、大田原》 1 《反逆のるつぼ、霜剣山》 2 《廃墟の地》 -土地(20)- 2 《黄金架のドラゴン》 1 《船砕きの怪物》 1 《異端の法務官、ウラブラスク》 -クリーチャー(4)- |
4 《棘平原の危険》 2 《消えゆく希望》 4 《表現の反復》 4 《ジュワー島の撹乱》 2 《燃えがら地獄》 1 《削剥》 1 《軽蔑的な一撃》 1 《否認》 1 《プリズマリの命令》 1 《襲来の予測》 1 《セレスタス》 1 《発見への渇望》 2 《多元宇宙の警告》 1 《記憶の氾濫》 1 《予想外の授かり物》 2 《家の焼き払い》 1 《嵐風招来》 1 《マグマ・オパス》 2 《絞殺》 2 《盗聴》 1 《秘儀の砲撃》 -呪文(36)- |
《秘儀の砲撃》で《マグマ・オパス》《嵐風招来》を使いまわしてロングゲームを勝利したい! それだけである。
この手のデッキはドローや《表現の反復》によりライブラリーを掘り進めるので、1枚挿しのカードをタップリ用意し、デッキのできることの幅を増やす構築が楽しいもの。秘匿や新たなインスタント・ソーサリーを用いて、新環境でもイゼットを使いこなそう!
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